少女は、温かく抱き締めている少年の中で目が覚めた。
(……あのまま寝てたのか)
起き上がろうとするが、少年の体が邪魔で起き上がれない。少女の腕力なら簡単に退かせるが、それはしない。
少女自身にも詳しい理由は解らないが、強いて言うなら、居心地がいいからだろう。
抱きしめられている少女――――DKGこと本条薫は、二度目の眠りにつき、その顔は、とても幸せそうだった。
(……あのまま寝てたのか)
起き上がろうとするが、少年の体が邪魔で起き上がれない。少女の腕力なら簡単に退かせるが、それはしない。
少女自身にも詳しい理由は解らないが、強いて言うなら、居心地がいいからだろう。
抱きしめられている少女――――DKGこと本条薫は、二度目の眠りにつき、その顔は、とても幸せそうだった。
少年――――本条雄介が起きると、薫を抱きしめていた、抱きしめられていた。
「――――ッ!?」
昨日の夜の事が思い出せず、一瞬ヤッちまったかとも思ったが、すぐに昨日の出来事を思いだし、ホッとする。
薫を起こさないように、そっと離れ、キッチンに立つ。
「……ああ、起きたか」
だが、薫は寝ぼけた顔で、ソファから立ち上がる。
「……起こしちゃいましたか?」
「ん、なんか寒くなってな。ちょっとシャワー浴びてくる」
「寝ぼけて湯船に入らないで下さいよ。冷たいですから」
「ん」
そう言って薫は浴室に向かった。
うぎゃー!? と悲鳴が聞こえたのは、シャワーの音が止んですぐだった。
「――――ッ!?」
昨日の夜の事が思い出せず、一瞬ヤッちまったかとも思ったが、すぐに昨日の出来事を思いだし、ホッとする。
薫を起こさないように、そっと離れ、キッチンに立つ。
「……ああ、起きたか」
だが、薫は寝ぼけた顔で、ソファから立ち上がる。
「……起こしちゃいましたか?」
「ん、なんか寒くなってな。ちょっとシャワー浴びてくる」
「寝ぼけて湯船に入らないで下さいよ。冷たいですから」
「ん」
そう言って薫は浴室に向かった。
うぎゃー!? と悲鳴が聞こえたのは、シャワーの音が止んですぐだった。
「まったくー、ドジっ娘さんめー☆」
「……うっさい。黙れ」
風呂から出てきた薫は、既に私服姿で味噌汁をすすっている。
あちっ、と自分の猫舌を忘れて、水を飲む姿も可愛らしい。
「悪いが、今日はクラスの連中と学校町めぐりの約束をしてるから、昼食はいらないからな」
「浮気!?」
「女しかいないし付き合ってもないだろ!!」
チャチャッとご飯を胃袋に押し込み、自分の部屋に入ったらと思ったらバックを手に取り、
「いってきます」
「いってらっしゃい」
薫はまだ見ぬ日常の一片に、足を踏み入れた。
「……うっさい。黙れ」
風呂から出てきた薫は、既に私服姿で味噌汁をすすっている。
あちっ、と自分の猫舌を忘れて、水を飲む姿も可愛らしい。
「悪いが、今日はクラスの連中と学校町めぐりの約束をしてるから、昼食はいらないからな」
「浮気!?」
「女しかいないし付き合ってもないだろ!!」
チャチャッとご飯を胃袋に押し込み、自分の部屋に入ったらと思ったらバックを手に取り、
「いってきます」
「いってらっしゃい」
薫はまだ見ぬ日常の一片に、足を踏み入れた。
「……行きましたか」
それを確認した雄介は、ソファの下にあったノートパソコンをテーブルの上に置き、起動させて氷水を隣に置く。
雄介が見ているのは、組織の都市伝説に関する最新情報。
「『ドライキラーガールに警戒せよ』……ね」
そこには、薫の顔写真と、いかに危険なのかが書かれている。
「……『アメリカでは十万を越える異常な死体を作り上げ、都市伝説もそれに値する数を葬ってきたとされ、アメリカの組織「レジェンド」も打つ手なし。現在は学校町に潜伏中。都市伝説関係者には警戒するよう報告している』……これ後で消させよう」
カチ、カチ、と簡単に国家機密に関わりような情報を開けていく。中には政府からの依頼で、というものもたくさんあった。
