薄明より

薄明より 作者(匿名可):tatari

マスタリング難易度:かんたん シナリオ難易度:初心者向け

『イントロダクション』

レギュレーション

ショートセッション用の単発シナリオ
(ショートセッションについては『基本ルールブック』P124を参照)
『基本ルールブック』のみでもプレイ可

シナリオ概要

参加PL人数:2~4人
必要時間:1時間半前後
合計悪意点:
  • PL2人/14点
  • PL3人/21点
  • PL4人/28点

あらすじ

ドールたちが不意に我に返ると、茫漠と明けてゆく地平線が目に入ります。
周囲には屍山血河の地獄絵図。血みどろの身体を震わせながら、死した少女たちは呆然と立ち尽くします。
大量のアンデッドが相食らう戦場で、彼女たちは数多のアンデッドを屠り、戦い続けていたようです。
一体、いつから?誰のために?何のために?
気が付くと、敵意むき出しのアンデッドたちがドールを取り囲んでいます。周りには背を寄せ合うように立つ、同じ境遇の姉妹たち。
自分たちが戦っていた意味も忘れてしまったまま・・・、“心”を得た愛らしい死神たちが手を取り合うように戦場で舞い踊ります。
そして、凄惨な戦いの末に、ドールたちは1人の少女アンデッドから、自分たちの過去の真相を知るのです。

背景と真相

生前のドールたちは、最終戦争の折、人間として国家に『徴兵』されアンデッド兵士に改造された経緯を持つ兵隊でした。人類滅亡の原因となった戦争の最中、ドールたちは大国同士の争いの最前線に送り出されました。
やがて戦争は人類の制御を離れ、人類が滅びた後も死者たちは戦うための戦争を続けます。戦争のために自我を抑制されたドールたちも、終わりなき最前線で百年間もの時を戦い続けていたのです。
彼女たちがこの終末世界で再び“心”を取り戻したのは、彼女たちが創り出された際に掛けられた1つの暗示ともいえる“契約”が理由でした。
それは『死者として祖国のために百年間の軍務を全うした者は、その兵役を解く』というものです。
このような“契約”がドールたちに掛けられた、その本当の理由を知る者はこの世界にはもはや残っていません。当時、ネクロマンシー技術による『人道的戦争』が叫ばれた中、生きた人間を死者として改造する国家の方針に、わずかな倫理観が抗いの声を上げたのでしょうか。
どうあれ、ドールたちは生前に『徴兵』された時の“契約”に基づき、自我を失った戦闘兵器として百年の兵役を全うしたのです。そして、その末に、ドールたちはかつての自我・・・“心”を取り戻します。
しかし、ドールたちの自我が封印されていた百年の間に、世界はすっかり荒れ果ててしまいました。目が覚めた後、最前線を逃れたドールたちは、自分たちと同じ境遇の1人の少女ゾンビである“墓守”から、上記の真相を告げられます。
この全てが終わってしまった後日談の世界で・・・、ドールたちは如何なる道を歩み始めるのでしょうか?

トレーラー

緩やかに暗闇が明けてゆく。
茫漠とした地平線を埋め尽くす、屍山血河の中で少女たちは我に返る。
周りには血みどろで背を寄せ合うように佇む、同じ境遇の姉妹たち。
一体、己を失ったまま、どれほどの時を戦い続けてきたのか。
誰のために? 何のために?

永い後日談のネクロニカ
『薄明より』

その絶望の答えは、滅びた世界を照らす夜明けの向こうに・・・
ようこそ、後日談の世界へ。

シナリオを行う上での予備知識

予備知識というか注意点です。
本シナリオは、『バトルパート』および『エンドパート』のみから構成されるショートセッション用のシナリオです。(ショートセッションについては『基本ルールブック』P124を参照してください。)
初心者向けの戦闘重視のシナリオとして作られていますが、バトルパートでの手駒構成や総悪意点などを改変すれば、参加ドールの構成や強さに応じて経験者向けのシナリオとすることもできます。

NPCデータ

外見や語り口調については、NCの趣味で適宜変更してください。
  • “墓守”の少女:ドールたちと同じ境遇の少女アンデッドであり、ドールたちよりも早く百年間の兵役を終え、この最前線の付近で暮らしています。彼女は最前線で朽ち果ててゆく、かつて人間であったアンデッド兵たちの墓を掘り、その冥福を祈り続けています。最前線の近くには、彼女が建て続けた夥しい数の墓標が並んでいます。それはドールたちに、かつての戦争・・・そして今なお続く戦争の陰惨さを言葉よりも雄弁に伝えることでしょう。彼女にデータはありません。もし、NCがこのシナリオをキャンペーンのプロローグなどとして使用する場合、ドールたちに真相を告げる“墓守”のキャラクターを別のNPC(キャンペーンで登場予定の重要NPCやネクロマンサーなど)に差し替えても面白いかもしれません。

ハンドアウト

特になし

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最終更新:2013年04月21日 13:02