【拝戸直の人殺し 第十一話「狂ってルナ」】
「やっべえええええ……。フランケンシュタインの製作面白いなあ!」
「直さん、あまり無理しちゃ駄目ですよ。」
「ああ、すまんねみぃちゃん。ココアはそこら辺置いといて。」
「直さん、あまり無理しちゃ駄目ですよ。」
「ああ、すまんねみぃちゃん。ココアはそこら辺置いといて。」
死体を切り刻み
電極を埋め込み
人工筋肉を調整
造形にも気を配る
ああ、フランケンシュタインの製作はとても面白い。
私はできたフランケンシュタインを試みに学校町に放つことにしていた。
電極を埋め込み
人工筋肉を調整
造形にも気を配る
ああ、フランケンシュタインの製作はとても面白い。
私はできたフランケンシュタインを試みに学校町に放つことにしていた。
「この前、黄昏裂邪だかって子供にやられたって奴は造形にこり過ぎちゃったかなあ!?
やっぱ死体を創る死体ってコンセプトで作品を作るなら戦闘力も大事だよなあ!
それにしても素晴らしい、仲間を死体を求めて夜な夜なさまようフランケンシュタイン。
その孤独は十全に文学的だと言えるだろうねえ。
そうだなあ、それにしても俺のフランケンシュタインを破壊したなんて子供のくせにやるなあ。
素晴らしい可能性だ。
『組織』に討伐されているならまだしもやられたのが子供だろ?
うん、すこし面白い趣向を考えてみようか。
おいカラス。」
「ナナナナナ、ナンデショーカッ!」
やっぱ死体を創る死体ってコンセプトで作品を作るなら戦闘力も大事だよなあ!
それにしても素晴らしい、仲間を死体を求めて夜な夜なさまようフランケンシュタイン。
その孤独は十全に文学的だと言えるだろうねえ。
そうだなあ、それにしても俺のフランケンシュタインを破壊したなんて子供のくせにやるなあ。
素晴らしい可能性だ。
『組織』に討伐されているならまだしもやられたのが子供だろ?
うん、すこし面白い趣向を考えてみようか。
おいカラス。」
「ナナナナナ、ナンデショーカッ!」
人語を解すカラス。
なんのことはない、カラスに人間の頭を移植しているだけだ。
なんのことはない、カラスに人間の頭を移植しているだけだ。
「ちょっとお願い。
俺の試作型三号を倒したとか言う素敵な可能性に見張りを付けておけ。
お前が俺に報告したんだからちゃんと最後まで頼むぜ。
ていうかお前が見張れ、捕まりそうになったらちゃんと自爆しろよ?
俺はその素敵な可能性の為のフランケンシュタインを製作してみるから。」
「リョリョリョリョリョリョリョウカイシマシた!」
「やっぱ言語野いじくりすぎちゃったかなあ?
口癖で妙なキャラ立ちしちゃってるよ。
じゃ、頼んだよー。」
俺の試作型三号を倒したとか言う素敵な可能性に見張りを付けておけ。
お前が俺に報告したんだからちゃんと最後まで頼むぜ。
ていうかお前が見張れ、捕まりそうになったらちゃんと自爆しろよ?
俺はその素敵な可能性の為のフランケンシュタインを製作してみるから。」
「リョリョリョリョリョリョリョウカイシマシた!」
「やっぱ言語野いじくりすぎちゃったかなあ?
口癖で妙なキャラ立ちしちゃってるよ。
じゃ、頼んだよー。」
窓から飛び立っていく一羽のカラスを見送る。
失敗作も失敗作なりに役に立つ。
この世に無駄なものなど無いのだ。
そう、無駄なものなど。
失敗作も失敗作なりに役に立つ。
この世に無駄なものなど無いのだ。
そう、無駄なものなど。
「さて少女、君はどんな気分だい?
私の手によって君の体は君の才能を最大限生かせるように生まれ変わる訳だが。」
私の手によって君の体は君の才能を最大限生かせるように生まれ変わる訳だが。」
私はクルリと振り返って目を閉じて冷たくなった少女に問う。
「私には解る。君の体の内に眠る可能性の全てが。
君の凡庸なメンタルに興味などこれっぽっちもない。
でも君の体はさいっこうだった!
今でも興奮しているよ、最初の一つ目がこんなにも素晴らしい身体だったなんてね。
君の五感はとにかく優れている。それなら神経をいじったり感覚器を増やせば一体どうなるだろうねえ?」
君の凡庸なメンタルに興味などこれっぽっちもない。
でも君の体はさいっこうだった!
今でも興奮しているよ、最初の一つ目がこんなにも素晴らしい身体だったなんてね。
君の五感はとにかく優れている。それなら神経をいじったり感覚器を増やせば一体どうなるだろうねえ?」
その為に殺してから冷蔵庫で丁寧に保存していたのだ。
彼女の死体を作業用の台に乗せる。
私はさっそく彼女の改造手術に乗り出した。
メスを振るいながらも私のテンションは高まり続けていた。
私はさっそく彼女の改造手術に乗り出した。
メスを振るいながらも私のテンションは高まり続けていた。
「感覚が優れていることは戦闘でも役に立つ。
脳に流れる膨大な情報からの未来予測なんかも可能だろうな。
そして圧倒的なのは反射能力だ。
私がこの脳に対して『サンジェルマン式サバットのすすめ~カウンター編~』における
全ての情報を反射として設定してしまえば戦いの時にはあり得ない速度で相手を蹴り倒してくれるに違いない!
勿論、男の浪漫自爆装置付き!
どうせ足技メインなんだから足は少し長くしてやろうか。
あと間接もあり得ないくらいに柔軟に……。
おお、このアングルエロイぜ。
小学生のくせにやらしい身体してるなあ、きゃっほう!
死体ってだけじゃあ感じない性的興奮だぜ!」
「…………拝戸さん、流石にそれはない。」
「……ごめんねみぃちゃん。調子乗りすぎた。」
脳に流れる膨大な情報からの未来予測なんかも可能だろうな。
そして圧倒的なのは反射能力だ。
私がこの脳に対して『サンジェルマン式サバットのすすめ~カウンター編~』における
全ての情報を反射として設定してしまえば戦いの時にはあり得ない速度で相手を蹴り倒してくれるに違いない!
勿論、男の浪漫自爆装置付き!
どうせ足技メインなんだから足は少し長くしてやろうか。
あと間接もあり得ないくらいに柔軟に……。
おお、このアングルエロイぜ。
小学生のくせにやらしい身体してるなあ、きゃっほう!
死体ってだけじゃあ感じない性的興奮だぜ!」
「…………拝戸さん、流石にそれはない。」
「……ごめんねみぃちゃん。調子乗りすぎた。」
さて、少し冷静になって手術を続けよう。
フランケンシュタイン製造開始の記念にとっておいたこの少女を俺が使おうと思ったのには理由がある。
フランケンシュタイン製造開始の記念にとっておいたこの少女を俺が使おうと思ったのには理由がある。
そもそも俺が興味を持った可能性である少年も彼女を同じくらい、いいや、それより少し上の歳だ。
であればこのくらいの少女が一番警戒されない。
更に言えば今まではどうも容量をつかめず失敗してたのだが昨日やっとまともな作品を作ることに成功した。
試作品九号。
それが初めての成功作の名前だった。
まあ野性に返したのでその後は知らないが。
さて、二時間後
であればこのくらいの少女が一番警戒されない。
更に言えば今まではどうも容量をつかめず失敗してたのだが昨日やっとまともな作品を作ることに成功した。
試作品九号。
それが初めての成功作の名前だった。
まあ野性に返したのでその後は知らないが。
さて、二時間後
「こいつの名前は試作品十号。
感覚機能強化型フランケンシュタイン。
俺の悪意の結晶、俺の美意識の結晶。
さて、目覚めろ十号!
黄昏裂邪と戦う為に!」
感覚機能強化型フランケンシュタイン。
俺の悪意の結晶、俺の美意識の結晶。
さて、目覚めろ十号!
黄昏裂邪と戦う為に!」
手術そのものは早く終わった。
あとは大量の電流を流して彼女を起こすだけだ。
俺は発電装置のスイッチをオンにした。
少女の身体がガクガクと震える。
死んだはずの心臓が動き始める。
だが、いきなり少女の電極から火花が散る。
あれ?
と首をかしげた瞬間、俺は蹴り飛ばされた。
あとは大量の電流を流して彼女を起こすだけだ。
俺は発電装置のスイッチをオンにした。
少女の身体がガクガクと震える。
死んだはずの心臓が動き始める。
だが、いきなり少女の電極から火花が散る。
あれ?
と首をかしげた瞬間、俺は蹴り飛ばされた。
頭がぐらぐらする、上手く動けない。
俺の前に少女が立っている。
どうやら起動には成功したらしい。
だが……、おかしい。
何故俺を蹴ることができた?
