「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 花子さんと契約した男の話-27

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だれでも歓迎! 編集
 ……空気が
 会場の空気が…どこか、変わったのを
 俺は、確かに感じた
 花子さんもそわそわしだし、妹と、妹がポケットに入れている手鏡にいる鏡婆も、落ち着かないようだ

(どうする…!?)

 夢の国が動き出した
 俺も、花子さんと一緒に行動すべきか?
 だが…俺達に、何ができる

「どうしたの?」
「あ、いや…」

 お袋に声をかけられて、誤魔化す
 …両親には、この事態を知ってほしくない
 知られるべきではない
 ……都市伝説が実在する事なんて、知らない方がいいに決まっている
 俺の様子に、お袋は小さく首をかしげて
 そして、微笑みながら、こう言ってきた

「気になる事があるのなら、行ってきなさい?」
「あ、でも…ここ、手伝ってた方がいいだろ?」
「大丈夫よ。今日は、組の人がもう少し、手伝いにきてくれるから」

 やんわり、微笑んでいるお袋
 俺を、真っ直ぐに見つめてくる

「私たちは大丈夫。だから………行って来なさいな」
「………」

 …お袋が大丈夫、と言っているのは、家で出している屋台の話の事、の、はず
 けれど、気のせいだろうか
 -「夢の国」がやってきても大丈夫、と
 そうとでも、言っているように聞こえた

「…わかった」

 俺は、頷く
 家族の事も心配だけど…祭に来ているであろう、クラスメイトたちも、心配だ

「…悪い、ここは任せたぞ?」
「わかった」

 こくり、妹は頷いてくる
 家族の事は妹に任せ、俺は花子さんと共に、祭の会場へと飛び出す

「…花子さん」
「うん、いるの。一杯一杯いるの」

 「夢の国」
 その勢力が、街中に広がっていると言う
 …くそ、クラスメイトが巻き込まれていない事を祈るしかない!

 人波を掻き分け、俺は花子さんと一緒に走り続けた



「はぁ………っ!!」

 何?
 これは、何なの?
 私は、お祭の会場に来ていたはず
 でも、みんなとはぐれてしまって…
 ……気が、ついたら
 周囲に、黒い影がたくさんいた
 たくさん、たくさん、たくさん
 その奥に……まるで、夢の国にいるような、マスコットの姿が見えて 
 何故……この街に、そんなものが!?
 異様なその光景に、私は逃げ出す
 けれど、それらは追いかけてきて

 ……追いつかれる!!

 ぬぅ、と、死神のような、その真黒な手が
 私に伸びてきたのを…確かに、自覚した



「………え?」

 …あれ?
 気がつくと…黒い影も、マスコットも、消えていた
 …どう言う事、だろう?

「逃げ……られた……?」

 ぺたり、座り込む
 アレは、一体何だったのだろう
 わからない、わからない
 ……ただ

「-----君?」

 …クラスメイトの
 最近、少し気になる彼に……助けられたような
 そんな錯覚を、私は確かに、感じた



「……よし」

 俺は、ほっと息を吐いた
 何とか、委員長を逃がす事はできたようだ

「けーやくしゃ…」
「あぁ…」

 「夢の国」、そのマスコットと黒いパレード
 不良教師から聞いたとおりだ
 こいつらが…敵か
 大きな耳に大きな目の愛らしいマスコットが、真黒なパレードを率いている
 …幸い、仮設トイレ近くまで、相手を引き寄せる事ができた
 あたりに人目なし
 ……戦える!

「花子さん!」
「うんっ!!」

 ばんっ!!
 仮設トイレの扉が開く
 そこから、ごう!!と水が溢れ出した
 激流が、パレードを飲み込んでいく

 しかし、飲み込まれても、飲み込まれても
 再び、どこからかパレードは現れてくる
 一体、どこから現れるのか 
 わらわらわらわらわらわらわらわら
 一向に、減る様子がない
 花子さんの攻撃だけじゃ…駄目なのか?

「…せめて、こいつらをここに引きとめ続ける事だけでもできればいいんだが…」
「みー!他の人達を襲わせないの!!」

 さぁ、「夢の国」
 お前たちの好きになどさせるものか
 俺達は、お前らなんかに屈っしはしないからな……!!







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