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ヴィクトル - (2023/11/27 (月) 20:28:32) の最新版との変更点
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*&bold(){ヴィクトル}
登場作品:アニメ版メダロット S
#contents
*概要
アニメ版メダロットに登場した、[[ケニア代表チーム]]リーダー。
そして[[ロボトル世界大会>世界大会]]前回優勝者にして、今大会の最有力優勝候補。
パートナーメダロットは[[ウォーバニット]]。
赤色のサングラスに、紫色のノースリーブのシャツに白い襟のようなものが付いた服を着用している。
ケニアというアフリカ圏のメダロッターが、体力のみならず知力も重要視されるロボトルの世界チャンピオンという地位に収まったことは、現在もなおアフリカ圏出身もしくは、アフリカにルーツを持つアスリートが、遺伝子的面や歴史的面が理由でスポーツに強いという差別的な評価をされてしまっている点で、画期的だったといえよう。
なお、ヴィクトルに限らずアニメオリジナルキャラクター全員に言えることだが、彼らは版権の都合により、ゲーム作品に登場することは叶わなかった。
だが後年、[[メダロットS]]においてアニメ版とのコラボイベント、「&bold(){メダロットアニメコラボ 開幕!ロボトル世界大会}」開催と同時に&bold(){スーパーレアのメダロッターとして実装}。
彼の登場するシナリオこそゲーム版とは世界観が異なるため存在しなかった。
&bold(){だがメダロットS、ひいてはシリーズ初の、アニメからの登場キャラクターとなった}。
*性格
その過去もあってか、ストイックなアスリート気質。
自己管理も徹底しており、[[ルミ>スルメ]]から中華料理店で酒を勧められた時にも、&bold(){余計なものは口にしない}と断ったほど。
&bold(){だが一方、メダロットと対戦相手に対しては非情。}
多くのメダロッターがメダロットを友達と見なす中で、&bold(){彼はメダロットを道具扱いしている}。
相手のメダルも眉ひとつ動かさずに奪い去る態度は冷酷そのもの。
さらにベルモットの体調不良を理由に試合を延期してほしい、という[[アリカ]]の懇願すらも一蹴していた。
&bold(){道具扱いしていたのは仲間に対してもまた同じで、眉ひとつ動かさずにブラウダにサクリファイスミッションを命じ、[[ゴリオンゴー]]諸共[[ベルゼルガ]]を破壊。}
&bold(){さらに、イズベスチャの[[ライノラッシュ]]も平然と盾にして、[[スミロドナッド]]の[[メダフォース]]を防いだほど。}
&bold(){また、境遇の違いこそあれど[[イッキ]]に対して辛辣な態度をとったこともあり、劇中描写は本質的には悪人ではないが、完全に悪役ーーヒールそのものであった}。
*ヴィクトルの過去
八年前の[[魔の十日間]]事件の折に、ヴィクトルの両親と妹は行方不明となった。
さらにヴィクトルも、その場に居た[[ウォーバニット]]に銃を向けられてしまう。
ヴィクトルは辛くも生き延びるも、家族は死亡したと踏んでいる。
その後祖国は内戦状態となり、天外孤独となった彼はメダロットの軍事利用を目論んでいた某国のメダロット部隊に拾われ、軍人となる。
その国が滅ぶと、傭兵として活動するようになる。
その後彼は、賭けロボトルで金を稼ぐうちにとある組織に拾われて、[[ロボトル世界大会>世界大会]]に出場する事になるのだった(つまりこの間実に4年間)。
&bold(){自身から全てを奪ったメダロットはヴィクトルにとって、生きる糧を得るためのただの道具でしかないのだ。}
*能力
その強さは一言で言うとチート。
そして&bold(){ゲーム中のスペックとメディアでの描写は必ずしも一致しないことを鑑みても}、パートナーの[[ウォーバニット]]もまた、圧倒的なスペックを誇る。
シュートバレルは会場の床を大きく抉り、その動きは[[メタビー>メタビー(登場人物)]]、[[スミロドナッド]]の両機を圧倒。
[[ナースちゃん>セントナース]]が防御しようとした際にも、肘打ちで掣肘して防御をさせなかったほど。
挙句の果てに、[[アイスランド代表チーム]]戦では、二脚だてらに空中で平行移動を行う(※)ほど。
