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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - モンスの天使-19c

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 学校街内、とある廃ビルの一室にて
 黒い影が、ひそひそと話し合っていた

「…A-No.666め、ドジを踏みやがって…」
「どうする?私達まで処分されるかもしれないぞ」

 彼らは、「組織」の黒服
 強行派、もしくは過激派に所属する者達
 彼らが口にした、A-No.666の、非人道的実験に関わっていた者達
 …その数、20程
 自分達が、一箇所に集まる事は危険だとわかっている
 それでも、何故、彼らは集まっていたか?
 ……それは、まだ、A-No.666の企みが判明し…彼が殺された「直後」と呼んで良い時期だったからだ
 たとえ、自分達がA-No.666の実験に賛同し関わっていたとしても、「組織」が彼らに処分を下す判断が降りるまでには、まだ時間がかかる
 穏健派が動いているからには、なおさらだ
 穏健派は、その考え方故、非情な判断には時間がかかる事が多いのだから

「とにかく、姿を隠すべきだ」
「サイコメトリー系や思考探知系能力者が尋問を行えば、我々の行いもすぐに知られる」
「「組織」から離れる事も考えた方がいいだろう。いっそ、「アメリカ政府の陰謀論」にでも移って…」

 そうやって、今後を話し合っていた黒服達
 ふと…一人が、壁の向こう側を、見た

 透視能力保持者であったその黒服が、壁の向こうに見たもの
 それは、外の風景に混じって……こちらに向かって飛んでくる、天使
 それも、若い外見の、可愛らしい、ミニスカ天使達で
 その、天使達が、可愛らしい外見に似合わぬ、ゴツく、物々しい重火器を持っていた、姿で…

 直後
 彼らのいた部屋は、重火器の一石攻撃を受けて、爆砕した



「…やったか?」

 モンスの天使達が、一斉攻撃を仕掛けている様子を、天地はやや離れたところから確認していた
 天地の契約しているモンスの天使は、重火器で武装した天使達を召喚するというもの
 天地自身は、まったく強化されない
 よって、戦闘スタイルは、目標からやや離れたところで天使達を召喚
 そこから移動させ、攻撃させるというものだ
 今、天地の指示を受けたモンスの天使達は、無邪気に、A-No.666の実験に協力していた黒服達が集まっていた廃ビルを攻撃し続けている

 …上の許可?
 そんなもの、知るか
 自分の派手な攻撃能力では、都市伝説の存在を隠しきれない?
 知るか

 どうせ、自分は始末屋だ
 「組織」の始末屋
 どうせ、相手は「組織」の意図に反する行為を行っていたのだ
 始末しても構うまい
 どうやら、少しは上の立場らしい女黒服が、責任は自分が取ると言っていたが、それはあまり気にしていない
 自分は、勝手にやるだけだ

 天使達の一斉攻撃が終わった
 片がついたか、と天地が顔をあげると
 …天使達が攻撃していた、その廃ビルから
 黒い影が飛び出したのが…見えた
 それは、天地のいる方向に向かって、まっすぐに飛んでくる
 廃ビルに向けて飛ばした天使を呼び戻しても、間に合わない

 素早く、目前に新たな天使を召喚する
 召喚されたモンスの天使は、天地の指示を待つことなく、主を護るべく、迫る危険に対して、ロケットランチャーを発射した
 それは、迫ってきていた黒い影に命中
 しかし、その直前に、その背中に乗っていた数名の黒服が飛び降り、地面に着地してくる

「…4人…いや、5人残ったのか」

 ロケットランチャーを受けた影は、衝撃に飛ばされたはしたものの、ダメージなし
 すぐ傍の電柱の天辺に止まり、天地を見下ろしてくる

 あの20人の、それぞれの都市伝説を思い出す
 あの攻撃の中、生き残れそうな者の名前をあげていく
 目の前に居るのは、そいつらに違いない

「くそ…っ!門条 天地!何故、お前が我々に攻撃する!?」
「わかってるだろ?」

 しらばくれさせなどするものか
 こちらを睨んでくる黒服を、天地は鋭く睨み返す

「「組織」の在り方に反する行為を行ったお前達を、始末する」
「っちぃ……!」

 廃ビルへ向かわせていた天使達が、戻ってきた
 スカートの中を覗かれる事など一切気にする様子なく、上空から、生き残った黒服達相手に攻撃を仕掛けていく

 べちゃ!!と
 銃撃を受け、一体の黒服の体が、ゲル状になって崩れた
 スライムに飲まれたそれは、ぐじゅぐじゅと不気味に蠢きながら、天地に向かってくる

 他の三体と、電信柱の上にいた化け物の姿をしたそれも、驚異的な反射神経で、銃撃を回避
 それぞれが、天地に攻撃を仕掛けようと迫ってくる

 西洋系の顔立ちの黒服の体の表面に、白い鱗が現れ始め…その顔が変化し、服が破け、白い鰐へと変化する
 一人の黒服がスーツの内側から缶のコーラを取り出し、一気に飲み干して身体能力を強化させて駆ける
 中学生ほどの顔立ちの女黒服の下半身が消え、地面を高速で這い出した

