先生「では今から、『柔道』の授業を始める!」
生徒達「「宜しくお願いします!」」「「・・・ます。」」
生徒達「「宜しくお願いします!」」「「・・・ます。」」
ボク達の中学校では、体育の授業の1つとして『柔道』か『ダンス』を選択する。
基本的に、男子は柔道、女子はダンスと別れるが、男子でも身体や宗教の都合でダンスを選択するようだ。もちろん、その逆もまた然り。
基本的に、男子は柔道、女子はダンスと別れるが、男子でも身体や宗教の都合でダンスを選択するようだ。もちろん、その逆もまた然り。
男子C「ところで十文字さん、本当にこっちで良かったんですか?」
楓「ん?あぁ、親の都合でな。」
楓「ん?あぁ、親の都合でな。」
先生「では受身は充分取得できたと思うので、今日は投げ技を教えようと思う。十文字、女子はお前だけだが・・・。」
楓「先生、別に私も男子と思って考えてくれても構いません。」
先生「そうか?いや、しかし・・・。」
男子C「なら十文字さん、オレと組みましょう!」
男子D「あ、ずるい!」
楓「先生、別に私も男子と思って考えてくれても構いません。」
先生「そうか?いや、しかし・・・。」
男子C「なら十文字さん、オレと組みましょう!」
男子D「あ、ずるい!」
先生の教授が終わり、生徒の練習が始まる。十文字さんはやはり彼と組んだようだ。
男子C「では十文字さんからどうぞ!」
楓「では遠慮なく。」シュンッ
楓「では遠慮なく。」シュンッ
そういうと、一瞬で十文字さんが彼に掴みかかり、前に倒し、ゆっくりと投げ倒した。
男子C「“バンッ”グ、ハッ・・・?!」
楓「・・・あ、すまない。手加減できてなかったか?」
男子D「す、すげぇ、十文字さん。」
楓「・・・あ、すまない。手加減できてなかったか?」
男子D「す、すげぇ、十文字さん。」
流石は十文字さん。もしかしたら大王よりも強いかも。
男子A「・・・せ、正義・・・。た、頼むから、手加減、ぐらい、してくれ・・・。」ピク、ピク・・・
正義「ん?あ!ごめん!つい・・・。」 勇弥「まぁ、普通にやったらそうなるよな。」
正義「ん?あ!ごめん!つい・・・。」 勇弥「まぁ、普通にやったらそうなるよな。」
勇弥くんが笑っていると、十文字さんがボクのところへやってくる。
楓「ほぅ、黄昏もなかなかやるな。スポーツはできないと思っていたぞ。」
正義「えへへ、まぁね。」
男子A「正義は、よっ。小学生時代のクラス対抗のサッカーで大活躍したんだ。」
男子B「バスケでも好成績を叩き出したからね。スポーツも万能だよ。」
楓「そうか。では黄昏、少々お手合わせ願おうか。」
正義「うん、いいよ。」
正義「えへへ、まぁね。」
男子A「正義は、よっ。小学生時代のクラス対抗のサッカーで大活躍したんだ。」
男子B「バスケでも好成績を叩き出したからね。スポーツも万能だよ。」
楓「そうか。では黄昏、少々お手合わせ願おうか。」
正義「うん、いいよ。」
ボクが了解すると、急に皆が騒ぎ出した。
男子C「黄昏が十文字さんに挑むだってェ?ムリムリ。」
男子A「うるせぇ!正義は強いんだ!」
男子D「黄昏と十文字さんとの勝負・・・、見物かもな。」
男子B「よし、オレは皆に伝えてくるよ!」
男子A「うるせぇ!正義は強いんだ!」
男子D「黄昏と十文字さんとの勝負・・・、見物かもな。」
男子B「よし、オレは皆に伝えてくるよ!」
気がつくと、皆がボク達を囲んでいて、もう先生も後に引けなくなったようだ。
先生「・・・、では今から、黄昏と十文字の試合を開始する。始め!」
正義&楓「よろしくお願いします!」ペコッ
奈海「正義くぅん!がんばってぇ!」 女子A「ファイトだよぉ!」 女子達「「ファイトぉー!」」わらわら
男子B「・・・ふぅ、伝えてきたよ。」
勇弥「うわ、早ッ。ってかダンス組、授業サボるなァ!」
正義&楓「よろしくお願いします!」ペコッ
奈海「正義くぅん!がんばってぇ!」 女子A「ファイトだよぉ!」 女子達「「ファイトぉー!」」わらわら
男子B「・・・ふぅ、伝えてきたよ。」
勇弥「うわ、早ッ。ってかダンス組、授業サボるなァ!」
こうして、ボクと十文字さんの試合が始まった。
正義「手加減はいらないよ。十文字さんからどうぞ!」
楓「そうか、では。」シュンッ
楓「そうか、では。」シュンッ
十文字さんが一瞬でボクの懐に潜り込み、腕を掴む。
楓「まずは一本。」
そしてボクは投げられかけるが・・・。
正義「・・・よっと。」ダンッ
楓「なに?!・・・『猫』だと・・・!?」
楓「なに?!・・・『猫』だと・・・!?」
ボクは投げられた瞬間に身を翻し、足で地面に着地する。練習の甲斐もあってうまく実践で使えた。
生徒等「「え?何があったの?!」」ガヤガヤ
『猫』とは、柔道における受身の1つで、
柔術家の1人[関口氏心]が『屋根から猫が落ちるものの1回転して着地し何事も無く歩いていく』のを見て開眼し、
『自ら屋根から落ちてみるなどの修行の末高度な受け身を極めた』という逸話から生まれたもの。
おそらく正式名称は『空転受身』だと思われる。ちなみに、某柔道小説のモデル、[西郷四郎]も使えたという逸話がある。
柔術家の1人[関口氏心]が『屋根から猫が落ちるものの1回転して着地し何事も無く歩いていく』のを見て開眼し、
『自ら屋根から落ちてみるなどの修行の末高度な受け身を極めた』という逸話から生まれたもの。
おそらく正式名称は『空転受身』だと思われる。ちなみに、某柔道小説のモデル、[西郷四郎]も使えたという逸話がある。
例によって、勇弥の雑学講座が始まった。
勇弥「さすが正義。(まぁ教えたのは、あいつだろうけどな。)」
そう思いつつ、勇弥は窓に視線を向ける。そこには大王が観戦している姿があった。
大王「まったく。投げられて倒れているようでは、実際の戦闘で隙だらけだろ。」
楓「黄昏!思ったよりやるな。」
正義「十文字さんこそ。来ないなら、こっちから行くよ!」ダッ
正義「十文字さんこそ。来ないなら、こっちから行くよ!」ダッ
ボクは十文字さんに向かっていく。
楓「あぁ、良い腕だ。だが、隙だらけだ!」フォン
そう言って十文字さんはボクの足を払おうとするが、ボクは飛んで回避する。
正義「うッ!(しまった!)」
楓「今だ!」ガシッ!