さらに、[[レアメダル]]のため、[[メダフォース]]まで操る。
メダフォース以外は、特殊な改造で何とかなるのかもしれないが、ヴィクトル本人でさえ、
「右コンマ〇〇度修正、ファイア!」などと指示するスーパーメダロッターなので、普通の人間ではまず敵わない。
[[ジョー>ジョー・スイハン]]がデストロイミラージュという、ルール違反のグレーゾーンを突く手段をとろうとしたのも当然ということだ。
元軍人様々である。
※飛行タイプ以外のメダロットには、恐らく空中での姿勢制御用の推進器の類は付いておらず、加えて宇宙空間でもないため、反動を活かして移動することも不可能なハズである。
*劇中の活躍
**決勝までの道のり
ロボトル世界大会開催地となる日本のホテルに現れた際、[[メタビー>メタビー(登場人物)]]にサインをねだられるもそれを拒絶し、メタビーの不興を買う。
翌日のエキシビションマッチでは、[[宇宙メダロッターX]]が[[本人でなかった>カリン]]とはいえ日本代表チームを圧倒。
その場で[[イッキ]]から決勝で戦うと宣言され、彼の挑戦を真正面から受け止めたのだった。
その後彼の率いる[[ケニア代表チーム]]は、多くのチームを打ち破り連戦連勝。
準決勝で[[アイスランド代表チーム]]を破り、決勝に駒を進めた。
**決戦前夜
だが決勝前日、ヴィクトルのある事実が[[ロクショウ>ロクショウ(登場人物)]]によって暴かれる。
ヴィクトルは、ロボトル世界大会組織委員となっていた[[サケノスケ>サケカース]]と[[ルミ>スルメ]]にベルモットから奪ったメダルを渡していた。
&bold(){彼はロボロボ団に金で雇われ、メダルを奪っていたのだった}。
しかもその日、ヴィクトルはたまたまチドリの車に水をはねられ、&bold(){何度も断ろうとしたものの、天領家ーー対戦相手たるイッキの自宅に招かれた}。
濡れた服を選択してもらい、風呂に入るとチドリから夕食のすき焼きを振る舞われる。
そこに帰ってきたイッキとの間に気まずい空気が流れる中、チドリが買い物に出ていったことで、ついにイッキはロクショウから知った話を切り出す。
彼に対して、ヴィクトルは過去に起こった出来事の全てを話す。
そして、彼の生まれた国とは違い平和で恵まれた環境にある(※)イッキを、怒りとも憎しみともつかない感情を込めて&bold(){満腹メダロッター}と辛辣な言葉をぶつけ天領家を後にした。
チドリの優しさーー家庭のぬくもりは、ヴィクトルには響くことはなかったのだった。
※現実の2020年代日本は、本作で描かれた近未来の日本とは異なり、政治の失策などによって格差が広がり、決して誰もが恵まれているとは言い難い点がある。
**世界大会決勝
決勝戦では、ケニア代表チームの項目にも詳しいが、イズベスチャにサクリファイスミッションで[[ゴリオンゴー]]諸共、[[ベルゼルガ]]の破壊を命じた。
この非道に激昂した[[スミロドナッド]]の発動した[[メダフォース]]も、[[ライノラッシュ]]を盾にして[[ウォーバニット]]に身を守らせた。
メタビーを限界まで追い詰めるも、なおも食い下がるイッキを前に本気の戦いを見せる。
だが、その中で裏で通じていたサケノスケーーサケカース達が[[魔の十日間]]事件の再現を目論んでいたことを知る。
ウォーバニットに自身を騙していたロボロボ団の打倒を命じるも、ウォーバニットはメタビーーー初めて得た好敵手とのロボトルを優先。
結果として[[レアメダル]]の共鳴が発生し、全ての元凶である[[ドクター・ヘベレケ>ヘベレケ博士]]が姿を現したのだった。
ヴィクトルはこの事態を止める術が、レアメダルの破壊しかないことを快盗レトルトから聞かされ、&bold(){ウォーバニットのメダルの破壊を即断}。
&bold(){だが、それは一番確実であるが、楽な選択肢でもあった}。
**パートナーへの弔い
イッキはヴィクトルを制止するとメタビーを止めようとして、その精神世界に入り込むという危険を冒しながらも、何とかメタビーを現実に呼び戻すことに成功した。
&bold(){メダロットとぶつかりあいながら友情を育む、厳しくもある選択肢を選んだイッキとメタビーが、事態を収束させたのだ}。
復活したウォーバニットは、メダロットと人類がどちらが偉いかという話ではない、とドクター・ヘベレケの計画を否定。
計画が頓挫したことで逆上したドクター・ヘベレケは、自身を模したメダロットを投入。
