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連載 - 無垢なる支配者と蜘蛛-03a

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「……うっわぁ、面倒くせぇ。仕事増えた」

 PK軍団の隊長の正体が、B-No.004であった、その事実に
 イクトミは、心の底から面倒くさそうに、そう呟いた
 まるで蜘蛛の足のような髪が、ゆらゆらと揺れる

「何だ?A-No.0に、俺が生きていた事を告げ口でもするか?」
「あぁ」

 あっさりと、B-No.004の言葉に答えるイクトミ
 っち、と、B-No.004が舌打ちした

「…噂は本当だったんだな。お前が、A-No.0の片腕、ってのは」
「んー?そんなんじゃねぇよ、俺は」

 ひらひらと手を振るイクトミ
 軽薄に笑いながら、続ける

「なんつーか、俺は……あいつの理解者、かね?」
「は?何、訳のわかんねぇ事言ってんだ」
「そう言い表すのが一番適切なんだよ」

 ひらり
 言いながら、イクトミはB-No.004から距離をとる
 …気付けば、また、周囲に糸が張り巡らされていた
 先ほどのひらひらした手の動きが、糸を紡ぐ動きだったとでもいうのだろうか?

「…お前達は、俺を消すか?」
「さぁ?お前らの行動次第じゃね?」

 B-No.004の、真剣な問いにも
 イクトミは、どこかはぐらかすような答えを返すだけだ

 しかし
 イクトミ自身に、はぐらかす意図など、ない
 その答えが真実なのだから、仕方ないのだ

「お前が「組織」に復帰するってんなら、色々考えないと駄目だけどな。とりあえず、「組織」にデメリットをもたらさない限りは安全なんじゃね?」
「その答えを信用しろってのか?」
「A-No.0なら、そう考えるだろうからな……あー、でも。お前が生きてたと知ったなら、あいつ、もれなくお前を質問責めにしてくるかもしれないから、覚悟しとけ」

 それと………と
 不意に、イクトミの表情が……ほんの少し、真面目になった

「……できれば……D-No.962には、もう、関わらないでおけ」
「ん?あぁ、俺が殺し損ねた出来損ないの黒服か?あの「組織」にとって爆弾みたいな奴、まだ残してたのか」
「………爆弾、な」

 皮肉気に笑うイクトミ
 その笑みに、B-No.004は、小さく眉を顰めた

「…爆弾、なんて、可愛いもんじゃねぇよ、あいつは………あいつは、導火線そのものだ」
「導火線…?」
「手元においてるのが一番安全なんだよ。困った事に」

 肩をすくめるイクトミ
 さらに、B-No.004から距離をとる

 一歩
 糸に触れない程度に動くB-No.004

 まだ、イクトミは彼の攻撃の射程内に入っている
 攻撃する気になれば…攻撃、できる

 もっとも
 相手は、腐っても一応仮にも時として、信じられないが神である
 そう簡単には死なないだろうが

「…あー、面倒くせぇし、俺、お前とやりあうの嫌だぜ?俺、戦闘苦手だし」
「苦手、か。よく言う」

 今、B-No.004の目の前にある糸……それから、粘着性は感じられない
 人一人、あっさりと切断しうるほどの鋭利さを感じ取れる

「苦手だよ、だから」

 かさり
 気配が、生まれた

「こういう感じでけしかけて、さっさと逃げる訳よ」
「!?」

 囲まれている
 B-No.004と、イクトミの周囲に……巨大な、蜘蛛のモンスターが、集団で現れた

「いやー、さっすがファンタジー世界、愉快な蜘蛛が一杯だ。操りがいがあるってか?」
「この野郎…っ!?」

 楽しげに、笑って
 っふ、と、イクトミは現れた時のように唐突に………B-No.004の前から、姿を消したのだった







to be … ?




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