どこかのアミューズメントパーク、そこのアトラクションの屋根の上に≪夢の国≫の契約者の女が座っていた。
その付近の上空に発光体が現れる。それは中から鉄の箱を生みだし、更に開いた箱の中に二十代前半の女が一人現れる。
貫頭衣のような簡素な衣服に長髪の≪夢の国≫は振り返り、
「あなたは誰?」
誰何の声を上げた。
「首塚組織、≪フィラデルフィア計画≫の契約者よ」
女は答える。それに≪夢の国≫は少し考え、
「ああ、あれか。便利そうな能力だね~。ところで自分の能力についてばらしちゃってもいいの?」
問いかける。
「今回は交渉事に来たの。貴女に害意ありとみなされたらたまらないから能力を先に話したのよ。私が契約した≪フィラデルフィア計画≫には移動能力以上のものはないのよ」
「そうなんだ」
≪夢の国≫はうなずき、一拍置いて首をかしげ、
「交渉?」
「単刀直入に言うわ」
女は腕を組み、
「将門様は貴女にこちらに来ないかと言っておられる」
本題を話した。
「私はどこにも入らないよ?」
≪夢の国≫も即答するが女は尚も食いつく。
「どこにも? 貴女一人ではいつか狩られるわよ?」
「そんなことどうでもいいよ」
≪夢の国≫は興味無さそうに首を振る。
「私はただ、本当の王様の目的を果たせればいいんだから」
「本当の王様?」
女は眉をしかめつつ質問。
「そう、本当の、王様」
≪夢の国≫は一言一言区切るように、言い聞かせるように言う。
なぜかそれだけのことがひどく不気味だ。
そこで女は気づく、
「まさか、本当の王様ってウォルt――」
いつの間にか目の前に≪夢の国≫が立っていた。
彼女は指をこちらの唇につけ。
「それ以上言うと、消されちゃうよ?」
瞬間移動!?
「だって」
それは移動準備に時間がかかる自分とは比べるまでもなく、
速いっ!
「王様はどこにだっているんだもん」
消される!
女が本能的にそう思った時、
「気をつけなきゃ、ね?」
「あ」
≪夢の国≫の指が離れ解放される。
解放、される? ただ指を突き付けられていただけなのに、私は拘束されていたのか……?
正直、今ここに居て、生きた心地がしない。
「とりあえず、貴女はどこの集団にも属する気は無いということでいいのね?」
「うん、いいよ」
≪夢の国≫の答えに女は乗ったままだったサイコロを開いたような鉄板を閉め始める。
「分かったわ。こちらも手を出されない限りは基本的に手を出しはしない、手を出した場合は祟るのでそのつもりで」
「うん、わかった」
「……では」
鉄の箱が閉まりかける。
「あ」
そうだ。と言う声に顔を向ける、
「最近一人壊れちゃったんだ。もしよかったらあなたがその一人をやってみない?」
≪夢の国≫の住人になれるよ。と、
≪夢の国≫は嬉しそうに言う。
「お断りよ」
鉄の箱は停滞なく閉まり、やがて発光体に包まれて消失した。
「あ~あ、逃げられちゃった」
その言葉は女に向けられていたのか、それとも遊園地内の誰かに向けられていたのか。
その付近の上空に発光体が現れる。それは中から鉄の箱を生みだし、更に開いた箱の中に二十代前半の女が一人現れる。
貫頭衣のような簡素な衣服に長髪の≪夢の国≫は振り返り、
「あなたは誰?」
誰何の声を上げた。
「首塚組織、≪フィラデルフィア計画≫の契約者よ」
女は答える。それに≪夢の国≫は少し考え、
「ああ、あれか。便利そうな能力だね~。ところで自分の能力についてばらしちゃってもいいの?」
問いかける。
「今回は交渉事に来たの。貴女に害意ありとみなされたらたまらないから能力を先に話したのよ。私が契約した≪フィラデルフィア計画≫には移動能力以上のものはないのよ」
「そうなんだ」
≪夢の国≫はうなずき、一拍置いて首をかしげ、
「交渉?」
「単刀直入に言うわ」
女は腕を組み、
「将門様は貴女にこちらに来ないかと言っておられる」
本題を話した。
「私はどこにも入らないよ?」
≪夢の国≫も即答するが女は尚も食いつく。
「どこにも? 貴女一人ではいつか狩られるわよ?」
「そんなことどうでもいいよ」
≪夢の国≫は興味無さそうに首を振る。
「私はただ、本当の王様の目的を果たせればいいんだから」
「本当の王様?」
女は眉をしかめつつ質問。
「そう、本当の、王様」
≪夢の国≫は一言一言区切るように、言い聞かせるように言う。
なぜかそれだけのことがひどく不気味だ。
そこで女は気づく、
「まさか、本当の王様ってウォルt――」
いつの間にか目の前に≪夢の国≫が立っていた。
彼女は指をこちらの唇につけ。
「それ以上言うと、消されちゃうよ?」
瞬間移動!?
