「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - トイレの花子様-19

最終更新:

dogdog

- view
だれでも歓迎! 編集

トイレの花子様 19





パレードの後ろに出る。
背後から一気に押し流してやろうかと思ったその時。パレードから何か黒い影が一つ飛び出した。かと思った瞬間

花「っ!?んっ!!」

とっさにしゃがむ。
さっきまで自分の頭があった位置を鋭い爪が横一閃。自慢の黒髪が数本、ハラリと舞う。

男「花子様!?」
花「平気よ!(チッ!髪は女の命。しかも私の黒髪を!)」
ス「アローハァ!!」

続けざまに繰り出される猛攻をギリギリのスレスレでかわす。
それは避けるのが精一杯なのではなく、一切の無駄を省いてるためだ。

花(まずいわね・・・このままじゃ、残りのパレードが全部あのコ任せになるわ。)
攻撃をさばき続けると、その猛攻が止まる。
今だと思った瞬間、そのマスコットは飛びかかる。ただし、私ではなく、駄犬の方に。

花「まさか私の弱点を!?」男「あわわわわわ」

たしかコイツは設定だとIQ300越えだったハズ。
私はトイレの他に、契約したあの男から力を得ている。
それは精神的な依存という意味だけではなく、電池的な意味でだ。
駄犬を※されたら、私は・・・いろんな意味で私ではいられなくなる。それを見抜くとは・・・
せまる爪、私のカバーも間に合わないし、駄犬の反射神経では回避は不能だ。

男「うわああああああああ!!」


花「おすわり!!」
男「わん!」

高速でしゃがみ、さっきの私の時みたいに、頭があった位置を爪が走る。
本人の反射神経が間に合わない・・・だから、身体に染み付いた条件反射でかわさせる。

花「お手!!」
男「わわん!!!!」

超音速の右手がマスコットのスネを殴る。転倒・・・とまでいかなくともバランスを崩すマスコット。
その少しの隙が有れば、充分だ。

花「女王様の靴をお舐めなさぁい!」

ハイヒールを生かした蹴りを喰らわせ、弾き飛ばす。マスコットは他のマスコットの群れに突っ込む。

花「そう言えば・・・その中身って奇形らしいわね・・・バケモノ。」

私だってバケモノの類いだ。でも・・・

花「私も元はマトモな人間だった、あの男も駄犬とは言え普通の人間・・・」

でもコイツは違う。コイツは・・・

花「でもアンタは、人間としてマトモに産まれることすらできなかった、ただの醜い有機物。
人間になりそこねた哀れな生ゴミよぉ!!
その分際で私の・・・私の男に傷をつけようだなんて・・・
絶 対 ニ ※ ス ! 」

私の頭の中で、何かが切れた気がした。

 ムチを何本も作り出す。
 片手に四本づつ、指と指の間に挟む形で持つ。

 花「ほぅら!散りなさあい!!」

 目にも止まらぬ速さで両手をそれぞれひと振りする。
 振り終わりから、やや間をおいて、さっき蹴り飛ばしたヤツの周りの奴等が消し飛ぶ。
 さっきのヤツをなぜ残したか、答えは簡単だ。

