【鴉―KARAS― 第六話「真っ暗闇」】
「ほれほれ、デートだぞデート。可愛い女の子と二人きりで遊園地を回るなんて中々無いゾ」
「嬉しいけど……真夜中じゃなかったらな。只のホラーだぜ」
九郎とトトは真夜中の遊園地に来ていた。
「でもこうしておかないと危険なんだよ?
昨日は共通の敵が居たから戦わなくても済んだけど、あのクラウディアって娘は危険よ?」
昨日は共通の敵が居たから戦わなくても済んだけど、あのクラウディアって娘は危険よ?」
「危険?スポーツ万能、成績優秀で人々から愛される海外からの留学生が?」
「ええ、危険。貴方は“獣の数字”って知っているかしら?」
「聖書の黙示録に出てくる悪魔の指揮者の持つ数字のことだったっけ?」
「雑だけどまあそんな感じで良いわ
それを持っているのがあのクラウディアという少女な訳」
それを持っているのがあのクラウディアという少女な訳」
「お前が少女というとなんかこう……違和感」
「イイじゃない、私数千才よ?」
「あー……そうだね、まあどうでもいいけど」
どーでもいいのぉ?と不満そうに呟いて九郎の目を見るトト。
焦る九郎を見てトトはニヤっと笑う。
焦る九郎を見てトトはニヤっと笑う。
「話続けるわよ、それでその獣の数字の能力が厄介なの」
「ふむ」
「簡単に言えば小規模な願望装置
賢さを願えば賢さが、膂力を願えば膂力が、宣言した通りの能力が手に入る
宣言すれば直感や幸運さえも手に入るわ
“ケセランパサラン”の達人になるとそれを擬似願望装置みたいに使えるらしいけど
それにそっくりだわね」
賢さを願えば賢さが、膂力を願えば膂力が、宣言した通りの能力が手に入る
宣言すれば直感や幸運さえも手に入るわ
“ケセランパサラン”の達人になるとそれを擬似願望装置みたいに使えるらしいけど
それにそっくりだわね」
「んな馬鹿な……」
「更に厄介なのが、というか一番厄介なのが使い魔、貴方も見たでしょう?
彼女を常に赤い龍が守っている
本来ならば龍という都市伝説があんな風に人間に使われるわけないのに
半自律的に彼女を常に守っているの
もし話し合いがうまくいかなかった場合、彼女が何らかの気まぐれを起こした場合
死ぬのは間違いなく私たち」
彼女を常に赤い龍が守っている
本来ならば龍という都市伝説があんな風に人間に使われるわけないのに
半自律的に彼女を常に守っているの
もし話し合いがうまくいかなかった場合、彼女が何らかの気まぐれを起こした場合
死ぬのは間違いなく私たち」
「まあ警戒しないと駄目だな」
「サンジェルマンのこともあるし協力できれば嬉しいけど……
あ、まずはあの観覧車とジェットコースターにしようか」
あ、まずはあの観覧車とジェットコースターにしようか」
「ああー何かしらトラップをしかけるのね」
「そんな訳無いだろう、遊ぶぞ!」
「はぁ?」
「任せろ、少しいじればすぐ動く!」
「いやだって前もってトラップを……」
「どうせ無駄だ!」
「お前が言い出したんじゃねえかよ!」
「まあ安心しなって」
ジェットコースターの座席に乗り込むトト。
慌てて追いかける九郎。
慌てて追いかける九郎。
「私にもちゃあんと考えがあるんだ、それじゃあハッシーン」
電気も通ってないのに動き始めるジェットコースター
真夜中、だれも居ない遊園地の中で二人の悲鳴が反響する。
真夜中、だれも居ない遊園地の中で二人の悲鳴が反響する。
「ところでクロオオオオオオオオ!」
「な、なんだああああああああ!」
「やっぱあとでええええええええええ!」
「喋るどころじゃねえもんなああああああああああああ!」
幸い遊園地は充分に広いので声が外に届くことはない。
五週くらいしたところでトトは飽きたのかジェットコースターを止める。
五週くらいしたところでトトは飽きたのかジェットコースターを止める。
「……楽しかった」
「何したかったの?」
「意味はない、次はメリーゴーランドだね」
「はぁ……」
「ごー!ごー!」
怪訝そうな顔をする九郎を連れてトトは無理矢理メリーゴーランドに乗り込む。
「いい機会だ。今日はお前の能力についての話をしようと思う」
「ああ、聞かせてくれ」
「そもそもな、お前は変化系の能力しか使えない」
ファンシーな音楽と共に回る馬。
「だがそれはお前が一つのことしかできないというわけではない」
回転する風景。
「むしろ逆、お前は普通の能力者に比べれば万能に近いと言っても良い」
「どういうことだ?」
回転する世界。
「変化する、そのたった一つを極めることができるお前は全てを可能にする
お前自身が“お前の為したいことを可能とする自分”に変化していけば良いのだから
極めてしまえば強化も変化も操作も具現も創造も全ては等しい」
お前自身が“お前の為したいことを可能とする自分”に変化していけば良いのだから
極めてしまえば強化も変化も操作も具現も創造も全ては等しい」
反転する常識。
「ハーメルンの笛吹き男、という殺人鬼が昔居ただろう?」
「ニュースで見たな、親父が関わるなって言ってたっけ」
「あれもまた、特化型だ。操作特化の化物だ」
「そんなのと一緒かよ」
「お前だって関係者なら奴の化物ぶりは知っているだろう
能力の上ならばお前はあれに並びうるんだ、誇れ」
能力の上ならばお前はあれに並びうるんだ、誇れ」
「……お前がそう言うならそういうことにしておこう」
「そっか、ならばよし
お前は常に変化のイメージを忘れるな
お前はそれしかできない、しかしそれをするだけでお前の力は100%引き出せる
常人には決して追いつけぬ力がな
それじゃあ次行くぞ次!」
お前は常に変化のイメージを忘れるな
お前はそれしかできない、しかしそれをするだけでお前の力は100%引き出せる
常人には決して追いつけぬ力がな
それじゃあ次行くぞ次!」
「はいよー」
今度は観覧車。
ゆっくりと動き出す観覧車に乗って二人は向い合って座る。
ゆっくりと動き出す観覧車に乗って二人は向い合って座る。
「隣に来ても良いんだぞ九郎」
「え、いやちょっと恥ずかしいっていうか……」
「と、いうかあれだ」
「ななな、なんだよ?」
「そっち行くわ」
「え?」
ピッタリと寄り添う。
トトの体温が伝わってくる。
この前の夢の感覚を思いだしてしまう。
と、九郎は思っている。
それが夢かどうかは分からない。
トトの体温が伝わってくる。
この前の夢の感覚を思いだしてしまう。
と、九郎は思っている。
それが夢かどうかは分からない。
「何時何処で襲われるか分からないからな
契約者を守れなくては困る」
契約者を守れなくては困る」
「なんだ……」
「どうした?」
「いや、なんでもない」
まるで子供みたいにただただはしゃいで遊ぶだけ。
九郎には彼女の狙いが分からない。
九郎には彼女の狙いが分からない。
「九郎、此処は充分だ。次に行こう」
「はいはい」
「良いから良いから!遊園地は飽きたから次だよ!」
「わけわからないなあ……」
「そんな顔してないでついてきなよ!ほら、日頃のお礼だよお礼」
「犯罪じゃんこれ」
「気にするなよ、絶対にばれないから」
「その心配はしてないけど……」
次にトトが向かったのは街に一つだけのカラオケボックスだった。
わけも分からないまま首を傾げる九郎を尻目にトトは無人のカラオケボックスで歌いまくる。
わけも分からないまま首を傾げる九郎を尻目にトトは無人のカラオケボックスで歌いまくる。
「おい、ここ定休日じゃねえか」
「それがいいんだよ、貸切だぜ?」
「犯罪だねえ」
「大丈夫、証拠は全て隠しているから」
「こう……もっとこっそり罠を張るもんだとばかり」
「罠なんて張っても無駄だよ。良いから楽しもうぜ」
「……あーあ、マジで訳わからん」
「良いからなんか歌いなよ、私は単に今九郎と遊びたいだけなんだし
それとも何?いやなの?」
それとも何?いやなの?」
「いやじゃないさ、ただ
……ただ俺にくらい本当のことを言ってくれても良いじゃないか
あんまり秘密を作られると俺悲しい」
……ただ俺にくらい本当のことを言ってくれても良いじゃないか
あんまり秘密を作られると俺悲しい」
「仕方ないなあ。解ったよ、言うよ」
「ああそうしてくれ」
「正直に言えばこれはあれだ。クラウディア達と外で会わなくても済むようにちょっとした事件を起こしているんだ
約束は午前中だろう?
