ーーーーばしっ
ばしっ、と
その空間に、音が響く
ばしっ、と
その空間に、音が響く
「そう言えば、聞いたぁン?」
「……何を?」
「……何を?」
どこか甘ったるさの混じった声に、鳥に餌をやっていた少女は顔をあげた
声の主は、楽しげに続ける
声の主は、楽しげに続ける
「次の任務先ぃ、日本らしいわぁン」
「………そう」
「………そう」
少女の反応は薄い
改めて、鳥達に餌やりを続ける
改めて、鳥達に餌やりを続ける
「あはぁん……っ、あなた、知らないのねぇン?その反応だとぉ」
「………?」
「………?」
日本に、あんなちっぽけな島国に、何かあるとでも言うのだろうか?
少女は、怪訝な表情を浮かべてみせる
少女は、怪訝な表情を浮かべてみせる
「『顔無し(フェイスレス)』『名前無し(ネームレス)』『終わり無し(エンドレス)』の『トライレス』はぁ……今、日本にいるのよぉン」
ぴくりっ
少女が、顔をあげた
少女が、顔をあげた
「本当ですかっ!?」
「本当よぉン。日本の学校街、って場所。そこが、次の任務先なのよぉン」
「本当よぉン。日本の学校街、って場所。そこが、次の任務先なのよぉン」
…女の言葉を
少女は、もはやほとんど聞いていない
少女は、もはやほとんど聞いていない
その顔に浮かぶのは……歓喜
「くす……………くすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすあははははははははははははははははははははははははははは!!!!」
突然、高らかと笑い出した少女
鳥達が、その笑い声に驚いてめちゃくちゃに飛び回る
鳥達が、その笑い声に驚いてめちゃくちゃに飛び回る
「そうですか、そうですか!!あの魔女めは、そんな場所にいるのですね!!そして、次の任務先はそこ!!」
くるり、少女は回る
その顔に、狂気交じりの笑顔を浮かべて
その顔に、狂気交じりの笑顔を浮かべて
「素晴らしい!神の思し召しに違いありません!!私に、先祖の仇をとれとの、神のメッセージに違いありませんわ!!」
「そうよぉン、神の…エイブラハム様の、メッセージよぉン」
「そうよぉン、神の…エイブラハム様の、メッセージよぉン」
ばしぃっ!!と
女は、鞭を振るう
鞭を叩きつけられた相手は………ぴくりとも、動かない
何度も鞭打たれた顔は、もはや原型は残っておらず
…それは、もはや人というよりは、ただの肉塊だ
女は、鞭を振るう
鞭を叩きつけられた相手は………ぴくりとも、動かない
何度も鞭打たれた顔は、もはや原型は残っておらず
…それは、もはや人というよりは、ただの肉塊だ
「そうですよねそうですわよね!あぁ、やはり、エイブラハム様は素晴らしい!!私達の救世主!」
けらけらと、少女は笑う
その傍らでは、鳥達に体を啄ばまれ貪り食われた人間が、無残な姿に変わっていたのだった
その傍らでは、鳥達に体を啄ばまれ貪り食われた人間が、無残な姿に変わっていたのだった
to be … ?