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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 無垢なる支配者と蜘蛛-03

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 ----一瞬
 場の空気が、凍りついたような
 まるで、ゲーム世界がフリーズしたような錯覚
 それを、その場に居た全員が、確かに感じ取った

「………見つけましたよ」

 聞こえてきた、その声に
 B-No.001は、背筋に寒いものを感じた


 一度
 たった一度、聞いた事のある声
 できれば、二度と聞きたくは無かった、声


「ぁ?……何だ、てめぇは」

 PK集団のリーダーたる隊長が、現れたその人物を、不機嫌に睨みつけた
 B-No.001も、自然と、そちらに視線を向ける

 そこにいたのは……………一人の、女性だった
 腰まで伸びた、黒いストレートのロングヘアー
 黒一色のスーツを身に纏った、無表情な女性
 無表情な瞳が、B-No.001を、静かに見下ろしてくる

 戦闘行為が、中断された、その瞬間
 彼女は、足早にB-No.001に近づいてきた
 その腕を、掴む

「少々、話があります。こちらに」
「え、ち、ちょっと…!?」

 慌てる、B-No.001


 ……何故
 何故、A-No.0が、ここに!?

 この声は、間違いない
 男か、女か、年齢すらもはっきりとさせない、この声は

 ------間違いなく、以前、自分に電話をかけてきた………A-No.0、そのものだ


「おい、何だてめぇは、いきなり割りこんで…」
「イクトミ、後は任せました」

 隊長の言葉など、聞きもせず
 A-No.0は無感情な声で、一言、そう告げて

 B-No.001を、掴んだまま
 この場から、消滅した



「----っ!?」

 転移の魔法を使ったのか?
 いや、それにしては、詠唱がなかったような…

「ったく、相変わらず一方的な上に強引だよなぁ」

 誰かの、呆れたような声
 そして、隊長は気付く

 いつのまにか……自分達の、周囲に
 目に見えないほどの、細い、細い、糸が
 まるで、蜘蛛の巣のように、張り巡らされている事に

「面倒な事を押し付けやがって………なー、あんた達。とりあえず、色々面倒臭いからさ。とりあえず、あの二人のことはしばらく放置してくんね?」

 と
 いつのまにか木の上にいた、ネイティブアメリカンのような衣服を身に着けた、褐色肌の男が……隊長たちを見下ろし、笑いながら、そう、告げてきた



「………一時的に、この世界全てから、あなたと私の存在を隔絶させました。ここでの会話は、誰にも感知されません」

 一方
 B-No.001は、A-No.0に連れられて、森の更に奥深くへと入っていた

 …警戒をにじませ、B-No.001は、A-No.0を睨む

「突然、何の用です?しかも……何ですか、その姿は」
「以前、あなたと電話で接触を図った際、途中で通話を切られましたので。この世界ならば、あなたと直接対談できると判断し、以前聞きそびれた事を問おうかと。姿に関しては、私はよくわかりませんので、全面的にイクトミに任せました」
「一番任せちゃいけない相手に任せちゃった!?」

 思わず、突っ込まずにはいられなかったB-No.001
 …あれだ、あのエロ蜘蛛神に任せて、エロい装束を着せられなかっただけ、マシというべきか
 しかし、今の状態でも、見事なぼんきゅっぼんのナイスバディにシックなスーツという、お好きな人にはたまらない格好なのだが

「…?イクトミに任せるのは、いけないのですか?」

 無表情のまま、首をかしげるA-No.0
 ……どうやら、自分の姿に関して、頓着していないようである

「あぁ、いえ、何でもないです。忘れてください………それよりも、用、とは?」

 …再び、警戒をにじませるB-No.001
 正直なところ、以前、A-No.0が電話で接触を図ってきた際、一方的な話に対して、こちらもまた、一方的に通話を切るという態度を示して見せた
 A-No.0が、何らかのリアクションをとってくる可能性は予測できたのだ
 ……最悪の場合、粛清、と言う形で

「あぁ、そうでした。あなたには、他にも、問うべき事があります」

「あなたは、私にはB-No.0を処分する事は不可能だと言いました、それは、どう言う意味ですか?」
「貴方は、私が貴方方の事を何もわかっていない、と言いました。それは、どう言う意味ですか?」
「貴方は、私が選択を誤ったと言いました…何故、かつて私が首領に選んだ男を手放した事が、過ちなのですか?彼は、「組織」に大きなデメリットをもたらす存在です。それは、彼が「組織」に与えるメリットを、はるかに上回ります」

 あの時と、同じだ
 一方的に、次から次へと質問してくる
 無感情な声で、淡々と
 目の前にいるのは、一人
 しかし、複数に問い掛けられている奇妙な錯覚を、また、感じた

 そして

「……貴方は……貴方方はダレン・ディーフェンベーカーの暗殺に……関与していない、と答えましたね?」

 また
 かすかな、感情の、揺れ
 感情がないはずの存在に、しかし、わずかににじみ出る感情

「ならば………更に、問います。貴方は……………ダレン・ディーフェンベーカーを暗殺した者を……………知っていますか?」
「………」

 どう、答えるべきか
 そして、どれから答えるべきか?
 B-No.001は、いつでも逃げ出せるよう構えながら、考える
 …A-No.0は、今、自分達をこの世界から一時的に断絶している、と言った
 …先ほどから…B-No.005と、連絡を、取れない
 恐らく、このゲーム世界において、自分達だけが、まったく別の、他の誰にも接触できないサーバー内に閉じ込められたような…そんな、状態になっているのではないだろうか?
 真実は不明だが、B-No.001はそう判断した

「……あぁ、そうです……それと、一つだけ。こちらから、先に伝える事があります」
「……?」
「…D-No.962……大門 大樹の事です」

 怪訝な表情を浮かべた、B-No.001に
 A-No.0は、無表情のまま……淡々と告げる

「あなたは、彼に脅威を感じていない、と言いましたね…………そうですね、もはや、「組織」を離れたあなたには……………きっと、彼に関わらない限りは、彼は、脅威ではないのでしょう」
「…何を言いたいのです?」
「彼には、もう、関わらない方がいいでしょう。彼の周囲にも………決して、彼と敵対しない方が、いいでしょう」

 それは
 まるで、忠告のような、警告のような

 かつての、「組織」の一員への
 せめてもの、慈悲のように、A-No.0は、告げる

「彼はもう、彼自身の未来を。そして、彼にとっての大切な存在の未来を、運命を、一歩も譲らない」
「彼らの幸福を邪魔するならば、彼らに不幸を、災いをもたらそうとするならば………そのサイコロの1の出目は、意味をなさない」
「彼は、それを6を上にして叩きつけて……そして、彼らに1の出目を強要した者は、代わりに、サイコロの1の出目を味わうでしょうね」








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