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CROSS†POINT――(交錯点) 後編

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CROSS†POINT――(交錯点) 後編 ◆EchanS1zhg





 【7】


帰ってきた大河と退屈を持て余すことしばらく、足音ひとつ、衣擦れの音すらさせずにヴィルヘルミナが戻ってきた。
その尋常ではない所作に驚くこちらをよそに彼女は電話の内容を例の特徴ある口調で丁寧に説明してくれる。

「水前寺邦彦が我々の協力体制を反故にし、独断で別行動を取ったのであります」
「手前勝手」

聞いて、美波はやっぱりなぁと納得してしまった。
それほど離れたところまで行ってなければ、多少の問題が起こってもすぐにここまで帰ってくればいいのだ。
にも拘らず電話をかけてきたということはそれなりのトラブルがあった証拠で、トラブルの元と言えば彼以外にない。

そして、6時には帰ると言ったらしいが、一度約束を破った者の言葉に信用は発生しない。
美波にしてもそうなのだから、より厳しそうなヴィルヘルミナならばよほどだろう。無表情の裏側に怒りの炎が見える気がする。
とは言え……、

「(……アキも一緒に見つかるといいな)」

そんなことを美波は考える。
水前寺が向かった北東方面と言えば、テッサが明久に会った場所でもある。
あの底抜けの馬鹿がその後にどう移動したなんか想像もつかないが、あまり離れてないならそういう希望もあった。



「では、逢坂大河。今のうちに確認しておかねばならないことがあるのであります」

ヴィルヘルミナは大河の方へと向き、姿勢を正して彼女に話しかける。
より真剣みの増した態度と、彼女の前に並べられた2本の義手とその説明書。
脇から見る格好となった美波からでも、これから何が話されどういう決断が迫られるのか、推測するのは難しくなかった。

「先に発言したとおりにその失われた右手に義手を接続することは可能であります」
「無問題」

ヴィルヘルミナの言葉を聞いて、大河は神妙な顔で頷く。
おそらくは彼女にも、いや当人だからこそ鋭敏に感じ取っているのだろう。
可能だと言ったその言葉の裏側に潜むなんらかの”問題”を。

「まずは、義手をつける施術についてその手順を説明するのであります」
「秩序整然」

そして、ヴィルヘルミナは大河に対して懇切丁寧にその手順を説明し始めた。

「一番最初に、義手の長さに合わせて腕を切断するのであります。
 これに当たってはその準備として脇の下と切断箇所の直前で動脈を圧迫止血するので出血の心配はないのであります」
「心配無用」

言われた大河は酷く驚いていたが、言ったヴィルヘルミナは平然としている。
つまり、ここが”問題”というわけではないのだと美波は判断し、これ以上の問題があるのかと顔を青くした。

「その後、傷口を花弁状に切開。義手側の芯と前腕骨とをボルトにより接合。
 ボルトについては調達班に発注済みで、これを自在法にて消毒して使用するのであります。
 次に、義手を接続するにあたって不必要な神経を”殺す”工程に入るのであります。
 また並行して動脈の迂回路の作成及び、不必要な血管の封鎖を行ってゆくのであります。
 それらが全て完了した後、必要な運動神経を義手側の神経接続枝と結束。
 最後に傷口を閉じ、縫合することでこの手術は終了することになるのであります。」

大河はまた無言でこくりと頷いた。ヴィルヘルミナの方はというと相変わらず平然としたままだ。
あまりに平然としているので、手術そのものは本当に難しくないのだろうと思えるのが逆にとても怖い。

「これらを行う際は常に自在法による消毒を続けるので感染症などの心配はご無用なのであります。
 また、この義手はこの万条の仕手が知る限りにおいて最も精密で頑丈なものと言えるのであります。
 故に慣れれば元に腕よりも使いやすいぐらいでありましょう。
 慣れにしても術後半日もすれば違和感はなくなるはずなのであります」

大丈夫、問題ないといくつも重ねて、ついにヴィルヘルミナはこの手術の中にある”問題”についてきりだした。

「残念ながら、ここにはその手術の最中、痛みを麻痺させる為の麻酔薬が存在しないのであります。
 無論、自在法により痛みは軽減するのでありますが、それも完全ではないので――」

死ぬほど痛いのであります。と、ヴィルヘルミナは断言した。彼女が言うのだからそれは文字通りなのだろう。
逆に言えば、これ以外には問題がないのだろうが……ともかくとして、これは大河に与えられた”選択”だ。
メリットデメリットで言えばつけた方がいい。そうとしか言えない美波は発言を控え口を噤む

「調達班が帰還し、その後昼食を兼ねて情報の検討会を行う予定でありますから、考える時間はあるのであります。
 また、地図にある病院までゆけば麻酔が入手できる可能性はゼロではないのであります。
 なのでその時点で先送りしたとしてもかまわないでありますが、しかしその場合は――」

する――と、大河の声がヴィルヘルミナのものを遮った。

「熟慮を推奨するでありますが」
「三思九思」

ヴィルヘルミナは言葉を重ねるが、しかし大河は振り切った。
多分、おそらくは怖くなるのが怖かったのだろう。
猶予があれば弱き方に流れてしまうかもしれない。故に決断した。それが彼女らしい強さと弱さなのだと美波は思った。

「大丈夫……今更、痛いとかそれぐらいで止めるなんてできない。元々、自分でつけるつもりだったし。だから――」

お願いします。と、大河は顔を上げてまっすぐな瞳でそう言い切った。



そして、その時。

「お腹が減ったんだよ――っ!」
「ただいま……って、インデックスさん? だから缶はそのままだと歯が折れちゃいますって!」
「ううー! ヴィルヘルミナー、缶切り返して――っ!」
「あぁ、もうっ! だから歩いて下さい」

天文台の調査班がハラペコという大問題を抱えて帰ってきた。
残りのカップラーメンの数は8個と心もとない。果たして彼女の無差別蹂躙いただきまーすを持ちこらえられるか?

なんてことを美波は思ったとか、思わないとか――。





【C-2/神社/一日目・昼(放送直前)】

ヴィルヘルミナ・カルメル@灼眼のシャナ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、カップラーメン一箱(8/20)、缶切り@現地調達
[思考・状況]
 基本:この事態を解決する。
 1:拠点となる神社を防衛しつつ、皆が揃うのを待つ。
 2:結集後、昼食と情報の検討会を行う。
 3:↑の終了後、大河に義手を取り付ける手術を行う。

【逢坂大河@とらドラ!】
[状態]:空腹、右手欠損(止血処置済み)、右足打撲、精神疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式
      大河のデジタルカメラ@とらドラ!、フラッシュグレネード@現実、無桐伊織の義手(左右セット)@戯言シリーズ
[思考・状況]
 基本:馬鹿なことを考えるやつらをぶっとばす!
 1:おなかがすいた。
 2:時間が空いたら義手をつけてもらう。
 3:デジカメの中身を確認する?
[備考]
 一通りの経緯はヴィルヘルミナから聞かされましたが、あまり真剣に聞いていませんでした。聞き逃しがあるかもしれません。
 また、インデックス・御坂美琴・水前寺の顔はまだ見ていません。

島田美波@バカとテストと召喚獣】
[状態]:健康、精神疲労(小)
[装備]:第四上級学校のジャージ@リリアとトレイズ
[道具]:デイパック、支給品一式、
      フラッシュグレネード@現実、文月学園の制服@バカとテストと召喚獣(消火剤で汚れている)
[思考・状況]
 基本:みんなと協力して生き残る。
 1:川嶋亜美櫛枝実乃梨の2人を探し、高須竜児の最期の様子を伝え、感謝と謝罪をする。
 2:竜児の言葉を信じ、全員を救えるかもしれない涼宮ハルヒを探す。

【インデックス@とある魔術の禁書目録】
[状態]:空腹
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、
      試召戦争のルール覚え書き@バカとテストと召喚獣、缶詰多数@現地調達、不明支給品x0-2
[思考・状況]
 基本:みんなと協力して事態を解決する。
 0:おーなーかーすーいーたー!
 1:ヴィルヘルミナに得られた情報を伝達し、以下の2つを提案。
  ├神社にて『天体観測班』を編成。午後6時を目安に天文台へと向かい、星の観測。
  └神社にて『D-3調査班』を編成。D-3エリア、特に警察署の辺りを調査する。
 2:とうまの右手ならあの『黒い壁』を消せるかも? とうまってば私を放ってどこにいるのかな?
[備考]
 『消失したエリア』を作り出している術者、もしくは装置は、この会場内にいると考えています。

テレサ・テスタロッサ@フルメタル・パニック!】
[状態]:健康
[装備]:S&W M500(残弾数5/5)
[道具]:デイパック、支給品一式、予備弾x15、不明支給品x0-1
[思考・状況]
 基本:皆と協力し合いこの事態を解決する。
 0:い、いい子だからもうしばらく我慢してください! あ~っ、噛み付かないで~!
 1:ヴィルヘルミナに得られた情報を伝達し、以下の2つを提案。
  ├神社にて『天体観測班』を編成。午後6時を目安に天文台へと向かい、星の観測。
  └神社にて『D-3調査班』を編成。D-3エリア、特に警察署の辺りを調査する。
 2:メリッサ・マオの仇は討つ。直接の殺害者と主催者(?)、その双方にそれ相応の報いを受けさせる。
[備考]
 『消失したエリア』を作り出している術者、もしくは装置は、この会場内にいると考えています。




