サミュエルを解放してから、学校町の空を飛び回り………数分程経った頃だろうか
あの地点からは、大分離れた頃
あの地点からは、大分離れた頃
「-----っ!?」
迫ってくる、水の気配
地上からの攻撃
地上からの攻撃
己に迫ってきていた激流を、メルセデスは一瞬で凍らせた
バキバキと音を立てながら、メルセデスに叩きつけられようとしていたその水は、地上から延びる巨大な氷のおぶじぇへと変化した
バキバキと音を立てながら、メルセデスに叩きつけられようとしていたその水は、地上から延びる巨大な氷のおぶじぇへと変化した
「っち………誰だ?」
地上を見下ろす
そこは、ちょうど公園のようだった
そこに設置されたトイレのすぐ傍に、ハイスクール程度と思われる少年と、それよりさらに幼い少女の姿……あの二人か
水使いならば、自分の敵ではない
放置しようと、メルセデスは目もくれずに離れようとする
が
そこは、ちょうど公園のようだった
そこに設置されたトイレのすぐ傍に、ハイスクール程度と思われる少年と、それよりさらに幼い少女の姿……あの二人か
水使いならば、自分の敵ではない
放置しようと、メルセデスは目もくれずに離れようとする
が
メルセデスが凍らせた、その巨大な氷の塊
そこを足場にして、少年が駆け上がってきた
予想よりも、早い
一番上まで登ってきた少年は………だんっ!と、そこから跳びあがる
手には、水の刃
迷うことなく、メルセデスに切りかかってくる
そこを足場にして、少年が駆け上がってきた
予想よりも、早い
一番上まで登ってきた少年は………だんっ!と、そこから跳びあがる
手には、水の刃
迷うことなく、メルセデスに切りかかってくる
目元が隠れる程の、長い前髪
激しい動きでそれが揺れ、隠されていた瞳が姿を現す
日本人独特の、黒い瞳
外見から読み取った年齢に似合わぬ鋭さが、まっすぐにメルセデスに突き刺さる
激しい動きでそれが揺れ、隠されていた瞳が姿を現す
日本人独特の、黒い瞳
外見から読み取った年齢に似合わぬ鋭さが、まっすぐにメルセデスに突き刺さる
ぱきっ、と
少年が振るった水の刃は、メルセデスに届く直前に、凍りついた
メルセデス相手に、水で挑む方が悪い
ぱっ、とすぐに刃から手を放した少年の動きに、勘がいい、とだけメルセデスは感じた
手にしたままだったならば、少年ごと凍りつかせていたところだ
少年が振るった水の刃は、メルセデスに届く直前に、凍りついた
メルセデス相手に、水で挑む方が悪い
ぱっ、とすぐに刃から手を放した少年の動きに、勘がいい、とだけメルセデスは感じた
手にしたままだったならば、少年ごと凍りつかせていたところだ
凍りついた水の刃から手を放した勢いで、少年は巨大な氷のオブジェの上に着地した
移動をとめ、メルセデスは少年を見下ろす
移動をとめ、メルセデスは少年を見下ろす
「なんだ?お前は……「組織」か?」
「……違う」
「……違う」
メルセデスの問いに、少年は小さく、首を左右に振った
その手元には、再び水の刃が出現した………が、切りかかっては、来ない
再び、凍りつかされるのを警戒しているのだろう
その手元には、再び水の刃が出現した………が、切りかかっては、来ない
再び、凍りつかされるのを警戒しているのだろう
「「組織」じゃないなら、何故俺を攻撃してきた?」
「……「教会」の一部の者が、学校町で騒ぎを起こしている事は、聞いている……お前の顔も、確認している」
「……「教会」の一部の者が、学校町で騒ぎを起こしている事は、聞いている……お前の顔も、確認している」
なるほど、宣伝効果はあった訳か
「組織」ではない、ならば、別の組織か?
「組織」ではない、ならば、別の組織か?
