目撃者と追跡者 ◆v5ym.OwvgI
学校を後にしながら、エヴァンジェリンは考える。
学校に残した人形には話すべきことは話した。
その話した内容で、人形がどのような行動をとるのかは気になるが、
同行する気はないようだった。
その話した内容で、人形がどのような行動をとるのかは気になるが、
同行する気はないようだった。
人形から聞いた情報に、役立つことはなかった。
大多数の参加者の情報を持っていたが、誰が敵で誰が味方かを決めるのは自分だ。
強いて言うなら、トリエラが課題を課したトマという少年が首輪についてどれだけ調べたかに多少興味がある程度だ。
大多数の参加者の情報を持っていたが、誰が敵で誰が味方かを決めるのは自分だ。
強いて言うなら、トリエラが課題を課したトマという少年が首輪についてどれだけ調べたかに多少興味がある程度だ。
外はすでに雨があがっていた。
エヴァは向かう先を東と決めていた。
グレーテルをしとめたいところだが、学校を飛び出してからどこに向かったかわからない。
居場所のわからない奴を探すよりも、確実にいるであろう東方面の二人組を狙うことにしたのである。
そして森の中を進んでいた時。
エヴァは向かう先を東と決めていた。
グレーテルをしとめたいところだが、学校を飛び出してからどこに向かったかわからない。
居場所のわからない奴を探すよりも、確実にいるであろう東方面の二人組を狙うことにしたのである。
そして森の中を進んでいた時。
異形が上空を通り過ぎた。
※ ※
神社から学校へと、空を飛ぶものがいる。
南からやってきた、リリスだ。
南からやってきた、リリスだ。
彼女はQ-Beeとの約束事通り、神社へ古手梨花の死体を捜索しに来ていたのだが、
移動してしまったのか、あるはずの彼女の死体は見つからなかった。
移動してしまったのか、あるはずの彼女の死体は見つからなかった。
しかし埋められていることは聞いていたし、埋められていたとおもしき場所は発見できた。
あとはそこからぽつぽつとかろうじて残った土の跡から学校の方に死体は運ばれたのだろう、と考えることができた。
あとはそこからぽつぽつとかろうじて残った土の跡から学校の方に死体は運ばれたのだろう、と考えることができた。
その死体は早くに見つかった。割と新しい戦闘後があり、
そこにニケと一緒にいたのだ。
彼女が古手梨花という確証はまだないが、見た目が泥だらけなので恐らくは間違いないだろう。
そこにニケと一緒にいたのだ。
彼女が古手梨花という確証はまだないが、見た目が泥だらけなので恐らくは間違いないだろう。
リリスは早速Q-Beeを呼び寄せる。
やや時間がかかったが、Q-Beeがやってきて、不正行為の交渉に入る。
やや時間がかかったが、Q-Beeがやってきて、不正行為の交渉に入る。
「フルデリカ、ミツカッタカ?」
「うん、この通りバッチリ。この子でいいんだよね?」
「うん、この通りバッチリ。この子でいいんだよね?」
Q-BeeがP-Beeに呼び掛ける。
確かに、古手梨花だと判明した。
確かに、古手梨花だと判明した。
「それじゃあ、ハイ」
リリスは手を差し出す。働いた報酬を求めたのだ。
……が。
「……ゴホウビ、モッテナカッタ」
「……あ」
「……あ」
そういうQ-Beeの背には、確かにランドセルがなかった。
「どうしてもってないの? いっつも持ち歩いてるんじゃないんだ」
「サッキ、ヒナイチゴニワタシタ」
「サッキ、ヒナイチゴニワタシタ」
Q-Beeは、北東市街の混乱から立ち直ってから雛苺にご褒美を渡しに行った。
そしてその直後、リリスに呼び出されたのだ。
当然、その間にご褒美ランドセルを再度とりに行く間なんてなかった。
これが正規のご褒美の請求ならランドセルをもっていくという考えに至ったのだろうが、
あいにくリリスとのやり取りはそれとは微妙に異なっていた。
だが、リリスとの約束は覚えていたようだ。
そしてその直後、リリスに呼び出されたのだ。
当然、その間にご褒美ランドセルを再度とりに行く間なんてなかった。
これが正規のご褒美の請求ならランドセルをもっていくという考えに至ったのだろうが、
あいにくリリスとのやり取りはそれとは微妙に異なっていた。
だが、リリスとの約束は覚えていたようだ。
「……トリニイッテクル」
「あ、ちょっとまって」
「あ、ちょっとまって」
すぐに飛んで行こうとしたのだが、リリスに止められる。
「?」
「ヒナイチゴは支給品をもらったんだよね? じゃあ回復アイテムは持ってるでしょ?」
「ヒナイチゴは支給品をもらったんだよね? じゃあ回復アイテムは持ってるでしょ?」
Q-Beeの能力に第三者を回復させる手段はないだろう、とリリスは考えている。
これが回復させるのがジェダならなにかあるのかもしれない、と思えるが、
子供たちにご褒美を配り、回復させているのはQ-Beeなのだから。
だが、先ほど述べたとおり、リリスはQ-Beeに回復手段はないと思っている。
ならば一体どうやって子供たちをご褒美で回復させているか。
子供たちにご褒美を配り、回復させているのはQ-Beeなのだから。
だが、先ほど述べたとおり、リリスはQ-Beeに回復手段はないと思っている。
ならば一体どうやって子供たちをご褒美で回復させているか。
リリスはそれに代わる道具をQ-Beeが持っていると考えたのだ。
「モッテル」
その考えは当たっていて、Q-Beeは肯定した。
「じゃあ、それをかわりにちょうだい」
ホテルで道具をもらったことで、気付いたことがある。
それはご褒美の支給品であっても、ハズレはあるということだ。
銃の方は、大当たりといっていいすごい威力のあるものだったが、
もう一つのカードのほうは外れだった。
本当はリリスの勘違いで相当に厄介な道具なのだが、リリスの認識では役に立たないものだ。
それはご褒美の支給品であっても、ハズレはあるということだ。
銃の方は、大当たりといっていいすごい威力のあるものだったが、
もう一つのカードのほうは外れだった。
本当はリリスの勘違いで相当に厄介な道具なのだが、リリスの認識では役に立たないものだ。
最初に持っていた支給品も、ただの指輪と拳銃とお酒だった。
拳銃は今はおもちゃじゃなかったとわかっているし、人間が使えば便利ということもわかったが、
それでもリリスには使いこなせない。これもハズレだ。
拳銃は今はおもちゃじゃなかったとわかっているし、人間が使えば便利ということもわかったが、
それでもリリスには使いこなせない。これもハズレだ。
次にもらうものが例えば刀のようなものだったとしても。
やはりリリスにとっては必要のないものだろう。
やはりリリスにとっては必要のないものだろう。
だから、リリスは何をもらえるかわからない道具よりも、確実に手に入れられる回復アイテムを求めた。
今はまだ必要がないが、いずれ大きな戦いをして傷ついた時。必要になってくるだろうから。
今はまだ必要がないが、いずれ大きな戦いをして傷ついた時。必要になってくるだろうから。
「……ソレハ、ダメ」
「なんでよー」
「なんでよー」
しかし、Q-Beeの返答は拒否。
このジェダからもQ-Beeが直接使うよう支持されていた。
ご褒美の回復は回復アイテムの支給ではなく、その場での使用に限るからだ。
このジェダからもQ-Beeが直接使うよう支持されていた。
ご褒美の回復は回復アイテムの支給ではなく、その場での使用に限るからだ。
その事をQ=Beeはリリスに説明する。
だが、リリスも引かない。
だが、リリスも引かない。
「大丈夫だよ。このお手伝いも、もともとはQ-Beeのお仕事だったんだし。
それを私が手伝うのも、本当はいけないんじゃないかな?」
「…………」
「でも、それも私とQ-Beeが黙ってればジェダ様にばれないんだし。
今回のこれも誰も言わなかったらばれないよ」
それを私が手伝うのも、本当はいけないんじゃないかな?」
「…………」
