「悠司、今日は、ありがとう」
カインの歌で、小鳥も無事、落ち着きを取り戻し
悠司から、日本の都市伝説…特に、知名度や危険度が高いものについて、教わり
カインは、感謝の言葉を伝える
悠司から、日本の都市伝説…特に、知名度や危険度が高いものについて、教わり
カインは、感謝の言葉を伝える
「い、いえ、これくらいでしたら、いつでも伝えられますから」
「俺は、本当に、この国の都市伝説については、無知だったからな。教えてもらえて、本当にありがたい」
「俺は、本当に、この国の都市伝説については、無知だったからな。教えてもらえて、本当にありがたい」
柔らかく微笑み、カインは感謝の言葉を伝え続ける
自分よりも、ずっと年下の少年
そんな少年から物を教わる事を、カインは恥とは考えていない
純粋に、知識を伝えられた事を感謝している
そんな少年から物を教わる事を、カインは恥とは考えていない
純粋に、知識を伝えられた事を感謝している
「もし、悠司が、ヨーロッパの都市伝説に関して、知識が必要になったならば、俺が、伝えよう。一応、自国の都市伝説や、教会に関わる存在の知識は持っている」
「教会…ですか?天使や、悪魔とか?」
「教会…ですか?天使や、悪魔とか?」
悠司の言葉に、あぁ、と頷くカイン
「教会」所属として、その辺りの知識は基礎として教え込まれている
それらが、日本に出没する事があるかどうかは、わからないが…
この学校町は、世界各国の都市伝説が集まり、出没することで有名だ
可能性は、ない訳ではないだろう
「教会」所属として、その辺りの知識は基礎として教え込まれている
それらが、日本に出没する事があるかどうかは、わからないが…
この学校町は、世界各国の都市伝説が集まり、出没することで有名だ
可能性は、ない訳ではないだろう
「他にも、昔の風刺画を元にした存在もいるな。「坊主仔牛」とか「教皇ロバ」とかな」
「風刺画…と、なると、あまり良い存在では、なさそうですね」
「あぁ。どちらかと言うと、邪悪な存在として知られているな。どちらも、できれば関わらない方が幸せな存在だろう……マイナーな存在だし、流石の学校町でも、出没しないとは思うが」
「風刺画…と、なると、あまり良い存在では、なさそうですね」
「あぁ。どちらかと言うと、邪悪な存在として知られているな。どちらも、できれば関わらない方が幸せな存在だろう……マイナーな存在だし、流石の学校町でも、出没しないとは思うが」
…多分、悠司が口にした「兄貴」と言う存在も、関わらない方が幸せな存在なのだろうな、とカインは理解した
「変態」、と言うのはよくわからないが…
………あいつが、似たようなものだろうか、と考える
突拍子もない事ばかり言って、そんな行動ばかりとり、周囲に迷惑を撒き散らしてばかりの自分の友人の姿を、ふと、思い浮かべる
悠司から聞いた「兄貴」の姿と、あの男の外見は似ても似つかないが…関わるとロクな事がないと言う点は、きっと同じなのだろう
もっとも……そんな存在と、自分は友人であり続けているのだが
「変態」、と言うのはよくわからないが…
………あいつが、似たようなものだろうか、と考える
突拍子もない事ばかり言って、そんな行動ばかりとり、周囲に迷惑を撒き散らしてばかりの自分の友人の姿を、ふと、思い浮かべる
悠司から聞いた「兄貴」の姿と、あの男の外見は似ても似つかないが…関わるとロクな事がないと言う点は、きっと同じなのだろう
もっとも……そんな存在と、自分は友人であり続けているのだが
「それじゃあ、俺はこれで。悠司、気をつけて帰れよ?」
「はい…カインさんも、お気をつけて」
「はい…カインさんも、お気をつけて」
悠司と別れ、カインは夕暮れの街の中、歩き出す
落ち着きを取り戻していた小鳥が、ぱたぱたと、カインの肩に止まってくる
小さく囀るその姿に、カインは小さく、笑みを浮かべる
落ち着きを取り戻していた小鳥が、ぱたぱたと、カインの肩に止まってくる
小さく囀るその姿に、カインは小さく、笑みを浮かべる
人気のない、夕暮れの道
……都市伝説が、活動しやすい場所、時刻
……都市伝説が、活動しやすい場所、時刻
ゆらり、と
カインの背後に、近づいている影があった
ひたひたと、足音を忍ばせて近づいてくる、それ
……口裂け女だ
先ほど、悠司から教わった存在の一つ
足音を忍ばせ近づいてきているそれに、カインはまだ、気付いていない
口裂け女は、手にした大鋏を構え、カインに声をかけるべく、ゆっくりと近づいていき
カインの背後に、近づいている影があった
ひたひたと、足音を忍ばせて近づいてくる、それ
……口裂け女だ
先ほど、悠司から教わった存在の一つ
足音を忍ばせ近づいてきているそれに、カインはまだ、気付いていない
口裂け女は、手にした大鋏を構え、カインに声をかけるべく、ゆっくりと近づいていき
………くるり
カインの肩に止まっていた、小鳥が…振り返り、口裂け女を、見た
カインの肩に止まっていた、小鳥が…振り返り、口裂け女を、見た
その、小さな瞳が
金色に、輝いていて………
金色に、輝いていて………
「--------------っ!?」
直後
口裂け女の体が……灼熱の炎に、包み込まれた
悲鳴をあげる間もなく…一瞬で、その身を焼き尽くされる
口裂け女の体が……灼熱の炎に、包み込まれた
悲鳴をあげる間もなく…一瞬で、その身を焼き尽くされる
「……?」
くるり、カインが振り返った時
そこに、口裂け女の姿は、なかった
灰すら残さず、瞬間的に焼き尽くされたその身は……存在していた証すら、残っていない
そこに、口裂け女の姿は、なかった
灰すら残さず、瞬間的に焼き尽くされたその身は……存在していた証すら、残っていない
「…気のせいか?」
首をかしげるカイン
そんなカインに、小鳥は何事もなかったかのように、擦り寄るのだった
そんなカインに、小鳥は何事もなかったかのように、擦り寄るのだった
to be … ?