 【8】


「おや、”あなた”でしたか。これは一体全体どういう縁なのでしょうか」

古泉一樹は電話の向こうから届いた声に大いに驚いた。
警察署に到着してより、自らの限界を知ったところで、さぁ次はどうするかと休憩を兼ねて思案していたところで、
その中でも随一のキーパーソンである”彼”をどう探したものかと考えてきた矢先に、彼より電話がかかってきたのである。

『そいつはこっちが聞きたいぐらいだぜ』

その発言を聞き、どうやら自分がここにいたとは知られてなかったようだと古泉は判断する。
こちらにしても突然鳴り出した電話を取るかどうかは悩んだ訳であるし、つまりは全くの偶然による邂逅ということらしい。

「では、先にお尋ねしますが、ここには誰がいると期待してかけてきたんですか?」
『誰がいるとかは知らん。というかその警察署から怪電話があったんだよ』

聞き出してみると、なにやら誰かが持っていた携帯に朝方頃にここから怪しげな電話がかけられたとのこと。
女性の声だったということで疑われなかったが、先客がいたらしいことに古泉は少しだけ肝を冷やした。

「なるほど。事情は理解しました。ところであなたの方はどちらからこの電話を?」
『そいつは軽々しく言うことはできないな。それよりも、だ。馬鹿な考えはよせ』
「馬鹿な考え……それは一体なんのことでしょうか?」

はぐらかし、時間を稼ぎながら古泉は頭を回転させる。
どうやら彼は自分が計画していることをどこかで知ったらしい。重要なのは、誰から、どこまで、聞いたかだ。

『とぼけるのもいい加減にしろよ……』
「そちらこそ、なんら証拠もなくこちらに疑いをかけるような真似は勘弁してもらいたいですね。
 誰かに騙されているのではないですか? 何せ私達の間ですし、そういったことで疑われるのは僕としても――」
『御坂美琴に聞いた! 須藤晶穂にもだ。他にも知ってる連中はいる。言い逃れなんてできないぞ!』

なるほどと古泉は頷いた。
あの後、こちらが休憩している間に御坂美琴は須藤晶穂と合流を果たし、その過程で彼がそこに加わったらしい。
そしてこの剣幕。となると、こちら側が何を狙ってどう動いているのか、ほぼ察されたと考えるべきだろう。

「なるほど……では、言い逃れもできそうにありませんね」
『一体、何を考えてるんだてめぇは!』
「おやおや、これは異なことをおっしゃられます。理解しているからこそ、それほどまでに激怒しているのではないですか?」
『………………っ!』

ぴたりと彼の発言が止まったのをみて、古泉は彼が正しくこちらの策の意図を把握していると確信する。
状況の把握はこれにて完了。次に考えなくてはならないのは、彼をどう動かすかという点だ。
想定よりも早くコンタクトすることとなったが、この機を逃す手はない。今、彼をこちらの策へと取り込む。

「……では、こちらから提案しますが。あなたも”協力”してくれませんか?」
『おい、ふざけるのもいい加減にしろよ』
「ふざけてなどいません。あなたも理解しているはずです。これがいかに合理的な手段なのかということを。
 この手の案件に関しては、僕はあなたの信頼を得ていると自負しているつもりです」
『そりゃ、何もかもがおまえの思い通りにいったとしたらだろうが。それにしたってこんなやり方が――』
「では一体どんな方法ならば、あなたや彼女や僕が、何よりあの平穏が戻ってくるというのですか?」