 白い鰐、コーク・ロア、てけてけ
 それぞれに飲み込まれた黒服達が、一斉に天地に攻撃を仕掛けてくる
 だが

「甘いんだよっ!」

 ばらばらと何かをばら撒き、二人の天使に抱えられ、上空に逃れる天地
 直後、ばら撒かれたそれ……自らが召喚したモンスの天使から渡されていた手榴弾が、一斉に爆発した
 爆炎の中、コーク・ロアが消滅した様子を確認する

あぎょうさん、さぎょうご」

 聴こえてきた、不気味な声
 あの黒い化け物が、ビルの壁を這って、迫ってくる
 モンスの天使がすかさず銃撃するが、当たってもダメージを受けたようには見えない

「あぎょうさん、さぎょうご」

 せまるそれに、天地は叫ぶ

「----嘘!!」

 あぎょうさん、さぎょうご
 あ行3、さ行5
 う、そ
 嘘

 あぎょうさんとは、そのような都市伝説
 その正体を、見抜かれれば…

「………ぁ」

 化け物の姿が、ただの黒服に、戻った
 壁を這う力も失われ、その体は地面に落下していき…そこを容赦なく銃撃され、穴だらけにされて
 べちゃり、地面に落ちた時には…ただの、肉片へと変わっていた

 地面に戻ろうとすれば、ボロボロになったてけてけが、一矢報いようと迫ってくる
 しかし、傷つきスピードの落ちた体は、天使の攻撃を避けきれず、狙い撃ちされていく
 あぎょうさんと同じように、それはただの肉片へと姿を変えた

(あと2体…!)

 白い鰐と、スライム
 …どこへ逃げた!?

 辺りを見回した直後、そばにあったマンホールの蓋が、突然、汚水で押し上げられた
 白い鰐が汚水を纏って出現し、大口を開けて天地を飲み込もうと襲い掛かる

 ----っが!と
 その攻撃を、一人の天使が阻止した
 その大口に、つっかえ棒のようにライフル銃を差し入れ、口が閉まらないようにする

 その口内に…ぽい、と
 投げ入れられた、爆弾

 天地が離れた直後、白い鰐は体内から爆砕され、消滅していく

 残り一体
 スライムだけだ

 どろ
 ぐちゃり
 ゲル状のそれは、状況不利、と見たのだろう
 ずるずると、白い鰐が蓋を開けたマンホールから、下水道へと逃げていこうとしている

 逃がさない
 懐から小さなペットボトルを取り出し、天地は中身をスライムへとぶちまけた
 構わず、マンホールへと入っていく天地

 次に取り出したのは……ライター
 まだ少し中身が残っているそのペットボトルを、天地はそのマンホールから下水道へと投げ捨てて
 そして、しゅぼ、と
 ライターを点火して……同じく、投げ入れた

 素早く、離れる
 直後、そのマンホールの下で、小さな爆発音と、何かが燃やされ、もがき苦しむ絶叫が響き渡った

 液体の正体は、ガソリン
 スライムの強靭な生命力は、しかし、炎など、焼いてくる攻撃には、弱いのだ

 標的である20人の黒服達が、どんな都市伝説に飲まれた存在だったか、全て把握していた
 だから、その対処は完璧にしてきた
 誰一人、生かして逃がす気などなかったから

「………ふぅ」

 これで
 全員、始末し終えた
 …終わりだ





「お疲れ様ですー!」
「デストロイ終了ですー!」
「皆殺ししましたー!」
「…あぁ、お前らも、ご苦労さん」

 天地に褒められ、嬉しそうな天使達
 とても、先ほどまで殺戮を繰り広げていたようには見えない、無邪気な笑顔

 天地は、天使達の姿を消させると、ふらり、夜の町中に消えていった



 …この直後
 天地は、友人たる直希から連絡を受け、「首塚」の本拠地へと移動
 天倉姉妹に、今後の事について、話すこととなる






to be … ?





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