人外と人間
人外アパート 機械系人外×女の子 アンダーグラウンド 3
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アンダーグラウンド 3 903 ◆AN26.8FkH6様
バイオノイドに人格と人権が認められるのは、否、概ね人類とは見なされない外観の“異種”の大半(全てとは言わない)にそれが認められるのは人類が寛大であり慈悲深い種族の証明などではなく、ゆるやかに衰退し、減少していく人口に対して一定数の労働力の確保と人類保護の為であるのは周知の事実である。アポロ12号の月面着陸での遭遇以来、常に不安と圧力をかけてくる外宇宙からの訪問者達(彼らは到底紳士とは言い難い振る舞いを度々繰り返した)への武力抵抗要員であり防波堤に過ぎない。人間種よりも優れた運動能力や戦闘能力の高い非人間種達は常に前線で需要があり、その代わり日常では全く求められないという歪な時代に彼ら/彼女らは必死で順応し、生活を送ろうとしていたが、決して生きやすい世界ではあるまい。
さて、バイオノイドの話に戻ろう。強化プラスチックとレアメタル、生理食塩水とシリコン、人工神経で形成された強化脳は生成の過程である程度の方向への発育を誘導出来た。だが、裏を返せば誘導しか出来ない。つまり、“気質”などという大雑把な性格付けはできるものの、それ以外の詳細な性格設定は無理だということでもある。彼ら(基本、バイオノイドは男性型のみ作られる)の大半は勤勉な働き手であり、また、そのような気質を与えられているが、個々の特質であり、性格であり、また趣味の全ては後天的なものである。そのパーソナル/人格は非人間的な外観からは想像出来ないほどにあきれるほど俗っぽく、『人間らしい』。他の非人間種達も同様に(もっとも彼等の場合は100%天然物の脳ではあるが)人間と異なるのは概観だけであるとすら思えるようなユニークな『人間と大差ない』個性を持つ者が多い。まるで、せめて中身だけでも人から逸脱しない為の彼等なりの自衛策ですらあるように思える。そんな彼/彼女等を頑なに『人』と認めぬこの世界を、彼/彼女等はどう思っているのか。決して友好的でない訪問者達に比べれば、彼/彼女等こそが人間の知己であり親愛なる隣人であり、同じ惑星人類であり、家族ではないのか。
ヒトをヒト足らしめるのが『外見』でも『人格』でもないとするなら、何を持ってヒトとみなすのか。
ヒトをヒト足らしめるのが『外見』でも『人格』でもないとするなら、何を持ってヒトとみなすのか。
私は、異形の中に抱くその『心/魂』が、決して異質であると思わない。
200904パーシヴァルwrite
日が落ちかけて周囲が薄赤に染まる頃、不安定な堆積廃物の山の中でぼんやりと膝を抱えて空を見ていたらなんだかまた涙が出てきて、リセは零れ落ちてきたそれをゴシゴシと袖で拭った。
風が出てきて寒かった。暖かくなってきたとはいえ、部屋着で飛び出すものではない。ロングTシャツと短パンに靴下だけという格好で、日の落ちてきた気温をしのげるものでもなかった。
だが、どうしようもない。行く宛てなどない。元々、どこかに行く気もなかった。
この廃物の山が終着だと思っていたのだから。
それに勝手に掘り起こした方が悪いんじゃないか。おまけに警察署で見せられたあの写真!
『イシオス型』をまさかここで見るとは思わなかった。これは運命だと、勝手に舞い上がった自分もまあ少しは原因があるかもしれない。そう、ほんの1mmぐらい。元彼なのだ、連絡先を教えてくれと警察官にねじ込んだのも悪かったかも、知れない。少しばかり。
リセは足を抱え直して、涙のたまった目で夕日を仇のように睨みつけた。
自分の知っているイシオス型とは全く違うパーソナルの『彼』は随分厭世的かつ皮肉屋で人間嫌いだった。工場の作業員をやっているらしい。何があったかこれまでの経緯は聞けなかったが、まあ大体想像はつく。開発用戦闘型バイオノイドが一般バイオノイドに混じって働いているのだ。
多分踏み込まなくてもいいところまで焦って踏み込んでしまったのは自分の方で、早すぎもしたし、手段も不味く、怒らせたてしまったのはわかっている。わかっているのだが。
風が出てきて寒かった。暖かくなってきたとはいえ、部屋着で飛び出すものではない。ロングTシャツと短パンに靴下だけという格好で、日の落ちてきた気温をしのげるものでもなかった。
だが、どうしようもない。行く宛てなどない。元々、どこかに行く気もなかった。
この廃物の山が終着だと思っていたのだから。
それに勝手に掘り起こした方が悪いんじゃないか。おまけに警察署で見せられたあの写真!