しかし世界大会の猛者達の前にほとんどが撃破され、スタジアムもスミロドナッドのシャドウソードで墜落。
窮地に立たされたドクター・ヘベレケに対してヴィクトルは、引導を渡さんと殴り掛かろうとしたが、それを狙ってドクター・ヘベレケ型メダロットが銃口を向けた。
彼をその光条から守ったのは、ウォーバニットだった。
ヴィクトルは命令以外の行動をとったことを咎めたが、ウォーバニットは&bold(){私のパートナーはあなたしか考えられない}と告げ、ドクター・ヘベレケ型メダロットの爆発に巻き込まれて大破した。
ウォーバニットの言動の数々は、メダロットーーウォーバニットをただの道具として扱ってきたヴィクトルにとって、驚くべきものだった。
セレクト隊が救助に現れた中でヴィクトルは、スタジアムにひとり残った。
&bold(){こいつにも弔いは必要だ}、とだけ口にして。
彼の心境に少なからぬ変化があったのは、言うまでもないだろう。
**再出発
崩壊したスタジアムに残っていたヴィクトルだったが、ウォーバニットのカブトメダルがメタビーが引き起こした&bold(){先祖返り}により光を放っていたのを見ると、スタジアムを離れる。
ドクター・ヘベレケとの決戦には間に合わなかったが、彼には戦うべき相手ーーイッキが存在した。
世界大会の一件によって、メダロットという存在への認識を改めたヴィクトルは、&bold(){今までとは違う晴れやかな顔でイッキに再戦を申し込む}。
そして[[ヒカル]]が用立てたレプリカモデルによって復活したウォーバニットと共に、イッキとメタビーと再びロボトルに及ぶ。
その結果は最終回の特別版エンディングのカットによれば、イッキの惨敗。
精神面が変わろうとも、彼の強さは本物だったということである。
だがイッキとヴィクトル、彼らのいずれの戦いの結果も世界大会をめぐる混乱により、恐らくは記録には残ることはないだろう。
ちなみに、最終回の特別版エンディングでは、&bold(){何故か天領邸で食事をしている}シーンが描かれている。
*後年の作品への影響
ヴィクトルはアニメ版オリジナルキャラクターである。
だが、後年のメダロットシリーズ作品のキャラクターには、彼の設定をオマージュした様なキャラクターが登場している。
[[メダロット再〜リローデッド〜]]にて登場したアメリカ代表ワイルドベアは、&bold(){[[ウォーバニット]]と同じKLN型の[[マーサイモラン]]をパートナーとしていた}。
また、方向性こそ違えど&bold(){冷徹さや、ヒールとして描かれていた}点は、ヴィクトルと重なる。
ただし、アニメでは同じチームであった[[ライノラッシュ]]は、&bold(){皮肉なことに対戦したドイツ代表イリーナのメダロットとして登場している}。
コンゴ代表イーグルは、&bold(){アフリカ圏のメダロッター}である点や、[[アークビートルD]]と[[ティレルビートル]]ーー&bold(){ KBT型とKWG型という主役格のメダロットを使用していた点や、緻密なロボトルをしていた}点がヴィクトルに近い。
ただしイーグルは、ヒールとして描かれたヴィクトルとは異なり、&bold(){ベビーフェイスかつ味方側}であった。
韓国代表のハクは、[[相手>ブラックビートル]]の[[メダフォース]]を[[味方>トレミー]]を盾にさせることで防いだり、[[自身が操っていたメダロット>フレイムティサラ]]に&bold(){相討ち覚悟の命令を死ねの一言で命じる冷酷さ}がヴィクトルに通じる。
なお、ハクのパートナーメダロットは、&bold(){よりにもよってヴィクトルに倒された[[スミロドナッド]]だった}。
*関連人物
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[イッキ]]|決勝戦の対戦相手、満腹メダロッターから好敵手へ|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[チドリ]]|水をはねられ自宅に招いた|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[サケノスケ>サケカース]]|メダルの取引をしていたクライアント|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[鮟倉具視]]|方向性は違うが同じヒール格のメダロッター。&br()こちらは徹頭徹尾ヒール|
