「将門様」
「うん?どうした、翼」
「うん?どうした、翼」
翼は、やや抗議するような視線を将門に向けていた
「…龍一に、何したんすか」
「ん?……あぁ、あれの事か」
「ん?……あぁ、あれの事か」
翼が、抗議しているのは
将門が、龍一に…あの、独特の威圧感を、向けた事
将門が、龍一に…あの、独特の威圧感を、向けた事
将門の纏う、霊圧とも呼べるそれ
それを、真正面から龍一に叩き付けたであろう事を、自分達がいた部屋まで漏れ出したその霊気の強さで、あの圧迫感で、翼は感じ取ったのだ
それを、真正面から龍一に叩き付けたであろう事を、自分達がいた部屋まで漏れ出したその霊気の強さで、あの圧迫感で、翼は感じ取ったのだ
翼の抗議にも、将門は小さく笑うだけだ
「何、確認したかったのでな………あれが、その素質を持って生まれたかどうか」
「……素質?」
「……素質?」
首をかしげている翼
…日景の家の血を引きながら、日景の家の事を詳しくは知らない翼
だから、余計にわからぬだろう
学校街の、旧家の血筋の事も
その中に眠る、幾多の才能の事も
己の中に流れる血が、どのような可能性をもっているのか
それすらも、翼は知らず、気付かぬままだ
だから、余計にわからぬだろう
学校街の、旧家の血筋の事も
その中に眠る、幾多の才能の事も
己の中に流れる血が、どのような可能性をもっているのか
それすらも、翼は知らず、気付かぬままだ
「獄門寺の家の血は、当人が望む望まざるに関わらず、覇者の才が流れている。龍一のそれがどこまで強いか、確認させてもらったまでよ」
「…血、ですか」
「…血、ですか」
やや俯いた翼
どうしたのか、とでも言うように、将門は翼を見つめる
…その視線に、翼は小さく首を振って答える
どうしたのか、とでも言うように、将門は翼を見つめる
…その視線に、翼は小さく首を振って答える
「…龍一は、それを、必要以上に重く受け止めてる気がするんで…」
「ほぅ?」
「……あいつの親は。家の事とかあまり気にしないで、龍一には自由に生きていてほしいみたいだけど………龍一自身は、「獄門寺の家」の人間である事を、すげぇ強く自覚しちまってるから」
「ほぅ?」
「……あいつの親は。家の事とかあまり気にしないで、龍一には自由に生きていてほしいみたいだけど………龍一自身は、「獄門寺の家」の人間である事を、すげぇ強く自覚しちまってるから」
獄門寺の家の、その役目を
龍一は、どこまでも強く意識している
他の旧家の事も学び、獄門寺家の役目を、その重要性について学び続け
……その役割を、自分は背負わねばならぬと
幼い時から、ずっとそう考え続けていたらしい
旧家云々の知識がほとんどない翼でもわかるレベルで、龍一は重い責任を自ら背負い込んでいて
龍一は、どこまでも強く意識している
他の旧家の事も学び、獄門寺家の役目を、その重要性について学び続け
……その役割を、自分は背負わねばならぬと
幼い時から、ずっとそう考え続けていたらしい
旧家云々の知識がほとんどない翼でもわかるレベルで、龍一は重い責任を自ら背負い込んでいて
…それを、まだ、完全には背負い込みきれず
かすかに、潰されそうな気配すら、ある
かすかに、潰されそうな気配すら、ある
「龍一は、俺に仕える、とか言ってくれたけど。そう言う重要な相手は焦らないで、もっと慎重に決めた方がいいと思うんすけど」
「…くくくっ!お前は、あれでは不満か?」
「いえ、違います」
「…くくくっ!お前は、あれでは不満か?」
「いえ、違います」
龍一のような者が、自分に仕える、と言ってくれたのは嬉しいが
だが
だが
「……あいつは、俺なんかには、もったいないですから」
真面目すぎて、立派過ぎて
…自分なんかには、もったいない
翼は、そう考える
…自分なんかには、もったいない
翼は、そう考える
翼の、その答えに
将門は、小さく苦笑した
将門は、小さく苦笑した
「………自覚がないところは、あの女によく似ておる」
「へ?」
「あぁ、いや、何でもない」
「へ?」
「あぁ、いや、何でもない」
誤魔化すように笑い、将門は翼の腕を掴み、引き寄せた
突然の事に翼はバランスを崩し、将門に抱き寄せられる
突然の事に翼はバランスを崩し、将門に抱き寄せられる
「龍一がお前に仕える事を決め、お前がそれを許したのならば。龍一がその責任に潰されそうになったならば、お前が支えてやればいい」
「……はい」
「…お前が。それを支える責任に潰されそうになったならば…我が、支えてやろう。我は、神。祟り神だが、神である事に変わりはない。人の子を支える事は、当たり前だからなぁ?」
「……はい」
「…お前が。それを支える責任に潰されそうになったならば…我が、支えてやろう。我は、神。祟り神だが、神である事に変わりはない。人の子を支える事は、当たり前だからなぁ?」
俯いてしまった翼の顎を掴み、自分の方を向かせる将門
…将門の言葉に、小さく笑う、翼
…将門の言葉に、小さく笑う、翼
その、笑顔に
将門は、かつての己の契約者の影と
…それが、心底惚れこみ、しかし、手に入れる事がなかった女の影を、見た
将門は、かつての己の契約者の影と
…それが、心底惚れこみ、しかし、手に入れる事がなかった女の影を、見た
(…あぁ、そうか、心鬼。瞳が言った通りに……最終的に、お前は願いを叶えたのか)
幾百年を得て
一度は混じりあう事を諦めた、その血筋は
こうやって、混ざり合ったのか
一度は混じりあう事を諦めた、その血筋は
こうやって、混ざり合ったのか
それを確認し、将門はどこか満足したように、笑ったのだった
to be … ?