「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 舞い降りた大王-11

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Retsuya

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これはある日の出来事だった。いつも通りの朝、いつも通りの部屋。いつも通りの日常が始まると思っていた。

正義「お父さん、お母さん、おはよう。」
光彦&明美「・・・。」 正義「・・・あれ?」

何故か、挨拶が返ってこない。それどころか、食卓にボクの分の食事も無い。

正義「お父さん、おはようは?お母さん、ボクのゴハンは?」
光彦「・・・では行ってくる。」
明美「・・・ミツ、いってらっしゃい。」

何かがおかしい。おかしいのは分かっているんだけど、何故こうなったのかは分からない。ボクはとりあえず、お菓子だけ食べてから、学校に向かう事にした。
通学路を歩いていると、またおかしい事に気付く。勇弥くんと奈海ちゃ、・・・奈海が来ないのだ。

正義「・・・なんでだろ?」

その時、勇弥くんと奈海の家からここに来ると、若干学校には遠回りになる事を思い出す。
『ボクにわざわざ会う気が無い』という事?いや、まだ急いでいるだけという可能性もある。
ふと横を見ると、いるはずの存在、【恐怖の大王】がいない。なんでだ?大王は毎日ボクと一緒にいるはずだ。さらに用事があるとも思えない。

正義「ただの思い過ごしか、それとも・・・。」

考えられる理由は3つ。
1つ目は、ボクが悪い事をした。無意識にだと思うけど、悪い事には変わりないので、その場合は謝らないと。
2つ目は、ドッキリ系の悪戯。そうだったら学校についた頃か、帰る頃には元に戻るかな?
3つ目は、都市伝説の仕業。だとしたらなんとかしないと!

      • とは言ったものの、勇弥くんも奈海もいないのでは話にならない。とりあえず、学校に行こう。歩いていても、やはり誰にも会う事もなく、学校に着く。

正義「・・・よし、おはよぉー!」 生徒達「・・・。」

やはり、挨拶が返ってこない。チラッとこっちを見たあと、すぐにそっぽを向く。
      • 何かしたという心当たりは無い。これは逆に困った。どうすればいいんだろう?

正義「・・・勇弥くん、おはよう!奈海ちゃんおはよう!」
勇弥&奈海「・・・。」

ダメか。「えッ!奈海『ちゃん』?!」とか返してくれるかと思ったんだけど・・・。そのまま1時間目の授業が始まる。

先生「ではここ分かる人ー?」
正義「はい!」

ここで手を上げて無反応だったら、おそらく・・・。

先生「あいつは、どうでもいいな。」ボソッ
正義「ッ!?(『どうでもいい』?)」
先生「じゃあお前!ここ分かるか?」

      • 『どうでもいい』?ダメだ、分からない。たぶん都市伝説の仕業なんだと思うけど、どうすればいいのか分からない。
勇弥くんも奈海もダメ、誰に頼れば・・・?そう考えていると、十文字さんが目に映る。一か八か。

正義「十文字さん!あの」
楓「黙っていてくれ。キミなんかに興味は無い。」
正義「・・・、(ダメか。やっぱりこれは)都市伝説の仕業・・・?」

ポツリと呟くと、十文字さんがピタリと止まり、こちらに顔を近づける。

楓「詳しく聞かせてもらえないか?」キラキラ
正義「う、うん・・・。(良かった、十文字さんの都市伝説に対する興味は奪えなかったみたい。)」

そういう訳で、ボクは今日の一連を十文字さんに話した。

楓「―――なるほど、それは困ったな。しかし本当なのか?」
正義「現に、十文字さんがボクの事を知らないでしょ?『都市伝説研究同好会』副会長のこのボクを。」
楓「なに?副会長?!・・・余計に謎だ。もしそうなら何故私が副会長であるキミの事を忘れているんだ?」
正義「それは・・・分からないけど・・・。十文字さん、なにか似たような事件とか無いんですか?」
楓「まず、無いな。『被害者への興味がなくなる』という事は、被害者は『被害にあった事を誰にも報告できない』だろ?」
正義「・・・そうか。ごめん、じゃあこれで・・・。」
楓「待て。ただ、似たような話があった気がするんだ・・・。そうだ、これだ!」