再び彼の声が詰まる。そして、しばらくたって出てきたのは朝倉涼子の名前だった。

「なるほど。長門さんと同じく情報統合思念体の端末である彼女ならば、救助が要請できると考えたわけですか」
『もちろん。そんな簡単な問題じゃないぐらい――』
「いえ、それは論外ですね。考えるに値しない無謀な試みですよ」
『…………なっ!』
「確かに長門さんは非常に頼れる仲間であります。その信頼性は僕なんかよりもはるかに高い。
 なので、同等の力を持つと想定される朝倉涼子にその代わりを頼む……と考えたのでしょうが……」
『……そうだ。可能性はゼロじゃないだろう』
「夏休みのことを覚えていますか?」
『は? 急に何を……』
「終わらない最後の2週間。何万週も続けられたエンドレスサマーのことですよ」
『それが今の話とどう関係するんだ……?』
「あの時、長門さんは最初から事態を正確に把握していたにも関わらず、一切自主的な救助を行わなかった。
 彼女達の目的は”涼宮ハルヒの観測”ですからね。
 つまり、涼宮ハルヒの存在に危険が及ばない限りは決して行動を起こそうとしない。
 むしろ中途半端な介入は彼女に無駄な影響を与えるとして忌諱されているぐらいです」
『だから朝倉も助けてくれないって言ってるのか?
 しかし、この状況はどう考えたってハルヒの生命に関わることだろうが。だったら……』
「ええ、その通りです。僕が言いたかったのは”我々”が”困って”いても彼女達は力を貸してくれないってことですよ。
 確かにこの状況の場合でしたら、彼女達は涼宮ハルヒの生命を守ろうと動くでしょう。
 しかし、我々の生命は守るに値しない。
 長門さんなら仲間としてそういった便宜を図ってくれる可能性はありますが、しかし彼女はもういません。
 そして朝倉涼子にそれを期待できるかと言うと……どう見積もっても可能性はないでしょう」
『それは……』
「少し、聞き苦しい話をしましょうか。
 以前にも話したことがあると思いますが、我々のいるポジション――つまりは今だとSOS団団員なわけですが、
 この”涼宮ハルヒの近くにある”という価値を狙っていくつもの組織が暗躍しています。
 情報統合思念体が朝倉涼子を涼宮ハルヒのクラスメートに置き、学内に複数の端末を置いているように、
 未来人からなる組織も、我々の組織だってあなたの預かり知らぬところであれこれと手を打っているわけです」
『だから、何が言いたい? お前の話はいつもまだるっこしいんだよ』
「僕はですね。今回のこの事件で、長門さんや朝比奈さんが死んで帰ってこないというのも”あり”だと考えています。
 少なくとも僕の上司はそうなるよう動けと命令するでしょう。
 なんせ重要なポジションが”空く”んですから。そうなれば、手駒を滑り込ませる絶好の機会というわけです」
『そんなこと、お前は考えて……』
「違いますね。あなたと涼宮さん以外は全員こんなことを考えて、その結果が今の状態なのですよ」
『そんなことは聞きたくない! 一体、なにか言いたいんだお前はっ!』
「理解できませんか? 朝倉涼子もそうするだろうということです。むしろ、絶対にそうすると断言できます。
 彼女は我々に会ったら確実に殺しにかかってくるでしょう。なので、絶対に会うべきではありません」
『……………………』
「ちなみにですが、長門さんの死体を見ました」
『…………っ!』
「これもあの人類最悪という人物の言う調整や制限なのでしょうか。彼女は”人間”として死亡していました」
『それはどういうことなんだ……?』
「さて、わかりません。
 ただ、もしも朝倉涼子も同じ制限を受けているのだとしたら、そういう意味でも頼りにはできないということです」
『……………………』
「どうですか?
 やはり我々が取りうる手段は限られていると思いますが、それでも僕のやり方を理解してもらえないでしょうか」

長い沈黙が流れる。浅はかな希望は徹底的に粉砕したのだ。そう簡単に冴えたやりかたは出てこないだろう。
古泉としては、彼がこれでこっち側に降りてくれたとしてもそれはそれでよかった。
しかし、そんなことはないだろうという”信頼”もあり、そして帰ってきた答えはやはり想定内のものだった。

『……そこに行く。動かないで待っていろ』
「申し訳ありませんが、それは約束できませんね」

そう言って、古泉は電話を一方的に切った。



「さて、彼が来る前に逃げることにしますか……」

言いながら、古泉は今後の身の振り方を思案する。
とりあえずは第1手として彼の心に火をつけることに成功した。

「まったく、朝倉涼子を頼りにするなんてよっぽど堪えていたみたいですね。長門さんの死が」

この段階でそれを否定できてよかったと、古泉は苦笑しながらほっと息を漏らす。
彼に語ったことについては一切の嘘はない。多少の誇張はあるにせよ、朝倉涼子が危険なのは紛れもない事実だ。
そんな消極的で絶望的な解決策に飛びつかんとしていた彼を止められたのは幸いなことだろう。

「これで、とりあえずは彼も必死になって動き出すことでしょう。
 こちらとは違い、周りには頼れる仲間もいることから、ある程度は安全なようですし」

彼が涼宮ハルヒの為に本気を出して動く。ここまで動かせれば今の段階では大成功と言えるだろう。
その結果、どこかで散ろうとも、もしくは何らかの奇跡的なことを起こして事件を解決に導こうとも古泉としては困らない。

