美少女戦士セーラームーンCrystal SeasonⅢの第1話

ファラオ「光が目覚める。このオメガエリアで。我らが聖地を、破滅に導く光。別の光も見える。星の光、星の守護の輝きだ。我らが住む世界に…近しいパワーに溢れたこのエリア。
その巨大なオーラに皆引き寄せられる。星の守護の輝きの中で、我らが命の源タイオロン・クリスタルに近しい光を感じる。魅かれる… だが、この聖地は我らのもの。
我らがここに新世界を築くのだ!誰にも邪魔はさせぬ。異物は消去せよ!」
カオリナイト「分かっておりますわ、師ファラオ90。」
ファラオ「破滅の光、目覚めさせるな。」

セレニティ・エンディミオンを含む守護戦士が倒れるビジョンが写る
?「目覚めよ、時は来たれり。三つのタリスマンに導く光。破滅の始まりなり。」


ACT27
無限1
予感・前編

ほたる「はっ!」
衛「はっ!(何だ?今の夢は?)」

レイ(何?今の火のお告げは?)

うさぎ「何だか眩しいわ…。何の光?ベルの音?もしかしてこれは… …あたしとまもちゃんの結婚式の鐘の音?」
目覚まし時計が鳴る
育子「うさぎ、8時過ぎてるわよ。」
うさぎ「ああっ!」
慌てるうさぎ
うさぎ「どうして、もっと早く起こしてくれないのよ!?」
育子「何でこうなのかしらね、あの子は?」
ちびうさ「本当だよね、育子ママ。いつまでたっても子供だから、うさぎは。」
キャスター「さて、次のニュースです。昨日、港区の公園で正体不明の怪物が出現。近くにいた私立無限学園の生徒達を襲っている。奇怪な事件が発生しました。
目撃者は公園にいた、同じく無限学園の女子生徒が… 突然怪物に変身したと話しており。関係者はこれは先祖返りの一種ではないかと。」
ちびうさ「先祖返りって何、謙之パパ?」
謙之「人類の祖先はね、ゴリラみたいな姿なんだよ。その姿に戻る事だね。」
ちびうさ「ふーん…。」
謙之「でも、怪物になるなんて本当かな?」
ルナ(先祖返り?人間が怪物に?)
うさぎ「行って来まーす。」
ちびうさ「あたしも行かなきゃ。謙之パパ、行って来まーす。」
謙之「ああ、気をつけて行っておいで。」

一の橋公園
走るうさぎ
待つ衛
うさぎ「ごめん、まもちゃーん。」
衛「遅い、うさ。先に行こうと思っていたところだ。」
うさぎ「まもちゃーん、遅れてごめんねー。じゃあ、明日からは遅れないようにするから。
だから、ね。おはようのキス。」
ちびうさ「おはよう、まもちゃーん。」
うさぎ「ムカ!」
ダイアナ「おはようございます、衛様。」
衛「やあ、ダイアナ。おはよう。」
ちびうさ「あ、そうだ。うさぎ、お弁当の忘れ物よ。」
受け取るうさぎ
ちびうさ「いい加減、早起きして朝食を摂った方がいいわよ。一日の活力の元は朝食なんだから。」
衛「ちびうさ、いい事言うなあ。」
うさぎ(こんな調子のいい子と小生意気な餓鬼!)
うさぎ(ナレーション)「実はこの子、未来からやって来たあたしとまもちゃんの子供です。30世紀の未来からセーラー戦士の修行をしに過去やって来て。現在あたしの家に居候中。」
?「ちびうさちゃーん。」
ちびうさ「あっ、ももちゃん達だ。行って来まーす。」
うさぎ(ナレーション)「ブラック・ムーンと地球の未来を懸けた激しい戦いも… …夢の彼方。あたし、月野うさぎと平和な日々が続きます。」
接吻する衛
?「目覚めよ。破滅の始まり。」
衛「! …。」
うさぎ「まもちゃん?」
衛「いや、何でもないよ。」
うさぎ(ナレーション)「いつも幸せだなと思った瞬間、ふと不安がよぎるの。
この幸せは長続きしないのも、そんな気がする。仕方ない、か。宿命だもん。何があったって乗り越えられるわ。それが使命を背負ったあたしの試練なら。」