十文字さんは急にこんな話をしてくれた。―――

少女のところにお星さまが降り立ちました。
「なんでも一つ願いをかなえてあげよう」
お星さまはいいました。
少女は泣いていました。
「家族を消してちょうだい!あんな家族、まっぴらよ!」
次の日、少女が目を覚まして一階へおりると、いつものようにおかあさんと
おとうさんとおにいちゃんがいました。
少女は後悔しました。
その夜、再びお星さまは少女の目の前にあらわれました。
「気に入ってもらえたかな」
少女はいいました。
「昨日のおねがいをとりけしてちょうだい」
お星さまはいいました。
「一度かなえたおねがいはとりけせないよ」
少女は泣きました。

―――それでこの話は終わったのだが、ボクには意味が分からなかった。

正義「・・・どういう事?それだったら『その家族は血の繋がりがなく、血の繋がりがある本物の方の家族が消された』って話じゃ?」
楓「無論、その解釈が主流だ。ただ、他にも解釈があるんだ。マイナーなんだが、これが妙に印象に残っていてな。」
正義「・・・どんな解釈?」
楓「さっきした話は、語られていく内に微妙に改変されて、コンパクトになってるんだ。」
正義「つまり、重要なところが抜けて、分からりにくくなっていると?」
楓「そう。内容を言うと、本来は願いが叶って、『怒る』親や『意地悪する』兄が消えるんだ。」
正義「待って。『いつものようにおかあさんとおとうさんとおにいちゃんがいました』ってあるよ?」
楓「まぁ待て。正確には『何をしても怒らない』都合の良い家族になったんだ。」
正義「そうなんだ・・・。でもそこまでならハッピーエンドで、取り消す必要なんて無いよね。」

十文字さんが、ふと溜め息をつく。

楓「本当は、『何をしても怒らない』のではなく『自分に何の関心も持ってくれなくなっている』だけという事にしばらくして気がつくんだ。」
正義「『関心』・・・?」
楓「それが寂しかったんだろうな。それから取り消してと願い続けたんだ。すると1年後にお星様現われて・・・後は分かるな?」
正義「・・・そんな話があったんだ・・・。」
楓「・・・まぁ、ネットに上げられる物語は、『恐怖のナポリタン』のように真の解釈が埋もれてしまう事もある。
  このような無限の解釈が、都市伝説となる事もあるかもしれない。そう思っただけだ。」
正義「・・・、ありがとう、十文字さん。」
楓「どうも。ところで、名前は?」
正義「え?[黄昏マサヨシ]だけど・・・?」
楓「そうか、覚えておく。では黄昏、私は私なりに調べてみる。紙の資料なら残っているだろうから、
  その中から極端に興味が無い人間を当たってみるよ。まずはクラスの名簿だな。」
正義「あ、ありがとう!」

これで仲間ができた。とにかく、ボクも別のところを・・・。ん?「覚えておく」?―――十文字さんが、ボクに『興味を持った』?

正義「(・・・とにかく、今は犯人探しだ。)待って、十文字さん!やっぱりボクも付いて行くよ!」

こうして、ボク達の犯人探しが始まった。まずはクラス名簿からだ。

楓「この名簿から、極端に興味が無い人間がいたら、被害者の可能性が高い。」
正義「これとこれは前の学校のクラスメイト・・・。」
楓「これ・これ・これも私の小学校からのクラスメイトだ。」
正義「これは最近知った人で、これは・・・、どうでもいいか。」
楓「そしてこれとこれが―――、どうやらこのクラスにはいないようだな。」
正義「よし、隣のクラスへ」
楓「待て!」

十文字さんがボクの肩を掴んで止める。

楓「さっき、絶対におかしい所があったぞ。」
正義「ッ!?・・・ありがとう、十文字さん。危うく見逃すところだったよ。」

ボクは改めて名簿を見直す。

正義「えっと・・・どれだったかな。」
楓「これだ。ここで『どうでもいい』と言ったんだ。」
正義「やっぱり記憶に・・・あれ?あるような、無いような・・・。」
楓「クラスメイトなのかもしれないな。なら彼女は黄昏に任せた。私は別のクラスを当たる。」

そう言って十文字さんは別のクラスへ向かった。・・・では、探すとしよう。名札をしっかり見て、集中して。何処にいるんだ・・・?
ふと、ある男子を見た時に思い出す。彼はボクと同じクラスだったのだが、彼のためにどれだけ苦労したか。

      • あれ?彼と、誰のためだったっけ?あんなにがんばったのに、名前も顔も思い出せない。
ふと、彼が女の子に話しかける。でも嫌われているのか、払いのけられ、教室から出ていった。
なんで彼はあんなどうでもいい子に話しかけたんだ?・・・あれ?あの光景、見覚えが・・・。
―――そうだ!思い出した!って『どうでもいい』!?あの子も被害者だったのか!追いかけないと!

