「夢の国、進行を開始した模様です」
その声に、とりあえず閉店している店の窓から外を見る。あたりには数名の黒服と、数名の黒い影。
「…ここは南区だからな、大分少ないっぽいが…神社らへんはどうだろう」
そう言って携帯を取り出し、爺さんの契約者へと電話をかける。たしかデート中とか言ってたっけ…?
その声に、とりあえず閉店している店の窓から外を見る。あたりには数名の黒服と、数名の黒い影。
「…ここは南区だからな、大分少ないっぽいが…神社らへんはどうだろう」
そう言って携帯を取り出し、爺さんの契約者へと電話をかける。たしかデート中とか言ってたっけ…?
(♪光るryピッ「へい、もしもし!?」「こちら店長。本会場の様子はどうだ?」
「…電話なんかしてる暇ねーよ!」バコォン!
携帯片手に夢の国の住人の攻撃を避ける。
「…電話なんかしてる暇ねーよ!」バコォン!
携帯片手に夢の国の住人の攻撃を避ける。
本当に、電話なんかしてる暇ない。祭りの会場では、夢の国のマスコットたちが住人を引き連れて大暴れしているのだ。
何名かの契約者たちと思われる人たちが戦ってはいるものの、如何せん数が多い。
何名かの契約者たちと思われる人たちが戦ってはいるものの、如何せん数が多い。
そして、爺さんベートーヴェンともに行方不明。
「くそっあいつらどこ行ってやがんだ…!」
俺の能力は所詮ハンバーグを生み出すだけだし、クーさんの能力も戦闘向きではないらしく、二人とも逃げるので精一杯である。
「あー、じゃあ簡潔に言う。今すぐこっちまで来い。秘密兵器がある」プツッ
俺の能力は所詮ハンバーグを生み出すだけだし、クーさんの能力も戦闘向きではないらしく、二人とも逃げるので精一杯である。
「あー、じゃあ簡潔に言う。今すぐこっちまで来い。秘密兵器がある」プツッ
…一方的すぎるだろ…
「誰からの連絡だい…ッ!」ガッ! 住人の攻撃を受けとめながらクーさんが尋ねる。
「店長から!今すぐ店に来いって!」
「店長から!今すぐ店に来いって!」
深く考えてほしい。今俺たちがいるのは北区。そしてレストランは南区。
かなりの距離がある。
かなりの距離がある。
仮にここを抜け出したとして、南区までたどりつけるかもわからない。
「…一体どうしろと……!」
隙さえできれば逃げ出すのは容易だろう。そこからが問題だ。
走るのは俺は大丈夫だが、クーさんは浴衣かつ下駄なので厳しいだろう。
おんぶやらお姫様だっこやら要らん妄想が浮かんでは消え、浮かんでは消え…
隙さえできれば逃げ出すのは容易だろう。そこからが問題だ。
走るのは俺は大丈夫だが、クーさんは浴衣かつ下駄なので厳しいだろう。
おんぶやらお姫様だっこやら要らん妄想が浮かんでは消え、浮かんでは消え…
何か…何かないか…!
「…!あれだ!」
俺の目に留まったのは、入口付近に止めてある自転車。
クーさんと二人乗りとかいう時点での変な妄想を振り切る。誰のかは知らんが、許せっ!
「クーさん、あっち!」「…分かった…!」
俺たちの進行方向に、住人たちが立ちふさがる。
「どけぇぇ!」ベシャベシャ!
住人たちの顔に出来立てほやほやハンバーグを直撃させる。そして怯んだすきに、住人たちの間を縫ってなんとか入口の自転車まで到達する。
「後ろに乗って!超特急でレストランに行く!」「…あぁ…!サポートなら、任せてくれ!」
俺の目に留まったのは、入口付近に止めてある自転車。
クーさんと二人乗りとかいう時点での変な妄想を振り切る。誰のかは知らんが、許せっ!