午前だけでも行くかもしれない所や行く予定の場所で事件が起きていれば……」
約束は午前中だろう?
午前だけでも行くかもしれない所や行く予定の場所で事件が起きていれば……」
「最悪でもリスク回避、うまくすれば家に呼び込めると?」
「ああ、でも……」
「でも?」
その時だった。
「すいません、警察ですが」
声、本来なら人払いしてあって誰も来られない筈のこの建物に九郎達以外に入り込んだ人間が居る。
ただの人間ではない。契約者、あるいは邪神の化身。
どちらにせよ……強い。
ただの人間ではない。契約者、あるいは邪神の化身。
どちらにせよ……強い。
「状況が状況よ、どうにかしてから話を聞きましょう」
「ああ、今回は仕方ないな」
「――――――鴉、解放」
「御意」
とっさにトトが呪文を唱えて九郎の都市伝説を起動させる。
それと同時に壁を貫いて銃弾がトトに向けて飛んだ。
彼女はそれを回避しきれずにわずかに腕に銃弾を掠らせた。
それと同時に壁を貫いて銃弾がトトに向けて飛んだ。
彼女はそれを回避しきれずにわずかに腕に銃弾を掠らせた。
「とりあえずは不法侵入と公務執行妨害か
この調子だと、とりあえず殴り倒してからだな」
この調子だと、とりあえず殴り倒してからだな」
壁を切り裂いて九郎が声の主の下まで疾駆する。
「鳥型の使い魔?H-No.やK-No.からの報告には…………!」
九郎が刀の峰を声の主の脳天めがけて振り下ろす。
直撃、しかしそれは声の主――明日真という男――にではない。
仮面にだ。
明日の持っていた仮面に、その一撃は直撃した。
直撃、しかしそれは声の主――明日真という男――にではない。
仮面にだ。
明日の持っていた仮面に、その一撃は直撃した。
「――――――!?」
「止められた!?」
「ほうほう人間か。そっちが暴力で来るのならば不本意だが仕方ない
峰打ちってことは……人間に危害を与える気は無いらしいな
ならば予定変更、喰らえ!」
峰打ちってことは……人間に危害を与える気は無いらしいな
ならば予定変更、喰らえ!」
「ゴフッ!?」
男は九郎を蹴り飛ばし、仮面を自らの顔に嵌める。
九郎はトトに操られて素早く受身を取ると再び明日に斬りかかる。
九郎はトトに操られて素早く受身を取ると再び明日に斬りかかる。
「おっと、変身中に斬りかかるのはマナー違反だ」
「なに?」
所詮傀儡に過ぎない九郎の太刀筋では歴戦の勇士たる明日を傷つけることはできない。
明日は素早く銃弾を九郎の腿に叩きこむ。
鎧で弾かれるが九郎の体勢は崩れる。
その隙に、高らかに叫びながら都市伝説を起動する。
明日は素早く銃弾を九郎の腿に叩きこむ。
鎧で弾かれるが九郎の体勢は崩れる。
その隙に、高らかに叫びながら都市伝説を起動する。
「変……身!」
仮面から大量の骨が生えて男の体を包み純白の鎧と化す。
左手を腰に溜めて右手を天高く突き上げる。
左手を腰に溜めて右手を天高く突き上げる。
「行くぞ、ナイアトラップの一“トト神”」
「な、何者!?」
「仮面ライダー、名前はない」
男は真っ直ぐにトトに向けて走りだす。
「鴉!」
トトの声と同時に九郎は男とトトの間に回りこむ。
男は拳を振りかぶって九郎を殴りつける。
漆黒の鎧に拳が直撃、グラリと九郎の身体が揺れる。
しかし九郎は刀を力任せに叩きつけて明日を力任せに吹き飛ばす。
筋肉はすでに悲鳴をあげているがそれすらも細胞レベルで作り変えることでつぎつぎと損傷を回復していく。
まるで強化能力でも持っているかのような戦い方である。
しかしこれこそが特化能力者の持つ特化故の万能の力。
彼らにルールは通用しない。
男は拳を振りかぶって九郎を殴りつける。
漆黒の鎧に拳が直撃、グラリと九郎の身体が揺れる。
しかし九郎は刀を力任せに叩きつけて明日を力任せに吹き飛ばす。