正義「まったく・・・!(やっかいな都市伝説だ!)」ダッ!

少し走ると、彼女がいた。良かった、でも話し合えるだろうか?

正義「あの・・・。」
女子「何よ?」
正義「良かった・・・。キミはボクと話せるんだね。」
女子「そうよ、当たり前じゃない。だって私がやったんだもん。」
正義「えっ!?」

彼女はゆっくりこちらに向かって歩き出す。

女子「ある日、急に私のお父さんとお母さんが私と話してくれなくなったの。そしてクラスの友達からも・・・。この辛さがあなたに分かる?」
正義「・・・。」
女子「だから私、お星さまにお願いしたの。『皆にも1人ぼっちの辛さを教えてあげて下さい』って。」
正義「まさか、やっぱり・・・。」
女子?「『そう、【お星さま】と契約したノ。そして皆から関心を奪う事がデキルようにナッタノ!』」

急に、彼女の声が変わったと思うと、窓の外に、不可解な光が。昼間なのに、星?!あれが都市伝説か?ふと、その星は姿を隠すように消え、彼女の声も戻る。

女子「だから私は、あなたみたいな友達がいっぱいいる人から関心を奪っているの。」
男子「あの!・・・何を、しているん、ですか?」

不意に声が聞こえる。振り向くと、あの教室で彼女と話そうとしていた、彼がいた。

女子「また来たの?帰って!あなたに興味なんてないの!」
男子「う・・・。」

彼女の前で、何も言えなくなっている彼。完全に思い出した。何故一瞬でも忘れたのか。その謝罪の気持ちもこめて・・・。

正義「・・・本当に覚えていないの?彼の事も、ボクの事も。」
女子「知らないわよ!どうせ皆独りぼっちの私なんて、どうでもいいと思っているんでしょ?」
正義「じゃあ思い出させてあげる!」
男子「・・・?」

正義は男子の前に立ち、笑顔を作って見せる。2人はふと、この光景に覚えがある事に気付く。

正義「や。キミに紹介したい人がいるんだ。」
女子「え?あッ!」
正義「この人。とっても優しい人だから、すぐに仲良くなれると思うよ。」
男子「ッ!そうか・・・。は、初めまして。よろしくお願いします。」
女子「・・・宜しく・・・。」

正義は知っている、この光景を。何故なら、正義はこの2人の仲を取り持ったからだ。
小学生の時、彼女と話したそうにしていた彼のために、色々と手伝っていたのだ。そしてこれは、始めに2人が会話した時の再現なのだ。

正義「ね、分かったでしょ?キミは独りぼっちなんかじゃなかったんだ。キミの事を、愛してくれている人がいたんだよ。」
女子「・・・。」 勇弥&奈海「「おぉーい!」」「正義ぃ!」「正義くん」

次は勇弥くんだ。良かった、ボクへの関心を取り戻したんだ。

勇弥「助け・・・は要らないみたいだな。」
正義「うん、今終わったよ。ところで、どうしてボクの事が?」
奈海「十文字さんのおかげでね。正義くんが危ないって聞いたら、戻っちゃったみたい。」

そうか、さすが十文字さん!ありがとう。あとは・・・。

正義「じゃあ、能力を解いて、契約を解除しようか。」 女子「・・・うん!」
???『ふざけるなァァァ!』

突如、どこからか大きな声が響く。辺りを見回すと、窓の方にまた、星のような光が。

女子「【お星さま】・・・。」
奈海「あれが都市伝説?!」
正義「うん!でも、だんだん気配が弱くなってるんだよ。」
お星さま『わたシハ人から関心ヲ奪うタめに生まれタ!だからわタしは!ワたしは・・・!』シュゥゥ・・・