「でも、それも私とQ-Beeが黙ってればジェダ様にばれないんだし。
今回のこれも誰も言わなかったらばれないよ」
ばれなければ叱られない。
なんどもそれを免罪符にしてきたQ-Beeは、既にそれに慣れてしまったようだ。
すこし考えた末、「まあいいか」という結論にいたり、リリスに一枚のカードを渡す。
すこし考えた末、「まあいいか」という結論にいたり、リリスに一枚のカードを渡す。
「これは……」
リリスはそれを受け取り、眺める。
「大天使の息吹」とかかれたそれには、綺麗な女性の絵が描かれており、
その下に書かれている文章を信じるならどんな怪我も一瞬で治せるようだ。
「大天使の息吹」とかかれたそれには、綺麗な女性の絵が描かれており、
その下に書かれている文章を信じるならどんな怪我も一瞬で治せるようだ。
カードの形状が、南西の町でもらったカードと同じことを考えると、
このカードも「ゲイン」ということで効果がでるのだろう。
文章を見る限りだと一回限りの道具のようだ。
このカードも「ゲイン」ということで効果がでるのだろう。
文章を見る限りだと一回限りの道具のようだ。
「そういえば、もう雨やんじゃったけど任務の方は大体終わった?」
今回のこれは、本当に何気なく聞いたことだ。
Q-Beeが命じられたジェダの指令について、多少ではあるが気になっていたのだ。
Q-Beeが命じられたジェダの指令について、多少ではあるが気になっていたのだ。
一応、Q-Beeから話を聞いて生きてる人間がいるかもしれないとは知っていたが、
流石にそれはないだろう、とはなから考えていなかった。
だが本当に生きていたとは。
流石にそれはないだろう、とはなから考えていなかった。
だが本当に生きていたとは。
「ちなみに、そいつの名前は?」
世間話レベルのそれに、Q-Beeの口も軽い。
リリスの問いにあっさり答える。
リリスの問いにあっさり答える。
「ふうん……」
その答えに、リリスは考えこむ。
会話がなくなったことで、もう用はないと考えたのか、
Q-Beeは古手梨花の死亡確認をし終え、飛んでいく。
リリスもそれを見送り、その後また考え出す。
Q-Beeは古手梨花の死亡確認をし終え、飛んでいく。
リリスもそれを見送り、その後また考え出す。
ジェダが首輪をはずした参加者を気にする理由。それには興味がない。
だが首輪をはずした人間がいる、という事実をリリスは気にしていた。
だが首輪をはずした人間がいる、という事実をリリスは気にしていた。
リリスは首輪と、この身体の違和感の原因である制限とが直結していると考えている。
すなわち、首輪さえ外せば制限がなくなり、100%の力で戦うことができる、と。
すなわち、首輪さえ外せば制限がなくなり、100%の力で戦うことができる、と。
ならば、首輪を外せばQ-Beeを殺しうる強敵であるレミリアとも、
絡め手なしの戦いでもかなりやりあえるくらいになれるだろう。
そして逆に、もしレミリアの首輪が外されることがあったら――
絡め手なしの戦いでもかなりやりあえるくらいになれるだろう。
そして逆に、もしレミリアの首輪が外されることがあったら――
ブルリ、と震える体をごまかすように首を振る。
強くなるために絡め手を覚えようとした矢先だが、
単純な能力の強化、いや弱体化していた能力が元に戻るわけだから強化とは言わないか。
ともかく首輪を外すことができるなら、外してしまった方が戦いの選択肢も増える。
単純な能力の強化、いや弱体化していた能力が元に戻るわけだから強化とは言わないか。
ともかく首輪を外すことができるなら、外してしまった方が戦いの選択肢も増える。
だがニアやグリーンでも、この首輪をはずす目途は立っていないようだった。
いや、ニアの方はそういえば、グリーンの首輪をいじっていたか。
もしかしたら外せる段階までいってたのかもしれない。
そういえばニアはなにかメモをしていた。もしかしたら首輪について書いてるかもしれない。
