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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 花子さんと契約した男の話-59

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 静寂が好きだった
 騒がしい事は、あまり得意ではなかった
 同年代の子供達のようにうまく遊べなかったから、不快な思いをさせたくなくて、あまりそちらに関わろうとしなかった
 その結果、孤独になったとしても、さほど気にはならなかった

 その日も、休日、いつも通り家にいた
 家に伝わる古い刀の前で静かにしている
 …刀の前にいると、落ち着く
 そうやって、しばし、ぼんやりしていると

「……あぁ、龍一、そこにいたのね」

 からり
 襖が開き、母が顔を出した
 顔をあげて、そちらを向く

「…母さん?何か、あったか?」
「あのね、今、河伯家の人達が来てるんだけど…ちょっと、大人同士でお話があるから。河伯家のお子さんの、お相手しててくれる?」
「……わかった」

 改めて、襖に向き直る
 良かった、と母がほっとしたように笑った

「河伯さん、龍一、大丈夫ですって」

 襖の向こう側で、母が誰かに声をかけている
 母よりは、少し年上な感じの声がして…誰かが、こちらに向かっているらしかった
 多分、河伯の家の子供だろう
 確か、聞いた話によれば、自分よりは年上だったような
 …からり
 襖が、更に開けられる
 その先に、居たのは

「おねーさん、付き合ってください!!」
「あ、ごめんねー、私、組長みたいな男臭い人が好きだからー」
「マイガッ!!」

 ………
 卯月さんに告白し、0.3秒で振られている、自分よりは年上な子供の姿が見えたので
 ひとまず、礼儀として見ないふりをしたのだった



「えーと…獄門川 隆三君、だっけ?」
「……獄門寺 龍一です。よろしくおねがいします、河伯 癸酉さん」

 改めて
 深々と、一礼する

「あー、いいよ、癸酉でいいよ、三郎君」
「……龍一です」
「敬語も使わなくていいよー、堅苦しいし」
「……河伯家の方に、失礼があってはいけませんから」

 最低限、礼儀を尽くそうと努力する
 だが、癸酉さんは明るく笑って、こちらを制してくる

「いいってば、竜吉君、まだ5歳なんだろ?堅苦しい事は考えなくていいってば」
「…お……自分は、獄門寺 龍一。獄門寺家に生まれた人間ですから。五大旧家が一つ、商売に長け、学校街に恵みを与えている河伯家の方に、失礼をする訳にはいきません」

 こちらの言葉に、癸酉さんは、んー、と難しそうな顔をしてきた

「…堅苦しいというか、難しい事言ってくるなぁ。僕らはまだそんな、難しい事は考えなくていいんだよ」
「………五大旧家に生まれたからには、その役目を全うしなければなりませんから」

 それが、当たり前だと考えていた
 幼い頃から、その役目を自覚し、学ぶべきであると
 それが、当たり前だと思っていたのだが

「何?親にそう言われてるの?龍三郎君は?」
「…龍一です………いえ、親は、何も言ってきません。ですが、自覚し、学ぶべきだと考えています」

 んんー、と、癸酉さんはますます難しそうな顔をしてきた
 …自分は、おかしな事を言っただろうか
 当たり前の事だと考えていたのだが

「…んー、まぁ、いいや。考え方人それぞれ、って事で。健一君は、真面目な考え方だ、って事で。それより、遊ぼうよー。仮面ライダーゴッコとか」
「……龍一です………すみません、自分は、仮面ライダーを知りませんので」
「え!?それくらいの年代で仮面ライダー見てないとか嘘だろう!?テレビとか何見るってのさ?!」
「…火曜サスペンス劇場と、さすらい刑事とはぐれ刑事が好きです」
「何その子供らしくないチョイス!?」


 …騒がしいけれど
 明るくて、元気な人だな

 あの明るさは、自分には、絶対に到達できない
 ……眩しい人だな、と
 癸酉さんに、そんな印象を抱いたのだった













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