それでもなお、高みを

作者(匿名可):アデル
マスタリング難易度:システム改変   シナリオ難易度:不明

『イントロダクション』

考えたけど使う事なさそうなので供養。
ソシャゲでお決まりの「ガチャ」を持ち込めないか、というアイデアが発端。
基本パーツ+たからもの、かけら、スキルだけを持たされて始まるシナリオ。
道中、ゴミやがらくたを漁ることでパーツやマヌーバを追加することができる。
パーツやマヌーバはセッション中に与えられる捜索点を支払い、
何かありそうなガラクタの山、アンデッドやメカニカルの残骸を漁る…
要は「ガチャ」をすることで得られる。捜索点は姉妹共通のため、
誰の強化を優先するか、得られた装備を誰が持つのか、など、
緻密な相談、協力が必要。

ド定番のドールの組み方が出切っているこのゲームで
何が手に入るかわからない状況で限られた資材、普段使わないような装備を姉妹間で必死でやりくりするような
緊張感が欲しいと思って考えました。

あらすじ(トレーラー)

ネクロマンサーに敗北したか、飽きられたか…捨てられたドール達。
少女の裸身に、宝物と、思い出と、技能記憶だけを必死に抱きしめながら、このゴミ溜めに落ちてきた。

今、貴女が立ち上がると、他にも何人かが意を決したように立ち上がった。
諦めていない者が、他にもいる。

寵愛さえない、戦えるように設計されたドールですらない貴女方は、果たして這い上がれるのか。
君たちを捨てたネクロマンサーに、復讐を果たせるのか。

事の次第、真相

出発点は死体や残骸だらけの地下のゴミ溜めであるが、上まで行くとここが
教会の地下であることがわかる。教会の最上階にはNCたる神父がいる。
彼はPC1の実父である。


事の発端は最終戦争の最中、この教会のある街に戦火が迫ったこと。
PC1は侵攻してきたアンデッド兵から逃れる為に親友たるPC2を、完全に自らが助かる為だけに
囮の犠牲にし、見殺しにして逃げた。
このことを知ってしまった父=神父は逆上。激情に任せてPC1を殴打し、結局撲殺してしまう。
善良なる信仰者たるべく育てた娘の行いと、自身も娘を殺してしまったこと、この二つが重なって遂には発狂。
「人の本質は殺し、奪い、裏切り、全てを欲し、全てを奪う事にある」
という信念に凝り固まってしまい、神と人間の善性を真っ向否定する事に全てを捧げるアンチ聖職者となってしまった。
正しく生きることを否定し、自らをアンデッドと化し、最終戦争の後は
「新たな娘、聖女」を選び出すことを目的に活動している。

聖女とはつまり、「他者を蹴落としてただ一人這い上がってくる独善を極めた少女」である。
この教会の地下から上階まではその選出のためのステージである。
様々な危険と、そして明らかに姉妹全員には不足気味な量の物資が配置され、
保身の為に武器やパーツを奪い合い、殺し合った挙句、最後の一人が
生き残って上階までたどり着く、それを目的にしている。



登場人物

神父
元は聖人そのもののような人物であり、他者の為に犠牲を払う事を厭わない人間の鑑であった。
娘(PC1)がいるが、信仰者たるべく厳しく教育しており、娘もまた模範的な宗教者に
育っていると信じて疑っていない。それが故に娘が浅ましく保身を図って逃げたと知って
逆上してしまった。
発狂した後は、逆さ十字を提げ、常に凶暴な笑みを浮かべ、死体の解体用の鉈を常に持ち歩く、いかにも
危険な風貌になってしまっている。
人が諍い、奪い合うことを最も尊いとし、それこそがあるべき姿、本能の人間、真実の人間と称える。
逆に、協力し、慈しむことを偽善と称して非常に嫌う。
なので、姉妹が全員無事に上がってくると激しく怒る。

セリフの例
「何と!何という事か!貴女方、もしやお涙頂戴のお仲間ごっこをしてここまで来てしまったと言うのですか!」(初対面時)