「クーさん、あっち!」「…分かった…!」
俺たちの進行方向に、住人たちが立ちふさがる。
「どけぇぇ!」ベシャベシャ!
住人たちの顔に出来立てほやほやハンバーグを直撃させる。そして怯んだすきに、住人たちの間を縫ってなんとか入口の自転車まで到達する。
「後ろに乗って!超特急でレストランに行く!」「…あぁ…!サポートなら、任せてくれ!」
数十分後…
「!お二人の姿を確認!すぐさま転移します!」
「あ、着いた…ね…」「あ、おなじみ転移魔法か…」
「おなじみって…結構魔力使うんですよ、コレ」「ノミ沢、御苦労。後は配置についてくれ」
店長に言われて、ノミ沢さんは厨房へと入って行った。
「おなじみって…結構魔力使うんですよ、コレ」「ノミ沢、御苦労。後は配置についてくれ」
店長に言われて、ノミ沢さんは厨房へと入って行った。
「しかしまぁごくろーさん、わざわざすまんね」「ほんと、御苦労さんだぜ」
「…友?何でここにいるんだ?」「いやぁ、取材してたらたまたま」
「どういうたまたまだよ…で、店長、何をする気なんだ?」
「まぁみてりゃわかるさ。クーちゃん、この店を一般人から見えなくすることは可能か?」
「…学校町全体の一般人が対象、ならば…三時間が限界、かな」
「…友?何でここにいるんだ?」「いやぁ、取材してたらたまたま」
「どういうたまたまだよ…で、店長、何をする気なんだ?」
「まぁみてりゃわかるさ。クーちゃん、この店を一般人から見えなくすることは可能か?」
「…学校町全体の一般人が対象、ならば…三時間が限界、かな」
ここでクーさんの力をおさらいしておこう。
クーさんの能力は「事象を嘘に変える」というものである。実際は、対象を一時的な催眠状態に陥れるようなもの。
つまり、「学校町にいる都市伝説及びその関係者以外の人はこのレストランを認識できる」という事象を嘘に変えれば、一般人からこのレストランは見えなくなるのである。
クーさんの能力は「事象を嘘に変える」というものである。実際は、対象を一時的な催眠状態に陥れるようなもの。
つまり、「学校町にいる都市伝説及びその関係者以外の人はこのレストランを認識できる」という事象を嘘に変えれば、一般人からこのレストランは見えなくなるのである。
「というわけで、このレストランは一般人から見えなくなった。よし、稼働開始だ!」「…了解」ポチッ!
カウンターから突如現れた謎のスイッチを、こっちゃんが押す。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………
カウンターから突如現れた謎のスイッチを、こっちゃんが押す。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………
「な、なんだ!?何が始まるんだ!?」
「………!?」
窓の外を見ると、ただ、空だけが見えていた。
窓の外を見ると、ただ、空だけが見えていた。
「…飛んで…る…?」クーさんが呟く。
「これが、俺たちの秘密兵器『対強大な都市伝説用巨大ロボ アナザーモアー』だ」
恐ろしいほどの超展開なので説明を加えておこう!
強大な都市伝説の襲来に備え、店長はレストラン自体を巨大なロボットに変形できるように改造してたのだ!
店の部分は胴体部分となり、大分横長なロボットになっているぞ!
強大な都市伝説の襲来に備え、店長はレストラン自体を巨大なロボットに変形できるように改造してたのだ!
店の部分は胴体部分となり、大分横長なロボットになっているぞ!
「よーし!これで夢の国なんぞ蹴散らしたるぜー!北区へ向けて、発進じゃー!」店長がえらくハイテンションに叫ぶ。
飛行中に、爺さんと五○門をみかけたので、ノミ沢さんに転移してもらった。「…この魔法は、消費が激しいのであまり使いたくはないのですがね」
これで、総員そろったぜ!…これなら、勝てる!
これで、総員そろったぜ!…これなら、勝てる!