もともと、この後どこに行けばいいかは決めていないのだ。
それをとりに行くのも一興だろう。
いや、ニアの方はそういえば、グリーンの首輪をいじっていたか。
もしかしたら外せる段階までいってたのかもしれない。
そういえばニアはなにかメモをしていた。もしかしたら首輪について書いてるかもしれない。
もともと、この後どこに行けばいいかは決めていないのだ。
それをとりに行くのも一興だろう。
ニア以外でも、首輪をはずせるような賢い人がいるのなら。
その人間を仲間に加えれば、自分の首輪をはずすことができる。
そして仲間にするための道具もあるし、自分の能力はそういう能力だ。
その人間を仲間に加えれば、自分の首輪をはずすことができる。
そして仲間にするための道具もあるし、自分の能力はそういう能力だ。
学校を出て、次にどこにいくかは決めてない。
さあ、どうするかと考えていたときに、急に寒気を覚えた。
さあ、どうするかと考えていたときに、急に寒気を覚えた。
そして、みた。
その異形を。変わり果てた、人間から変わってしまったモンスターを。
リリスは咄嗟に隠れて、その姿を見送る。
その異形を。変わり果てた、人間から変わってしまったモンスターを。
リリスは咄嗟に隠れて、その姿を見送る。
すると、その後を追うように見たことがあるような金髪が飛んでいたのである。
雨も上がってきているので、月明かりに照らされたその金髪は闇の空によく映えた。
雨も上がってきているので、月明かりに照らされたその金髪は闇の空によく映えた。
それは、工場へと向かうグレーテルとエヴァンジェリンだった。
グレーテルが工場へ向かう理由。それはそこに人間がいると想像ができたからだ。
彼女ら7人の魔女は、東西南北に分かれてほかの参加者を殺しに行くつもりだった。
4つの方角の中、真っ先に選ばれたのが西で、その方向を選んだのはエヴァンジェリンだ。
そしてエヴァンジェリンは、元々裏切るつもりだった。
彼女ら7人の魔女は、東西南北に分かれてほかの参加者を殺しに行くつもりだった。
4つの方角の中、真っ先に選ばれたのが西で、その方向を選んだのはエヴァンジェリンだ。
そしてエヴァンジェリンは、元々裏切るつもりだった。
ならば、彼女が真っ先に選んだ西には、他の魔女たちを行かせたくない理由があったと考えるのは当然の理屈だろう。
グレーテルもそこに気づき、盟約を交わしたあの塔から西の方角の建物。工場を目指していたのだ。
そこにいるであろう、エヴァンジェリンが守りたい者を殺すために。
そしてその事実を知った時のエヴァンジェリンの絶望を見るために。
そこにいるであろう、エヴァンジェリンが守りたい者を殺すために。
そしてその事実を知った時のエヴァンジェリンの絶望を見るために。
グレーテルの思惑に気づいたエヴァは舌打ちをした。
魔女たちを西にいる奴らと戦わせないためには、襲撃した相手を確実にしとめておかなければならなかった。
彼女は当然、グレーテルを追いかけた。
魔女たちを西にいる奴らと戦わせないためには、襲撃した相手を確実にしとめておかなければならなかった。
彼女は当然、グレーテルを追いかけた。
そんな光景を、リリスは運よく相手に気づかれることなく見ることができた。
どうみてもヤバそうな相手と、一度苦渋を飲まされた相手。
その二人が、どうにも険悪な雰囲気を出しながら飛んで行った。
その二人が、どうにも険悪な雰囲気を出しながら飛んで行った。
リリスはチャンスだと思った。
強敵二人が戦闘を行う。エヴァの強さは身をもって知っているし、
もう一人の方もあのいやな雰囲気からして相当戦えるだろう。
ならば二人が闘えば、どちらも無傷では済まない。
そこを狙えば、強敵が二人も死んでくれることになる。
強敵二人が戦闘を行う。エヴァの強さは身をもって知っているし、
もう一人の方もあのいやな雰囲気からして相当戦えるだろう。
ならば二人が闘えば、どちらも無傷では済まない。
そこを狙えば、強敵が二人も死んでくれることになる。
リリスは空を舞った。
強敵二人をしとめるために。自分の目標に近づくために。
強敵二人をしとめるために。自分の目標に近づくために。
※ ※
そんな、外でのやり取りに気づくことなく学校に居続けた者。
エヴァが去った後もその場に居続けた蒼星石だ。
彼女はリリスとQ-Beeの話を聞いた後も、その場にいた。
彼女はリリスとQ-Beeの話を聞いた後も、その場にいた。
今回の二人のやり取りも、第三者が見ていたのだ。
しかし、今回はパタリロの時のように、壁越しに見られていたわけではない。
蒼星石は身を隠していたが、時々は彼女らの様子をこっそり見ていたし、それにQ-Beeも気づいていた。
蒼星石は身を隠していたが、時々は彼女らの様子をこっそり見ていたし、それにQ-Beeも気づいていた。
だが、それにもかかわらず今回もまた、Q-Beeはなんのリアクションもとらなかった。
なぜなら、Q-Beeは蒼星石が既に死んでいると判断していたのである。
なぜなら、Q-Beeは蒼星石が既に死んでいると判断していたのである。
勘違いの理由は、エヴァが蒼星石に施した契約による結果だ。
それにより、彼女の体を流れる魔力が変化し、それを死亡と誤認したのだ。
それにより、彼女の体を流れる魔力が変化し、それを死亡と誤認したのだ。
心臓もない、呼吸の必要もない。
そんな参加者の生死を確認する手段は、当然ながら他の参加者のようにはいかない。
薔薇乙女達の場合は、体を流れる魔力を生存反応とされていた。
その魔力がエヴァとの契約で変わったことで、死亡したと誤認されたのだ。
そんな参加者の生死を確認する手段は、当然ながら他の参加者のようにはいかない。
薔薇乙女達の場合は、体を流れる魔力を生存反応とされていた。
その魔力がエヴァとの契約で変わったことで、死亡したと誤認されたのだ。
だが、今ジェダは魂の数を常に確認している。
その間違いは、すぐに訂正されるはずだ。
しかしその訂正はなされず、未だ蒼星石はエヴァに殺されたことになっている。
その間違いは、すぐに訂正されるはずだ。
しかしその訂正はなされず、未だ蒼星石はエヴァに殺されたことになっている。
なぜ訂正されずに蒼星石は殺されたと認識されたままなのか。
同じように魂の数でジェダの目をごまかすことに成功していたヴィクトリアの時は、
Q-Beeが死亡することで、死亡者と魂の数が一致し、
一時的にだがジェダの目をごまかすことができていた。
今回もそれと同様のことが起きた。
Q-Beeが死亡することで、死亡者と魂の数が一致し、
一時的にだがジェダの目をごまかすことができていた。
今回もそれと同様のことが起きた。
今回、蒼星石の魂のかわりに神体に入ることになった魂とは一体何か。
一人、いや一つあるはずだ。蒼星石がエヴァと契約する前後に眠った者が。
一人、いや一つあるはずだ。蒼星石がエヴァと契約する前後に眠った者が。
ジェダが支給品として参加者に配った、チャチャゼロの魂である。
エヴァが彼女を眠らせた際、チャチャゼロの魂も神体にいれられていたのだ。
エヴァが彼女を眠らせた際、チャチャゼロの魂も神体にいれられていたのだ。
ジェダは、エヴァの魔力の影響で表ではろくに動けないチャチャゼロに、
神体に収まるだけの魂の力はないと考えていた。
神体に収まるだけの魂の力はないと考えていた。
だが実際は、こうして子供たちの魂の一つとしてカウントされ、誤差がでている。
当然だろう。同じ人形である薔薇乙女の魂はカウントされているのだ。
何年も、何十年もエヴァと共に居続けた。
外での1時間が1日に相当する特殊な別荘の中でずっと過ごしてきた。
そんな彼女の命がカウントされないなんてこと、どうして言い切れる?
何年も、何十年もエヴァと共に居続けた。
外での1時間が1日に相当する特殊な別荘の中でずっと過ごしてきた。
そんな彼女の命がカウントされないなんてこと、どうして言い切れる?
