2番目のシナリオでやる主なこと
2番目のシナリオでは、前のシナリオのデータを承継する必要があります。
また前のシナリオと同じような内容ではつまらないので、多少仕掛けを加えましょう。
そんなわけで次のようなことをやってみたいと思います。
- 幕、霧を張る
- 時間の流れを「地下」にする
- 召喚
- 主なキャラの能力継承
- 途中から仲間が加わる
今度の舞台は、洞窟の中ということにします。敵も2つ登場させましょう。地下だと常識的にドワーフかアンデッドかトロール当たりですので、今回は、アンデッドとトロールにしましょう。
こいつらに同盟を組まれるとまだまだヒヨッ子の Kerolyn 君には厳しすぎますので、アンデッドとトロールも敵対していることにします。
基本的な部分の記述
基本的なところをサクサクと作ってしまいましょう。
[scenario]
#基本の設定
id="2_Searching_in_the_Cave"
next_scenario=3_Last_Battle
name= _ "Searching in the Cave"
map_data="{~add-ons/Save_the_Woods/maps/2_Searching_in_the_Cave.map}"
{TURNS 24 21 18}
{UNDERGROUND}
{SCENARIO_MUSIC "underground.ogg"}
略~
[/scenario]
1番目のシナリオとの大きな違いは、時刻の変化を {DEFAULT_SCHEDULE} から {UNDERGROUND} に変えたことです。これにより地下モードになります。
なお、時刻の変化には、夜明けから順に {DAWN} {MORNING} {AFTERNOON} {DUSK} {FIRST_WATCH} {SECOND_WATCH} があり、これを自由に組み合わせることができ、夕方だと思ったら夜にならずにまた日が登ってくるという変態的な時間の流れにすることも可能です。
召喚はデフォルトで有効です。逆に前のシナリオのユニットを召喚させたくない場合は、ここに disallow_recall=true と記述します。
主なキャラの能力継承
主人公(自軍)の記述
次に Kerolyn 君の記述をします。2番目以降のシナリオでは、だいぶ省略できるようですが、念のため一通り書いておきます。とりあえず、前のシナリオのをそのままコピペして、shroud=yes(幕を張る)だけ追加します。幕の代わりにちなみに霧を発生させるのは、fog=yes です。
#自軍の設定
[side]
side=1
controller=human
team_name=elves
user_team_name= _ "Elves"
type=Elvish Captain
id=Kerolyn
name= _ "Kerolyn"
canrecruit=yes
recruit=Elvish Fighter,Elvish Archer,Elvish Scout,Elvish Shaman
{GOLD 120 100 80}
{INCOME 4 2 0}
shroud=yes
[/side]
これだけで、Kerolyn 君の経験値等は自動的に継承されます。
副官(Lulu)などの召喚
一般ユニットと違い特別に作成した副官などのユニットは、明示的に召喚しないと登場してくれません。[event]~[/event] の name=start 直後に呼び出しましょう。召喚のタグは [recall]~[/recall] です。この時座標も忘れないように。
[event]
name=start
[recall]
id=Lulu
x=30
y=3
[/recall]
[/event]
途中から仲間になるユニット
Kerolyn 君とそのユニットでは心もとないので、ゲームの途中で強力な助っ人を呼びましょう。
トロールに捉えられていた白魔術師を助けると仲間になるということにしましょう(どういう経緯で白魔術師がトロールに捉えられたのか謎ですが。)。
檻を表示する。
まず白魔術師が捉えられていた檻をマップに表示させます。 [item]~[/item] タグまたは{PLACE_IMAGE}マクロで座標と画像を指定します。
[scenario]
略
[item]
x=20
y=7
image=items/cage.png
[/item]
略
[/scenario]
あるいは
{PLACE_IMAGE items/cage.png 20 7}
画像のありかは、Battle for Wesnoth 本体の中の /data/core/images/items/ フォルダの中です。
( Windows の場合 C:\Program Files\Battle for Wesnoth <version>\data\core\images\items
左の画像から右の画像のように檻が表示されるようになりました。
次に味方のユニットが檻のところまで行くと、白魔術師が登場して会話するようにしましょう。
これは「でき事」なので、[event]~[/event] タグを用意します。
また、あるユニットがある場所に「移動」すると発生するイベントなので、name=moveto となります。
[event] # 何かが起きる
name=moveto # 移動によってイベント発生
[filter]
side=1 # サイド1側のユニットが
x=20 # X、Y=(17、7)の座標に行くと発生するよ
y=7
[/filter]
[message]
speaker=Kerolyn # そしたら、Kerolyn が
message= _ "おや、誰かいるぞ?" # てしゃべるよ。
[/message]
[remove_item]
x=20 # X、Y=(17、7)の座標にあるアイテム(今回は檻)をマップから外すよ。
y=7
[/remove_item]
[unit] # 新しいユニットを定義するよ
side=1 # サイド1の仲間
x=21 # X、Y=(16、7)の座標に登場
y=7
id=Poppon # IDはPoppon
type=White Mage # タイプは白魔術師
gender=female # 性は女性
name= _ "Poppon" # 名前は、Poppon
unrenamable=yes # プレイヤーによる名前の変更は不可
[modifications] # 特性付与
{TRAIT_LOYAL} # 忠誠特性
{TRAIT_INTELLIGENT} # 知的特性
[/modifications]
{IS_LOYAL} # 宝珠付き(多分)
[/unit]
[message]
speaker=Poppon
message= _ "助けてくださってありがとうございます。私を仲間に入れてください。"
[/message]
[message]
speaker=narrator
message= _ "こうして、Poppon が仲間に加わった!"
[/message]
[/event]
* 1.10より [removeitem] タグは [remove_item] と変わりました。
魔術師など男女両方いるユニットは、gender=female などとすることにより、性を指定することができます。
最終更新:2014年08月17日 14:02