「………修羅、か」
修羅と化して戦ってきた、あの男の姿に
ふっと思い出したのは、自らの親すらをも切り捨てた男の事
ふっと思い出したのは、自らの親すらをも切り捨てた男の事
修羅となってしまった、鬼と化してしまった先祖を、祖父を、父を
自らの手で全て切り捨てた、修羅にもっとも近くありながら、修羅とならなかった男と
自らの手で全て切り捨てた、修羅にもっとも近くありながら、修羅とならなかった男と
その男の、生まれ変わりと言われ続け
まさしく、その生まれ変わりのような少年
まさしく、その生まれ変わりのような少年
『将門公よ』
「……将門公」
「……将門公」
あの男が
あの、少年が
こちらに告げてきた、あの言葉が
あの、少年が
こちらに告げてきた、あの言葉が
『…私が、父達のように、修羅と化してしまったならば』
『……俺が、八代目以前の獄門寺家の者達のように、鬼と化したならば」
『……俺が、八代目以前の獄門寺家の者達のように、鬼と化したならば」
まったく、同じ表情で告げてきた
強い決意を秘めた、あの、言葉が
強い決意を秘めた、あの、言葉が
『私を、切り捨ててくれ』
「……俺を………切り捨ててください」
「……俺を………切り捨ててください」
あの言葉、自分以外にも告げていたようだった
人ではなくなった時、確実に始末されるように、と
人ではなくなった時、確実に始末されるように、と
『私が、主様達を傷つけてしまう前に』
「……俺が……周囲の人間を、傷つけてしまう前に」
「……俺が……周囲の人間を、傷つけてしまう前に」
-----あぁ、まったく
『その時は、間違いなく、私を殺してくれ』
「……その時は、俺を殺してください。俺が、取り返しのつかない事をする前に:」
「……その時は、俺を殺してください。俺が、取り返しのつかない事をする前に:」
「…馬鹿者共が」
もっとも修羅に近かった男は、しかしながら、修羅には堕ちる事なく、人としてその生涯を終えた
だが
あの男の生まれ変わりのような、少年は
果たして、どうなってしまうだろうか
あの男の生まれ変わりのような、少年は
果たして、どうなってしまうだろうか
「修羅を斬るのは、これを最後にしたいものよ」
小さく、そう呟いて
将門は、自分がするべき事へと、戻っていったのだった
将門は、自分がするべき事へと、戻っていったのだった
to be … ?