気が付けば、見知らぬ和室にぽつんと立っていた。
正面には障子があり、他はふすまで仕切られていた。
ふすまの奥には、仕切られた部屋が延々と続いていることも何故かわかった。
障子には中庭にある竹笹の影が揺れていた。
さらさらと、葉の擦れる音が聞こえる。
正面には障子があり、他はふすまで仕切られていた。
ふすまの奥には、仕切られた部屋が延々と続いていることも何故かわかった。
障子には中庭にある竹笹の影が揺れていた。
さらさらと、葉の擦れる音が聞こえる。
遠くからターン、ターンと襖を勢いよく開く音が聞こえる。
徐々に大きくなっている。
次々とふすまを開け、何かがこちらへ全速力で駆けてくるのだ。
ケラケラと愉しそうな男の笑い声が聞こえる。
身体は凍りついたように動かない。
絶対に振り向いて見てはいけないと、そう感じていた。
徐々に大きくなっている。
次々とふすまを開け、何かがこちらへ全速力で駆けてくるのだ。
ケラケラと愉しそうな男の笑い声が聞こえる。
身体は凍りついたように動かない。
絶対に振り向いて見てはいけないと、そう感じていた。
背後のふすまが開く。
何かが首筋に生暖かい吐息をかける。
何かが耳元でボソボソと呟い――
何かが首筋に生暖かい吐息をかける。
何かが耳元でボソボソと呟い――
目を醒ました。
薄暗い部屋だ。
薄暗い部屋だ。
「ん? もう起きたのか。まだ3分も経ってないぞ」
若い女の声がした。
姿は見えない。
姿は見えない。
「まだ眠っとけ」
意識が落ちる。
さきほどと同じ場所に立っていた。
ターン、ターンとふすまを開ける音がした。
気付いた瞬間、横へとかけ出しふすまを開けた。
同じような、四方をふすまで仕切られた部屋があった。
さらに奥のふすまを開けて走りだすと、ふすまを開く音も追ってきた。
ターン、ターンとふすまを開ける音がした。
気付いた瞬間、横へとかけ出しふすまを開けた。
同じような、四方をふすまで仕切られた部屋があった。
さらに奥のふすまを開けて走りだすと、ふすまを開く音も追ってきた。
しかし、走っても、音との距離はだんだん近くなっていく。
もう少しで音に追いつかれそうになったとき、ふすまではなくドアが現れた。
迷わずにそのドアを開け入った。
ドアを閉める音と、最後のふすまを開く音がするのは同時だった。
もう少しで音に追いつかれそうになったとき、ふすまではなくドアが現れた。
迷わずにそのドアを開け入った。
ドアを閉める音と、最後のふすまを開く音がするのは同時だった。
視界が真っ赤に染まる。
窓から夕陽の差しこむ小さな部屋だった。
部屋の中央には大きな巾着袋があった。
子供くらいなら隠れられそうな、大きな袋。
まるで魅入られたように、袋から目を逸らせない。
窓から夕陽の差しこむ小さな部屋だった。
部屋の中央には大きな巾着袋があった。
子供くらいなら隠れられそうな、大きな袋。
まるで魅入られたように、袋から目を逸らせない。
わずかに開いている袋の口の陰。
それを、恐怖と期待の混じった目で見つめてしまう。
早く、早く夢から覚めないと
夕陽が陰ると袋が開いていくような気がして。
早く。早く。
終
それを、恐怖と期待の混じった目で見つめてしまう。
早く、早く夢から覚めないと
夕陽が陰ると袋が開いていくような気がして。
早く。早く。
終