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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗-11

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ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗 11


組織の暗部が潜む、地下の秘密施設。
その最奥の一室で私は一人、目の前のディスプレイに映る情報を見つめていた。
現在、組織は二つの派閥が存在する。
一つは、「鮫島事件」プロジェクトを中核とした私が指揮する集団、「暗部」。
もう一つは、「鮫島事件」を知らされていない、その他の「表層部」の者たち。
「暗部」の構成員の大半は、感情を持たない「組織の黒服」で作られており、
「元人間の黒服」は私を含め数人足らずしか存在しない。
その全てはBナンバーと呼ばれる初期生産型の黒服で、その全ては他の追従を許さないほど強大な能力を隠し持っている。
それに対し、「表層部」には「組織の黒服」の姿は殆ど見られない。
それは大半の黒服が「秘密の国」に奪われてしまったから、という理由を付けて、私がこの施設へと引き上げさせたからなのだが、それに気づく者は少ないだろう。
もっとも、そのお陰である黒服が多大な苦労を背負い込む事になってしまった様ではあるが、私の知った事ではない。
そしてBナンバー以外の「元人間の黒服」が多数を占める「表層部」。
感情などという曖昧な物を持っているが為に、組織に所属する「契約者」だけでなく、組織外の者たちとも心を通わせている者も少なからず存在するようだ。
その中でも特に、D-No.962とK-No.711は要注意か…。
K-No.711……Bナンバー以降の「黒服」で在りながら、それ以上に強大な「力」を持つ「黒服」、「修行に行ってくる」などと意味不明な報告を境に行方を眩ませた彼が何を考えているのかさっぱり分からないですが一応、警戒はしておいた方が良いでしょう。
そしてD-No.962、どうやら独自の情報網を使い、「鮫島事件」の情報の一部を「首塚」他、多数の者たちへとリークした、「組織」の裏切り者、本人に大した力が無いと油断し泳がせ過ぎましたか……仕方がありません。
彼のその行為には全くと言って良い程理解は出来ないですが、人格的にそう嫌いでは無かったのですがね……。
「……B-No.004、居ますか?」

そう問いかける私の視界に、一人の黒服が出現する。
「どうしたボス、あんたが俺を呼ぶなんて珍しいじゃねぇか……もう、出番かい?」
目の前に突然現れた黒衣の男、Bナンバーの中で最も「暗殺」に特化した能力を持つ「黒服」である。
「ええ、我々の作戦を邪魔しようとする者がいます、それを排除してきてください」
「ふん、ターゲットは……あぁ、あの薄幸の黒服と有名な兄ちゃんかい……デリートすればいいのかい?」
「あなたの好きにして良いですよ」
私の言葉にニヤリと喜色の笑みを口元に作り、現れた時と同じく忽然とその姿を消すB-No.004。
「さて、どうなるでしょうね……」
D-No.962と親睦のある契約者たちが、彼を「組織」から離れさせようとしているらしいという情報も既に掴んでいる。
彼らが、B-No.004を斥ける事が出来るのかどうか、まあ……、どちらにせよ大事を成す前の小事、大した修正も必要ないでしょう。
「さて、次は……神代の者たちですか、しかしどうやら、先日のデモンストレーションのお陰で、此方の意図通り「鮫島事件」の能力を勘違いしてくれているようですね…」
「鮫島事件」の能力、先日の作戦で廃ビルの「消滅」はその本質とは違う。
その力の根幹は「知った者の消失」ではなく「嘘で騙す」という部分である。
そう、「鮫島事件」とは、発動者の定義した「虚構」で世界を騙し、現実を嘘で塗り替える都市伝説なのである。
先日の「消滅」も「発動者を中心に半径数㎞の範囲の存在が消滅した」という「嘘」を「世界」が信じた為に起こった事象である。
もっとも、その「嘘」を世界に信じさせる為には多大な前準備が必要なのであるが……
腰掛ける回転椅子を回し背後を振り返る、開け放された扉から見える広大な広場に並ぶ人型の入ったカプセルの群れを見る。
「しかし、その前準備も既に整い、後は「発動者」の調整作業の完了のみ……」
さて、この学校町の「皆さん」は、この私を止める事が出来るのでしょうかね?
背後のディスプレイの端に映しだされた、未だ調整中の、眠れる「鮫島事件の発動者」へと私は問いかけるように呟いた。



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