喫茶ルーモア・隻腕のカシマ
童貞魔術師・山荘へ
「レンズ越しにぃ~ 切り取った景色をぉ~ 見つめてもぉ~
真実とはぁ~ 心の目の中にぃ~ 映るものさぁ~♪」
真実とはぁ~ 心の目の中にぃ~ 映るものさぁ~♪」
ニット帽を被った男が
カメラを弄りながら、のん気な歌声を響かせる
カメラを弄りながら、のん気な歌声を響かせる
「おい……お前……」
「ん?……なんスか?……おぅッ?!随分ボロボロじゃないスかッ!童貞さんッ!!」
「……魔術師と呼べ、魔術師と」
「まぁまぁ、そんなコトいいじゃないスかぁ」
そう言いながら、カメラを構えて童貞魔術師をファインダーに収めようとする
「おいッ?!それで覗くな!……危ないだろうがッ!」
「ん?……なんスか?……おぅッ?!随分ボロボロじゃないスかッ!童貞さんッ!!」
「……魔術師と呼べ、魔術師と」
「まぁまぁ、そんなコトいいじゃないスかぁ」
そう言いながら、カメラを構えて童貞魔術師をファインダーに収めようとする
「おいッ?!それで覗くな!……危ないだろうがッ!」
カメラを持つ男もまた都市伝説と契約した能力者だった
契約した都市伝説は、写真にまつわるもの
三人で写真を撮影するときには真ん中にいてはいけないという……
真ん中で写真に写ってしまうと不幸になり、場合によっては死んでしまうというものだ
他にも、写真を撮られると魂を抜かれる等もある
契約した都市伝説は、写真にまつわるもの
三人で写真を撮影するときには真ん中にいてはいけないという……
真ん中で写真に写ってしまうと不幸になり、場合によっては死んでしまうというものだ
他にも、写真を撮られると魂を抜かれる等もある
「大丈夫ッスよぉ~、絵にならないッスから撮ったりしないッスよぉ~」
さらりと酷い事を言うが、本人に悪意はない
さらりと酷い事を言うが、本人に悪意はない
*
「チッ……話が違うだろ……あの店、変なガキが一匹いただけだったぞ」
「ん~~?そうスか?結構な手練がいるって話だったんスけど……」
「……クソッ……契約者……ヒトを*しちまったよ……」
「ん~~?そうスか?結構な手練がいるって話だったんスけど……」
「……クソッ……契約者……ヒトを*しちまったよ……」
ルーモアでの事件から既に数日経っており、男の耳にも届いていた
発端は魔術師が都市伝説の居場所を聞いてきた為、男が教えた事にあるのだろう
正直なところカメラの男は、この先何度も付き合わされるのは面倒臭いので
相当な手練の集まる場所を教え、フルボッコにでもされてくればいいと思っていた
だが、結果は予想とは大分違うものとなってしまった様だった
正直なところカメラの男は、この先何度も付き合わされるのは面倒臭いので
相当な手練の集まる場所を教え、フルボッコにでもされてくればいいと思っていた
だが、結果は予想とは大分違うものとなってしまった様だった
「……そりゃあ大変だったッスねぇ~……まぁ、しょうがないんじゃないんスか?」
「しょうがないだと?!」
「だって、そういうものでしょ?戦いなんスから……ヒトも死ぬッスよ」
「……お前……ヒトの命を何だと思っ」
「都市伝説にも意思はあるんスよ」
「だがッ!」
「オレはバカだから判らないッスよ、都市伝説とヒトの差が」
「……」
「だから、どうて……じゃなくて……魔術師さんのやった事は、今までと大して変わらないと思うッス」
「……チッ」
お前もか……そう言いたげな表情の魔術師
「しょうがないだと?!」
「だって、そういうものでしょ?戦いなんスから……ヒトも死ぬッスよ」
「……お前……ヒトの命を何だと思っ」
「都市伝説にも意思はあるんスよ」
「だがッ!」
「オレはバカだから判らないッスよ、都市伝説とヒトの差が」
「……」
「だから、どうて……じゃなくて……魔術師さんのやった事は、今までと大して変わらないと思うッス」
「……チッ」
お前もか……そう言いたげな表情の魔術師
「で?……そのガキとやらにやられたんスか?」
「いや、この傷は別のヤツにやられた……危うく光にされるところだった……」
「光?」
「い、いや……何でもない」
手酷くやられた様だった……魔術師の表情は険しい
「ふ~ん……」
「クソッ……あの学生……(自分はもう童貞じゃないとでもいうのか?……)クソッ」
小さな声でボソボソと呟いている
「いや、この傷は別のヤツにやられた……危うく光にされるところだった……」
「光?」
「い、いや……何でもない」
手酷くやられた様だった……魔術師の表情は険しい
「ふ~ん……」
「クソッ……あの学生……(自分はもう童貞じゃないとでもいうのか?……)クソッ」
小さな声でボソボソと呟いている
「で?どうするんス?これから」
「しばらくは、どこかに隠れるつもりだ……」
「アテはあるんスか?」
「……無いからお前のところに来たんだよ」
「ぁ~……そうッスねぇ~~……まぁ、少しはオレにも責任あるッスからねぇ~」
「何処かあるか?」
「まぁ……ないことも……ないッス」
「もったいぶるなよ」
「魔術師さんは……桃、好きッスか?」
「はぁ?」
「しばらくは、どこかに隠れるつもりだ……」
「アテはあるんスか?」
「……無いからお前のところに来たんだよ」
「ぁ~……そうッスねぇ~~……まぁ、少しはオレにも責任あるッスからねぇ~」
「何処かあるか?」
「まぁ……ないことも……ないッス」
「もったいぶるなよ」
「魔術師さんは……桃、好きッスか?」
「はぁ?」
こうして、首塚の所有する山荘へと魔術師は居を移す