病葉の繭 作者(匿名可):tatari
マスタリング難易度:ふつう シナリオ難易度:初心者向け
『イントロダクション』
レギュレーション
1話完結の単発シナリオ
『基本ルールブック』のみでもプレイ可
シナリオ概要
参加PL人数:2~4人
必要時間:3時間前後
合計悪意点:
- PL2人/23点
- PL3人/32点
- PL4人/42点
あらすじ
暗い病室でドールたちは目が覚めます。
姉妹たちと共に、人気の絶えた廃病院の中を調べるうちに、自分たちがどうやらネクロマンシーの産物であり、おぞましい実験台とされていた事を知ります。
徐々に狂気が募る中、ドールたちは少しずつ生前の記憶を取り戻しますが、それはドールたちにさらなる残酷な真実を突きつける悪夢へと変貌するのです。
果たして人気の絶えた廃病院でドールたちが見る、真実とは何でしょうか・・・?
背景と真相
ドールたちを創りだしネクロマンシーの実験台としていたのは、シラセという名の女性のネクロマンサーです。彼女は終末戦争の時代に生きた1人の小児科医でした。心根優しく信念の強い優秀な女医でしたが、戦時下の物資不足、医療資源の枯渇、重篤な環境悪化により、彼女の力及ばず次々と子供たちの死を目の当たりにすることとなります。患者を救えないという事実は、徐々に彼女を追い詰め、やがて発狂。失った子供たちを取り戻すべく、その妄執は彼女を歪んだネクロマンシーの研究へと駆り立てます。
そもそも死者を動かす技術に過ぎないネクロマンシーが、“本当の意味で”少女たちを生き返らせることなどあり得るはずもありません。しかし、シラセ医師の暴走した執念は、その単純な事実の認識さえ曇らせ、かつて自分が救おうとした患者たちの死を弄ぶだけの悪鬼へと彼女を変貌させてしまったのです。
生前のドールたちの正体は、シラセ医師が最後に担当した患者たちです。シラセ医師自身は、“彼女たちを生き返らせるため”に様々な処置を施していると思い込んでおり、壊れてしまった精神はその認識を疑いもしていません。しかし、その実態はドールたちの肉体を弄繰り回し、頑強な戦闘マシーンへと改造する試行実験を繰り返しているだけです。ドールたちはシラセ医師の“治療”の最終段階として、かつての自我に目覚めます。しかし、彼女たちを取り巻く悪夢に等しい現実が、彼女たちの“心”に何をもたらすのか。・・・それはもしかすると、かつて彼女たちの命を奪った病などよりも遥かな苦痛を、ドールたちに与えてしまうかもしれないのです。
トレーラー
暗い病室で、彼女たちは目覚めた。
終末世界の隅っこに佇む、人気の絶えた廃病院で行われる人形劇。
静寂に包まれた白き彼岸との境界で、おぞましい舞台は人知れず幕を開けた。
永い後日談のネクロニカ
『病葉の繭』
失われた過去は、取り戻さなければならない。
シナリオを行う上での予備知識
予備知識というか注意点です。
本シナリオでは、ドールたちの他にはまともな精神を持つキャラクターは登場しません。ネクロマンサーのシラセ医師や、サヴァントのミズハラ看護師は、いずれもとっくに精神崩壊に陥っており根本的に話が通じません。しかし、NCやPLの間でコンセンサスが得られるならば、“実はわずかに心が残っていた”などの演出で、対話を行ってもよいでしょう。こんな終末世界にも、カケラ程度の希望や幸せがあっても悪くないと思うならば、また絶望とは違った趣向のエンディングがあるやしれませんね。
NPCデータ
外見や語り口調については、NCの趣味で適宜変更してください。
- シラセ医師・・・本シナリオのネクロマンサー。設定は「背景と真相」を参照してください。外見は30歳代程度の理性的な女性医師であすが、その瞳に生気はなくシニカルな笑顔が特徴です。彼女に戦闘能力は皆無で、データもありません。ドールが「壊す」と宣言すれば容易に破壊できます。
- ミズハラ看護師・・・本シナリオのサヴァントです。外見は包帯ぐるぐるまきのセクシーな女性看護師です。ネクロマンサーであるシラセ医師から自我を奪われ、“リハビリ”と称した戦闘行為をドールに強要します。データはバトルパートを参照ください。
ハンドアウト
特になし
最終更新:2013年04月08日 01:31