「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

少女と化け猫-06b

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匿名ユーザー

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「……生きていますよね?」
掛けられた声に振り向くと、くたびれた白衣を着た青年が立っていた。
「これが死んでいるように見える?殺したら取引が成立しないじゃない」
顎で娘を指し示す。
「はは…先に振り込んで置いたんですから、そんな事になったら困りますよ…」

青年が、襤褸雑巾のような、呼吸をするのもやっとといった体の少女に近づき、能力を発動させる。
少女の腕に、一筋の切り傷が出来た。
彼が契約している都市伝説、「門田稲荷神社」の縁切りの効果により、少女と契約していた都市伝説との繋がりが切れた。

「もっと早くソレを処分して欲しかったんだけど?」
「色々と事情がありまして…ええ、分かっていますよ。今後一切、貴女方夫婦に接触はしません」
「そうしてもらえる?面倒事に巻き込まれるのはごめんだわ」
不快と苛立ちを露わにしていた母親の表情が、いくらか和らいだように思えた。

――学校町内某所


『器の許容率上昇中…目標値まで残り65%です』
「んー…上昇率が悪いなぁ……こっちも使おうかな」
くたびれた白衣を着た青年――レナード・ハイアットは、報告を受け、一つの注射器を選び取った。
心得たとばかりに、近くに居た研究員が注射器を受け取り、部屋を後にした。


ガラス越しに見下ろしているのは、手術台に拘束具で固定され、目隠しと猿轡をされた少女。
レナードが取引してきた、件の研究材料だ。

少女に処置を施している女性――ニエヴェス・ジェンテーレから少し離れた所で、研究員が記録を付けている。

ニエヴェスが手にしているのは、GPS機能付きのマイクロチップ。
それを、少女の額に近づけ――触れた瞬間、まるで水中に手を差し入れるかのように、指先から手首までが抵抗無く飲みこまれていく。
ニエヴェスの契約都市伝説、『心霊医術』の能力によるものだ。

少女の身体が大きく痙攣した。

脳を掻き回し、脳髄にマイクロチップを埋め込んでいく。

「―――――!!―――――!!!」
少女がくぐもった声を上げる。

酷い喪失感を始め、触れられる事など考えた事も無かった場所を掻き回される恐怖と怖気、身体の内側を強引に広げられていくような苦痛があった。
視界は暗闇に閉ざされ、目隠し布に覆われ、聴覚もほとんど機能していない。
流れる涙は目隠し布に吸われ、声も猿轡に遮られて明確な音にならない。
自分の置かれた状況すら理解出来ず、呻き声と涎を洩らしながら身をよじることしか――

ギリ、と少女の首か締まった。
少女の身体が強張る。
首を絞める力は徐々に増していき………手が離れた。



ニエヴェスは、大人しくなった少女を一瞥し、机に置かれた様々な機械を見やる。
まだまだ施さなければならない処置は山ほどある。
…と、扉が開き、入ってきた研究員からどす黒い液体の入った注射器を受け取った。



「さーて…どれがいいかなぁ…」
それらを確認し、レナードは、机に広げられた数十枚の都市伝説契約書を見比べ始めた。

続く…?

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