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連載 - 拝戸直しの人殺し-10

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匿名ユーザー

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【拝戸直の人殺し 第十話「人造人間」】

「こんにちわ、私の名前は拝戸直です。
 会って早々不躾な質問ですが貴方の性癖はなんでしょうか?
 ちなみに私は死体に少々興奮してしまう性癖と、
 人殺しをしていると少々生き生きしてしまう性格を持っていて、
 少々難儀しているところなのです。
 さて、人に物を問う時は自分からなんて言いますものですから自分から言ってみたんですけど……
 どうやら駄目みたいですね。
 あまり対話をしてくれそうな瞳はしていらっしゃらない。

 いいですか?

 そもそも殺人とは一つの尊厳有る――しかも人間の――命を奪うという行いです。
 それはきっと世間一般では許されざる物なのでしょう。
 しかし私はそれが禁忌だとは思いません。
 何故ならそれは美しいからです。
 美しさの前ではありとあらゆる常識や規律は塵芥にも並ばぬゴミだからです。
 殺人行為とは美しいのです。
 その真珠のような瞳を丁寧に開いて見つめてみてください。
 ここに切れ味の良い鋏がありますね?
 そう、先ほどあなたを脅す時に使った鋏です。
 大きいでしょう?」


久しぶりの獲物に私の気持ちは高ぶっていた。
椅子にぐるぐる巻きに縛り付けられたか弱い少女A、これからこの娘が冷たくなるのかと思うとゾクゾクする。






「あらら、会話もしてくださらない、と。」

数㎝の距離で鋏を突きつけている目を潰そうか。
いやいや、こんな綺麗な瞳を潰すなんて芸術家としてあってはならない。
そうだ、この瞳から輝きを奪えばそれはそれは美しい作品になるにちがいない。
人はどこまで絶望できるのか。
この少女の死体を、死体の瞳を見つめた人間が、それを実感させられる作品が良い。

「あの、拝戸さん……やっぱりこういうことはあまりよろしくないんじゃ?」
「うるさいなあみぃちゃん。駄目だよ、これは正しく芸術活動だ。
 神ですら止めることは許されない。」
「なんだかんだ言って人殺しな訳で……。
 いや、普通の口裂け女である私にそれを止める理由はないんですけどね?」
「だろう、君は普通だ。だからこそ人間にとっては異常でしかないのだが…………。
 まあとりあえず君がこの行為を止めないことは至ってまともな証拠だから安心してくれ。」
「……はっはっは、私は人間をやめたぞ―!」
「ああ、知っている。」

ちらっと少女の方を見る。
久しぶりの人間の獲物だから楽しまないと行けない。
一応、大学の教授にも休むと言っているし、
行為も番屋町のとある場所で借りている作業室で行われているので問題もない。
少女を拉致した時にも目撃者は居なかった。
今頃この少女は行方不明扱いだ。
料理の時間はまだまだある。





「っていう発想が駄目なんだよ!」

急に叫んだのに驚いたのかみぃちゃんが驚いてびくっとしている。

「良いですかお嬢さん。
 芸術っていうのは長い時間をかけたから良い物ができるとは限りません。
 むしろその場限りの情動に任せて!」

叫ぶと同時に鋏の中止めを外して分解する。
一本の鋏はあっという間に二本の刀のような形態に変化した。

「まるで嵐のように暴力的な創作活動を行った方が!」

刀の内一本を少女の首に向けて振るう。

「良い物が出来る場合もよくよく有ることなんですよ!」

首の皮一枚だけを丁寧に切り裂く。
おやおや、やっと泣き始めたか。
ああ、なんていい顔しているんだろう。
知らないお兄さんに拉致されてとてつもなく恐ろしかったに違いない。
やべえ、良い。
この顔すごく良い。
ただの泣き顔のくせに俺を興奮させるとはなかなか逸材じゃないか。
素材が良いならば調理法もシンプルがベスト。
調理法にこるのは素材のいまいちさを隠したがる証拠だ。
丁度方法もマンネリ化してたしこの子は滅茶苦茶にいたぶるだけで殺してあげよう。






「安心してくださいそこの少女A!
 君はこれから爪を一枚ずつゆっくり剥がした後に皮をむかれて、
 片腕だけミンチになってもらうんです!
 死ぬんじゃないかって?
 馬鹿を言わないでください、これでも私は医者の卵だ。
 君が苦痛に耐えきれる限界はもうとっくに見定めていますよ。
 君は少々意志が強いようですし、すこし作業スピードを速めたところで何ら問題ないでしょう。
 あと死んだら死んだで頭蓋骨に口では言えないような物を突っ込むから楽しみにしてくださいね!
 それじゃあ……」

楽しい殺人時間の始まりだ。

コンコン、と気分が盛り上がったところでノックの音。
一体誰なのだろう?

「そこまでです!」
「お、お前は!」

お前は!とかいう問題じゃない。
白衣+全裸というファッションセンスを持つ人間を私は一人しか知らない。

サンジェルマン伯爵。
私のような特殊な才能だか感性だかを持つ人間を探し回っているらしい。

「そう、私こそがサンジェルマン伯爵!
 じゃなくてですね、そこの少女を殺すのを少し待って欲しいのですよ。」





少女の顔に希望の灯が灯る。
腹が立つので思い切りよく顔を殴っておいた。
悲しそうな顔がまたそそる。

「で、なんですドクトル・サンジェルマン。
 事と次第によっちゃあ怒りますよ。私は寸止めが大嫌いなんです。」
「いえ、その子は殺すなり解体するなり好きにして欲しいのですが……。
 面白い本を見つけたものですからその前に渡したくて。」

サンジェルマンが私に本を手渡す。
題名はそのものずばり「フランケンシュタイン」
どうやら題名通り「フランケンシュタイン」の作り方が書いてあるらしい。

「え!」

鋏をその場に捨てて本を開き、顔を近づける。

「何これ!」

空いた片手で少女の頸動脈を締め上げる。

「面白そうじゃないですか!方法のマンネリもこれで解決だ!」
「あーでも無料じゃあげませんよ?少し時間旅行を……」
「おっけーおっけー、その話は後で聞く。」

少女の死を確認してから、手頃な“素材”の完成を確認してから、
私はサンジェルマンとみぃちゃんの存在を完全に無視してその本を熟読し始めた。
【拝戸直の人殺し 第十話「人造人間」】

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