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連載 - 喫茶ルーモア・隻腕のカシマ-19a

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喫茶ルーモア・隻腕のカシマ


夢の国編・秋祭り2日目(危機)


西区と北区の境辺りにある袋小路

少女は独り佇む
少し離れた場所では、青年と少年の二人が刀を手に戦い続けている
自分は見守ることしか出来ない

それは仕方の無いことだ
自分はただの女子高生なのだ
足手纏いにしかならない

そんなことを考えていたが……

「?!」

視界に……通りの遥か向こうに、パレードが見えた
メガネ越しに、ぼんやりとだが……間違いなくパレードだと判る
電飾の飾られた櫓を中心に、夢の国の住人が並び
ゆっくりと通り過ぎていく

真っ暗な市街でこんなに目立つパレードをされたら……
何も知らずに見物に行き、取り込まれてしまう一般人も相当な数になってしまう

カシマと輪の状況を確認する
ダメだ
彼らは手一杯だ

どうすれば良い?

『パレードの櫓を破壊すれば、一時的にだが動きは止まる』

聞かされていた内容を思い出す

出来るのか?
わたしに……この非力な腕で……
悩む暇は無い

兎に角、注意を惹きつけるだけでもしなくては……
道の脇に落ちていた石を幾つか拾いながら、パレードを追いかける

すぐそこに……視界一杯にパレードが広がる

「えぃッ!」

小さな掛け声と共に、櫓へと石を投げつける
だが、届かずに住人の背へと当たる

振り向く住人
つられて他の住人も数人が振り向く
ピタリと櫓も停まる

一斉に振り向くパレード

「ぁ?!」

ビクリと肩がすぼまり、握っていた石が転がり落ちる
恐怖
震える腕で、ポケットから石を取り出し
投げつける
今度は住人の顔に当たり、血が流れ出た

こちらへと動き始めるパレード

しゃがみ込み、石を拾う
立ち上がり、投げつけるも虚しくアスファルトを打つ
震えた腕ではそう簡単には当たらない
それでももう一度投げつける為、腕を振り上げ
投げようとする……
が、ガシッと誰かに腕を掴まれ停止する

「ぇ?!!」

サチは驚き振り向く
驚愕
そこに見たものは……



*


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