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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 舞い降りた大王-10c

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匿名ユーザー

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先生「では今から、『柔道』の授業を始める!」
生徒達「「宜しくお願いします!」」「「・・・ます。」」

ボク達の中学校では、体育の授業の1つとして『柔道』か『ダンス』を選択する。
基本的に、男子は柔道、女子はダンスと別れるが、男子でも身体や宗教の都合でダンスを選択するようだ。もちろん、その逆もまた然り。

男子C「ところで十文字さん、本当にこっちで良かったんですか?」
楓「ん?あぁ、親の都合でな。」

先生「では受身は充分取得できたと思うので、今日は投げ技を教えようと思う。十文字、女子はお前だけだが・・・。」
楓「先生、別に私も男子と思って考えてくれても構いません。」
先生「そうか?いや、しかし・・・。」
男子C「なら十文字さん、オレと組みましょう!」
男子D「あ、ずるい!」

先生の教授が終わり、生徒の練習が始まる。十文字さんはやはり彼と組んだようだ。

男子C「では十文字さんからどうぞ!」
楓「では遠慮なく。」シュンッ

そういうと、一瞬で十文字さんが彼に掴みかかり、前に倒し、ゆっくりと投げ倒した。

男子C「“バンッ”グ、ハッ・・・?!」
楓「・・・あ、すまない。手加減できてなかったか?」
男子D「す、すげぇ、十文字さん。」

流石は十文字さん。もしかしたら大王よりも強いかも。

男子A「・・・せ、正義・・・。た、頼むから、手加減、ぐらい、してくれ・・・。」ピク、ピク・・・
正義「ん?あ!ごめん!つい・・・。」 勇弥「まぁ、普通にやったらそうなるよな。」

勇弥くんが笑っていると、十文字さんがボクのところへやってくる。

楓「ほぅ、黄昏もなかなかやるな。スポーツはできないと思っていたぞ。」
正義「えへへ、まぁね。」
男子A「正義は、よっ。小学生時代のクラス対抗のサッカーで大活躍したんだ。」
男子B「バスケでも好成績を叩き出したからね。スポーツも万能だよ。」
楓「そうか。では黄昏、少々お手合わせ願おうか。」
正義「うん、いいよ。」

ボクが了解すると、急に皆が騒ぎ出した。

男子C「黄昏が十文字さんに挑むだってェ?ムリムリ。」
男子A「うるせぇ!正義は強いんだ!」
男子D「黄昏と十文字さんとの勝負・・・、見物かもな。」
男子B「よし、オレは皆に伝えてくるよ!」

気がつくと、皆がボク達を囲んでいて、もう先生も後に引けなくなったようだ。

先生「・・・、では今から、黄昏と十文字の試合を開始する。始め!」
正義&楓「よろしくお願いします!」ペコッ
奈海「正義くぅん!がんばってぇ!」 女子A「ファイトだよぉ!」 女子達「「ファイトぉー!」」わらわら
男子B「・・・ふぅ、伝えてきたよ。」
勇弥「うわ、早ッ。ってかダンス組、授業サボるなァ!」

こうして、ボクと十文字さんの試合が始まった。

正義「手加減はいらないよ。十文字さんからどうぞ!」
楓「そうか、では。」シュンッ

十文字さんが一瞬でボクの懐に潜り込み、腕を掴む。

楓「まずは一本。」

そしてボクは投げられかけるが・・・。

正義「・・・よっと。」ダンッ
楓「なに?!・・・『猫』だと・・・!?」

ボクは投げられた瞬間に身を翻し、足で地面に着地する。練習の甲斐もあってうまく実践で使えた。

生徒等「「え?何があったの?!」」ガヤガヤ

『猫』とは、柔道における受身の1つで、
柔術家の1人[関口氏心]が『屋根から猫が落ちるものの1回転して着地し何事も無く歩いていく』のを見て開眼し、
『自ら屋根から落ちてみるなどの修行の末高度な受け身を極めた』という逸話から生まれたもの。
おそらく正式名称は『空転受身』だと思われる。ちなみに、某柔道小説のモデル、[西郷四郎]も使えたという逸話がある。

例によって、勇弥の雑学講座が始まった。

勇弥「さすが正義。(まぁ教えたのは、あいつだろうけどな。)」

そう思いつつ、勇弥は窓に視線を向ける。そこには大王が観戦している姿があった。

大王「まったく。投げられて倒れているようでは、実際の戦闘で隙だらけだろ。」

楓「黄昏!思ったよりやるな。」
正義「十文字さんこそ。来ないなら、こっちから行くよ!」ダッ

ボクは十文字さんに向かっていく。

楓「あぁ、良い腕だ。だが、隙だらけだ!」フォン

そう言って十文字さんはボクの足を払おうとするが、ボクは飛んで回避する。

正義「うッ!(しまった!)」
楓「今だ!」ガシッ!

十文字さんはボクの腕を掴んで地面に叩きつけようとするが、なんとか手を突き、立ち直る。

男子C「すげぇ、黄昏ってあんな奴だったのか!?」
勇弥「だが、さっき怯んだよな?なんでだ?」
男子B「うっかり飛んでしまった、ようだけど・・・。」
大王「・・・おいおい、反射で蹴ろうとしたのか?ルールに従うのがスポーツだからな。そこが面倒だから、嫌いなんだ。」

楓「く、なかなかやるな。しかし今度こそ!」
正義「ッ!見えた!」
奈海「正義くんやっちゃえぇぇ!」

ボクは一瞬の隙を突き、十文字さんの腕を避け、右手で十文字さんの右襟を握り左手で十文字さんの右袖を掴む。

楓「なにッ?!」
大王「出るな、あれが・・・。」

そのまま右足裏で十文字さんの右脚を払い、十文字さんを釣り上げ、左手の引きの働きと同調させながら、右脚で払い上げ、抜き上げるようにして真前へ投げ倒した。

正義「てりゃあぁぁ!」ブンッ!
楓「なッ“バンッ!”・・・。」

十文字さんは、床に倒れた。

楓「・・・や、『山嵐』・・・?」
先生「・・・。」
女子A「・・・やったぁ!正義くんが勝ったァ!」
奈海「やった。ま、まぁ分かりきってた事だけどね!」
女子達「「おめでとぉー!」」「「かっこいぃ!」」キャーキャー
男子A「すげぇぜ正義ィ!いったい何なんだあれは?!」
勇弥「[西郷四郎]の得意技、『山嵐』だ。彼以来、意識して使った人間はいないと言われている。」
男子B「つまり封印されていた大技を復活させた、という事か。さすがは正義だ!」

他男子等「「(黄昏ぇ、)」」「「(正義ぃ、)」」「「(その技、男として、どうなんだ?)」」

正義が使った技が若干法に触れかねなかったが、十文字は正義に話しかける。

楓「・・・よっと。思ったよりやるな、黄昏。まさか伝説の技を喰らう事になるとはな。」
正義「へへへ。十文字さんはどこかで柔道やってたの?」
楓「親が道場を開いていてな。だからこの話をしたら親にこっ酷く叱られるな。」
正義「うわぁ、それは大変だね。」

負けて悔しくないのか、それを打ち消すほど楽しかったのか、十文字はどこか嬉しそうに笑っていた。

その頃大王は、試合も終わったと見て、窓からゆっくり離れる。その後、歩きながら、こう呟いたそうだ。

大王「・・・まぁ、元々少年が負けるとは思っていなかったがな。俺が鍛えたんだからな。」

―――もし負けたら、また修行をやり直さなければならないと思っただけだ。―――

番外「頂上決戦!黄昏に舞う楓」―完―



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