 花「お前だけは、ただでは壊さないわ。」

 八本のムチを触手のように扱って着ぐるみの中に侵入させる。

 花「着ぐるみは再生しても中身はどうかしらねぇ!?ウフフフ・・・アハハハハハハハハ!!!!」



  ムチから伝わる感触で、今どこをどう触ってるかが分かる。

 花「まずは右足ィい!!」

 ガクンとマスコットは傾き、倒れる。

 花「次はひ~だりぃ!!」

 両足をねじり砕かれてもなお、這って急速に接近してくる。
 そう、ス●ィッチは八本足(6だっけ?)なのだ。

 花「まさか中の人も腕が6本、足二本とはねぇ。ホントに気持ち悪いにも程があるわぁ」

 残りの足で飛びかかろうとしたマスコットの頭をヒールで踏みつけて止める。
 そこから更に、順番に腕をねじり潰して行く。

 花「次は胴体・・・骨が砕け肉や内臓を突き破って、臓物が潰れ、皮と肉が裂ける痛みを味わいなさあああい!!!!」

 グジュジュッと音を立て、着ぐるみの隙間から黒っぽい血のような液体が溢れ出す。

 そして最後は・・・

 花「最後は、アタマよぉ!直に壊してあげるわぁ!!」
 着ぐるみの頭をはずす。
 とんでもない量の血が流れ出し、頭より下がジャムみたいになった物体。
 気持ち悪いツラながら、唯一形を留めた頭。その頭を

 花「アハハハハハハハハ!!アハッ♪アハハッ♪♪アァハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!
 死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ・・・
 アハハハハハハハハハハハハハハハ♪♪」

 ハイヒールで何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も踏みつける。
 最初はゴッとかガッと鈍い音を立てていたが
 次第にグチャグチャという音に変わって行く。
 それでも足を止めない。
 花「圧倒的優勢な状態で、圧倒的に残虐な方法で【壊す】のは最高の快感だわあああああああ!!!!
 もう何回イッたか分からないものぉ!!!!!!私達を邪魔するとどうなるか分かったかしらぁあ!?
 あ、もう壊れちゃってるから分かるわけないわね♪
 アハハハハハハハハ!!アハハハハハハハハ!!!!!!!」

 再びムチで叩き始める。
 音はグチャグチャからビシャビシャと、より液体のそれになる。
 そして完全に液体に変えると、その手を止める。

 花「嗚呼、気持ち良かった・・・でも、まだまだ足りないわぁ」

 ジュルリと舌舐めずりをし、パレードのマスコット集団を襲う。
 文字通り【潰す】ために。



  俺は呆然と見ているしかできなかった。
 花子様がああゆう戦い方をするのは初めてではない。だけど・・・

 男「ここまで激しいのは初めてだ・・・」

 花子様の振るう、計8本のムチは敵を砕き、潰し、割り、切り、裂く。
 同時にトイレットペーパーの遠隔攻撃(紙ファング)を行ってコマ切れにする。
 更に同時進行で細い高圧水流を操っての解体ショーに、太くたくましい水流による圧殺。
 加えて花子様本人のSっ気溢れるヒールによる蹴りを突き刺す。
 まさに扱える攻撃手段を全て並行して殲滅に【興じる】花子様。
 口元は緩み、目もやや細めて、愉快で仕方ないという表情。
 回避などしない。相手の攻撃より速く花子様の攻撃が当たる。
 【攻撃は最大の防御なり】という言葉を【体感】する。
 本当に圧倒的。


  圧倒的だけど、なぜか変な感じだ。
 敵を圧倒する事による安心感、好きな女に守られる情けなさ、残虐な倒し方に快感を感じる花子様への恐怖と疑問。
 それらが入り交じる。

 敵を圧倒できるならそれに越したことは無い。それだけ俺達の身の安全が確実になるのだから。
 しかし、花子様にこんな残虐な行いはして欲しくないし、正直やり過ぎだと思う。あれでイクとか・・・。
 ただ、それが俺と花子様、そしてその間にある関係や他に大事にしている存在を守るためであるのも分かる。

 とすると・・・

 男「守られるしかできない俺の非力さが、花子様をこんなにした?」

 現時点でのひとつの答えを思い付く。
 俺がこんなだから、花子様の中で何かが壊れた?
 情けなさと申し訳なさで気分がズンと重くなる。

 男「でもなんで、過剰なまでに守ろうとするんだろう?」

 その疑問はしばらく後、明かされることになる。



~花子様のドSっぷりと病み部分表現のため、
奇形をやたら酷く言ってますが、差別的な意図は無いので、あしからず。
人によっては不快な思いをするかと思うので、ここにお詫び申し上げます。~



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー