EclipseのWesnoth用拡張は、長らく更新が止まっているようですので、導入できない可能性が高いと思います。

プログラミングをやっている方なら、キャンペーンをはじめとした Wesnoth のアドオンの作成に統合開発環境(IDE)を使いたいと思うかもしれません。
Wesnoth に特化した IDE は現在ないようですが、UMC(User Made Content) Development IDE という Eclipse のアドオン(*)があります。
このプラグインを導入することで、キャンペーンの管理が容易になったり、終了タグの入れ忘れのような凡ミスが減るなど、開発の効率化が期待できます。
編集画面の例

(*)スダンドアローン版もあるみたいが、結局使うには、Eclipseが必要なようですので、今回は説明を省きます。

導入の仕方をざっと紹介しますが、詳細は http://eclipse.wesnoth.org/download.html からマニュアル(英語)をダウンロードしてください。
Eclipse(3.7 あるいは 3.8)のインストール方法や日本語化についての情報は、他のサイトをあたってください。
なお、後述する Egit は 3.8 にしか導入できません。3.8 は普通に Eclipse のダウンロードサイトを探しても見つからないかもしれませんが、最初から「eclipse 3.8.2」でググるとすぐ見つかります。
(Preiades のプロジェクト(http://mergedoc.osdn.jp)の64ビット以降のMacOSX用「オールインワン版」は、残念ながら新しすぎてダメっぽいです。)

アドオンの要求要件

Windows 32/64、Linux 32/64、Mac 64(32 は Java 6 がサポートしていないため不可)のパソコンで、あらかじめ次のソフトがインストールされていること。
Java 6
Python 2.x
Wesnoth 1.9 以降(?とりあえず現行バージョンが入っていれば可。)
Eclipse 3.7 あるいは 3.8
なお、Ubuntu の場合、Wesnoth 本体に加えて、wesnoth-1.12-tools(「1.12」のところは現時点のバージョンとしてください。)をインストールしておいてください。
 $ sudo apt-get install -y wesnoth-1.12-tools

プラグイン版インストール方法

Eclipse を起動し、ヘルプ(Help)→ 新規ソフトウエアのインストール(Install new Software)をクリックします。
開いたウインドウの 作業対象(Work with): に http://eclipse.wesnoth.org/updates と記入し、一番下の方の「必須ソフトウエアを検索するためにインストール中にすべての更新サイトに接続する」(Contact all updates sites during install to find required software)にチェックがあるのを確認して、追加(ADD)ボタンを押します。
小窓が出てきたら、上段名前には適当な名前を入れ、下団のロケーションは、先ほどの URL のままで OK ボタンを押します。
ウインドウの中程に Wesnoth User Made Content Plugin と出るので左側のチェックボックスにチェックし、次へ(Next)ボタンを押します。このあと2つほど新しいウインドウが開きますが、表示に従って、次へ(Next)、完了(Finish)ボタンを押していきます。
プラグインのダウンロードをしながらインストールを行います。
(しばらく時間がかかります。お茶でも一服しながら待ちましょう。)

初回起動時のウィザード

始めて使用するときに、UMC で参照する アプリやディレクトリ(フォルダ)の指定を行います。
(確かプラグインを入れるとすぐにウィザードが出るような気がしますが、出なかったら、上のメニュー > Wesnoth > Setup Workspace で開いてください。)


