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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-13

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黒服Hと呪われた歌の契約者 13


 「組織」本部
 その一部は、東京の地下に存在している

 ---「東京には巨大な地下要塞がある」
 その都市伝説が「組織」によって抑えられ、使用されているのだ
 「組織」上層部の人間も、一部はここに常駐していると言われる

 …まぁ、「組織」の上層部など、はたしてどの程度が「実在」しているのか、不明なのだが…

「…あー…しんど」

 こきこきと、その黒服は肩を鳴らす
 この所、能力を使って戦う機会が多かったせいだろうか
 意図的に髪を伸ばす事が多かったためか、妙に肩が凝る
 …近々、エロイねーちゃんがマッサージしてくれる店にでも行くか
 そんな事を、考えていると

「…あ、あの」
「うん?」

 声を駆けられた
 …この声は女性
 それも、17,8くらいの年齢
 しかし、外見はもう少し若干若めと見た

 声だけでここまで予想し、彼は振り返る
 そこにいたのは、彼の予想通りの外見をした……黒服の、女性だった

「あ、あの、「鮫島事件」作戦に使われていた地下基地の資料、お持ちしました」
「あぁ、サンキュ」

 やや自信なさげなその女性から、彼は資料を受け取った
 …あの地下基地は最早炎で焼き尽くされた挙句水没しており、証拠隠滅が図られた訳だが
 ……しかし、どう言う訳か、不思議と資料がもれ出てくるものである
 と言っても、大量に、ではない
 ほんのわずかな資料が、飛び飛びに手に入る程度
 …それらを総合して、物事全体を見なければならない
 全く、面倒な仕事である
 しかし、任せられたからには、やるしかないのだ

「………ん?どうした?」
「え、えっと…」

 おたおた
 所在無さげに立ち尽くしている女性
 この様子から見るに…

「…お前、黒服に成り立てだな?」
「は、はい」

 こくり、女性は頷いてきた
 …元・人間の黒服
 いや、そもそも、「組織」という都市伝説に付属する、あの意思なき黒服は男しかいないのだから、女性である時点で元・人間である事は確定だ
 そして、この女性の様子から見るに…少なくとも、感情は失っていない
 記憶は、どうだか知らないが

「どうしたらいいのかわからない、って顔してるな」

「うぅ……」

 図星か
 都市伝説に飲み込まれ、黒服になったものの…何をすればいいのか、わからないのだろう
 ある意味、面倒な時期に黒服になってしまった女性である
 不幸なものだ

「今、「組織」内はまだ混乱が収まってないからな。まぁ、その内適当に仕事が飛び込んでくるさ」
「そ、そうなんですか…?」
「指揮系統がしっかりしてるようでたまにいい加減だからな、ここは」

 そもそも、それらの指揮系統がしっかりしているならば、「夢の国」の騒動真っ只中に休暇取ることなんてできないだろう
 …いや、あれは、あの黒服だったから例外だったのか?
 あの頭頂部が寂しい黒服は、色々と例外なような気がするから

「まぁ、死なない程度に適当に働いとけ。過労死だけはしないようにな」
「あ…はい。「あの男のように過労死寸前まで行かれるとこちらとしても若干迷惑だ」と言われています」

 言われてるのか
 ってか、どこまで過労死心配されているんだ、あの黒服
 上の連中も、過労死心配するくらいならあそこまで仕事押し付けんな
 いや、たまたま、色んな要員が重なったせいなのだろうが

「…あぁ、そうだ」
「はい?」
「「コトリバコ」って知ってるか?」

 黒服の、その言葉に
 女性は、不思議そうに首を傾げてきた

「いえ…わからないです。かぁいい小鳥さんの絵が描かれた箱、ですか?」
「……そう言うもんだったら、良かったんだがな」

 …さて、「コトリバコ」を手に入れた黒服の情報が、どの程度「組織」内に広まっているか
 それも、考慮しなければならないか
 まったく、「組織」はこれからどうなるやら
 良くしよう、と努力している連中の努力が、少しは実ればいいのだが

(……まぁ、俺の言えた事じゃないか)

 …「薔薇十字団」に情報を横流している自分の言えた台詞じゃない

「これから「組織」で働いて行くんだ。少しは都市伝説の勉強しとけよ?」
「あ、は、はい!」

 ぴしり、背筋を伸ばし、頭を下げてきた女性

 ……うん、いいな
 初々しいのも、またいいな
 結構ボインだし
 ボインってか、ボンキュッボンだし
 うん、いいぞ、いいぞ

 しゅるり、思わず髪を伸ばしつつ
 黒服は、仕事に意識を戻すのだった



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