【お星さま】の光がだんだんと弱くなっていく。

勇弥「・・・能力が成立していない事に気がついて、自分の存在が不安定になったのか。・・・終わりだな。」
正義「・・・あれ?」

ふと【お星さま】の変化が止まり、また強く輝きだす。

お星さま『ふふふふふ・・・そうか、魅力を奪っても、記憶を奪ってもだめなら・・・!』

急に【お星さま】から禍々しいオーラのようなものが溢れ出る。それはやがて窓から漏れ、ある形を模っていく。

お星さま『コ ロ シ テ シ マ エ バ イ イ ノ カ イ ?』

少女「・・・お父、さん・・・?」

その姿は、色こそ黒1色だが、形は人間、おそらく彼女の父親なのだろう。

奈海「な、何よ!?何なのよあれ?!」
勇弥「まさか、自分を保つために、強引に姿を変えたのか!?」
正義「そうはさせない! 大王!」
大王「ッ!・・・よく分かったな。やれ、少年!」

気付けば正義の後にいた大王が、正義の目の前に黒雲を広げる。正義はその雲に願い、いつもの剣を降らせる。

正義「よし!いっけぇぇぇ!」
お星さま『さぁ、君には消えてッも、ら・・・・。』
男子&女子「「あ・・・。」」

正義の剣が、いつものように邪念を切り裂いた。幻影のようなその姿に、攻撃が通る。

お星さま『そ、そんなッ!ばかなァァァ!嫌だ、消えたくッ』

―――その言葉を最後に、【お星さま】の姿は、太陽の光に掻き消された。

正義「・・・よし、これで。」
勇弥「一件落ちゃ」
先生「こぅらぁぁぁ!授業中になにやっとるかァ!」
一同「「あ、先生。」」
正義「・・・て、授業中だったの?」
奈海「そういえば、ちょっと前に鳴ってたかも。」
先生「今すぐ教室に・・・、っておい、何でお前がこんなところに?!」
女子「え?わ、私?」
先生「お前、さっき親から連絡があってな。行方不明で探してほしいって。」
女子「え?!」

―――こうして、事件は無事解決し、彼女は自分の家族を取り戻したのであった―――

奈海「―――って納得いかなぁーい!ハッピーエンド過ぎよ!なんで【お星さま】を倒したら家族まで関心を取り戻したのよ?!」

      • その日の『都市伝説研究同好会』部室には、せっかく終わった物語に野次を投げていた。

勇弥「まったく。じゃあ聞くが、あいつはなんで契約したんだ?」
奈海「え?だから、親が自分を無視するようになったからでしょ?その隙を突いて契約したんだけど・・・。」

ふとコインが現れて、勇弥と同じように、奈海に疑問を投げかける。

コイン「じゃあ、『もし奈海が同じような状態だったら』どうした?」
奈海「え?・・・まぁ、ひょっとしたら同じ事を、あ!」
勇弥「そう。『あいつが親の感心を奪った』んだ。そうすれば契約できると踏んでな。」
コイン「けっこう頭良いよね。そんな簡単に契約できるなんて。」
大王「いいや、まだまだだ。」

前回の反省を活かし、大王は窓の外から会話に入る。

奈海「なんでよ?充分すごいじゃない。」
正義「大王だったらどうやったの?」「あとなんで入って来ないの?」
大王「あいつは『関心を奪う能力』を無駄遣いしていた。それでさらに墓穴を掘ったんだ。」「もうあの二の舞は御免だ。」
奈海「無駄遣い?」
大王「確かにあの能力は強い上、盗みのような犯罪も容易にできる。だが、都市伝説は『噂』が無ければ自分の存在を維持できない。」
コイン「あ、そっかぁ!だからあの時、勝手に能力が解けたりしたんだ!」
勇弥「もっとも、オレ達は十文字さんがトリガーになったんだけどな。」
大王「その会長の少女も言っていたが、『新聞に事件が載っていない』だろう?
   誰からも興味を持たれず、そのまま被害者を増やし続けた。
   俺だったら『親だけ』『クラスメイトだけ』などを複数人作り、なんらかの噂を作らせる。」
正義「逆に新聞で話題になった【三倍返し】は強かったもんね。」
大王「そう考えれば、そいつや『田舎で都市伝説狩りをしている』と噂になったシェイド達の方が、数倍頭が良いって事になるな。」