「しかし、僕はどんな結末を期待しているんでしょうね」

彼と通話していた電話をもう一度見やり、古泉はなんとも言えない表情でくすりと笑った。


 【9】


「ここにも、その”必要”ってのがあるわけ?」
「あるといいな……かな?」

陽も頂上に近く暖かくなった頃、風雨によって白けたアスファルトが広がる駐車場の一角に一人の少年が到着しました。
少年はアスファルトだけしか見えないそこを何度か見渡してぽつりと呟きます。

「車がないね」
「出払っているんじゃない? だって人殺しがいっぱいいるんだもん。警察も大忙しでしょ」

少年の他にも声がしました。彼の乗ってきたモトラド(注・空を飛ばないものだけを指す)からのものです。
そのモトラドが飛ばした悪趣味な冗談に、ぽかりと燃料タンクを叩いてそれを戒めると、少年は続けてこう言いました。

「じゃあ、僕は警察署の中に行ってくるけど、待ってる間は決して喋らないようにね」
「知らない人とお話したら誘拐されちゃうから?」
「その通り。僕は君が必要で失いたくない。だから、お願いする。いいかな?」
「随分と自分勝手だけどまぁいいか。保証はしないけど約束はするよ」
「ありがとう」
「でも、ということは必要じゃなかったら捨てられていたのかな?
 だとすればここに車がなかったのは、夜行性の沢蟹だったってわけだ」
「不幸中の幸い?」
「そうそれ」

こんなやり取りを経て、少年――トレイズは警察署の中へと慎重に油断なく入ってゆきます。
彼が、ここに来たのは警察署なら武器や戦いに役立つものがあるだろうからと目論んでのことでしたが、

「やられてるな……どうやら遅かったみたいだ」

しかし残念ながら、彼の期待するものはなにもありませんでした。
銃器の保管庫にも、押収品保管庫にも、証拠品保管庫にも、ありとあらゆる庫の中にも必要とするものはありません。

「鍵が開けられているってことは、先に誰かが来たってことか。全部持ち去られたのだとすればこれは厄介だ」

警察署の地下一階。押収品保管庫の隅でトレイズは溜息をつきます。
普通なら考えられませんが、自分も背負っている不思議な鞄を使えばそういうことも不可能ではないからです。
もし、この警察署にあったあらゆる武器や道具を持ち去った者がいるとしたら、それは大変危険なことでした。

では長居は無用だとトレイズが動き出そうとした時、頭の上からエンジンの音が聞こえてきて、止まりました。
どうやら、この真上がエルメスを置いてきた駐車場らしいです。
しかしこのエンジン音はエルメスのものではありません。トレイズは経験からさほど大きくない自動車のものだと判別しました。

「車か……ひとりでなく何人かいるかも知れない。リリアか、彼女を知ってる人がいるといいんだけど」

そう言いながらトレイズは拳銃を取り出し、安全装置を解除します。
トリガーに指はのせず、すぐに撃てる状態にだけしてゆっくりと足音を立てないよう動き始めました。

自分も誰かに気づかれていたなんて、そんなことを知る由もなく――。




【D-3/警察署・地下一階/一日目・昼(放送直前)】

【トレイズ@リリアとトレイズ】
[状態]:腰に浅い切り傷
[装備]:コルトガバメント(8/7+1)@フルメタルパニック、コンバットナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱、鷹のメダル@リリアとトレイズ、
[道具]:支給品一式、銃型水鉄砲、ハイペリオン(小説)@涼宮ハルヒの憂鬱、長門有希の栞@涼宮ハルヒの憂鬱
[思考・状況]
 基本::リリアを守る。彼女の為に行動する。
 1:警察署にやってきた何者かと接触。
[備考]
 マップ端の境界線より先は真っ黒ですが物が一部超えても、超えた部分は消滅しない。
 人間も短時間ならマップ端を越えても影響は有りません(長時間では不明)。
 以上二つの情報をトレイズは確認済。


エルメス@キノの旅-the Beautiful World-は警察署の駐車場に停められています。




 【10】


警察署のロビーに3人の女性の姿がありました。
3人は3人とも奇麗な黒髪を背中に流しており、美人さんで、それぞれが別種の剣呑な雰囲気を醸し出しています。
言うまでもなく、先ほど車でここに到着した師匠と朝倉涼子と浅上藤乃の3人でした。