筋肉はすでに悲鳴をあげているがそれすらも細胞レベルで作り変えることでつぎつぎと損傷を回復していく。
まるで強化能力でも持っているかのような戦い方である。
しかしこれこそが特化能力者の持つ特化故の万能の力。
彼らにルールは通用しない。
「強いな、鴉っていうのか」
まだ余裕綽々といった様子で明日は構え直す。
「フォッシルフラッド!」
地面に拳を叩きつける。
それと同時に九郎は突きを放つ、しかしそれは届かない。
現れたのは、骨。
化石、古代最強の存在と呼ばれた恐竜の化石。
その群れ、疾走する暴力。
それと同時に九郎は突きを放つ、しかしそれは届かない。
現れたのは、骨。
化石、古代最強の存在と呼ばれた恐竜の化石。
その群れ、疾走する暴力。
「砕け散れ!」
群れが九郎とトトに迫る。
九郎は刀を投げつけて印を結び、刀遠隔操作して最初の何体かを吹き飛ばすがそれでも追いつかない。
トトの方も九郎の操作に気を取られて魔術の発動が一瞬遅れる。
九郎は刀を投げつけて印を結び、刀遠隔操作して最初の何体かを吹き飛ばすがそれでも追いつかない。
トトの方も九郎の操作に気を取られて魔術の発動が一瞬遅れる。
「しまっ!」
まず、九郎が群れに飲み込まれた。
「うそ、魔術が弾かれている!?」
次にトトも化石の山の中に飲み込まれた。
カラオケ屋があった場所はとっくに更地である。
しかし「組織」による人払いの装置が働いているのか人が寄ってくる気配はない。
全身の痛みにたえて九郎が目を開けると、トトを押しつぶす化石の山の上に明日が座っていた。
カラオケ屋があった場所はとっくに更地である。
しかし「組織」による人払いの装置が働いているのか人が寄ってくる気配はない。
全身の痛みにたえて九郎が目を開けると、トトを押しつぶす化石の山の上に明日が座っていた。
「これで遊びはお終い、次は仕事の時間
君たち二人には覚悟してもらおうか」
君たち二人には覚悟してもらおうか」
「デタラメすぎるわ……、都市伝説自体からは力を感じないのに!」
「カハッ……!どうしたもんかなこれ」
九郎は焦っていた。
このままではトトの身が危ない。
かといってこいつは強すぎる、勝てやしない。
逃げる?
ありえない。
女の子を置いて逃げるなんて……違う。
何故そこまでこだわる?何の義理がある?
それはやっぱり命を救われた義理だ。
傷ついた女の子を追いかけまわす輩が許せなかった。
でもそれ以上に
このままではトトの身が危ない。
かといってこいつは強すぎる、勝てやしない。
逃げる?
ありえない。
女の子を置いて逃げるなんて……違う。
何故そこまでこだわる?何の義理がある?
それはやっぱり命を救われた義理だ。
傷ついた女の子を追いかけまわす輩が許せなかった。
でもそれ以上に
「結構、好みのタイプなんだよな」
だからこそ、だった。
付随するすべての理由は言い訳に過ぎなかった。
単にこうして一緒に居たかった。
其れを是と彼の魂が謳った。
心臓が一際強く鼓動する。
心の奥から意思が湧き出す。
勝てないのならば、勝てる自分に作り替えれば良い。
付随するすべての理由は言い訳に過ぎなかった。
単にこうして一緒に居たかった。
其れを是と彼の魂が謳った。
心臓が一際強く鼓動する。
心の奥から意思が湧き出す。
勝てないのならば、勝てる自分に作り替えれば良い。
「なんか言ったか?少し待ってろよ少年、もう動けないはずだぜ
おとなしくしていれば悪いようにはしないってば」
おとなしくしていれば悪いようにはしないってば」
「そこから……どけ」
「え?」
「トトの上から……!」
――――自分が変われば、世界は変わる。
トトが九郎の身に起きた異常事態に気づいた時だった。
明日は携帯電話で誰かと話を始めた。
トトが九郎の身に起きた異常事態に気づいた時だった。
明日は携帯電話で誰かと話を始めた。
「あーもしもし、美緒さん?
