「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・幼馴染、二人-02

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
 忘れ去ったはずの、その記憶は
 悪夢という形となって、時折、こいつを苦しめる


「あ、ぅ………あ………あぁああああああああああああっ!!??」
「…っジョルディ、落ち着け!」

 悪夢に怯え、暴れるこいつを何とかなだめようとする
 錯乱状態でうっかりと能力を発動させられては、洒落にならないし…
 …何より、こいつの苦しんでいる姿など、見たくもない

「や、だ、やだやだやだやだやだやだやだやだやだっ!!??ボク、何もしてないよ、お願いやめて、死にたくないっ!!??」

 悪夢で見た光景が
 忘れ去ったはずの記憶を、引きずり出してしまっている

 こいつの、綺麗だった赤い髪が
 この、白い髪へと変わってしまった、その出来事が
 忘れ去ったはずの、忘れさせてもらったはずの、おぞましい記憶が
 こいつの精神を、蝕む

「やだ、嫌だよぉ……怖いよやめて殺さないでお願いやめて痛いよこのままじゃ死んじゃうよ……っ」
「ジョルディ!」

 このままでは、まずい
 その体を揺さぶるが、その眼差しは虚空を見つめたままだ

「…け、て、助けて………怖いよイザーク、助けて……っ!!」
「………ッジョルディ!!」

 やや強く、名前を呼ぶ
 びくり、と、その体が震えて

「…イザー…ク…?」

 ようやく、その赤茶色の目が、こちらを捕える
 見る見る内にその瞳に涙が浮かびだして

「……っうわぁああああああああああああああああんん!!!!イザークゥ!!!」

 がしりと、力任せに抱きついてきた
 …やはり、無意識に能力を発動してしまっているのか、かなり力強い
 背骨を折られないようにするので必死だ

「怖かったよぉお………夢だよね?ボク生きてるよね?死んでないよね?」
「……あぁ、生きている、お前はココにいる」

 こちらの言葉に、ようやく安心したのか
 しゃっくりあげつつも、とりあえず落ち着いてきた
 …その背中を、ゆっくりと撫でてやる

「…お前は死なせない。俺が護ってやる」



 たとえ
 その為ならば、この身を幾多もの罪で汚しても、構わない
 どうせ、自分は元から罪人だ
 これ以上罪に汚れようとも、何の問題もないのだ

 …そう、たとえ
 こいつを護る為だけに
 罪なき者を踏みにじり、邪悪の手先になろうとも


 …もう、俺達には引き返すことなど、できないのだ







to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー