花子様たちと合流した時には、そちらの戦いも終わっていた
…まぁ、俺達が駆けつけた時、花子様はその契約者にお姫様抱っこされているような状態になっていて
俺達が駆けつけたことを確認した瞬間、盛大にその契約者を花子様が殴り飛ばして踏んでいたのが、印象的と言えば印象的だが
えーと、何これ、生ツンデレ?
っつか、あれだ
花子様がその契約者を軽く踏んでいる様子を見ていると、なぜかお袋に土下座している親父を思い出して困る
…まぁ、俺達が駆けつけた時、花子様はその契約者にお姫様抱っこされているような状態になっていて
俺達が駆けつけたことを確認した瞬間、盛大にその契約者を花子様が殴り飛ばして踏んでいたのが、印象的と言えば印象的だが
えーと、何これ、生ツンデレ?
っつか、あれだ
花子様がその契約者を軽く踏んでいる様子を見ていると、なぜかお袋に土下座している親父を思い出して困る
「…そうか、マスコットたちはそんな状態だったのか…」
「みたいだな。全部のマスコットがそうだったかどうかは、知らないが…」
「みたいだな。全部のマスコットがそうだったかどうかは、知らないが…」
祭のスピーカーが、戦いの終わりを告げている
…終わったのだ
後は、細々とパレードとかが残っているかもしれないが
そこら辺は、見つけ次第、撃破すればいいのだろう
…終わったのだ
後は、細々とパレードとかが残っているかもしれないが
そこら辺は、見つけ次第、撃破すればいいのだろう
………仕方ない、のだろうか
撃破する以外に、元に戻してやれる方法はないのだろうか?
だが、その方法がわからない以上…一度、壊してやるしかないのだ
そう考えると、やりきれない
撃破する以外に、元に戻してやれる方法はないのだろうか?
だが、その方法がわからない以上…一度、壊してやるしかないのだ
そう考えると、やりきれない
「みー?…みんな、だいじょーぶ?」
じ、と
花子さんが、俺たちを見上げてくる
俺は若干落ち込み気味だし、花子様とその契約者は、大分体力を消耗しているようだ
心配してくれているのだろう
なんでもない、と俺は無理に笑って見せた
花子さんが、俺たちを見上げてくる
俺は若干落ち込み気味だし、花子様とその契約者は、大分体力を消耗しているようだ
心配してくれているのだろう
なんでもない、と俺は無理に笑って見せた
「…さ、戻るか、花子さん」
「うん」
「あ、その前に」
「うん」
「あ、その前に」
す、と
花子様が、携帯電話を出してきた
…あ、そうだ
携帯の赤外線通信使って、番号の交換をするんだったか
それを思い出し、俺は携帯を取り出して…
…………
さて
花子様が、携帯電話を出してきた
…あ、そうだ
携帯の赤外線通信使って、番号の交換をするんだったか
それを思い出し、俺は携帯を取り出して…
…………
さて
「どうしたのよ?」
なかなか、携帯を差し出さない俺の様子に、花子様が怪訝な表情を浮かべてきた
あー……あれだ
若干、情けないのだが
あー……あれだ
若干、情けないのだが
「…赤外線通信って、どうやるんだ?」
「え?」
「え?」
花子様が、きょとん、としてくる
み?と花子さんも首を傾げてきた
み?と花子さんも首を傾げてきた
「やった事ないのか?」
「あぁ」
「あぁ」
花子様の契約者の問いかけに、情けなさを感じつつ、俺は頷いた
うん、その
俺が携帯を手に入れたのは、高校に入ってから
そして、中学時代に携帯もっていた友人の番号は、前もって聞いていたから、自分で入力していた
…高校に入ってからの、新しい友達?
っは、いねぇよ、そんなもん
でもって、不良教師とか、闇子さんの契約者の小学生の携帯番号だが…こちらは、紙に書いたり口頭で伝え合ったりしたから、赤外線通信なんてもんはやった事ない
うん、その
俺が携帯を手に入れたのは、高校に入ってから
そして、中学時代に携帯もっていた友人の番号は、前もって聞いていたから、自分で入力していた
…高校に入ってからの、新しい友達?
っは、いねぇよ、そんなもん
でもって、不良教師とか、闇子さんの契約者の小学生の携帯番号だが…こちらは、紙に書いたり口頭で伝え合ったりしたから、赤外線通信なんてもんはやった事ない
携帯って、あれだ
普段使わない機能とか、咄嗟に使おうとすると使えないよな
あれだ、携帯の説明書とか引っ張り出してこないとわからないよな畜生!!
普段使わない機能とか、咄嗟に使おうとすると使えないよな
あれだ、携帯の説明書とか引っ張り出してこないとわからないよな畜生!!