「誰かがこの中に侵入したようですね」

師匠はマシンガンを構え油断なく辺りを伺いながら厳しい口調でそう言いました。

「ほんと。師匠ってこういうことに関してはマメよね」

玄関のドアの脇で転がっている鉛筆を指して朝倉涼子が感心半分、呆れ半分でそう言います。

「………………?」

3人目の藤乃はよくわからないといった顔で小首を傾げました。
実は師匠らが前回ここを立ち去る際に、こっそりとドアに鉛筆を立てかけておいたのです。
それが倒れているということは、その後に誰かが進入してきたことを意味するのですが、彼女にはわかりようのないことでした。

「あの外に停めてあったバイクに乗ってきたやつかしら?」
「おそらくはそうでしょう。つまりまだこの中にいる可能性が高いことです」

今度の話は藤乃にもわかりました。なるほどとひとり小さく頷きます。
そして、師匠の次の言葉を受けて3人は揃って警察署の奥の方へと移動を開始しました。

「狩り出しますよ。生死は問いません。むしろ発見したらすぐに殺しなさい」

藤乃はその言葉と、そんなことを言う師匠と、楽しそうに返事をする朝倉とが、とても怖いなと思い――

――少しだけ笑いました。




【D-3/警察署・一階ロビー/一日目・昼(放送直前)】

【師匠@キノの旅】
[状態]:健康
[装備]:FN P90(50/50発)@現実、FN P90の予備弾倉(50/50x18)@現実、両儀式のナイフ@空の境界、
[道具]:デイパック、基本支給品、医療品、パトカーx3@現実
      金の延棒x5本@現実、千両箱x5@現地調達、掛け軸@現地調達
[思考・状況]
 基本:金目の物をありったけ集め、他の人間達を皆殺しにして生還する。
 1:警察署内にいる人物を探し出し、殺害する。
 2:朝倉涼子を利用する。
 3:浅上藤乃を同行させることを一応承認。ただし、必要なら処分も考える。よりよい武器が手に入ったら殺す?

【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:健康
[装備]:シズの刀@キノの旅
[道具]:デイパック×4、基本支給品×4、軍用サイドカー@現実、蓑念鬼の棒@甲賀忍法帖、金の延棒x5本@現実
      フライパン@現実、人別帖@甲賀忍法帖、ウエディングドレス、アキちゃんの隠し撮り写真@バカとテストと召喚獣
[思考・状況]
 基本:涼宮ハルヒを生還させるべく行動する。
 1:警察署内にいる人物を探し出し、殺害する?
 2:電話を使って湊啓太に連絡を取ってみる。
 3:師匠を利用する。
 4:SOS料に見合った何かを探す。
 5:浅上藤乃を利用する。表向きは湊啓太の捜索に協力するが、利用価値がある内は見つからないほうが好ましい。
[備考]
 登場時期は「涼宮ハルヒの憂鬱」内で長門有希により消滅させられた後。
 銃器の知識や乗り物の運転スキル。施設の名前など消滅させられる以前に持っていなかった知識をもっているようです。

【浅上藤乃@空の境界】
[状態]:無痛症状態、腹部の痛み消失
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
 基本:湊啓太への復讐を。
 1:警察署内にいる人物を探し出し、……殺害する?
 2:朝倉涼子と師匠の二人に協力し、湊啓太への復讐を果たす。
 3:他の参加者から湊啓太の行方を聞き出す。
 4:後のことは復讐を終えたそのときに。
[備考]
 腹部の痛みは刺されたものによるのではなく病気(盲腸炎)のせいです。朝倉涼子の見立てでは、3日間は持ちません。
 「歪曲」の力は痛みのある間しか使えず、不定期に無痛症の状態に戻ってしまいます。
 「痛覚残留」の途中、喫茶店で鮮花と別れたあたりからの参戦です。(最後の対決のほぼ2日前)
 湊啓太がこの会場内にいると確信しました。
 そもそも参加者名簿を見ていないために他の参加者が誰なのか知りません。
 警察署内で会場の地図を確認しました。ある程度の施設の配置を知りました。


乗ってきたパトカー@現地調達は駐車場に停められています。




 【11】


「やれやれ、悩ましい事態です」

あまりそうではなさそうな、いつもどおりの静かな笑みを顔に貼り付けたまま古泉はそんなことをひとりごちる。
彼との接触もとりあえずは済み、どうやらこちらに向かって来るようなので逃げようとした所に予期せぬ来客であった。
最初はバイクに乗った少年が到着し、さてどうするかと考えているうちに続けてパトカーに乗った3人組がやってきたのである。

