グルーのパラドックス(grue paradox)とは、Nelson Goodmanが発案したとされる、帰納法に関するパラドックスの一つ。
概要
まず、以下の文(命題)を考える。
A:全てのエメラルドは緑色である。
これは正しいと思われる。
なぜなら、人類がこれまで出会った全てのエメラルドは緑色をしていたからである。
実は、我々はここで無意識に帰納法を使っている。即ち、「これまでに観察したどのエメラルドも緑色であった。だから、(今後観察する物も含め)全てのエメラルドは緑色であるだろう。」という推論を行っているのである。
次に、以下の文を考える。
B:全てのエメラルドはグルーである。
(ここで、「グルーであること」を、「2012年12月21日までに観測したものに対してはそれが緑であること、それ以降に初めて観測したものに対してはそれが青であること」と定める。)
人類がこれまで(この文章を書いているのは2010年6月15日)出会った全てのエメラルドはグルーであったことを考えると、前述と同様の帰納法を用いて、「これまでに観察したどのエメラルドもグルーであった、だから、(今後観察する物も含め)全てのエメラルドはグルーであるだろう。」という推論を行い、文Bも正しいと言う事が出来る。
与えられた推論の前提に用いた事象は全く同一であり、論理構造としても両者は全く同じであるにも関わらず、
文Aと文Bの内容には大きな乖離が生じており、さらに文Bは我々の直感に著しく反する帰結である。
以上が、グルーのパラドックスである。
アメリカの哲学者Henry Nelson Goodmanが著書「Fact, Fiction, and Forecast」に於いて発表した。
コンゴの言葉に「ilunga:どんな悪口も1度目には許し、2度目には我慢し、3度目には許さない様な性格」というものがある。
日本の言葉に「ぶぶづけ:一度薦められただけでは食べてはいけない料理」というものがある。
好きな人との あくしゅは 右手を さしだす。
きらいなヤツなら 左手を。
ビミョーなときはまんなかで。
-ドラゴンクエストIX モンスター図鑑 ホイミスライム より
最終更新:2010年06月16日 13:48