ジェダがチャチャゼロを軽視した。
その結果が、今の蒼星石の状態である。
その結果が、今の蒼星石の状態である。
そんな彼女はこの状況をどのように生かすのか。
いや、それ以前に彼女は今その状況に気付けていない。
はたして彼女はこの幸運に気づけるのだろうか。
はたして彼女はこの幸運に気づけるのだろうか。
そして彼女は次に一体どのような行動をとるのか。
エヴァやリリス達から様々な話を聞いた彼女が選ぶ次の選択は――
エヴァやリリス達から様々な話を聞いた彼女が選ぶ次の選択は――
【C-4/上空/2日目/早朝】
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、左腕に傷の跡。ヴィクター化
喪われた心臓の代わりに核鉄(サンライトハート)が埋め込まれている。
[装備]:サンライトハート@武装錬金
ソードカトラス×2(1+15/15)(銀10/15)@BLACK LAGOON、ソードカトラス専用ホルダー
[道具]:基本支給品一式、塩酸の瓶×1本、毒ガスボトル×1個、ボロボロの傘
ソードカトラスの予備弾倉×3(各15発、一つだけ12発)、バット、
蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、救急箱、エルルゥの薬箱の中身@うたわれるもの
(カプマゥの煎薬(残数3)、ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2))、100円ライター
スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア、クロウカード『光』『剣』@CCさくら、
コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん、
[服装]:いつも通りの喪服のような黒い服。胸の中央に大きな穴が空いている。雨に濡れて湿っている。
[思考]:うふふ……あははは……
第一行動方針:工場にいるであろうエヴァの仲間を殺す
第二行動方針:千秋との再会を楽しみにする。千秋が「完全に闇に堕ちた」姿を見届けたい。
第三行動方針:機会があればまた紫穂と会いたい。2人きりで楽しく殺し合いたい。
基本行動方針:効率よく「遊ぶ」。優勝後はジェダに「世界のルール」を適用する(=殺す)。
[備考]:シルバースキンの弱点(同じ場所をほぼ同時に攻撃されると防ぎきれない)に勘付きました。
「殺した分だけ命を増やせる」ことを確信しました。ただし痛みはあるので自ら傷つこうとはしません。
銀の銃弾は微妙に規格が違う為、動作不良を起こす危険が有ります。使用者も理解しています。
エヴァンジェリンのことには気づいてません
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、左腕に傷の跡。ヴィクター化
喪われた心臓の代わりに核鉄(サンライトハート)が埋め込まれている。
[装備]:サンライトハート@武装錬金
ソードカトラス×2(1+15/15)(銀10/15)@BLACK LAGOON、ソードカトラス専用ホルダー
[道具]:基本支給品一式、塩酸の瓶×1本、毒ガスボトル×1個、ボロボロの傘
ソードカトラスの予備弾倉×3(各15発、一つだけ12発)、バット、
蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン、救急箱、エルルゥの薬箱の中身@うたわれるもの
(カプマゥの煎薬(残数3)、ネコンの香煙(残数1)、紅皇バチの蜜蝋(残数2))、100円ライター
スペクタルズ×8@テイルズオブシンフォニア、クロウカード『光』『剣』@CCさくら、
コエカタマリン(残3回分)@ドラえもん、
[服装]:いつも通りの喪服のような黒い服。胸の中央に大きな穴が空いている。雨に濡れて湿っている。
[思考]:うふふ……あははは……
第一行動方針:工場にいるであろうエヴァの仲間を殺す
第二行動方針:千秋との再会を楽しみにする。千秋が「完全に闇に堕ちた」姿を見届けたい。
第三行動方針:機会があればまた紫穂と会いたい。2人きりで楽しく殺し合いたい。
基本行動方針:効率よく「遊ぶ」。優勝後はジェダに「世界のルール」を適用する(=殺す)。
[備考]:シルバースキンの弱点(同じ場所をほぼ同時に攻撃されると防ぎきれない)に勘付きました。
「殺した分だけ命を増やせる」ことを確信しました。ただし痛みはあるので自ら傷つこうとはしません。
銀の銃弾は微妙に規格が違う為、動作不良を起こす危険が有ります。使用者も理解しています。
エヴァンジェリンのことには気づいてません
【エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル@魔法先生ネギま! 】
[状態]:全身に痛み、左腕が殆ど動かない、魔力消費(中)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、手足の無いチャチャゼロ(半永眠)@魔法先生ネギま!
[思考]:グレーテルめ……やらせん!
