私の名前はレーテ=オミリティコス。そして、こいつはプロメテウス。
『こいつって言うな』
…………まぁそんなことは一旦置いておこう。
「私は思うんだよ、プロメテウス」
『どうした突然』
「私はそこまで強くないし、助けは呼べない」
『確かにな。お前はまだそんなに強くない。しかもお前は喧嘩別れみたいな感じでチームから出ていったからな』
「そこは悪かったとは思うんだけどさ…………だからってどうしてこうなるんだよぉ!」
『どうした突然』
「私はそこまで強くないし、助けは呼べない」
『確かにな。お前はまだそんなに強くない。しかもお前は喧嘩別れみたいな感じでチームから出ていったからな』
「そこは悪かったとは思うんだけどさ…………だからってどうしてこうなるんだよぉ!」
レーテは現在、小型のドラゴンであるホート……の大群、【ホート・ナイル】に追われているのだ。
「ほんっとにさぁ!なんでこうなったんだよ!私があいつらに勝てるわけ無いじゃん!」
『おぉ……上手く避けてる、ほらがんばって逃げなよ』
「テメェ後で覚えとけよ!」
『おぉ怖い怖い……あ、右斜後ろから来てるよ』
『おぉ……上手く避けてる、ほらがんばって逃げなよ』
「テメェ後で覚えとけよ!」
『おぉ怖い怖い……あ、右斜後ろから来てるよ』
漫才のようなやり取りを交わしている間にも右斜め後ろからホートの鈎爪が来るが、これをレーテはギリギリで回避する。
「危っぶね!…………もっと早く言ってよ!」
『えぇ……もう少し自力で頑張ってよ』
「でしょうね!…………気合で逃げき『回り込まれたけど』…………マジじゃん」
『えぇ……もう少し自力で頑張ってよ』
「でしょうね!…………気合で逃げき『回り込まれたけど』…………マジじゃん」
ホートに回り込まれ、取り囲まれてしまう。
「ここから……どうするべきだと思う?」
『どうするもこうするも頑張って倒すんだよ』
「でしょうね…………やるしかないか」
『お、やる気になったね……頑張れ〜』
「お前は後で殴る!」
『殴れないでしょ……まぁ、がんばって』
『どうするもこうするも頑張って倒すんだよ』
「でしょうね…………やるしかないか」
『お、やる気になったね……頑張れ〜』
「お前は後で殴る!」
『殴れないでしょ……まぁ、がんばって』
レーテはレーヴァテインと勝利の剣を鞘から抜き構える。
「かかってこい、雑魚ども」
そう言って、戦闘が始まった。
────そして数十分後。
「ハァ……ハァ………キツイ、後何体?」
『あと……7体かな』
「あと少しか…………遅い!」
『あと……7体かな』
「あと少しか…………遅い!」
突撃してくる1体の鈎爪をギリギリで避け、炎を纏うレーヴァテインで素早くその首を刎ねる。
「よし、あと6………ゴフッ…………ヤバいな」
後ろに潜んでいた更なる1体の不意打ちによって腹を貫かれながらも、痛みを堪えてレーテはそいつを勝利の剣で切り裂く。
「クッソ……しょうがない、このままやろう」
『6時、9時の方向から2体ずつ来てる』
「了解……勝利の剣、私を守れ」
『6時、9時の方向から2体ずつ来てる』
「了解……勝利の剣、私を守れ」
手から勝利の剣が離れ、レーテをホートの鈎爪を防ぎ、自動で守る。
「今のうちに!……クッソ、動きが悪い」
ホート達の猛攻をなんとか凌いでいるものの、失血で身体が動かなくなってきている。
「しょうがない……[黄泉がえり]、発動」
その瞬間、レーテの身体が光り怪我が全回復する。
『残り復活回数は1回、気をつけてね』
「了解」
「了解」
残りのホートに近づき、2体の首を刎ねる。
「よし……あと1体だ」
素早く近づき連続の鈎爪を避け、攻撃を放つ。
「硬い……こいつがボスだな…………レーヴァテイン、出力最大」
レーヴァテインで炎を限界まで強化し、ホートを焼きながら連続で切り裂く。断末魔を上げる親玉は倒れ、動かなくなる。
「やっと終わった……やっぱり集団戦は苦手だ」
『お疲れ様……で、どこに行く?』
「ヒマラヤ山脈で軽く修行するかな……その後オリュンポスに帰って、大人しく謝る」
『意外だな、お前が謝るなんて』
「今回は私が悪かったし……それじゃあ行こう」
『そうだな』
『お疲れ様……で、どこに行く?』
「ヒマラヤ山脈で軽く修行するかな……その後オリュンポスに帰って、大人しく謝る」
『意外だな、お前が謝るなんて』
「今回は私が悪かったし……それじゃあ行こう」
『そうだな』
そして、レーテはヒマラヤ山脈に歩いていく……そんなレーテを朝日が照らしていた。