「朝倉涼子さんですか……さきほど、他の女性らと一緒にいたのは」

顎に手を当てて古泉は更に思案する。
彼に言った通りに朝倉涼子はこちらに害をなす存在だとは考えている。もし彼女ひとりなら即座に逃げ出していただろう。
しかし彼女は3人で現れた。どのような過程を経てかは知らないが仲間を作っているということである。

「それに、彼が来るとわかっている以上、ここをそのままにして立ち去ることもできませんし」

2階の窓際からちらりと外を窺う。眼下にあるのは寂しげな駐車場と1台のバイクと1台のパトカーのみだ。
まだ彼がここに到着する気配はない。とは言え御坂美琴らと合流している以上、そう遠くはないだろう。
少なくとも1時間以内には到着すると思われる。そしてその間に4人の侵入者が立ち去るかは全くの不明だ。

「先に入った一人だけなら、交渉を持ちかけるところでしたが……、
 この状況。彼が乗り越えるべき試練として置いて行くべきでしょうか……いやはや、困ったものです」

そんな風なことを言い、やはり内面の読めない仮面のような笑みを古泉は浮かべていた。




【D-3/警察署・二階/一日目・昼(放送直前)】

【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式×2、キャプテン・アミーゴの財宝@フルメタル・パニック!、
     我学の結晶エクセレント29004―毛虫爆弾(残り300匹ほど)@灼眼のシャナ、長門有希の生首
[思考・状況]
 基本:涼宮ハルヒを絶望させ、この『物語』を崩壊させる。もしくは、彼女の生還。
 1:警察署内で起きている事態に対処。または逃走。
 2:涼宮ハルヒを最後の一人にすることも想定し、殺せる人間は殺しておく。
 3:涼宮ハルヒが死亡した場合、『機関』への報告のため自身が最後の一人となり帰還する。
 4:帰還の際、『機関』と情報統合思念体への手土産として長門有希の首を持ち帰る。
[備考]
 カマドウマ空間の時のように能力は使えますが、威力が大分抑えられているようです。




 【12】


「今度こそリベンジかましてやるんだから……っ!」

そんな物騒なことを言いながら隣を行く御坂がバチバチと音を立てて放電する。
彼女にしてみれば実戦の前のウォーミングアップなんだろうが、こちらとしてはおっかないこと極まりない。
一方で俺は、もし今が冬でウールのセーターなんか着ていたら、ケバだって仕方がないだろうとそんなことを考えるばかりだ。

戯言はさておき、俺(キョン)と御坂は2人で警察署へと向かうことになった。
勿論、それはあのとち狂った古泉の暴挙を止める為であり、ついでに警察署に残された発信履歴を確認する為でもある。
正直な話。まだ古泉が警察署に残っているとは思っていない。発信履歴のこともあるが飛び出してきたのは半ば勢いというものだ。

加えて、どうして俺と御坂なのかと言うと、その理由を語るのも難しくはない。
あの電話の後、俺たちはまた神社へと電話をした。
当然だろう。古泉の再登場は由々しき事態なのだから報告は必要だし、動くにしても指示と理解が必要だ。
結果としては、半々に分かれて片方は警察署に、もう片方は神社に早急に帰るということになった。
警察署に向かう面子として一番に手を挙げたのは俺……と言いたいところだが、一番は御坂で俺は惜しくも二番だった。
そんなこと競うものかと言われるかもしれないが、俺たちにそれだけの意気込みがあったことだけは理解してほしい。

そして、現在は二人並んで警察署へと向かっているわけである。
この組分けについて、須藤は何も文句を言わなかった。そりゃそうだろう。俺だって関係なければ神社に帰りたい。
逆にシャナの方は着いて行きたいと主張した。一刻も早く坂井の声を聞きたいらしい。全くあいつも罪作りな男だ。
しかし、あのおっさん声による忠告により、なんとか折れてくれた。
喋るペンダント曰く、神社で待っている仲間と即合流を果たすべきであり、また須藤を一人にはできないとのこと。
更には神社の方でなんらかの深刻な状況が発生しているらしく、それを早急に解決する必要があること。
でもって最後に俺が警察署から神社に電話をかけると言ったことで彼女は渋々ながらそれを了解してくれたのだ。

しかし驚いたね。まさか、飛んでいっちまうとは。
スパイダーマンもかくやという風にジャンプしたかと思いきや、燃える羽を広げて飛んでいってしまった。
コンビニでメロンパンを頬張る姿はちょこんとしていて、ただの可愛い美少女だったんだが、いやはやってもんである。
炎髪灼眼の討ち手なんて随分と大仰な渾名だと思ったが、百聞は一見にしかずとはこういうことを言うんだろう。