*&bold(){ヴィクトル}
登場作品:アニメ版メダロット S
#contents
*概要
アニメ版メダロットに登場した、[[ケニア代表チーム]]リーダー。
そして[[ロボトル世界大会>世界大会]]前回優勝者にして、今大会の最有力優勝候補。
パートナーメダロットは[[ウォーバニット]]。
赤色のサングラスに、紫色のノースリーブのシャツに白い襟のようなものが付いた服を着用している。
ケニアというアフリカ圏のメダロッターが、体力のみならず知力も重要視されるロボトルの世界チャンピオンという地位に収まったことは、現在もなおアフリカ圏出身もしくは、アフリカにルーツを持つアスリートが、遺伝子的面や歴史的面が理由でスポーツに強いという差別的な評価をされてしまっている点で、画期的だったといえよう。
なお、ヴィクトルに限らずアニメオリジナルキャラクター全員に言えることだが、彼らは版権の都合により、ゲーム作品に登場することは叶わなかった。
だが後年、[[メダロットS]]においてアニメ版とのコラボイベント、「&bold(){メダロットアニメコラボ 開幕!ロボトル世界大会}」開催と同時に&bold(){スーパーレアのメダロッターとして実装}。
彼の登場するシナリオこそゲーム版とは世界観が異なるため存在しなかった。
&bold(){だがメダロットS、ひいてはシリーズ初の、アニメからの登場キャラクターとなった}。
*性格
その過去もあってか、ストイックなアスリート気質。
自己管理も徹底しており、[[ルミ>スルメ]]から中華料理店で酒を勧められた時にも、&bold(){余計なものは口にしない}と断ったほど。
&bold(){だが一方、メダロットと対戦相手に対しては非情。}
多くのメダロッターがメダロットを友達と見なす中で、&bold(){彼はメダロットを道具扱いしている}。
相手のメダルも眉ひとつ動かさずに奪い去る態度は冷酷そのもの。
さらにベルモットの体調不良を理由に試合を延期してほしい、という[[アリカ]]の懇願すらも一蹴していた。
&bold(){道具扱いしていたのは仲間に対してもまた同じで、眉ひとつ動かさずにブラウダにサクリファイスミッションを命じ、[[ゴリオンゴー]]諸共[[ベルゼルガ]]を破壊。}
&bold(){さらに、イズベスチャの[[ライノラッシュ]]も平然と盾にして、[[スミロドナッド]]の[[メダフォース]]を防いだほど。}
&bold(){また、境遇の違いこそあれど[[イッキ]]に対して辛辣な態度をとったこともあり、劇中描写は本質的には悪人ではないが、完全に悪役ーーヒールそのものであった}。
*ヴィクトルの過去
八年前の[[魔の十日間]]事件の折に、ヴィクトルの両親と妹は行方不明となった。
さらにヴィクトルも、その場に居た[[ウォーバニット]]に銃を向けられてしまう。
ヴィクトルは辛くも生き延びるも、家族は死亡したと踏んでいる。
その後祖国は内戦状態となり、天外孤独となった彼はメダロットの軍事利用を目論んでいた某国のメダロット部隊に拾われ、軍人となる。
その国が滅ぶと、傭兵として活動するようになる。
その後彼は、賭けロボトルで金を稼ぐうちにとある組織に拾われて、[[ロボトル世界大会>世界大会]]に出場する事になるのだった(つまりこの間実に4年間)。
&bold(){自身から全てを奪ったメダロットはヴィクトルにとって、生きる糧を得るためのただの道具でしかないのだ。}
*能力
その強さは一言で言うとチート。
そして&bold(){ゲーム中のスペックとメディアでの描写は必ずしも一致しないことを鑑みても}、パートナーの[[ウォーバニット]]もまた、圧倒的なスペックを誇る。
シュートバレルは会場の床を大きく抉り、その動きは[[メタビー>メタビー(登場人物)]]、[[スミロドナッド]]の両機を圧倒。
[[ナースちゃん>セントナース]]が防御しようとした際にも、肘打ちで掣肘して防御をさせなかったほど。
挙句の果てに、[[アイスランド代表チーム]]戦では、二脚だてらに空中で平行移動を行う(※)ほど。
さらに、[[レアメダル]]のため、[[メダフォース]]まで操る。
メダフォース以外は、特殊な改造で何とかなるのかもしれないが、ヴィクトル本人でさえ、
「右コンマ〇〇度修正、ファイア!」などと指示するスーパーメダロッターなので、普通の人間ではまず敵わない。
