アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 不良教師と骨と模型-g

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 じゃり、と足音が聞こえて
 はっとしたように、衛悟は顔を上げた
 ……ここまで近づかれるまで、気づけなかった?
 暦が作りだした痕の観察に意識を取られすぎていたのか

 顔を上げると、そこにいたのは

「……校長先生?」
「やぁ」

 にこにこと笑っている、中央高校校長 出道 桐男の姿があった
 近づいてきたのが彼であった事実に、衛悟は一瞬、ほっとして

 ……すぐに、ほっとしている場合じゃない事に気付く
 何せ、彼の目の前のコンクリートの壁には、真一文字に切り裂かれた痕があるのである

 ------状況的に、彼が何かしたように見えなくもありません
 本当にありがとうございました

「あ、あの、これは」
「あー、ずっぱりいってるねぇ、これは」

 つ、とその痕に触れる桐男
 小さく、苦笑している

「あぁ、君は気にしなくてもいいよ。まぁ、これくらいなら今日中に直せるから」
「……え」

 ……直せる?今日中に?
 何を言っている?

「それにしても、一応、あぁいうのが入らないようにしてるつもりなんだけどね。もうちょっと、結界は強化すべきかな?でも、あれ使うと物凄く疲れて、通常業務に差支えが出るんだよなぁ…」

 何を
 この男は、何を言っているのだ

「…校長先生?」
「うん?」

 にこにこと、衛悟を見下ろしてくる桐男
 その表情は、いつもの穏やかな校長先生のものだ
 気さくで、生徒達にも好かれている、校長先生のそれ

 けれど、何故だろうか
 それ以外のものを、感じ取ってしまうのは

「………大丈夫、君は気にしなくていいんだよ。君は、君の仕事に集中していればいいんだよ。僕も、僕の仕事をやるだけだからね」

 ただ、と
 …一瞬、その目が細められた

「ただ、ね。一応、ここって「組織」には関わってくるな、って言っておいてくれてるんだよね。あの一歩間違うとヤンデレな彼が。校舎の敷地内にみだりに入るなとか、生徒に手を出すな、とかってね」

 それは、衛悟も聞いた事がある
 実力はあるけれど、性格に多大に問題がある「組織」所属の青年…化学の先生と苗字同じなんだよなぁ、と衛悟は覚えていた…が、「組織」に入る際に提示したという条件の一つ
 それが、そうなのだ、と

「だから……余計な事は、しちゃダメだよ?」
「-----っ!!」

 それは
 衛悟への、忠告であり、警告の言葉
 一瞬、背筋が寒くなる

 だが
 次の瞬間、桐男は、いつも通りの笑顔に戻っていて

「それと、そっちの仕事に集中しすぎて、勉強に支障が出ないようにね?」
「あ……」
「君が何かしでかさない限りは、君も僕が護るよ。中央高校の生徒である限りは、ね。生徒を守るのは、教師の務めだから」

 にこにこと笑って、衛悟を見つめてくる桐男
 その視線は壁の傷痕へと向けられて、さて、他の生徒や先生方に気付かれる前に直さないとね、と呟いている

 いつも通りの、校長先生
 だと言うのに………まるで、酷く遠い存在へと化したような
 そんな錯覚を、感じたのだった






to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー