「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - あくむ

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
気が付けば、見知らぬ和室にぽつんと立っていた。
正面には障子があり、他はふすまで仕切られていた。
ふすまの奥には、仕切られた部屋が延々と続いていることも何故かわかった。
障子には中庭にある竹笹の影が揺れていた。
さらさらと、葉の擦れる音が聞こえる。

遠くからターン、ターンと襖を勢いよく開く音が聞こえる。
徐々に大きくなっている。
次々とふすまを開け、何かがこちらへ全速力で駆けてくるのだ。
ケラケラと愉しそうな男の笑い声が聞こえる。
身体は凍りついたように動かない。
絶対に振り向いて見てはいけないと、そう感じていた。

背後のふすまが開く。
何かが首筋に生暖かい吐息をかける。
何かが耳元でボソボソと呟い――

目を醒ました。
薄暗い部屋だ。

「ん? もう起きたのか。まだ3分も経ってないぞ」

若い女の声がした。
姿は見えない。

「まだ眠っとけ」

意識が落ちる。

さきほどと同じ場所に立っていた。
ターン、ターンとふすまを開ける音がした。
気付いた瞬間、横へとかけ出しふすまを開けた。
同じような、四方をふすまで仕切られた部屋があった。
さらに奥のふすまを開けて走りだすと、ふすまを開く音も追ってきた。

しかし、走っても、音との距離はだんだん近くなっていく。
もう少しで音に追いつかれそうになったとき、ふすまではなくドアが現れた。
迷わずにそのドアを開け入った。
ドアを閉める音と、最後のふすまを開く音がするのは同時だった。


視界が真っ赤に染まる。
窓から夕陽の差しこむ小さな部屋だった。
部屋の中央には大きな巾着袋があった。
子供くらいなら隠れられそうな、大きな袋。
まるで魅入られたように、袋から目を逸らせない。

わずかに開いている袋の口の陰。
それを、恐怖と期待の混じった目で見つめてしまう。
早く、早く夢から覚めないと
夕陽が陰ると袋が開いていくような気がして。
早く。早く。
 終




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー