レティが死んだその後に見えた、漆黒の巨大なドーム
その事が気にならない訳ではない在処だったが、まず、彼女が目指したのは龍一の元
…と、言っても、今の段階で彼がどこで何をしているのか、彼女にはわからなかった
携帯に電話をかけてみたのだが、一切、応答してくれないし
一応、着信拒否にはされてないと思う。されていたら泣く
仕方ないので、乙女の勘を頼る事にして、龍一を探そうとしていたのだが
…前方に、見覚えがあるようなないような、そんな影を見かけた
うん、確かあれは見覚えがある……いや、なかったっけ?
えーと…
………
その事が気にならない訳ではない在処だったが、まず、彼女が目指したのは龍一の元
…と、言っても、今の段階で彼がどこで何をしているのか、彼女にはわからなかった
携帯に電話をかけてみたのだが、一切、応答してくれないし
一応、着信拒否にはされてないと思う。されていたら泣く
仕方ないので、乙女の勘を頼る事にして、龍一を探そうとしていたのだが
…前方に、見覚えがあるようなないような、そんな影を見かけた
うん、確かあれは見覚えがある……いや、なかったっけ?
えーと…
………
「思い出せない、って事は、見覚えがないんですね、うん」
「待ちな」
「待ちな」
がっし
いつの間にか、隣に来ていたその人影に、肩を掴まれた
…いつの間に?
見上げると、それは男性の姿に見えた
長い髪、和装
……疲労の中、記憶の糸を探ってみる
………
…おぉ
いつの間にか、隣に来ていたその人影に、肩を掴まれた
…いつの間に?
見上げると、それは男性の姿に見えた
長い髪、和装
……疲労の中、記憶の糸を探ってみる
………
…おぉ
「ぬらさん、でしたっけ」
「思い出してくれたか、嬢ちゃん」
「思い出してくれたか、嬢ちゃん」
くくっ、とぬらは笑う
確か、ぬらりひょん、とか名乗っていた気がする
都市伝説、と言うよりは妖怪だ
まぁ、存在的には似たようなものだろう、人のうわさから生まれるのだから
確か、ぬらりひょん、とか名乗っていた気がする
都市伝説、と言うよりは妖怪だ
まぁ、存在的には似たようなものだろう、人のうわさから生まれるのだから
「何かご用でしょうか?ぶっちゃけ、私は獄門寺先輩の元へ急がなければならないのですが」
「龍の居場所、わかってんのか?」
「わかっていません!」
「龍の居場所、わかってんのか?」
「わかっていません!」
堂々と答える
だって、わからないし!
だって、わからないし!
「仕方ねぇ嬢ちゃんだな。氷の化け物が街を闊歩してる中、走り回る気か?」
「愛の力をもってすればすぐに見つかるって信じてます」
「…愛、ね」
「愛の力をもってすればすぐに見つかるって信じてます」
「…愛、ね」
やや、複雑そうな表情を浮かべたぬら
が、在処の決意を察したのだろうか
が、在処の決意を察したのだろうか
「それじゃあ、龍のところ、連れて行ってやるよ」
と、そう言って
ひょいっ、と
在処を、担いだ
ひょいっ、と
在処を、担いだ
「…乙女を突然荷物担ぎとか、ちょっと」
「こうした方が早ぇんだよ」
「こうした方が早ぇんだよ」
たっ、と雪道を走り出すぬら
むぅ、と不満を隠さない在処だったが……視界に、氷の悪魔が見えて
飴を放とうと、構える
むぅ、と不満を隠さない在処だったが……視界に、氷の悪魔が見えて
飴を放とうと、構える
「あぁ、交戦する必用はねぇ。面倒だろ」
「でも、襲ってきますよ」
「平気さ」
「でも、襲ってきますよ」
「平気さ」
……す、と
氷の悪魔達の横を通り過ぎたぬら
氷の悪魔達は…ぬらと在処に、反応しなかった
まるで、その存在に気づいていないかのように
氷の悪魔達の横を通り過ぎたぬら
氷の悪魔達は…ぬらと在処に、反応しなかった
まるで、その存在に気づいていないかのように
「…どういう事です?」
「俺はぬらりひょんだ。そういう事さ」
「……さっぱりわかりません」
「俺はぬらりひょんだ。そういう事さ」
「……さっぱりわかりません」
そうか?と笑いながら、ぬらは駆け続ける
どういう原理か、本当に龍一の居場所を知っているのだろう
迷いのない足取りだ
どういう原理か、本当に龍一の居場所を知っているのだろう
迷いのない足取りだ
…とりあえず
龍一にこの姿を目撃される前に、下ろしてもらう、もしくはさっさと降りよう、と
在処はそう判断したのだった
龍一にこの姿を目撃される前に、下ろしてもらう、もしくはさっさと降りよう、と
在処はそう判断したのだった
to be … ?