ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗 23
アレからどれ程の時間が経ったのか
数時間? それともまだ数秒しか経っていない?
幾度も拳を交え、蹴りの応酬を繰広げた目の前の老人と、僕たちの姿は満身創痍と言った有様だ。
周りを見渡すと、廃ビルの立ち並んでいた筈の、打ち棄てられた旧オフィス街の姿はすでに無く
瓦礫だけがただ転がる、だだっ広い荒野のような有様と化していた。
「くふふ……面白い、この儂を此ほど追い詰めるとはのぅ」
体中から血を流し、折れた片腕をダラリと垂らしながら、しかし未だに闘志は衰えずにいる目の前の老人に、僕とその隣にいる禿の黒服は
油断することなく、構えを取る。
「師よ、ここまでです、拳を卸し、降伏なさってくれませんか?」
全裸を自らの血で染め上げ、まるでボディーペイントの如く有様となった、禿の黒服が言う。
「僕からもお願いします、拳を交えて分かりました、貴方は「暗部」のような悪に心から手を貸すような方ではないと」
そんな僕の言葉に、目の前の老人はいつものように押し殺した様な笑い声を洩らす。
「全てを賭して外道に身を堕としながら、それでも、自らの使命の為に突き進もうとする若者が居る、それを、ただ自らの保身の為に、どうして裏切ることが出来ようか…」
「それで、多くの人々が不幸になるとしてもですか!」
「くふふ……人は誰しも赤の他人なんぞよりも、自らが大切に思う「家族」を優先するものじゃよ…」
静かに言う彼、既に自らの最後を心に定めた漢の眼に、僕たちは覚悟を決めた。
「ならば、せめて我が最高の技で送ってさし上げましょう、師匠!」
「貴方が自らの「家族」の為に死ぬというのなら、僕は自らの「家族」の為に生きます!」
数時間? それともまだ数秒しか経っていない?
幾度も拳を交え、蹴りの応酬を繰広げた目の前の老人と、僕たちの姿は満身創痍と言った有様だ。
周りを見渡すと、廃ビルの立ち並んでいた筈の、打ち棄てられた旧オフィス街の姿はすでに無く
瓦礫だけがただ転がる、だだっ広い荒野のような有様と化していた。
「くふふ……面白い、この儂を此ほど追い詰めるとはのぅ」
体中から血を流し、折れた片腕をダラリと垂らしながら、しかし未だに闘志は衰えずにいる目の前の老人に、僕とその隣にいる禿の黒服は
油断することなく、構えを取る。
「師よ、ここまでです、拳を卸し、降伏なさってくれませんか?」
全裸を自らの血で染め上げ、まるでボディーペイントの如く有様となった、禿の黒服が言う。
「僕からもお願いします、拳を交えて分かりました、貴方は「暗部」のような悪に心から手を貸すような方ではないと」
そんな僕の言葉に、目の前の老人はいつものように押し殺した様な笑い声を洩らす。
「全てを賭して外道に身を堕としながら、それでも、自らの使命の為に突き進もうとする若者が居る、それを、ただ自らの保身の為に、どうして裏切ることが出来ようか…」
「それで、多くの人々が不幸になるとしてもですか!」
「くふふ……人は誰しも赤の他人なんぞよりも、自らが大切に思う「家族」を優先するものじゃよ…」
静かに言う彼、既に自らの最後を心に定めた漢の眼に、僕たちは覚悟を決めた。
「ならば、せめて我が最高の技で送ってさし上げましょう、師匠!」
「貴方が自らの「家族」の為に死ぬというのなら、僕は自らの「家族」の為に生きます!」
二人、同時に叫ぶ。
禿の黒服が、体中の筋肉をビクビクと痙攣させ、強大なオーラを纏いポーズを取る。
僕が、胸のパワーコアから溢れ出す全ての力を拳へと凝縮させて大きく掲げる。
「来るがいい、我が生涯を賭して磨き上げし心意六合八法、その全てを貴様等の力で打ち砕いて見せよ!」
老人が吠え、満身創痍の体で構えを取る。
それに、合わせるように僕が、そして禿の黒服が、力を解放する。
「ふんんんんんんぬうぅぅぅうおぉぉおぉぉはああぁぁっっ! 兄 気 全 力 解 放 !!!」
「うおぉぉおおぉおぉおおおぉおぉぉおっっ! 外 道 黒 屠 瞬 獄 拳 奥 義 !!!」
禿の黒服が、体中の筋肉をビクビクと痙攣させ、強大なオーラを纏いポーズを取る。
僕が、胸のパワーコアから溢れ出す全ての力を拳へと凝縮させて大きく掲げる。
「来るがいい、我が生涯を賭して磨き上げし心意六合八法、その全てを貴様等の力で打ち砕いて見せよ!」
老人が吠え、満身創痍の体で構えを取る。
それに、合わせるように僕が、そして禿の黒服が、力を解放する。
「ふんんんんんんぬうぅぅぅうおぉぉおぉぉはああぁぁっっ! 兄 気 全 力 解 放 !!!」
「うおぉぉおおぉおぉおおおぉおぉぉおっっ! 外 道 黒 屠 瞬 獄 拳 奥 義 !!!」
「「 魔 棲 羅 皇 ! ! 」」
奇しくも同じ名称で呼ばれた、しかし全く異なる技が放つ、力の奔流が森羅万象を消し飛ばしながら黒衣を纏いし老人の元へと殺到する。
「くふはははっ…素晴らしい、儂の全てを凌駕するこの力、此こそが儂の待ち望んだもの……B-No.001、どうやら此で儂は終わりのようじゃ……すまぬなぁ」
僕と、禿の黒服の拳から放たれる白銀と黄金の光の大瀑布に飲み込まれながら、何故か彼はとても満足そうに笑い最後を迎えたのだった。
「くふはははっ…素晴らしい、儂の全てを凌駕するこの力、此こそが儂の待ち望んだもの……B-No.001、どうやら此で儂は終わりのようじゃ……すまぬなぁ」
僕と、禿の黒服の拳から放たれる白銀と黄金の光の大瀑布に飲み込まれながら、何故か彼はとても満足そうに笑い最後を迎えたのだった。
その後、二人の化け物から放ったれた二条の光の奔流は、まるで老人を天へと送るかのように空を掛ける。
空を覆う灰色の雲をかき散らすように消滅させ大気圏を軽く突破すると、燃えさかるプロメテンスを貫き屠りながら太陽を掠めるように突き進み、
太陽系圏内を抜け、宇宙を駆け抜け、地球より遙か800万光年も先に存在する、とある銀河の中心に存在する巨大恒星を貫き爆砕させて
なんやかんやありながら、風が吹けば桶屋が儲かる理論で、その銀河の片隅にひっそりと存在する、ある惑星の海に原始の生物を発生させたのだが、それはまた別のお話。
空を覆う灰色の雲をかき散らすように消滅させ大気圏を軽く突破すると、燃えさかるプロメテンスを貫き屠りながら太陽を掠めるように突き進み、
太陽系圏内を抜け、宇宙を駆け抜け、地球より遙か800万光年も先に存在する、とある銀河の中心に存在する巨大恒星を貫き爆砕させて
なんやかんやありながら、風が吹けば桶屋が儲かる理論で、その銀河の片隅にひっそりと存在する、ある惑星の海に原始の生物を発生させたのだが、それはまた別のお話。