[[ジョー>ジョー・スイハン]]がデストロイミラージュという、ルール違反のグレーゾーンを突く手段をとろうとしたのも当然ということだ。
元軍人様々である。
※飛行タイプ以外のメダロットには、恐らく空中での姿勢制御用の推進器の類は付いておらず、加えて宇宙空間でもないため、反動を活かして移動することも不可能なハズである。
*劇中の活躍
**決勝までの道のり
ロボトル世界大会開催地となる日本のホテルに現れた際、[[メタビー>メタビー(登場人物)]]にサインをねだられるもそれを拒絶し、メタビーの不興を買う。
翌日のエキシビションマッチでは、[[宇宙メダロッターX]]が[[本人でなかった>カリン]]とはいえ日本代表チームを圧倒。
その場で[[イッキ]]から決勝で戦うと宣言され、彼の挑戦を真正面から受け止めたのだった。
その後彼の率いる[[ケニア代表チーム]]は、多くのチームを打ち破り連戦連勝。
準決勝で[[アイスランド代表チーム]]を破り、決勝に駒を進めた。
**決戦前夜
だが決勝前日、ヴィクトルのある事実が[[ロクショウ>ロクショウ(登場人物)]]によって暴かれる。
ヴィクトルは、ロボトル世界大会組織委員となっていた[[サケノスケ>サケカース]]と[[ルミ>スルメ]]にベルモットから奪ったメダルを渡していた。
&bold(){彼はロボロボ団に金で雇われ、メダルを奪っていたのだった}。
しかもその日、ヴィクトルはたまたまチドリの車に水をはねられ、&bold(){何度も断ろうとしたものの、天領家ーー対戦相手たるイッキの自宅に招かれた}。
濡れた服を選択してもらい、風呂に入るとチドリから夕食のすき焼きを振る舞われる。
そこに帰ってきたイッキとの間に気まずい空気が流れる中、チドリが買い物に出ていったことで、ついにイッキはロクショウから知った話を切り出す。
彼に対して、ヴィクトルは過去に起こった出来事の全てを話す。
そして、彼の生まれた国とは違い平和で恵まれた環境にある(※)イッキを、怒りとも憎しみともつかない感情を込めて&bold(){満腹メダロッター}と辛辣な言葉をぶつけ天領家を後にした。
チドリの優しさーー家庭のぬくもりは、ヴィクトルには響くことはなかったのだった。
※現実の2020年代日本は、本作で描かれた近未来の日本とは異なり、政治の失策などによって格差が広がり、決して誰もが恵まれているとは言い難い点がある。
**世界大会決勝
決勝戦では、ケニア代表チームの項目にも詳しいが、イズベスチャにサクリファイスミッションで[[ゴリオンゴー]]諸共、[[ベルゼルガ]]の破壊を命じた。
この非道に激昂した[[スミロドナッド]]の発動した[[メダフォース]]も、[[ライノラッシュ]]を盾にして[[ウォーバニット]]に身を守らせた。
メタビーを限界まで追い詰めるも、なおも食い下がるイッキを前に本気の戦いを見せる。
だが、その中で裏で通じていたサケノスケーーサケカース達が[[魔の十日間]]事件の再現を目論んでいたことを知る。
ウォーバニットに自身を騙していたロボロボ団の打倒を命じるも、ウォーバニットはメタビーーー初めて得た好敵手とのロボトルを優先。
結果として[[レアメダル]]の共鳴が発生し、全ての元凶である[[ドクター・ヘベレケ>ヘベレケ博士]]が姿を現したのだった。
ヴィクトルはこの事態を止める術が、レアメダルの破壊しかないことを快盗レトルトから聞かされ、&bold(){ウォーバニットのメダルの破壊を即断}。
&bold(){だが、それは一番確実であるが、楽な選択肢でもあった}。
**パートナーへの弔い
イッキはヴィクトルを制止するとメタビーを止めようとして、その精神世界に入り込むという危険を冒しながらも、何とかメタビーを現実に呼び戻すことに成功した。
&bold(){メダロットとぶつかりあいながら友情を育む、厳しくもある選択肢を選んだイッキとメタビーが、事態を収束させたのだ}。
復活したウォーバニットは、メダロットと人類がどちらが偉いかという話ではない、とドクター・ヘベレケの計画を否定。
計画が頓挫したことで逆上したドクター・ヘベレケは、自身を模したメダロットを投入。
しかし世界大会の猛者達の前にほとんどが撃破され、スタジアムもスミロドナッドのシャドウソードで墜落。
窮地に立たされたドクター・ヘベレケに対してヴィクトルは、引導を渡さんと殴り掛かろうとしたが、それを狙ってドクター・ヘベレケ型メダロットが銃口を向けた。