第一行動方針:グレーテルを追う。
第二行動方針:リリスと遭遇することがあったら、リリスを倒し身柄を押さえ、情報を得る。
第三行動方針:ジェダの居場所に至る道を突き止め、露払いをする。
第四行動方針:ジェダを倒そうと挑む者たちの前に立ち塞がり、討たれる。
基本行動方針:ジェダ打倒のために暗躍。ただし仲間は作らない。誇り高き悪として、正義の前に散る。
[備考]
梨花の血を大量に吸いました。雛見沢症候群、及び女王感染者との関連は不明です。
ジェダ打倒を目指している者として、ニアの名前をグリーンから聞いています。
パタリロを魔族だと思っています。名前は知りません
紫穂の『能力』が、触れることで発動することを見抜きました。詳細までは把握していません。
雲に隠れていても満月による補正は有るようです。
[状態]:全身に痛み、左腕が殆ど動かない、魔力消費(中)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、手足の無いチャチャゼロ(半永眠)@魔法先生ネギま!
[思考]:グレーテルめ……やらせん!
第一行動方針:グレーテルを追う。
第二行動方針:リリスと遭遇することがあったら、リリスを倒し身柄を押さえ、情報を得る。
第三行動方針:ジェダの居場所に至る道を突き止め、露払いをする。
第四行動方針:ジェダを倒そうと挑む者たちの前に立ち塞がり、討たれる。
基本行動方針:ジェダ打倒のために暗躍。ただし仲間は作らない。誇り高き悪として、正義の前に散る。
[備考]
梨花の血を大量に吸いました。雛見沢症候群、及び女王感染者との関連は不明です。
ジェダ打倒を目指している者として、ニアの名前をグリーンから聞いています。
パタリロを魔族だと思っています。名前は知りません
紫穂の『能力』が、触れることで発動することを見抜きました。詳細までは把握していません。
雲に隠れていても満月による補正は有るようです。
【C-5/上空/2日目/早朝】
【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】
[状態]:右足と左腕にレーザー痕。顔に酷い腫れ。全身打撲。(以上全て応急手当済み)
疲労(小)。全身に軽度の火傷。額に浅い切り傷。背中に打撲。
微かな哀しみとすっきりと澄み渡った決意。『考え』る事に目覚めた。
[装備]:首輪×2(グリーンとニアのもの。腕輪のように両腕に通している)
[道具]:基本支給品二式(ランドセルは男物)、眠り火×8@落第忍者乱太郎、魔女の媚薬@H×H、
メタちゃん(メタモン)@ポケットモンスターSPECIAL、きせかえカメラ(充電済)@ドラえもん
モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL 、小悪魔のウインク@H×H、 大天使の息吹@H×H
ブラックバレル・レプリカ(13/13)@メルティブラッド(予備弾倉×1、ガマリエル弾×2)
[思考]:二人ともボロボロだったら楽なんだけどな
第一行動方針:グレーテルとエヴァを追い、殺す。
第二行動方針:できれば首輪をはずしたい。外したら制限もなくなるはず。
第三行動方針:ニアのメモをとりにいきたい。
基本行動方針:優勝して、グリーンの魂ともう一度語り合う。もう「遊び」に夢中になったりはしない。
[備考]:
荷物の中の『魔女の媚薬@H×H』と『大天使の息吹@H×H』には説明書がついていません。
Q-Beeからジェダに命じられた任務の内容を聞きました。
【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】
[状態]:右足と左腕にレーザー痕。顔に酷い腫れ。全身打撲。(以上全て応急手当済み)
疲労(小)。全身に軽度の火傷。額に浅い切り傷。背中に打撲。
微かな哀しみとすっきりと澄み渡った決意。『考え』る事に目覚めた。
[装備]:首輪×2(グリーンとニアのもの。腕輪のように両腕に通している)
[道具]:基本支給品二式(ランドセルは男物)、眠り火×8@落第忍者乱太郎、魔女の媚薬@H×H、
メタちゃん(メタモン)@ポケットモンスターSPECIAL、きせかえカメラ(充電済)@ドラえもん
モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL 、小悪魔のウインク@H×H、 大天使の息吹@H×H
ブラックバレル・レプリカ(13/13)@メルティブラッド(予備弾倉×1、ガマリエル弾×2)
[思考]:二人ともボロボロだったら楽なんだけどな
第一行動方針:グレーテルとエヴァを追い、殺す。
第二行動方針:できれば首輪をはずしたい。外したら制限もなくなるはず。
