「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-31

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「はい………はい、そうですか。「鮫島事件」も終息しましたか……………すみません、では、そちらの後処理はおまかせします」

 携帯で、どこかと連絡をとっていた黒服
 通話を切ると、すぐにまた、別の誰かに連絡をとる

「私です………はい、「夢の国」と「鮫島事件」、どちらも解決を確認しました。「鮫島事件」の後処理に関しては、「呪われた歌」と「合わせ鏡に映る死に顔」を担当しています彼に確認をとってください。こちらは、「夢の国」戦における街の破損箇所の確認を。修復は、住宅街を優先的に…」

 次々と連絡をとり、てきぱきと指示を出していく
 一日中「夢の国」の本体を探して走り回り、その際、各所で「夢の国」のパレードと戦い
 そして、最後に「夢の国」との激戦を終えた直後の男の働き方ではない

「……黒服さん、少し、休んだ方がいいんじゃないのか?」

 傍に居た青年が、そう黒服に声をかけた
 しかし、それに対して申し訳無さそうに笑いながら、黒服は答える

「いえ、何分……街への被害を考えずに戦った方も若干名いるようですし…「鮫島事件」が終わった今、「暗部」に対する今後の扱いなどもありますし…………あともう少したったら仮眠を取るつもりですし、問題はありませんよ」

 黒服は、そう言っているのだが
 …はっきり言おう
 もう既に、倒れる一歩前にしか見えない
 黒服は都市伝説ではあるが、体力は並の人間レベルしかないのだ
 そもそも、先日、人間2人との契約により、体力は一時的に回復していたものの……その直前までも、倒れる寸前まで働いていたのだ
 確実に、無理をしている

 青年は、どうにかきっちりと黒服を休ませられないものか
 そう考え、もう一度声をかけようとしたのだが

「…無駄、だと思いますよ。彼は昔から、こうですから」

 と、小人が苦笑してきた

 ここは、「夢の国の地下カジノ」
 「夢の国」との戦いの後、彼らはここに移動してきていた
 奥から姫君たちも出てきて、「夢の国」や青年の契約者たちを介抱してくれて
 …しかし、そんな状態でも、黒服は休もうとしなかった
 即座に「夢の国」の脅威が、残りは街のあちこちに散らばっているパレードのみである事を通達
 今、動いているパレードを潰せば、脅威が去ることを伝えた
 同時に、黒服の元に「鮫島事件」終結の連絡も入り…次は、そちらに関する連絡
 休む暇など、毛頭なさそうに見える
 正直、無理をしてでも休むべき状態でしかないのだが

 しかし、それでも彼は休まないだろう、と
 小人は、困ったように笑うのだ

「人間だった時から、そうです。自分の身など省みずに仕事をするのですよ、彼は」
「そうなのよね~」
「そうやって、昔も倒れてたりしてたわ~」

 きゃあきゃあきゃあ
 介抱を終えてきたらしい姫君たちが騒ぎ出す
 人間であった頃の黒服と契約していた「夢の国の地下カジノ」
 だからこそ、彼の昔を知っている

「…彼も、元々「組織」に?」
「違うわ~、彼はフリーよ」
「でも、みんなで一緒だったわ。5人一緒」

 きゃいきゃいきゃい
 青年の言葉に答える姫君たち
 その答えは、どこか懐かしそうで
 …そして、悲しそうだった

「色々あったのですよ。彼が人間でなくなった、その時まで……我々は、あの時間が続くと信じていましたよ」

 そう、ずっとあの時間が続くと信じていた
 彼等が負けることなどないと、そう「夢の国の地下カジノ」は信じていた
 時折無理をして、彼や他の皆が倒れる事はあっても
 しかし、決して、彼らが他の都市伝説に負ける事なんてない
 きっと、あんな賑やかな時間がずっと続いてくれるのだ
 あの5人の人間と、二人と一匹の都市伝説で、皆でずっと…

 …この黒服が人間であった頃、人間でなくなった瞬間まで
 彼等はずっと、そう信じて疑っていなかったのだ





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