彼をその光条から守ったのは、ウォーバニットだった。
ヴィクトルは命令以外の行動をとったことを咎めたが、ウォーバニットは&bold(){私のパートナーはあなたしか考えられない}と告げ、ドクター・ヘベレケ型メダロットの爆発に巻き込まれて大破した。
ウォーバニットの言動の数々は、メダロットーーウォーバニットをただの道具として扱ってきたヴィクトルにとって、驚くべきものだった。
セレクト隊が救助に現れた中でヴィクトルは、スタジアムにひとり残った。
&bold(){こいつにも弔いは必要だ}、とだけ口にして。
彼の心境に少なからぬ変化があったのは、言うまでもないだろう。
**再出発
崩壊したスタジアムに残っていたヴィクトルだったが、ウォーバニットのカブトメダルがメタビーが引き起こした&bold(){先祖返り}により光を放っていたのを見ると、スタジアムを離れる。
ドクター・ヘベレケとの決戦には間に合わなかったが、彼には戦うべき相手ーーイッキが存在した。
世界大会の一件によって、メダロットという存在への認識を改めたヴィクトルは、&bold(){今までとは違う晴れやかな顔でイッキに再戦を申し込む}。
そして[[ヒカル]]が用立てたレプリカモデルによって復活したウォーバニットと共に、イッキとメタビーと再びロボトルに及ぶ。
その結果は最終回の特別版エンディングのカットによれば、イッキの惨敗。
精神面が変わろうとも、彼の強さは本物だったということである。
なお、世界大会をめぐる混乱についての後処理がどの様になされたかは不明。
だがイッキが次回作のメダロット魂にて、ロボトル世界大会準優勝と語られていることから、彼は連覇を成し得たと考えられる。
**その後のヴィクトル
最終回の特別版エンディングでは、&bold(){何故か天領邸で食事をしている}シーンが描かれている。
次回作であるメダロット魂では、彼に限らず一部主要人物は姿を見せなくなった。
だが、エンディングの写真のカットの中に、チドリと写っているものがある。
恐らくは先の天領邸での食後に撮ったものだろう。
*後年の作品への影響
ヴィクトルはアニメ版オリジナルキャラクターである。
だが、後年のメダロットシリーズ作品のキャラクターには、彼の設定をオマージュした様なキャラクターが登場している。
[[メダロット再〜リローデッド〜]]にて登場したアメリカ代表ワイルドベアは、&bold(){[[ウォーバニット]]と同じKLN型の[[マーサイモラン]]をパートナーとしていた}。
また、方向性こそ違えど&bold(){冷徹さや、ヒールとして描かれていた}点は、ヴィクトルと重なる。
ただし、アニメでは同じチームであった[[ライノラッシュ]]は、&bold(){皮肉なことに対戦したドイツ代表イリーナのメダロットとして登場している}。
コンゴ代表イーグルは、&bold(){アフリカ圏のメダロッター}である点や、[[アークビートルD]]と[[ティレルビートル]]ーー&bold(){ KBT型とKWG型という主役格のメダロットを使用していた点や、緻密なロボトルをしていた}点がヴィクトルに近い。
ただしイーグルは、ヒールとして描かれたヴィクトルとは異なり、&bold(){ベビーフェイスかつ味方側}であった。
韓国代表のハクは、[[相手>ブラックビートル]]の[[メダフォース]]を[[味方>トレミー]]を盾にさせることで防いだり、[[自身が操っていたメダロット>フレイムティサラ]]に&bold(){相討ち覚悟の命令を死ねの一言で命じる冷酷さ}がヴィクトルに通じる。
なお、ハクのパートナーメダロットは、&bold(){よりにもよってヴィクトルに倒された[[スミロドナッド]]だった}。
*関連人物
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[イッキ]]|決勝戦の対戦相手、満腹メダロッターから好敵手へ|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[チドリ]]|水をはねられ自宅に招いた|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[サケノスケ>サケカース]]|メダルの取引をしていたクライアント|
|BGCOLOR(#FFFFD0):[[鮟倉具視]]|方向性は違うが同じヒール格のメダロッター。&br()こちらは徹頭徹尾ヒール|