『イシオス型』をまさかここで見るとは思わなかった。これは運命だと、勝手に舞い上がった自分もまあ少しは原因があるかもしれない。そう、ほんの1mmぐらい。元彼なのだ、連絡先を教えてくれと警察官にねじ込んだのも悪かったかも、知れない。少しばかり。
リセは足を抱え直して、涙のたまった目で夕日を仇のように睨みつけた。
自分の知っているイシオス型とは全く違うパーソナルの『彼』は随分厭世的かつ皮肉屋で人間嫌いだった。工場の作業員をやっているらしい。何があったかこれまでの経緯は聞けなかったが、まあ大体想像はつく。開発用戦闘型バイオノイドが一般バイオノイドに混じって働いているのだ。
多分踏み込まなくてもいいところまで焦って踏み込んでしまったのは自分の方で、早すぎもしたし、手段も不味く、怒らせたてしまったのはわかっている。わかっているのだが。
言葉は乱暴だったくせに、乳房を触り、太腿を愛撫する手つきは思いのほか優しく、そしていやらしかった。服の上から性器周りをなぞられ、生地越しにクリトリスをつままれ、指を秘所に差し込まれたときにはどうしようもなく自身が濡れていたのを思い出すと、リセは顔が真っ赤になった。
挑発する気で仕掛けたとはいえ、レイプまがいに愛撫だけで達せられ、何度も許しを乞うたがイカされ続けた。自分だって勃っていたはずなのに。彼のGパンの前が立っていたので間違いない。
それは確認した。ざまあみろという気持ちとセックスする対象にもされなかった腹立たしさと一人だけ彼の目の前で何度も達せられた気恥ずかしさでリセは何度も自分の膝におでこをぶつけて「うー」とか「あー」とか奇声を上げた。
まだ耳元に、ぐちゅりという淫らな水音が残っている。体の奥には冷たい感触さえ。
そこらへんはとっとと忘れたい。あれは強制自慰みたいなものだろう。悶々と悶えているリセの耳に、ゴミを踏みしだいていくかすかな足音が聞こえた。
バキバキペキペキペキベキリ、ミシリ。
その足音が一つだったら『彼』が探しに来たのかもしれないという淡い期待でも抱けたかもしれないが、あいにくと足音は複数だった。迷いなく歩くひとつの足音と、それに意思なく付き従うようなノロノロとした多くの足音。
挑発する気で仕掛けたとはいえ、レイプまがいに愛撫だけで達せられ、何度も許しを乞うたがイカされ続けた。自分だって勃っていたはずなのに。彼のGパンの前が立っていたので間違いない。
それは確認した。ざまあみろという気持ちとセックスする対象にもされなかった腹立たしさと一人だけ彼の目の前で何度も達せられた気恥ずかしさでリセは何度も自分の膝におでこをぶつけて「うー」とか「あー」とか奇声を上げた。
まだ耳元に、ぐちゅりという淫らな水音が残っている。体の奥には冷たい感触さえ。
そこらへんはとっとと忘れたい。あれは強制自慰みたいなものだろう。悶々と悶えているリセの耳に、ゴミを踏みしだいていくかすかな足音が聞こえた。
バキバキペキペキペキベキリ、ミシリ。
その足音が一つだったら『彼』が探しに来たのかもしれないという淡い期待でも抱けたかもしれないが、あいにくと足音は複数だった。迷いなく歩くひとつの足音と、それに意思なく付き従うようなノロノロとした多くの足音。
ゆっくりと後ろを振り向く。風に吹き上げられて顔の周りを踊るジャマな長髪をかき上げて、リセはゴミの山の上から王のように眼前を睥睨した。
黒いブルゾンを着込んだ一体のバイオロイドが、数体の青い作業着を着込んだバイオノイド達を引連れて何かの行列のように歩いてくるところだった。
黒いブルゾンを着込んだ一体のバイオロイドが、数体の青い作業着を着込んだバイオノイド達を引連れて何かの行列のように歩いてくるところだった。
「お迎えにあがりましたぜ、お姫さん」
おどけた電子音が、その喉から響いた。志向性のマイクでもついているのか、大分開いた距離に関係なく、その音ははっきりリセの耳に届いた。
「別に迎えに来て欲しくないし、帰るつもりもないから帰って」
「お前の意思なんか関係ねェよ、なんなら足腰立たなくしてから連れ帰ってやってもいいんだぜ?優しく言ってるうちに素直になったほうが身の為だと思うけどな?」
「帰らないって言ってんでしょポンコツ。とっとと帰ってご主人様の靴でも舐めてなさいよ駄犬」
「口の減らねえアマだな」
「お前の意思なんか関係ねェよ、なんなら足腰立たなくしてから連れ帰ってやってもいいんだぜ?優しく言ってるうちに素直になったほうが身の為だと思うけどな?」
「帰らないって言ってんでしょポンコツ。とっとと帰ってご主人様の靴でも舐めてなさいよ駄犬」
「口の減らねえアマだな」
コキリと音を立てて、黒ブルゾンは首を回した。
「なるほど、痛い目に合うのが好きってわけか、そうかそうか、とんだ淫乱女だぜ」
「誰がアンタなんかに…ッ」
「誰がアンタなんかに…ッ」
その言葉を言い終わる前に、ゴミ山に走った衝撃にリセの小さな体が投げ出された。
数メートルは離れて立っていたはずの黒ブルゾンの蹴りが、高く積み上げられたゴミ山の根元へ叩き込まれ、一瞬でその衝撃はゴミ雪崩を巻き起こす。
悲鳴を口の中で押し殺しながら、地面に叩きつけられる前に、リセの身体はゴミ雪崩の中に消える。
数メートルは離れて立っていたはずの黒ブルゾンの蹴りが、高く積み上げられたゴミ山の根元へ叩き込まれ、一瞬でその衝撃はゴミ雪崩を巻き起こす。
悲鳴を口の中で押し殺しながら、地面に叩きつけられる前に、リセの身体はゴミ雪崩の中に消える。
「あり?まさか埋まっちゃった?まさかね?ゴミとはいえ、そんなにゴミ過ぎるわけないよね?」
首を捻りながら黒ブルゾンは彼女が消えたと思しきゴミ山の一角に立ったが、発酵し、熱を発する廃棄物も多く、熱源感知などで彼女の体温を拾い上げる事もできない。
「しゃーねーな、おいおめーら。ちょっとそこらへん掘り出せ。傷つけんなよ」
ぼんやりと突っ立っていた作業服のバイオノイド達は、その言葉にノロノロと指定された場所をゆっくりと掘り起こし始めた。その動作には己の意思などなく、ゾンビ映画に出てくるゾンビのようだった。
「手間かけさせやがって、見つけたら一発ぶち込んでやらねーとなァ」
ヒヒッと喉の奥で笑ったその鋼の容貌、四つ不規則に並んだ赤いレンズのうち一つが、瞬間、爆ぜた。
「ウォオアッ?!!」
思わず顔面をかばったその左手に飛来してきた何かが突き刺さる。ネジだ。飛んできた方向へ顔を向けたその瞬間、斬撃が顔面を襲った。
ガキィイイインッ
鈍い金属音を残して黒ブルゾンが吹っ飛び、その転がった身体をさらに叩きのめそうと、長物を持った少女が追撃する。ゴミ山から引き抜いたのか、半ばから折れ曲がった1mほどもある鉄パイプを両手で掴み、リセは躊躇なく再度黒ブルゾンの頭部へ叩き込んだ。
「ハハッ!!いいね、そうこなくちゃ!!」
「う……クッ!」
「う……クッ!」
鉄パイプは寸前で止められ、ギチギチと不愉快な摩擦音がそこから聞こえる。リセの細腕のどこにそんな膂力があるのかわからないが、今、鉄パイプには途方もない圧力がかかっているらしく、ミシミシと音を立てて、変形していく。片手で鉄パイプを握ったまま黒ブルゾンはその腕を勢いよく横に振り飛ばした。パイプは黒ブルゾンが握っていた部分でねじ切れ、それを握っていた少女もろとも吹っ飛んだ。雪崩に巻き込まれなかったゴミ山の横腹にその体が叩きつけられ、新たな雪崩が巻き起こる。その雪崩に飲み込まれる前に跳ね起きた少女の平らな腹を、安全靴に包まれた金属の足が蹴り飛ばした。