「だって」
それは移動準備に時間がかかる自分とは比べるまでもなく、
速いっ!
「王様はどこにだっているんだもん」
消される!
女が本能的にそう思った時、
「気をつけなきゃ、ね?」
「あ」
≪夢の国≫の指が離れ解放される。
解放、される? ただ指を突き付けられていただけなのに、私は拘束されていたのか……?
正直、今ここに居て、生きた心地がしない。
「とりあえず、貴女はどこの集団にも属する気は無いということでいいのね?」
「うん、いいよ」
≪夢の国≫の答えに女は乗ったままだったサイコロを開いたような鉄板を閉め始める。
「分かったわ。こちらも手を出されない限りは基本的に手を出しはしない、手を出した場合は祟るのでそのつもりで」
「うん、わかった」
「……では」
鉄の箱が閉まりかける。
「あ」
そうだ。と言う声に顔を向ける、
「最近一人壊れちゃったんだ。もしよかったらあなたがその一人をやってみない?」
≪夢の国≫の住人になれるよ。と、
≪夢の国≫は嬉しそうに言う。
「お断りよ」
鉄の箱は停滞なく閉まり、やがて発光体に包まれて消失した。
「あ~あ、逃げられちゃった」
その言葉は女に向けられていたのか、それとも遊園地内の誰かに向けられていたのか。
≪夢の国≫は再びその場に座る。
しばらく空を見つめていたが、
「うん、わかってるよ」
突然、誰かと会話でもするかのように虚空に話し出した。
「今、あそこはとある喫茶店のマスターが殺されちゃって動揺してるんだよね」
うん、うん。と言い、
「そうだね。そろそろ行こう」
立ち、次の瞬間にはアトラクションから降り立っている。
「あなたも急いで合流しないとね? 組織も首塚も同盟も、何もかも塗りつぶしちゃうから」
そして、歩きだす。
「じゃあ、行こうか……みんな」
その声と共に辺りに莫大な気配が出現する。
その気配は昏いのに明るくて、寂しいのににぎやかで、
物音ひとつない空間に華やかな、パレードが出現していた。
「あの町を≪夢の国≫に変えてしまおう」
しばらく空を見つめていたが、
「うん、わかってるよ」
突然、誰かと会話でもするかのように虚空に話し出した。
「今、あそこはとある喫茶店のマスターが殺されちゃって動揺してるんだよね」
うん、うん。と言い、
「そうだね。そろそろ行こう」
立ち、次の瞬間にはアトラクションから降り立っている。
「あなたも急いで合流しないとね? 組織も首塚も同盟も、何もかも塗りつぶしちゃうから」
そして、歩きだす。
「じゃあ、行こうか……みんな」
その声と共に辺りに莫大な気配が出現する。
その気配は昏いのに明るくて、寂しいのににぎやかで、
物音ひとつない空間に華やかな、パレードが出現していた。
「あの町を≪夢の国≫に変えてしまおう」
きっと きっと 楽しいよ
―warning!―warning!―
≪夢の国≫が学校町に侵攻しました。
今回、パレードを派手に出して侵入したため情報が各部にわたっています。
各組織だった集団。スパコン、情報屋、等に≪夢の国≫侵入の報が伝わっています。
≪夢の国≫は学校町侵入後、その姿を隠しました。
現状、≪夢の国≫の目的は不明、本当の王様の存在についても基本不明。≪夢の国≫的には積極的には隠していないので本当の王様の存在は対面すれば教えてくれると思う。
≪夢の国≫が学校町に侵攻しました。
今回、パレードを派手に出して侵入したため情報が各部にわたっています。
各組織だった集団。スパコン、情報屋、等に≪夢の国≫侵入の報が伝わっています。
≪夢の国≫は学校町侵入後、その姿を隠しました。
現状、≪夢の国≫の目的は不明、本当の王様の存在についても基本不明。≪夢の国≫的には積極的には隠していないので本当の王様の存在は対面すれば教えてくれると思う。
- 行動の傾向
都市伝説を狙う。下手に強化されている契約者つきよりも野良を好む模様。
何を狙っていてもあまり固執しない。
各組織、集団等気にしない。邪魔なら消す。
たまに妙に甘くなる。(見逃す)
何を狙っていてもあまり固執しない。
各組織、集団等気にしない。邪魔なら消す。
たまに妙に甘くなる。(見逃す)
*
≪夢の国≫を見てみたい、戦いたい、住人になりたい! 方、よろしければふるってご対面ください。