「…すいません。やりかた、教えてもらえます」
「…し、仕方ないわね、教えてあげるわ」
「…し、仕方ないわね、教えてあげるわ」
ふふん、と笑って、何とも丁寧に赤外線通信のやり方を教えてくれた花子様
…結構、親切な人(都市伝説)のようだ
まぁ、大元は花子さんと一緒のはずだし…
………
あぁ、いや
「トイレの花子さん」と言う都市伝説は数が多すぎて、姿かたち性格、同じ傾向にあるとは限らないのだった
まぁ、でも……この人だって、契約者の為に、戦ったのだろう
だから、悪い都市伝説ではないはずだ
…結構、親切な人(都市伝説)のようだ
まぁ、大元は花子さんと一緒のはずだし…
………
あぁ、いや
「トイレの花子さん」と言う都市伝説は数が多すぎて、姿かたち性格、同じ傾向にあるとは限らないのだった
まぁ、でも……この人だって、契約者の為に、戦ったのだろう
だから、悪い都市伝説ではないはずだ
…っふ、と脳裏に浮かんだのは
以前戦った赤いちゃんちゃんこと、その契約者
無理矢理に契約を結ばされていた存在
無理矢理に契約を結んでいた都市伝説
以前戦った赤いちゃんちゃんこと、その契約者
無理矢理に契約を結ばされていた存在
無理矢理に契約を結んでいた都市伝説
契約者つきの都市伝説には、悪い存在はいないんじゃないか
都市伝説と契約した奴に、悪い奴はいないんじゃないだろうか
都市伝説と契約した奴に、悪い奴はいないんじゃないだろうか
…そんな、俺の甘ったるい考えを、打ち破ってきた相手
だが
この二人は違う
そんな、悪い存在じゃない
いや、俺なんてまだガキだから、善とか悪とか、そこら辺の違いを述べよ、とか条件を述べよ、とか言われても、答えられない
…だが、これだけは、言い切れるのだ
この2人は、間違っても「悪」なんて存在じゃない
いい連中なのだ
この二人は違う
そんな、悪い存在じゃない
いや、俺なんてまだガキだから、善とか悪とか、そこら辺の違いを述べよ、とか条件を述べよ、とか言われても、答えられない
…だが、これだけは、言い切れるのだ
この2人は、間違っても「悪」なんて存在じゃない
いい連中なのだ
「…よし、交換完了ね」
赤外線通信による、番号の交換、終了
なるほど、こうやるのか
…でも、多分、しばらくやってなかったら、忘れるのだろうな
なるほど、こうやるのか
…でも、多分、しばらくやってなかったら、忘れるのだろうな
「……じゃあ、俺はこれで。2人とも疲れてるみたい、今夜はゆっくり休んだ方がいいと思う」
「言われなくてもそうするわ」
「言われなくてもそうするわ」
へとへとだもの、と笑ってくる花子様
その契約者も、同じ心境のようだ
…こちらも、疲れている
花子さんが作ってくれた、水の武器
あれは、俺がある程度意識していない限り、形を保てないようだった
体力的な疲労よりも、精神的な疲労が、どっと俺に押し寄せる
あぁ、お袋たちを心配させてちゃいけないし…帰らないと
その契約者も、同じ心境のようだ
…こちらも、疲れている
花子さんが作ってくれた、水の武器
あれは、俺がある程度意識していない限り、形を保てないようだった
体力的な疲労よりも、精神的な疲労が、どっと俺に押し寄せる
あぁ、お袋たちを心配させてちゃいけないし…帰らないと
「じゃあ、さよなら」
「ばいばいなの」
「ばいばいなの」
ぶんぶん
無邪気に手を振る花子さん
花子様も、軽く手を振ってきてくれた
無邪気に手を振る花子さん
花子様も、軽く手を振ってきてくれた
「帰るわよ、駄犬。幸い、今日一日で戦いは終わったし、秋祭りは明日もある…明日こそ、昨日回れなかった屋台を見て回るわよ」
「はいっ!花子様!」
「はいっ!花子様!」
別々の道を進んでいく俺達
空には、ぽっかりと満月が浮かんでいる
空には、ぽっかりと満月が浮かんでいる
…終わったんだな、と
感慨深く歩いていた俺だが
感慨深く歩いていた俺だが
「………あ」
「み?」
「…あ、いや、何でもない」
「み?」
「…あ、いや、何でもない」
…うん
「お化け屋敷」は、まだ入ってないならやめといたほうがいい、と
そう、二人に言い忘れたが…
まぁいいか、と判断して、俺は花子さんと手を繋いで帰っていくのだった
「お化け屋敷」は、まだ入ってないならやめといたほうがいい、と
そう、二人に言い忘れたが…
まぁいいか、と判断して、俺は花子さんと手を繋いで帰っていくのだった
fin