過去の事件も暇そうに読んでいると、『京都 百鬼夜行事件』という物があった。
「……懐かしっ! これって確かはファントム誕生の日だったな。 確か二年前だっけ?」
卒業写真を見るような感覚でその記事を開こうとしたとき、パソコンにメールが送られてきた。
送信者は、『φNo.0』。
内容は、『緊急事態発生。今すぐ私のところに来なさい』。
それを確認した雄介は、ソファの下にあったノートパソコンをテーブルの上に置き、起動させて氷水を隣に置く。
雄介が見ているのは、組織の都市伝説に関する最新情報。
「『ドライキラーガールに警戒せよ』……ね」
そこには、薫の顔写真と、いかに危険なのかが書かれている。
「……『アメリカでは十万を越える異常な死体を作り上げ、都市伝説もそれに値する数を葬ってきたとされ、アメリカの組織「レジェンド」も打つ手なし。現在は学校町に潜伏中。都市伝説関係者には警戒するよう報告している』……これ後で消させよう」
カチ、カチ、と簡単に国家機密に関わりような情報を開けていく。中には政府からの依頼で、というものもたくさんあった。
過去の事件も暇そうに読んでいると、『京都 百鬼夜行事件』という物があった。
「……懐かしっ! これって確かはファントム誕生の日だったな。 確か二年前だっけ?」
卒業写真を見るような感覚でその記事を開こうとしたとき、パソコンにメールが送られてきた。
送信者は、『φNo.0』。
内容は、『緊急事態発生。今すぐ私のところに来なさい』。
雄介――――ファントムは、地下に続く階段を降りていく。
その先にあるのは扉。その奥には『φNo.0』がいることを知っており、躊躇いなく開いた。
そこには、黒い背広を着た背高のっぽ、強者の風格を持つ男、ぴょーんとしたアホ毛がチャーミングな小さな少女が、小きな会議室に座っていた。
「よぉ、久し振りだな。『φ』と『Ω』と『Δ』のNo.0逹も揃って何事だ?」
強者の風格を持つ男――――ΩNo.0が発言した。
「俺達が集まったってことは――――」
「都市伝説集団の危険性があるってことだよっ」
だが、その途中にアホ毛の少女――――ΔNo.0が口をはさんだ。
「百鬼夜行と同じくらいヤバいってわけか?」
「違うよ。それよりやばいかもっ」
「……妖怪レベルじゃなくて、神話レベルだったりするわけか?」
「もっと厄介っ!」
ΔNo.0の言葉に、思わず頭を抱えてしまうファントム。
「でも、百鬼夜行よりはまだまともだと思いますよ?」
黒い背広を着た背高のっぽ――――φNo.0が、ポテチの袋を抱えたまま手を挙げる。
「それは、百鬼夜行事件のような契約者はいないということか?」
「そうです。彼は都市伝説を式神扱いしてしまう――――レジェンドハンター」
「ブフゥ!?」
予想してなかった異名が飛び出し、マスクの中で吹いてしまった。それは無理もない。
「お前の兄貴だろ早くなんとかしろよ」
「待て、アイツが弟の俺に迷惑をかけるような事をするとは思えない」
「組織も都市伝説を貸してもらったりしてたりお世話になってるけど、その都市伝説の数やレア度から、危険対象としても見られてるからね。今回のことで戦争起きちゃうかもっ!」
アホ毛をぴょーん! と跳ねさせながら、バンバンと机を叩くΔNo.0。とても最年長とは思えない。
「……そもそも、あのバカが何をした……?」
「兄貴扱いすらしなくなったな」
「オメメがNo.0さん。少し黙ってていてください」
「俺はオメメがじゃなくてΩだぞ!? いい加減名称覚えろφNo.0!!」
「仕方ないよΩNo.0。φNo.0の記憶力の無さは、ファントムの話し方のバリエーションくらいだもんっ!」
「……よく解らないが解った」
「まて、解ってもらっては俺が困る気がする」
パチ! パチ! とφNo.0が手を叩くと、三人はピタリと静かになる。
「あなたのお兄さん……本条総司さんは、先ほどムー大陸を支配したようです」