「……獄門寺家の人間として、この学校町で騒ぎを起こすならば、見逃せない」
「そうか」
「そうか」
ふと、視界の隅で小さく見えていたサミュエルの分体達が消滅したのが見えた
………負けたのか
小さく、メルセデスは舌打ちする
やはり、飲まれて自我を失った教信者は、使い物にならないか
あれでも、大分調整はしたのだが……
………負けたのか
小さく、メルセデスは舌打ちする
やはり、飲まれて自我を失った教信者は、使い物にならないか
あれでも、大分調整はしたのだが……
「……どこを、見ている」
「こっちの駒が消えたのを確認しただけだ……ったく、仕方ねぇ」
「こっちの駒が消えたのを確認しただけだ……ったく、仕方ねぇ」
軽く、片腕を掲げるメルセデス
少年が、即座に反応し、水の刀を構えた
その様子を見て、メルセデスは小さく笑う
そして、笑みを浮かべたまま、その口は人ならざる言葉を吐き出す
悪魔の、言葉を
少年が、即座に反応し、水の刀を構えた
その様子を見て、メルセデスは小さく笑う
そして、笑みを浮かべたまま、その口は人ならざる言葉を吐き出す
悪魔の、言葉を
『起き上がれ、立ち上がれ、お前達。破壊しろ、剣を振るえ、俺の目的を、何者にも邪魔させるな!!』
呪文のような言葉
それに従うように…地上に、変化が起きる
それに従うように…地上に、変化が起きる
「みーっ!?」
「………!」
「………!」
地上から聞こえた少女の悲鳴に、少年が慌てて地上へと視線を向けた
少女の周囲に、ぱきぱきと音を立てながら、氷の塊が生まれ始めている
それは、人型をとっていき、背中に蝙蝠のような翼を生やし、手には氷の剣を具現化させる
少女の周囲に、ぱきぱきと音を立てながら、氷の塊が生まれ始めている
それは、人型をとっていき、背中に蝙蝠のような翼を生やし、手には氷の剣を具現化させる
氷の悪魔
氷で作り上げた、意思なき悪魔の軍団
48個の悪魔の軍団を引きていると言われているクローセルとしてのメルセデスの能力の一つだ
その悪魔を、少女の周りだけでではなく…………学校町全体に、解き放った
学校町全体で暴れている子飼いの契約者連中に加えて、この氷の悪魔達
さて、どれだけ混乱させて、時間を稼げるか?
氷で作り上げた、意思なき悪魔の軍団
48個の悪魔の軍団を引きていると言われているクローセルとしてのメルセデスの能力の一つだ
その悪魔を、少女の周りだけでではなく…………学校町全体に、解き放った
学校町全体で暴れている子飼いの契約者連中に加えて、この氷の悪魔達
さて、どれだけ混乱させて、時間を稼げるか?
「……さぁ、どうする?下の餓鬼が危ないし………奴らは、他の人間も襲うぜ?」
「……お前を倒せば、消えるだろう」
「さて、どうだろうなぁ?消えないかもしれないぜ?それに……水を武器にした状態で、俺にかなうと思うか?」
「………」
「……お前を倒せば、消えるだろう」
「さて、どうだろうなぁ?消えないかもしれないぜ?それに……水を武器にした状態で、俺にかなうと思うか?」
「………」
迷いを見せたのは、ほんの一瞬
少年は踵を返し、少女の元へと向かった
こちらに上がってきた時もそうだったが、早い
即座に地上へと到達し、氷の悪魔達に切りかかっている
……もっとも、あちらも水の刃では、そうダメージは与えられないだろう
あの少年にとっては、不利な相手だ
まぁ、メルセデスにとっては、どうでもいいが
あの少年と少女が死のうが生きようが、どうでもいい
少年は踵を返し、少女の元へと向かった
こちらに上がってきた時もそうだったが、早い
即座に地上へと到達し、氷の悪魔達に切りかかっている
……もっとも、あちらも水の刃では、そうダメージは与えられないだろう
あの少年にとっては、不利な相手だ
まぁ、メルセデスにとっては、どうでもいいが
あの少年と少女が死のうが生きようが、どうでもいい
ばさり、氷の翼をはばたかせ、メルセデスは先に進む
コートから時計を取り出し、時刻を確認する
………そろそろだ
コートから時計を取り出し、時刻を確認する
………そろそろだ
「……さて、堕ちるかね、あの野郎は」
悪魔の取引
あの天使に飲まれかけた男は、答えるだろうか?
あの天使に飲まれかけた男は、答えるだろうか?
堕天させられたならば、こちらの勝ち
だが、もし
今回の取引に応じる事なく、まだ堕天しないようならば
だが、もし
今回の取引に応じる事なく、まだ堕天しないようならば
「堕天するまで、生き延びてもらうからな」
一度狙いを定めた獲物は、逃がさない
どんな手段を使ってでも、何百年かかろうとも
必ず、堕天させてみせる
どんな手段を使ってでも、何百年かかろうとも
必ず、堕天させてみせる
悪魔的なプライドに動かされながら、口元に獰猛な肉食獣のような笑みを浮かべ、メルセデスはカイザーが待機している場所へと向かう
その目的の先に、何が待ち受けているか知らず
彼なりの復讐の先に、何が待ち受けているかも、知らずに
彼なりの復讐の先に、何が待ち受けているかも、知らずに
to be … ?