入力する項目
 Install name:	任意の名前(中段あたりの Install name:直下のテキストボックスに記入します。)
 Wesnoth Version: 開発に使用するWesnoth のバージョン(現時点では、1.10.x を選択)
 Wesnoth executable path: Wesnoth の実行ファイル( Windows だと Wesnoth.exe )がおいてあるディレクトリへのパス
 Working directory: Wesnoth のゲーム本体のデータが入っているディレクトリへのパス
 User data directory: Wesnoth の個人データ(セーブデータや後から入れたアドオンなどが置かれているディレクトリ)
 WML tools directory: WML のツール類が置いてあるディレクトリへのパス
 Python executable path: Python の実行ファイルが置いてあるディレクトリへのパス
一通り入力したら、「適用」ボタンを押します。
パスが正しく設定されると、アドオンが起動し、Wesnoth のアドオンの編集ができるようになります。
アドオンがうまく起動しない時は、 Eclipse を再起動してみたり、パスが正しく設定されているか確認してみたりしてください。
(設定画面例)
なお、設定後にパス等を変更する必要が出てきた場合は、Eclipseの上のメニューの ウィンドウ > 設定 をクリックして、左のメニューから Wesnoth UMC > Wesnoth Installs で設定し直すことができます。

ちなみに、Ubuntu 15.04〜 の場合は、
 Wesnoth executable path:  /usr/games/wesnoth
 Working directory:   /usr/share/games/wesnoth/1.12
 User data directory: /home/(your_user_name)/.local/share/wesnoth/1.12
 WML tools directory: /usr/share/games/wesnoth/1.12/data/tools
 Python executable path:  /usr/bin/python
となります。

Mac では、次のようになると思います。(自信なし)
 Wesnoth executable path:  /Applications/Wesnoth.app/Contents/MacOS/Wesnoth
 Working directory:  /Applications/Wesnoth.app/Contents/Resources/
 User data directory:  /Users/(your_user_name)/Library/Application Support/Wesnoth_1.12/data
 WML tools directory:  /Applications/Wesnoth.app/Contents/Resources//data/tools
 Python executable path:  すみません。わかりません。
上の2つが入っていれば、とりあえず動くみたいです。

使用上の注意点

この開発環境上でファイルやフォルダを削除しても、add-ons フォルダのキャンペーン内のファイルやフォルダは自動的には削除されません。不要ファイルは手動で削除してください。

(メモ)GIT との連携

(たまたまこれでうまくいったのですが、正しいやり方かどうか不明です。)
  • Egit をインストール(Eclipse のヘルプからもインストールできるが、ubuntu なら S sudo apt-get install eclipse-egit でインストール可能)。
  • eclipse の右上の下向きの三角をクリックして「Git」を開く。
  • 初めてだと左側の「Git Repogitories」ペインに「Add Repository」「Clone a Repository」「Create a Repository」とか出ているので、「Create a Repository」を選んで、レポジトリを作成する。このとき Git と連携させたいプロジェクトのパスを指定する(重要)。
  • 他のプロジェクトのリポジトリを追加したいときは、「Git Repogitories」ペイン上部に並んでいるアイコンから「Create a Git Repository and add it to this view」から新しいレポジトリを作成する。

Mac の eclipse に Wesnoth 用プラグインと Egit をインストールする方法

Mac の eclipse に Wesnoth 用プラグインと Egit をインストールしようと色々やってみましたが、Wesnoth プラグインは、eclipse 3.7 でないとインストールできず、一方 Egit 3.x は、eclipse 3.8 以降でないとインストールできないようで、苦労しました。
結局、eclipse 3.7 をインストール、Wesnoth プラグインをインストール、eclipse を 3.8 にアップグレード、Egit(3.0) をインストールという手順でやれば、なんとか両方入れられるようです。
  1. 公式サイトから Mac(64ビット)用 eclipse 3.7.2(INDIGO)をダウンロードしインストールする。
  2. 上記と同様の方法で Wesnoth 用プラグインをインストールする。
  3. Wesnoth のプラグインのインストールと同様の方法で、ヘルプ>Install New Software で http://download.eclipse.org/eclipse/updates/3.8 を追加して、eclipse をアップグレードする。
  4. 同様に、ヘルプ>Install New Software で http://download.eclipse.org/egit/updates-3.0.1 を追加して、Egit をインストールする。(最後の「-3.0.1」が大事

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最終更新:2020年08月29日 19:44