ごめんなさい例の対象捕まえようとして勢い余って建物壊しちゃいました
修復班をこっちに寄越しておいて下さい
あと対象はしっかり捕まえておきましたけど、単に遊園地で遊びたかっただけの害の無い都市伝説でした
人間の世界のルールについてはしっかり言い聞かせておきますので今回は警視庁の俺達の班で保護観察処分ということでなんとかなりませんか?
もう四体もこの街に侵入していた妙な奴らを狩ったからそのお手柄と引換ということでよろしくお願いします
足りないならこいつらに積極的に人助けさせますから。俺が監視して。
家?そのうち帰ります。
出世?もう充分権限はもらっているのでもうコレ以上は要らないです
はい、わかりました。でわでわ」
ごめんなさい例の対象捕まえようとして勢い余って建物壊しちゃいました
修復班をこっちに寄越しておいて下さい
あと対象はしっかり捕まえておきましたけど、単に遊園地で遊びたかっただけの害の無い都市伝説でした
人間の世界のルールについてはしっかり言い聞かせておきますので今回は警視庁の俺達の班で保護観察処分ということでなんとかなりませんか?
もう四体もこの街に侵入していた妙な奴らを狩ったからそのお手柄と引換ということでよろしくお願いします
足りないならこいつらに積極的に人助けさせますから。俺が監視して。
家?そのうち帰ります。
出世?もう充分権限はもらっているのでもうコレ以上は要らないです
はい、わかりました。でわでわ」
プツッ、と通話を切る。
化石の山からヒラリと降りて明日は二人に話しかける。
化石の山からヒラリと降りて明日は二人に話しかける。
「えっとさ、ボコボコにしておいてあれだけれども話を聞いて欲しい」
「……もう聞くしか無いじゃない」
「…………」
明日の気さくな感じが二人の戦意を完全に折っていた。
「ああ、聞いてもらおう。君たち、この街のナイアトラップ狩りの手伝いをしてくれ
その代わりにそこのお嬢さんがしていたことを“警察は”見逃す
なんていうか……司法取引?」
その代わりにそこのお嬢さんがしていたことを“警察は”見逃す
なんていうか……司法取引?」
「ちょ、ちょっと待って!私は人を傷つけるようなことは!
今回だって少しダブルデートに使われそうな施設で警察沙汰起こして明日の午前中だけでも使えなくしようとしただけなの!」
今回だって少しダブルデートに使われそうな施設で警察沙汰起こして明日の午前中だけでも使えなくしようとしただけなの!」
「あ、の、ねえ。そうは言っても今回みたいに施設にこっそり忍び込んだりするとそこの責任者が怒られちゃう訳。
そして悪くすると首を切られて、もっと悪いと家族が路頭に迷っちゃったりするわけ。
そういう被害は組織や警察でできるだけなかったことにしようとしているけどそれでも0にはできないの。
たとえ自覚はなかったとしてもそういうことだって有るんだからちゃんと考えなさい」
そして悪くすると首を切られて、もっと悪いと家族が路頭に迷っちゃったりするわけ。
そういう被害は組織や警察でできるだけなかったことにしようとしているけどそれでも0にはできないの。
たとえ自覚はなかったとしてもそういうことだって有るんだからちゃんと考えなさい」
「う……」
「あと少年、女の子を守ろうとする姿は格好良かったぜ
次からはもう少し周りの迷惑を考えるんだな
言うことを聞くだけが大切にするってことじゃない。相手が解っていないことを教えて上げるのが愛情だ
まー自覚してなかったとかー余計な感情が混じってたとかなら仕方ないよなー若いもんなーっと」
次からはもう少し周りの迷惑を考えるんだな
言うことを聞くだけが大切にするってことじゃない。相手が解っていないことを教えて上げるのが愛情だ
まー自覚してなかったとかー余計な感情が混じってたとかなら仕方ないよなー若いもんなーっと」
「…………ごめんなさい」
「俺に謝る必要はないぜ」
明日真は照れくさそうに仮面の下で笑った。
【鴉―KARAS― 第六話「真っ暗闇」 続】