金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿 オペラ座館殺人事件④

オペラ座館殺人事件④


金田一の介入によって有森の殺人の計画は狂い、
有森はターゲットを一人残したまま、計画のラストであった「怪人」の死を偽装するための工作に取りかかっていた。

有森(オペラ座の怪人」のラストでは・・・「怪人」は追い詰められて死ぬ・・!!
その『オペラ座の怪人』に見立てるため、死ぬほど練習した早着替えをし・・・「怪人」の衣装を窓から捨てる)
(金田一が来るのを待ち構え・・・あたかも逆方向から来たかのように、ぶつかる!!)
(この時、俺はこう思っていた・・・・)

有森は金田一とぶつかったショックで目を回しながら、心の中で恨みの念を募らせていた。
有森(金田一ィィィィィ!!お前さえ・・・お前さえいなければァァァァ!!)

有森(そして俺はいよいよ最後の殺人へ・・・今までは『オペラ座の怪人』になぞらえてきたが・・・第3の殺人の失敗によって自らオリジナル殺人を考えなければならなくなった・・・!!そこで俺が考えたのが・・・・)
(時計ボーガンである。時計の短針につけたカミソリの刃で時間がくると糸が切れ、毒を塗ったボーガンの矢が放たれるという、簡単な仕掛けだ)
(これは食堂に仕掛けるこのホテルは一人一人座る席が決まっているため、ターゲットの早乙女涼子を食事中にぶち抜けるという怪人もびっくりの謎である)
(これが俺の答え、『オペラ座の怪人』の向こう側だ!)

そして翌朝・・・・

!?

時計ホーガンの標的となる、早乙女の席に有森が座っていた。
有森(えええええ~~~~~~!?ここ早乙女の席なんですけど!?)

有森「あれ!?俺の席・・」
金田一「いいから空いてるトコ座れって!」

有森(・・・そう、俺はハメられたのだ・・・その後、金田一が謎解きを始めたが正直全然頭に入ってこなかった・・・)

金田一「時間が来れば、犯人は自分から名乗り出る!!」

!?

有森(時計ボーガンは7時10分にセットしてある・・・このままじゃ・・・俺にボーガンが・・・・)

有森が席から飛び退いた。
「有森!?」

そんな有森を金田一が見下ろしていた。
金田一「どうした?有森。ボーガンの矢なんて飛んでこないぜ」

!?

金田一「お前は自分で証明してしまったんだよ、自分が‘犯人‘だということを!!」

そして・・・・謎は全て解かれた・・・・


その後、天使の輪を付けた有森がソファに座っていた。
有森「どうも、有森祐二です。「オペラ座館殺人事件」・・・・いかがでしたでしょうか?」
インタビュアー「―――今回はあの世からの中継ということですが・・・」
有森「ええそうです。死にました。自分で造った時計ボーガンでポックリと・・・・ね
インタビュアー「―――敗因は何だと思いますか?」
有森「・・・・敗因・・ですか。あんまり・・・言い訳はしたくないなァ・・・・・」
「うーん・・・でも、そうですね・・・」
「やはり・・・金田一を孫と侮ったことですかね・・・その油断がミスを生んだのかなって・・・緒方先生の時ですよね・・・・最大のミスは」
「・・・・・まあ・・でも・・・・あれは突然のアクシデントだったし・・・・逆に言えば」
「アクシデントに対応できるアドリブ力・・・それを持った犯人なら・・・金田一に勝つこともできるんじゃないかな・・・・」
「そんな奴どこにいるのかって?意外と近くにいるかもしれませんよ?学園の中とかね・・・」

(ファイル②に続く・・・)

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最終更新:2019年11月16日 20:31