美貌の都の最深部にたどり着いたムーンライトレディ達が待っていたのは最後の敵「くらやみ乙女」だった。
くらやみ乙女「来たね、小娘共!」
日和子(アルテミス)「くらやみ乙女…?」
くらやみ乙女「さすがはあたしの娘達を倒しただけの事はあるじゃないか。だがね、ここまで来た以上帰る事はできないよ。お前達は死ぬんだからね!」
綾(アクエリアス)「あたしたちの力を、甘く見ないでちょうだい!」
日和子(アルテミス)「おばさんなんかに負けないわ!」
くらやみ乙女「小娘がぁ!つけ上がるのもいい加減にしな!」
麗子(ミネルヴァ)「馬鹿ね!怒らしてどうするのよ!」
中ボス戦
くらやみ乙女「ほぉ、やるもんだねぇ…ご褒美をあげなきゃね…私が相手をしてあげるよ!」
ニケ「もうやめて!」
ニケが人間の姿に変わる
くらやみ乙女「お前!?」
日和子(アルテミス)「ニケが女の人に!?」
ニケ「もういいでしょ!この都に残ってるのはもう、姉さんだけよ!これ以上はどうしようもないじゃないの!」
綾(アクエリアス)「お姉さん?」
日和子(アルテミス)「くらやみ乙女って、ニケのお姉さんなの!?」
ニケ「そうよ、私もくらやみ乙女と同じ魔物の仲間…」
くらやみ乙女「仲間だと!?その仲間を裏切って光の者に寝返ったお前に仲間など…姉などと呼ばれる憶えは無いんだよ!」
ニケ「裏切ってなんかない!光と闇とは元は一つだった…それを、争い始めたのは姉さんの方じゃない!一度は光に敗れ"千年の凍結の刑"を受けたのに…今度は人間と争うなんて!」
くらやみ乙女「やかましいよ!お前に何が解かるっていうんだい!もう遅いだよ!光の次は人間につくのかい…そうかい だったらその小娘と一緒に死にな!」
ニケ「いけない!みんな逃げて!」
くらやみ乙女変身!
日和子(アルテミス)「きゃぁー!イカになったぁ!
くらやみ乙女「娘達の分までタップリと可愛がってあげるよ!」
くらやみ乙女の攻撃!
日和子(アルテミス)「きゃぁー!」
弾き飛ばされるムーンライトレディ達
くらやみ乙女「おやおや、もうおしまいかい?この程度で私の気が収まると思うんじゃないよ!」
綾(アクエリアス)「全然歯が立たない…」
麗子(ミネルヴァ)「ここまで来たのにぃ…」
くらやみ乙女「それじゃぁお仕置きも終わりにしてあげようかね!?死んで私に歯向かったことを悔やむがいいさ!もっとも、お前達の魂は私が喰ってしまうがね!」
ニケが割り込んできた!
ニケ「駄目!この子達は殺させない!」
くらやみ乙女「ニケ!この期に及んでまだ邪魔する気かい!?おどき!」
ニケ「今のうち!戦って!」
綾(アクエリアス)「でもニケが…」
ニケ「私の事はかまわないで!早く!」
くらやみ乙女との戦いに勝ったムーンライトレディ達。
しかし、ニケにとっては辛いことであった。
くらやみ乙女「ニケ…お前って子は…いつもあたしの邪魔ばかりして…」
ニケ「ごめん…悪い妹だね…」
くらやみ乙女「ふふふ…妹の腕の中で死ねるなんて…思ってなかった…ありがとう…ニケ…」
ニケの腕の中で息絶えるくらやみ乙女
ニケ「!」
泣き崩れるニケ
ニケ「…こうなる前に…止めたかったのに…姉さんの…馬鹿…!」
くらやみ乙女の最期を看取ったニケを始めとするムーンライトレディ達はシャンヴェルディに帰還する。
光の女王「3人共、良くがんばりましたね。ニケには辛い思いをさせてしまいすまないと思っています…」
ニケ「いいえ、ああするしか無かったと思います…姉は死ぬ事で闇の呪縛から開放される事ができたのですから…良かったんです…」
綾「女王様、私達の目的は果たす事はできたんですけど…ただ。」
麗子「美貌の都の出現で、私達の街が壊されてしまって…」
日和子「とても勝った気が、しないんです!」
光の女王「判りました…あなた方にはご褒美をあげなくてはいけませんからね。私が何とかしてあげましょう…あなた方が人間界に戻った時には街は元通りになって、人々の記憶の中から美貌の都の事は消え去っているでしょう…」
日和子「本当に!?ありがとう、女王様!」
光の女王「さぁ、お行きなさい。」
3人「さようなら!」
3人は消えた
ニケ「女王様…」
光の女王「あの3人が人間界へ戻った時、あの娘達の記憶も失われます…くらやみ乙女と戦った光の戦士ムーンライト・レディとしての記憶が…あの娘達は、本当に普通の女の子に戻るのです。」
ニケ「私、人間界へ、あの子達の所へ行きます!日和子ちゃん達とずっと一緒にいたいんです!」
光の女王「…人間界へのゲートは二度と開かなくしますよ。そうなるとここへは戻れなくなり、あなたは光の加護を失い、人間界と同じ生き物として一生を終える事になりますよ?それでも良いのですか?」
ニケ「構いません!あの娘達とずっといられるならそれでも!」
光の女王「お別れね。」
ニケ「わがまま言ってごめんなさい。さようなら、女王様…」
光の女王「ニケ…元気でね。」
ニケ「はい!」
それから数ヶ月後…
日和子「ニケ!何で起こしてくれなかったのよ!飼ってあげてんだから、たまには御主人様のお役に立とうとは思わないの!…って鳥相手じゃ言うだけ無駄だわね…」
ニケ「また立たされるわよ。」
日和子「何ですってー!誰よ!ニケにこんな事教えたの!…やっだー!遅刻しちゃうー!!」
学園へと急ぐ日和子
麗子「ずいぶんのんびりね。日和子。こんな調子じゃ遅刻するわよー。じゃあねー。」
日和子「人にあれだけ言っといて、結局遅刻してんの?」
麗子「う…うるさいわね…!」
綾「あなたたちまた遅刻したの?もうすぐ高等部になるっていうのに。こんなことじゃ上がれないわよ。」
最終更新:2020年07月05日 21:02