……そうか、起動時特有の暴走か。
俺の前に少女が立っている。
どうやら起動には成功したらしい。
だが……、おかしい。
何故俺を蹴ることができた?
……そうか、起動時特有の暴走か。
「拝戸さん、物音がしましたけど……大丈夫ですか!?」
異変に気付いたみぃちゃんが作業部屋に入ってくる。
まずい、逃げろと叫ぼうとしたところでみぃちゃんが十号によって蹴り潰された。
成人女性の大きさを持つ物がぺしゃんこになってしまった。
まずい、逃げろと叫ぼうとしたところでみぃちゃんが十号によって蹴り潰された。
成人女性の大きさを持つ物がぺしゃんこになってしまった。
「くそったれ……!
我ながらつまらないミスで死ぬのか!?」
「黄昏……、黄昏裂邪……。
貴方たちチガウ、チガウチガウチガウチガウ!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
チガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウ!
ワタシ、タタカウ、黄昏!」
「完全に狂ってやがる…………。」
我ながらつまらないミスで死ぬのか!?」
「黄昏……、黄昏裂邪……。
貴方たちチガウ、チガウチガウチガウチガウ!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
チガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウ!
ワタシ、タタカウ、黄昏!」
「完全に狂ってやがる…………。」
少女のフランケンシュタインが入れの方を向く。
窓から差す月明かりが少女を照らす。
服は着ていない、端整な顔立ち、何処かから吹く風にたなびく白い髪。
出来の良い日本人形のようだ。
でもそれにしてはグロテスクに片方の目がどろりと白く濁っていた。
猟奇的に、獲物を捕らえた食虫植物のように、少女は、嗤う。
艶美に、懶惰に、嫌らしく、淫らに、汚らしく、おぞましい。
だからこそなんとも言えず、子供とは思えない、まるで慣れた娼婦のようなむせかえるくらいの色気がある。
窓から差す月明かりが少女を照らす。
服は着ていない、端整な顔立ち、何処かから吹く風にたなびく白い髪。
出来の良い日本人形のようだ。
でもそれにしてはグロテスクに片方の目がどろりと白く濁っていた。
猟奇的に、獲物を捕らえた食虫植物のように、少女は、嗤う。
艶美に、懶惰に、嫌らしく、淫らに、汚らしく、おぞましい。
だからこそなんとも言えず、子供とは思えない、まるで慣れた娼婦のようなむせかえるくらいの色気がある。
どうみても死んでいる。
どうみても死んではいるし狂ってもいる。
死んで花実が咲くものかと、宣った先人が居る。
見ろ、死んで花実は咲いたのだ。
どうみても死んではいるし狂ってもいる。
死んで花実が咲くものかと、宣った先人が居る。
見ろ、死んで花実は咲いたのだ。
彼女は死ぬことによって才能を開花させたのだ。
「$”#%!黄昏&#$&%#!”&#$!!!!!」
意味不明な事を叫び続ける少女。
最初の俺の命令しか受理できていないらしい。
ならばそれでも良い。
それもまた可能性だ。
人間だった頃のわずかな意識からシーツだけを纏った少女は、
みぃちゃんだった肉塊を踏みつけて何処かに走り去っていった。
ここから学校町まで走っても三日ほどかかるのだが……。
まあそこはつっこまないでおくことにした。
しばらく経てば理性も戻るだろう。
そうなってからの様子も観察したいしとにもかくにも今は放っておくしかない。
ああそれにしても頭のぐらぐらが治まらない。
このままだと俺も死にそうだなあと思っていると目の前の風景がゆっくり薄れていった。
【拝戸直の人殺し 第十一話「狂ってルナ」fin】
最初の俺の命令しか受理できていないらしい。
ならばそれでも良い。
それもまた可能性だ。
人間だった頃のわずかな意識からシーツだけを纏った少女は、
みぃちゃんだった肉塊を踏みつけて何処かに走り去っていった。
ここから学校町まで走っても三日ほどかかるのだが……。
まあそこはつっこまないでおくことにした。
しばらく経てば理性も戻るだろう。
そうなってからの様子も観察したいしとにもかくにも今は放っておくしかない。
ああそれにしても頭のぐらぐらが治まらない。
このままだと俺も死にそうだなあと思っていると目の前の風景がゆっくり薄れていった。
【拝戸直の人殺し 第十一話「狂ってルナ」fin】