「こう考えなかったのですか?『もしここであいつが裏切ったら自分はおしまいだ』あるいは、『ここで逃げれば自分だけが助かる』…
それが普通です!疑わなくては!無垢な笑顔の裏を透かして見なくては!裏切らなくては!他人に下手を掴ませ、自分だけが得を掴むのですよ!」(対面時)

「おや…?娘よ、心変わりしたのですか?他人が命をかけて戦う横で、いつの間にか抜き足差し足そぉーーー…っといなくなっている、
それが貴女のたった一つの美点でしょうに?偽善でしたらおやめなさい、貴女のような半端な独善者には全く似合いません。」(PC1へ)

「おや!その節は娘が大変ご迷惑を!許して下さいねえ、我が娘ながら育ちが良すぎたようで、モノの見事に貴女の命を
ぼろ雑巾の捨て駒にして生き延びてくれました!しかし何でまた友達ヅラして二人並んでいるのです?お人好しのバカもそこまで
来ると笑えもしませんよ。貴女が友達だと思っている相手は今にも貴女の背中を刺すような人物だというのに!」(PC2へ)

「ただの一人!利己独善の体現者、狡猾にして打算的、他者をどこまでも軽く、自らをどこまでも重く量る天秤を持つ者!
私はそのただ一人を愛し、敬い、崇めましょう!叶うなら私をも裏切り、切って捨てるような唯一独善の聖女を!」

「…なぜなのでしょう?あれほど過酷な状況なのに、なぜ貴女方は馴れ合って己自身と真摯に向き合おうとしないのです?
何度やってもこうなってしまう…今度もまた、現れず、ですか。貴女方は解体してゴミ溜め行きです。人間の本質を悟ろうともしていない。
実践する勇気もない。本当に失望です。」(戦闘前)



考えていた仕様

探索や行動判定を設け、成功することで捜索点を貰える。
捜索点とはいわゆるガチャにおける「オーブ」「石」である。
特定のポイントで、この点を消費してガチャが引ける。
引く際には引くどの特性の、レベル幾つのガチャを引く、と
宣言し、結果はマニューバに数字を振ってダイスロールで抽選。
レベル1なら1点、レベル2なら2点消費。

演出としては、捜索点は「どこかの鍵」「有益そうなメモ書き」であり、
それを使って周辺を調べたらパーツやマニューバが見つかりました、という感じ。
あんまり降って湧いたような演出にはしたくない。


キャンペーン前提。
1回目は姉妹側が整わない可能性が高いため、意図的に悪意低め、
難易度低めにした方がいい。
2回目以降、構成を見てそれなりの悪意点の配置を用意する。


戦闘開始前に初期配置の移動を認める。
これはガチャ次第でレクイエムでも素手で戦う状況が発生しかねないため。
(コートのクラススキルが一つ非推奨という事になってしまう。)

姉妹間でパーツの付け替えも可能とする。
これは余った銃などをお下がりとして無装備の誰かに渡すような状況を想定。
ただ、あまりに制限がないとマニューバの総とっかえなど始まってしまうので、
制限か、あるいはコストを設けたい。寵愛を消費とか、あるいは
一部の武装(銃器、刀など)のみ持ち替えを許可するなど。


姉妹側の戦術としては、まず武器なしで戦える構成のドールを何体か用意する。
武器に依存しないスキルを持つコート、ステゴロ特化のバロックなど。
それに、武器による伸びしろが多いレクイエム、タナトスなど。
(銃器の割合が多めな武器ガチャの仕様により、タナトスはやや博打気味か?)

懸念として、本当にPL間でのいがみ合いが起きる可能性が…
例:
「あっその銃欲しい、コンボが完成するから…」
「え…さっきも武器譲ったよね、こっちだってやりたいことが…」
「いや勝ちたいならこっちに渡すべきでしょ」
云々。

そうなっては真面目に神父の思う壺である。
事前に、「姉妹全体の利益を考えつつ、譲り合いの精神をもって臨むこと」を
お願いしておきたい。

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最終更新:2018年01月25日 22:30