「ァ…ッくはッ…!!」
たまらず転がったリセの腹を何度も、黒ブルゾンは蹴り上げた。たまらず腹を抱えて身体を丸めたその背中を、頭を、何度も何度も気軽に、まるでサッカーボールでも蹴るようにリズミカルに。
ガツガツガツガツガツと規則的に打撃音が続き、少女の悲鳴がそこに混ざった。
ガツガツガツガツガツと規則的に打撃音が続き、少女の悲鳴がそこに混ざった。
「ヒァ…ッ!や…ッ止め…ッ」
「んー聞こえねェなー。ボールは人間の言葉喋っちゃいけねェんだぜ」
「んー聞こえねェなー。ボールは人間の言葉喋っちゃいけねェんだぜ」
ひときわ強烈な打撃がリセの頭を襲い、ガクガクと震えていた少女の身体が動かなくなる。
黒ブルゾンはその場にしゃがみこむと、リセの服を掴んだ。ビリリと鋭い音がし、ナイロンの短パンとその下のショーツ、綿生地のシャツが紙のように引き裂かれた。
白い肌と形の良い小ぶりな乳房、平らな腹と薄い茂みが露わになる。
何かを測っているように、意識のないリセの身体を色々と舐めまわすように観察していた黒ブルゾンは、自分のはいていたスラックスの前を開けると、怒張した自らの性器を取り出した。
それは金属的な部品であることを除けば、男性器の正確な模造品であり、その規格外のサイズは女性にとっては凶器でしかなかった。ご丁寧に金属製の睾丸らしきものまでがそこにはついている。
黒ブルゾンは口笛を吹きながら意識なく横たわるリセの足を開かせ、薄い茂みの下、固く閉ざしている唇を金属製の冷たい指でなぞった。幾たびかなぞり刺激を与えながら、唇の中まで指を這わしていく。
黒ブルゾンはその場にしゃがみこむと、リセの服を掴んだ。ビリリと鋭い音がし、ナイロンの短パンとその下のショーツ、綿生地のシャツが紙のように引き裂かれた。
白い肌と形の良い小ぶりな乳房、平らな腹と薄い茂みが露わになる。
何かを測っているように、意識のないリセの身体を色々と舐めまわすように観察していた黒ブルゾンは、自分のはいていたスラックスの前を開けると、怒張した自らの性器を取り出した。
それは金属的な部品であることを除けば、男性器の正確な模造品であり、その規格外のサイズは女性にとっては凶器でしかなかった。ご丁寧に金属製の睾丸らしきものまでがそこにはついている。
黒ブルゾンは口笛を吹きながら意識なく横たわるリセの足を開かせ、薄い茂みの下、固く閉ざしている唇を金属製の冷たい指でなぞった。幾たびかなぞり刺激を与えながら、唇の中まで指を這わしていく。
「こんなちっけえ穴で散々咥え込んだんだ、俺のだって大丈夫だよな?」
喜びを隠しきれないような下卑た声で囁きながら、黒ブルゾンは腰を落とし、リセの腰にあてがい、そしてふと、後ろを向いた。
先ほどの命令を受けて、まだ青いツナギのバイオロイド達が愚直に穴を掘っていた。
その群れよりも奥、廃棄所の入口近くに一体、青ツナギが離れて立っていた。
先ほどの命令を受けて、まだ青いツナギのバイオロイド達が愚直に穴を掘っていた。
その群れよりも奥、廃棄所の入口近くに一体、青ツナギが離れて立っていた。
「よお、お前も混じりたいか?レイプショー。俺が全部の穴に突っ込んでからなら回してやってもいいぜ」
「うるせえ黙れ死ね」
「うるせえ黙れ死ね」
赤い四つのレンズを持ったそいつは吐き捨てるように囁くと、足元に転がっていた、半分ほどにねじ切られた鉄パイプをゆっくりと拾った。
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