急に、奈海が話題を正義に関する事に変える。

奈海「それより、正義くんがあの2人をくっつけてたのが意外なんだけど!」 勇弥「そういえばそうだ!」
正義「え?だってさぁ・・・。」

数歩、歩き、こちらへ振り返る。

正義「恋愛って、楽しそうじゃん。」
勇弥&奈海「・・・、はぁぁぁ?!」

満面の笑みで返された、回答になっていない回答に逆に疑問を抱き、2人は窓の向こうに答えを求める。

勇弥「なぁ、恋愛に興味を持ったのか?前に『無い』って噂を聞いたが。」ボソボソ
大王「なぁに、あれは丁度『特撮ライダーキバ』が中間に行ったぐらいの頃の話だ。」ボソボソ
奈海「あぁ、あの昼ドラ。愛とか恋とか多かったもんね。」ボソボソ
大王「あぁそうだ。それで、あの2人を見つけて、取り持ったって事だ。」ボソボソ
コイン「へぇ、恋のキューピットってやつぅ?」ボソボソ
大王「【キューピット】?なんだそれは?」
楓「“ガラララ”入る。」 一同「おわぁぁぁぁぁぁ!?」

不意に、流れをぶった切るように十文字が入ってくる。全員驚き、大王はそのまま体を下へもって行き、コインはお守り袋の中へ何とか入っていった。

奈海「じゅじゅじゅ十文字さん!どうしてここに?!」
勇弥「クラブだからに決まってるだろ!?それ以外の理由があるか!?」
正義「じゅ、十文字さん!今日はどんな事件を?」
楓「いや、あの、だな・・・。今日は止めにしよう。私はもう帰らせてもらう。では。」ガラララ・・・タン
奈海「・・・なんで?」
勇弥「さぁ?あまり怪事件も起きないって事だ、と信じようぜ。」

十文字が出て行ったことも知らず、1人外で浮かんでいる大王。

大王「(しかし、頭は良くない、能力が弱くなったとは言ったものの、俺が契約者を放っておくとはな・・・。)
   (或いは俺の能力が使えず・・・という事も考えられたな。そもそも、俺が他人に操られようとは―――世界征服への道は遠い。)」





誰も知らないところで、誰も聞いていなかった言葉。

楓「『都市伝説』・・・、『契約』・・・?」

この言葉が、後にどうなるのかは、次のお話―――

第4話「奪えないもの」―完―




次回予告4コマ―――

☆Κλεφτησ―泥棒―☆
お星さま『ふふふ、はははは・・・。私は死んでなどいないぞ。生きている!』

お星さま『また同じ事をすればいい、何度でもこの手を使えば私は“ザクッ”か、は・・・?』
???「おんなじ手とか、飽き飽きなんだよ、この『Κλεφτησ(クレフティス)(泥棒)』!
    僕の真似みたいな事しやがって!破局は僕の専売特許だっての!」

???「・・・それにしても、『関心を奪う』はずなのに『恋心』が奪えないなんて、まだまだだね。
    ・・・それとも、あの2人には僕の力も無意味なのかな?試してみようか?」

―――人間って、本当に面白いね―――


●という事で、人の心を弄ぶ神の言葉でした。まぁ分かる人には分かるh←(



☆ある日の会話☆
光彦「そうだ、正義。お前にも話しておくな。」 正義「なに?」

光彦「今日の帰りにな、トラックが信号無視をして、お前と同じ中学校の生徒か、が轢かれそうになったんだ。」
正義「えぇ!?大丈夫だったの?」
光彦「あぁ。何故かトラックが『その生徒の前で止まった』んだ。」

光彦「ブレーキが利いたんだと思ったんだが、生徒が歩道に逃げた瞬間ぐらいに、また動き出したんだ。数mだけな。」
正義「・・・?」
光彦「別に誰も、怪我もなかったからいいんだが・・・。」

―――なんでこんなに奇妙な出来事ばかりなんだろうな この町は―――


●次回はやっとポピュラーでまともな都市伝説です。トラックを止めるほどのその力とは?!では第5話に続きます。



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