「……待て、ムー大陸なんて本当にあったのか?」
「もちろん、都市伝説としてのムー大陸です。それが先ほど、海の奥から浮いてきているらしいんです。そんなのが出てきたら、世界中ダイパニックです。もちろん、他の組織や国も特殊部隊の都市伝説を送り込んだんですが……結果は、ご想像通りです」
「……普通勝てるわけないな。アイツに」
「……普通に地獄の門とか出し惜しみなくだすんだもん。不老不死じゃなかったら、絶対帰って来れなかったっ!」
どうやらΔNo.0も特殊部隊の中にいたらしく、思い出してプンプンと怒っている。
「まあまあデレタNo.0さん」
「Δだから!」
「飴なめます?」
「……私は大人の女よっ。釣られるわけ……」
「葡萄味」
「いっただっきまーすっ!」
ΔNo.0は不老不死と契約しており、精神も不老しないらしい。幼い心は微笑ましい。
「……でだ。そのムー大陸を出して、アイツは何をするつもりだ?」
「先ほど彼から連絡がありました。――――『DKGを引き渡せ』と」
「……まあ、あれは都市伝説としては貴重で絶対的な力を持つからな。レジェンドハンターが欲しがるのも無理はない」
「人の彼女を物扱いとは、ΩNo.0は殺されたいらしいな?」
「ギブアップ」
さすがのファントムには敵わないと思ったのか、ΩNo.0は降参を表しているかのように手を挙げる。
「だが、それだとアイツの行動に矛盾があるな……」
「ええ、彼は契約している都市伝説は狙いません。ましてや、ムー大陸を使ってまで使い、世界中の組織を混乱させるなんて、もってのほかです」
「それでねっ、私ピーンときちゃったのっ! きっとゆーすけに彼女が出来たから、妬いてるんだよっ」
ΔNo.0の言葉には、とても説得力があった。
なぜなら、レジェンドハンターこて総司は、本条家の末の弟、雄介を溺愛しているのだ。
「……あれならやりかねない」
「それで、あなたがムー大陸に行ってお兄さんを説得してきてほしいのっ!」
ΔNo.0は手をパンッとあわせ、お願いポーズでウインクする。
「無理だ」
「無駄です」
「不可能だろ」
だが、三人に自分の提案を全面却下され、ガーンとポーズをとりながら、ショボーンと落ち込むΔNo.0。
「あれは、一度決めたら俺の言うことなんか聞きやしない」
「それに、あれはフェイク」
「彼のことですから、すでにこの学校町に――――」
ドォン!! と上の方で何かが落ちてきた音がした。
四人は急いで階段を走り、地上に何があるのかを確認した。
その先にあるのは扉。その奥には『φNo.0』がいることを知っており、躊躇いなく開いた。
そこには、黒い背広を着た背高のっぽ、強者の風格を持つ男、ぴょーんとしたアホ毛がチャーミングな小さな少女が、小きな会議室に座っていた。
「よぉ、久し振りだな。『φ』と『Ω』と『Δ』のNo.0逹も揃って何事だ?」
強者の風格を持つ男――――ΩNo.0が発言した。
「俺達が集まったってことは――――」
「都市伝説集団の危険性があるってことだよっ」
だが、その途中にアホ毛の少女――――ΔNo.0が口をはさんだ。
「百鬼夜行と同じくらいヤバいってわけか?」
「違うよ。それよりやばいかもっ」
「……妖怪レベルじゃなくて、神話レベルだったりするわけか?」
「もっと厄介っ!」
ΔNo.0の言葉に、思わず頭を抱えてしまうファントム。
「でも、百鬼夜行よりはまだまともだと思いますよ?」
黒い背広を着た背高のっぽ――――φNo.0が、ポテチの袋を抱えたまま手を挙げる。
「それは、百鬼夜行事件のような契約者はいないということか?」
「そうです。彼は都市伝説を式神扱いしてしまう――――レジェンドハンター」
「ブフゥ!?」
予想してなかった異名が飛び出し、マスクの中で吹いてしまった。それは無理もない。
「お前の兄貴だろ早くなんとかしろよ」
「待て、アイツが弟の俺に迷惑をかけるような事をするとは思えない」
「組織も都市伝説を貸してもらったりしてたりお世話になってるけど、その都市伝説の数やレア度から、危険対象としても見られてるからね。今回のことで戦争起きちゃうかもっ!」
アホ毛をぴょーん! と跳ねさせながら、バンバンと机を叩くΔNo.0。とても最年長とは思えない。
「……そもそも、あのバカが何をした……?」
「兄貴扱いすらしなくなったな」
「オメメがNo.0さん。少し黙ってていてください」
「俺はオメメがじゃなくてΩだぞ!? いい加減名称覚えろφNo.0!!」
「仕方ないよΩNo.0。φNo.0の記憶力の無さは、ファントムの話し方のバリエーションくらいだもんっ!」
「……よく解らないが解った」
「まて、解ってもらっては俺が困る気がする」
パチ! パチ! とφNo.0が手を叩くと、三人はピタリと静かになる。
「あなたのお兄さん……本条総司さんは、先ほどムー大陸を支配したようです」
「……待て、ムー大陸なんて本当にあったのか?」
「もちろん、都市伝説としてのムー大陸です。それが先ほど、海の奥から浮いてきているらしいんです。そんなのが出てきたら、世界中ダイパニックです。もちろん、他の組織や国も特殊部隊の都市伝説を送り込んだんですが……結果は、ご想像通りです」
「……普通勝てるわけないな。アイツに」
「……普通に地獄の門とか出し惜しみなくだすんだもん。不老不死じゃなかったら、絶対帰って来れなかったっ!」
どうやらΔNo.0も特殊部隊の中にいたらしく、思い出してプンプンと怒っている。
「まあまあデレタNo.0さん」
「Δだから!」
「飴なめます?」
「……私は大人の女よっ。釣られるわけ……」
「葡萄味」
「いっただっきまーすっ!」
ΔNo.0は不老不死と契約しており、精神も不老しないらしい。幼い心は微笑ましい。
「……でだ。そのムー大陸を出して、アイツは何をするつもりだ?」
「先ほど彼から連絡がありました。――――『DKGを引き渡せ』と」
「……まあ、あれは都市伝説としては貴重で絶対的な力を持つからな。レジェンドハンターが欲しがるのも無理はない」
「人の彼女を物扱いとは、ΩNo.0は殺されたいらしいな?」
「ギブアップ」
さすがのファントムには敵わないと思ったのか、ΩNo.0は降参を表しているかのように手を挙げる。
「だが、それだとアイツの行動に矛盾があるな……」
「ええ、彼は契約している都市伝説は狙いません。ましてや、ムー大陸を使ってまで使い、世界中の組織を混乱させるなんて、もってのほかです」
「それでねっ、私ピーンときちゃったのっ! きっとゆーすけに彼女が出来たから、妬いてるんだよっ」
ΔNo.0の言葉には、とても説得力があった。
なぜなら、レジェンドハンターこて総司は、本条家の末の弟、雄介を溺愛しているのだ。
「……あれならやりかねない」
「それで、あなたがムー大陸に行ってお兄さんを説得してきてほしいのっ!」
ΔNo.0は手をパンッとあわせ、お願いポーズでウインクする。
「無理だ」
「無駄です」
「不可能だろ」
だが、三人に自分の提案を全面却下され、ガーンとポーズをとりながら、ショボーンと落ち込むΔNo.0。
「あれは、一度決めたら俺の言うことなんか聞きやしない」
「それに、あれはフェイク」
「彼のことですから、すでにこの学校町に――――」
ドォン!! と上の方で何かが落ちてきた音がした。
四人は急いで階段を走り、地上に何があるのかを確認した。
「……ど、ドラゴン……?」
それは高らかに声を張り上げ、群を作り、学校町に降りてくる。
レジェンドハンター総司は、学校町が見渡すことのできる建物の上にいた。
「よし、雄介の方は、あれで10分……いや、15分はもつな」
望遠鏡で弟の慌てる姿を見ながら、クスクスと笑う総司。
「僕としてはこのままDKGを狩りに行きたいんだけど……そこにいるんだろ?」
総司はクルリと後ろを振り返ると、スーツ姿をした少女と黒服の集団があった。
「確か……R指定0の赤い石鹸だっけ?」