楓「今だ!」ガシッ!
十文字さんはボクの腕を掴んで地面に叩きつけようとするが、なんとか手を突き、立ち直る。
男子C「すげぇ、黄昏ってあんな奴だったのか!?」
勇弥「だが、さっき怯んだよな?なんでだ?」
男子B「うっかり飛んでしまった、ようだけど・・・。」
大王「・・・おいおい、反射で蹴ろうとしたのか?ルールに従うのがスポーツだからな。そこが面倒だから、嫌いなんだ。」
勇弥「だが、さっき怯んだよな?なんでだ?」
男子B「うっかり飛んでしまった、ようだけど・・・。」
大王「・・・おいおい、反射で蹴ろうとしたのか?ルールに従うのがスポーツだからな。そこが面倒だから、嫌いなんだ。」
楓「く、なかなかやるな。しかし今度こそ!」
正義「ッ!見えた!」
奈海「正義くんやっちゃえぇぇ!」
正義「ッ!見えた!」
奈海「正義くんやっちゃえぇぇ!」
ボクは一瞬の隙を突き、十文字さんの腕を避け、右手で十文字さんの右襟を握り左手で十文字さんの右袖を掴む。
楓「なにッ?!」
大王「出るな、あれが・・・。」
大王「出るな、あれが・・・。」
そのまま右足裏で十文字さんの右脚を払い、十文字さんを釣り上げ、左手の引きの働きと同調させながら、右脚で払い上げ、抜き上げるようにして真前へ投げ倒した。
正義「てりゃあぁぁ!」ブンッ!
楓「なッ“バンッ!”・・・。」
楓「なッ“バンッ!”・・・。」
十文字さんは、床に倒れた。
楓「・・・や、『山嵐』・・・?」
先生「・・・。」
女子A「・・・やったぁ!正義くんが勝ったァ!」
奈海「やった。ま、まぁ分かりきってた事だけどね!」
女子達「「おめでとぉー!」」「「かっこいぃ!」」キャーキャー
男子A「すげぇぜ正義ィ!いったい何なんだあれは?!」
勇弥「[西郷四郎]の得意技、『山嵐』だ。彼以来、意識して使った人間はいないと言われている。」
男子B「つまり封印されていた大技を復活させた、という事か。さすがは正義だ!」
先生「・・・。」
女子A「・・・やったぁ!正義くんが勝ったァ!」
奈海「やった。ま、まぁ分かりきってた事だけどね!」
女子達「「おめでとぉー!」」「「かっこいぃ!」」キャーキャー
男子A「すげぇぜ正義ィ!いったい何なんだあれは?!」
勇弥「[西郷四郎]の得意技、『山嵐』だ。彼以来、意識して使った人間はいないと言われている。」
男子B「つまり封印されていた大技を復活させた、という事か。さすがは正義だ!」
他男子等「「(黄昏ぇ、)」」「「(正義ぃ、)」」「「(その技、男として、どうなんだ?)」」
正義が使った技が若干法に触れかねなかったが、十文字は正義に話しかける。
楓「・・・よっと。思ったよりやるな、黄昏。まさか伝説の技を喰らう事になるとはな。」
正義「へへへ。十文字さんはどこかで柔道やってたの?」
楓「親が道場を開いていてな。だからこの話をしたら親にこっ酷く叱られるな。」
正義「うわぁ、それは大変だね。」
正義「へへへ。十文字さんはどこかで柔道やってたの?」
楓「親が道場を開いていてな。だからこの話をしたら親にこっ酷く叱られるな。」
正義「うわぁ、それは大変だね。」
負けて悔しくないのか、それを打ち消すほど楽しかったのか、十文字はどこか嬉しそうに笑っていた。
その頃大王は、試合も終わったと見て、窓からゆっくり離れる。その後、歩きながら、こう呟いたそうだ。
大王「・・・まぁ、元々少年が負けるとは思っていなかったがな。俺が鍛えたんだからな。」
―――もし負けたら、また修行をやり直さなければならないと思っただけだ。―――
番外「頂上決戦!黄昏に舞う楓」―完―