第三行動方針:ニアのメモをとりにいきたい。
基本行動方針:優勝して、グリーンの魂ともう一度語り合う。もう「遊び」に夢中になったりはしない。
[備考]:
荷物の中の『魔女の媚薬@H×H』と『大天使の息吹@H×H』には説明書がついていません。
Q-Beeからジェダに命じられた任務の内容を聞きました。
【D-4/体育館内/2日目/早朝】
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:金糸雀のローザミスティカ継承、雨で服が湿っている。
殺人には激しい抵抗有り、チャチャゼロの部品と人形契約により四肢を維持
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン、金糸雀のバイオリンと弓@ローゼンメイデン
[道具]:基本支給品×2、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、 戦輪×4@忍たま乱太郎
素昆布@銀魂、旅行用救急セット(消毒薬と針と糸)@デジモンアドベンチャー
トンネル南側入り口の鍵
[思考]:僕は……
第一行動方針:自分にできることは……
基本行動方針:優勝のお願いで全てを無かった事にしたかった。
[備考]:現在蒼星石の四肢はエヴァとの人形契約により動いています。
蒼星石の自由に動き、エヴァにとっての負担もほぼ有りませんが、
昼間のエヴァの魔力の減衰や、死亡によって影響を受ける可能性は有ります。
エヴァと情報交換しました。少なくとも島を覆う結界や地下に本拠地があるであろうことは聞いてます。
リリスとQ-Beeの会話の一部始終を聞いていました。
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:金糸雀のローザミスティカ継承、雨で服が湿っている。
殺人には激しい抵抗有り、チャチャゼロの部品と人形契約により四肢を維持
[装備]:庭師の鋏@ローゼンメイデン、金糸雀のバイオリンと弓@ローゼンメイデン
[道具]:基本支給品×2、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE、 戦輪×4@忍たま乱太郎
素昆布@銀魂、旅行用救急セット(消毒薬と針と糸)@デジモンアドベンチャー
トンネル南側入り口の鍵
[思考]:僕は……
第一行動方針:自分にできることは……
基本行動方針:優勝のお願いで全てを無かった事にしたかった。
[備考]:現在蒼星石の四肢はエヴァとの人形契約により動いています。
蒼星石の自由に動き、エヴァにとっての負担もほぼ有りませんが、
昼間のエヴァの魔力の減衰や、死亡によって影響を受ける可能性は有ります。
エヴァと情報交換しました。少なくとも島を覆う結界や地下に本拠地があるであろうことは聞いてます。
リリスとQ-Beeの会話の一部始終を聞いていました。
※ジェダ達に死亡したと思われています。首輪の中のP-Beeも眠っています。
そのことに蒼星石は気付いていません。
そのことに蒼星石は気付いていません。
【大天使の息吹@HUNTER×HUNTER】
「瀕死の重傷、不治の病、なんでも一息で治してくれる天使。
ただし姿を現してくれるのはたった一度だけ。」(カード原文より)
グリードアイランドの指定カードの一つ。
作中では失われた拳や潰された喉も一瞬で直した。
「瀕死の重傷、不治の病、なんでも一息で治してくれる天使。
ただし姿を現してくれるのはたった一度だけ。」(カード原文より)
グリードアイランドの指定カードの一つ。
作中では失われた拳や潰された喉も一瞬で直した。
ご褒美の時の回復の為にQ-Beeが所持している。
「ゲイン」と宣言しなければ発動しない。説明書もないので、
Q-Beeが使うところを見た者か、同作品の参加者(既に両名死亡済み)しか使用法はわからない。
「ゲイン」と宣言しなければ発動しない。説明書もないので、
Q-Beeが使うところを見た者か、同作品の参加者(既に両名死亡済み)しか使用法はわからない。
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≪264:なまえのないかいぶつ | グレーテルの登場SSを読む | 280:想いは百秒で砕け散る≫ |
≪268:死者を求めて | リリスの登場SSを読む | 282:第二回定時放送≫ 286:怨鎖の雷と光の矢≫ |
≪263:遺。(前編) | エヴァの登場SSを読む | 280:想いは百秒で砕け散る≫ |
蒼星石の登場SSを読む | 276:蒼星石/Lapislazuri Stern≫ |