「RNo.0の赤い幼星です!! そもそも、赤い幼星などという呼び名は、あまり好きじゃありませんので止めていただけません!?」
「で、そのRNo.0さんが何のよう?」
「……あなたの暴走を、止めに来ました。近くにいたらすぐ捕まえろと言われているので」
そう言うと、RNo.0は裂邪様にあいに行くところだったのに……と舌打ちをする。よほどイラついているらしい。
「他のメンバーがいないみたいだけど?」
「クッキーを用意していたというのに、あの子達は勝手に裂邪様のところに行ってしまいまして……会ったらお仕置きですわ」
黒服の一人が彼女に鞭を渡し、RNo.0はストレスを発散させるように振るう。
「何か嫌なことでもあったのかい?」
「あなたがここにいることですわ!!」
その言葉の裏には、黒服に荷物を持たせていたら、たまたま捕獲対象のレジェンドハンターがいたが、無視しようとしたら黒服に止められてしまったという経緯がある。
「僕は君達に用は無いし……DKGのところに行かせて貰おうか」
シュッと、総司はカードを何枚か投げ、RNo.0――――ローゼは目を妖しい紫色に光らせる。
カードから出てきたのは、雷小僧、(少年に見える)桃太郎と金太郎だ。
「ロリにはショタだ☆」
「……結構いいご趣味をしているようで」
ローゼは静かに構え、都市伝説など気にせず総司に突っ込む。
総司はもう一枚カードを投げ
「後は任せたよ」
手を振りながら消えた。
「空間移動の都市伝説!?」
『残念ながら、インビジブゥル』
自分の背から総司の声が聞こえ、さっと振り替えるローゼ。
そこには、三人の都市伝説にやられた黒服の山が。
「……ずらかることも許してくれそうにありませんね」
総司は、ローゼの苦い顔を見ながら、屋上を去った。
「よし、雄介の方は、あれで10分……いや、15分はもつな」
望遠鏡で弟の慌てる姿を見ながら、クスクスと笑う総司。
「僕としてはこのままDKGを狩りに行きたいんだけど……そこにいるんだろ?」
総司はクルリと後ろを振り返ると、スーツ姿をした少女と黒服の集団があった。
「確か……R指定0の赤い石鹸だっけ?」
「RNo.0の赤い幼星です!! そもそも、赤い幼星などという呼び名は、あまり好きじゃありませんので止めていただけません!?」
「で、そのRNo.0さんが何のよう?」
「……あなたの暴走を、止めに来ました。近くにいたらすぐ捕まえろと言われているので」
そう言うと、RNo.0は裂邪様にあいに行くところだったのに……と舌打ちをする。よほどイラついているらしい。
「他のメンバーがいないみたいだけど?」
「クッキーを用意していたというのに、あの子達は勝手に裂邪様のところに行ってしまいまして……会ったらお仕置きですわ」
黒服の一人が彼女に鞭を渡し、RNo.0はストレスを発散させるように振るう。
「何か嫌なことでもあったのかい?」
「あなたがここにいることですわ!!」
その言葉の裏には、黒服に荷物を持たせていたら、たまたま捕獲対象のレジェンドハンターがいたが、無視しようとしたら黒服に止められてしまったという経緯がある。
「僕は君達に用は無いし……DKGのところに行かせて貰おうか」
シュッと、総司はカードを何枚か投げ、RNo.0――――ローゼは目を妖しい紫色に光らせる。
カードから出てきたのは、雷小僧、(少年に見える)桃太郎と金太郎だ。
「ロリにはショタだ☆」
「……結構いいご趣味をしているようで」
ローゼは静かに構え、都市伝説など気にせず総司に突っ込む。
総司はもう一枚カードを投げ
「後は任せたよ」
手を振りながら消えた。
「空間移動の都市伝説!?」
『残念ながら、インビジブゥル』
自分の背から総司の声が聞こえ、さっと振り替えるローゼ。
そこには、三人の都市伝説にやられた黒服の山が。
「……ずらかることも許してくれそうにありませんね」
総司は、ローゼの苦い顔を見ながら、屋上を去った。