「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 無垢なる支配者と蜘蛛・C-No.0-07a

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 かつんかつん、とヒールの音が鳴り響く
 その部屋の前に到達し、彼女は小さく深呼吸してから、軽く扉をノックした

「どなたかしら~?」
「セシリアだ。すまない、今、時間はあるか?」

 彼女、セシリアがそう声をかけると、室内から「問題ありませんわ~」と、軽やかな返事が返ってくる
 しつれい、と扉を開けて入ると、ちょうどローゼ以外にも、他のRNo上位の姿が見えて

 ……その中に、やや不機嫌そうにしつつホットミルクを飲むレクイエムの姿を見つけ、セシリアはほっとした
 …このまま、用件を済ませることができそうだ

「どうかなさいましたの~?セシリアさんがこちらに直接おいでになるなんて、珍しいですわ」
「すまんな。内線で連絡すべきだったのだろうが、込み合っていてうまく繋がらなくてな」

 今、「組織」全体が「教会」関連でゴタゴタしている最中だ
 内線が込み合っていても、仕方あるまい

「レクイエム・リッケンバッカー、あなたから話を聞きたい」
「……私から?」

 小さく首をかしげながら、顔を上げたレクイエム
 その拍子に、豊かな胸元が小さく揺れた……相変わらず、重たそうだ

「「教会」「13使徒」が一人、「アイスマン」メルセデス・オラーリャと戦闘したらしいな。相手の能力など、わかった点について話してもらいたい」
「……まぁ、いいだろう、わかった」

 すくり、立ち上がるレクイエム
 セシリアも、接客用のソファーに座らせてもらう
 「お茶を淹れてきますわ~♪」とローゼがどこか楽しげに言って、蓮華に「淹れ終ったら、すぐ仕事に戻ってくださいよ」と釘を刺されている声が聞こえてきた
 ぱさり
 接客用のテーブルに、現段階でわかっているメルセデス周りの情報が記入された紙束を置くセシリア
 後で確認しておくよう、レクイエムに告げる

「………さて、一応こちらでも、相手が冷気を操っていた、という報告は聞いているが……出来れば。もっと詳細な情報を聞きたい。どのように冷気を操ったか。それによって、どんな攻撃をしたか、などをな。それによって、相手の契約都市伝説が判明するかもしれない」
「一応、相手は「バルディエルに飲まれた」と言ってはいたぞ。バルディエルは、確か、雹や霰を操る天使だったはずだな?」

 正体はわかっているのでは?と言うように首をかしげるレクイエム
 いや、とセシリアは軽く首を左右に振った

「…わざわざ、自分の契約都市伝説を口にした、と言うのが引っかかる。まるで、弱点を調べてくれと言っているようではないか」
「………言われてみれば、不自然か」
「それに、「13使徒」能力については、過去の遭遇例や目撃例などから割り出そうとはしているが……メルセデスだけ、名乗る二つ名からは全く連想されない能力ばかりが見つかっている」
「と、言うと?」

 この資料を、と、紙束から数枚、抜き出すセシリア
 レクイエムはそれにざっと目を遠し………眉をひそめる

「……どういう事だ?私との戦闘で、あいつはこんな能力使ってはこなかった。だいたい、これでは……」
「あぁ。「アイスマン」という二つ名に、ふさわしくない」

 レクイエムも目を通した資料
 そこでは、メルセデスが任務をこなした後の、その地の様子が写真と共に収められていた

 焼き尽くされた家々
 巨大な獣が暴れまわったような跡
 明らかに、おかしい

「どうやら、メルセデスは常に、他の「13使徒」メンバーと行動しているらしいのだが、それらしい姿も見えん。もしかしたら、その跡を作り上げたのは、常に共に行動するもう一人の可能性もあるが…」
「だが、私もそんな奴は見なかった」

 カイザーと言う、もう一人の「13使徒」とも遭遇したが…あれは、違うだろう
 確証がある訳ではないが、あの男がメルセデスの相方であるとは、とても思えない

「些細な事でも気づいたことがあれば、話してほしい………情報は多い方がいい。万が一の時に備えてな」

 相手の戦力を分析するためにも
 もっともっと、情報を

 セシリアにじっと見つめられる中
 レクイエムはその時の様子を思い出しながら、話し始めた





to be … ?






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