「ほら、おっそい! あんた走りなさいよ。男なんでしょ」

そしてこのビリビリ女だ。
本当によくもまぁこんな二人から逃げおおせたもんだと、俺はあいつの抜け目のなさをただただ感心するばかりだった。




【D-2/市街地/一日目・昼(放送直前)】

【キョン@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:疲労(中)、両足に擦過傷
[装備]:発条包帯@とある魔術の禁書目録
[道具]:デイパック×2、支給品一式×2(食料一食分消費)
      カノン(6/6)@キノの旅 、カノン予備弾×24、かなめのハリセン@フルメタル・パニック!
[思考・状況]
 基本:この事態を解決できる方法を見つける。
 1:警察署に向かい、以下の目的を達成する。
  ├古泉一樹を捕らえて、どうにか改心させる。
  ├電話に残された発信履歴を見つけて、それを神社に電話で知らせる。
  └坂井悠二に電話をかけた怪しい女の手がかりがないか探す。
 2:↑が達成できれば神社へと向かう。
 3:涼宮ハルヒ、朝比奈みくるを探す。
 4:朝倉涼子に関しては保留。

【御坂美琴@とある魔術の禁書目録】
[状態]:肋骨数本骨折(ヴィルヘルミナによる治療済み、急速に回復中)、全身各所に擦り傷
[装備]:さらし状に巻かれた包帯(治癒力亢進の自在法つき)、ポケットにゲームセンターのコイン数枚
[道具]:デイパック、支給品一式×2、金属タンク入りの航空機燃料(100%)、ブラジャー、
[思考・状況]
 基本:この事態を解決すべく動く。
 1:警察署に向かい、古泉一樹にリベンジを果たす。
 2:↑が達成できれば神社へといったん戻る。
 3:その後、上条当麻を探しに行く?




 【13】


心を洗われるような青い青い美しい空。そこに流れる真白な雲。流れる雲。急速に流れてゆく雲。そして景色。

「(~~~~~~~~~~~~~~っ!!)」

空を高速で飛ぶシャナの片手にぶら下げられている晶穂は景色を眺める余裕などなく、ただ声にならない悲鳴をあげていた。
そして、そんな普通の人間の事情などお構いなしでシャナはびゅうびゅうと風を切りながら(晶穂からすれば)勝手なことを言う。

「……重い。なんか上手く飛べない感じがする」
「自在法そのものが人類最悪の言うこの世界の異端に抵触するのだろう。いつもより慎重に行使を意識するのだ」

思春期真っ盛りの女子中学生に対して重いだなんて禁句もいいところだが、状況が状況だけに反論はできない。
晶穂にできることと言ったら、泣き出したくなるぐらいの怖さをこらえて、神社に到着するのを待つだけである。
空を飛んだなどと言えば部長は羨ましがるかもしれなかったが、とてもじゃないがそんな余裕はなかった。

「それにしても、ヴィルヘルミナが言う抜き差しならない状況ってなんだろう?」
「ふむ、《禁書目録(インデックス)》なる者が大暴れしているとの話だったな。知者と聞いたが粗暴な者なのかもしれん」
「早く行って、助太刀してあげなきゃ」
「そういうニュアンスではなかったような気もするが、まぁいい。くれぐれも彼女を振り落とさぬようにな」

そして、更に加速。
神社に到着するまでの数十秒。それは晶穂の頭を真っ白にするには十分すぎるだけの時間であった。




【C-2/神社の前/一日目・昼(放送直前)】

【シャナ@灼眼のシャナ】
[状態]:健康
[装備]:逢坂大河の木刀@とらドラ!
[道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品x1-2、コンビニで入手したお菓子やメロンパン
[思考・状況]
 基本:悠二やヴィルヘルミナと協力してこの事件を解決する。
 1:ヴィルヘルミナと合流する。
 2:実乃梨や当麻を探しに行くよう提案する。
 2:キョンと御坂から連絡が来るのを待つ。
 3:携帯の電話番号が判明したら、悠二に電話をかけて居場所を聞いて合流する。
 4:古泉一樹にはいつか復讐する。

【須藤晶穂@イリヤの空、UFOの夏】
[状態]:健康
[装備]:園山中指定のヘルメット@イリヤの空、UFOの夏
[道具]:デイパック(調達物資@現地調達 入り)、支給品一式
[思考・状況]
 基本;生き残る為にみんなに協力する。
 0:………………………………(真っ白)。
 1:調達した物資をヴィルヘルミナに渡す。
 2:部長が浅羽を連れて帰ってくるのを待つ。
 3:大河を励ます。
 4:携帯の電話番号が判明したら、部長ともう一度話す。




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