とあるプール
みちる「海王丸?おはよう。そろそろ彼を迎えに行かなくちゃ。遅刻するわ。」

眺めるみちる
みちる「今日は海が荒れそうね。」

とあるサーキット場
車を走らす
「はるか!お前直線の所、全開ですっ飛ばしただろ!?」
はるか「最高だよ、このマシン。もっと飛ばしたかった。」
「駄目だよ。馴らしなんだから。5000回でキープって言ったじゃないか。壊れちまうよ。」
「凄い人気なんですね、彼。」
「知らないのか、お前?天王はるか。久々に日本が誇る若き天才レーサーだよ。そしてあれが、はるかの愛機、天王丸とはるかの彼女の愛機、海王丸。これがヘリで登校か、凄えな。」
はるか「もしもし、みちる?遅かったじゃん。今日は風が荒れてるな。」

無限洲通り
「ねえ、あれ海王みちる、バイオリニストの。」
「はるかと付き合ってるって本当だったの?」
「ショック。」
「悔しいけど、お似合いのカップルよね。」
「二人共、同じ学校だしね。」
「ほら、今、話題の。」
「ああ、あの無限学園ね。」

うさぎ「はいっと。こんにちは、元基お兄さん。」
元基「いらっしゃい、うさぎちゃん、なるちゃん。」
亜美「遅ーい。うさぎちゃんを待ってる間にもう一冊読み終わっちゃったわよ。」
うさぎ(ナレーション)「この子は水野亜美ちゃん。IQ300の心優しき天才少女。」
レイ「まっ、うさぎが一番どん尻だと思っていたけど。」
うさぎ「酷ーい、レイちゃん!」
うさぎ(ナレーション)「このクールビューティーは火野レイちゃん。霊感の強い神社の巫女さん。」
美奈子「ああ、待ってたのよ、うさぎ。」
うさぎ(ナレーション)「愛野美奈子ちゃん。あたし達がセーラー戦士に目覚める前からセーラーVちゃんとして戦っていたの。」
まこと「早く、早く。このゲーム面白いよ。」
うさぎ(ナレーション)「恋多き怪力少女、木野まことちゃん。植物が大好きでお料理がとっても上手。
あたし達、前世からの運命で結ばれたセーラー戦士。5人一緒なら、どんな試練もへっちゃらだよね。」
うさぎ「へえ、バトルラップ?皆でレースする奴?」
まこと「そう、本物のレースが体感できるよ。」
美奈子「はい、ヘルメット。」
まこと「クラッチを上げて、エンジンをかけて。」
うさぎ「凄いエンジン音!本格的。」
まこと「どんどんギアチェンジしてから、高速まで一気に。」
うさぎ「本当の車を運転してるみたいで怖い!」
?「もっとアクセル踏み込んで、回転数を上げるんだ。」
うさぎ「えっ?誰?」
アクセルを踏み込むうさぎ
美奈子「凄い!あっと言う間に周回遅れ、挽回した!」
「凄えよ、あいつのタイム。」
「あの走り、本物レーサー並みだぜ。」
「今何km出してんの、あいつのマシン?400km!?」
美奈子「うさぎ、危ない!」
うさぎ「え?」
なる「大丈夫?」
うさぎ「クラッシュのショックも本格的なのね。」
美奈子「うさぎ、凄いスピード出してたよ」
ヘルメットを外すうさぎ
うさぎ「ヘルメット被ってると、何かスピード感全然ないよ。」
?「へえ?」
うさぎ「ん?」
はるか「そんな事思うなんて、レーサーとしての素質あるよ。」
うさぎ「…。」

肩に接触する二人
鏡が落ちる
衛「すみません。!」
みちる「あなた…。とても気高い目をしている。前世は王子様かしら?」
衛「どうしてそんな事が分かる訳?」
みちる「これは、前世を映す鏡なのよ。」
衛「…。」
はるか「じゃあ、また。レースしようぜ、お団子頭。」
美奈子・まこと「格好いい!」
うさぎ「…。」
ゲーセンを後にするはるか
みちる「ごめんなさい、変な事言って。気を悪くしないでね。さよなら。」
衛「…。」
みちる「随分仲良くやってるね。」
はるか「妬いてるの?」
みちる「まさか。」
はるか「あのお団子、まだ子供って感じで、可愛かったよ。」
二人を見届けるうさぎと衛
うさぎ「…。」


道中を歩く一同
美奈子「見たわねえ。」
まこと「久々に恋の予感って奴?」
なる「ねえねえ、うさぎ。」
うさぎ「?」
なる「あの格好いい人。絶対に有名人だよ、どこかで見た事あるもん。」
亜美「あの制服…。そうだわ、無限学園の制服よ。」
美奈子「無限学園?」
うさぎ「無限学園?」
なる「嫌だ、知らないの?」
海野「東京湾の埋立事業で今、最大の商業地区三角州、その中の無限地区にある私立の新設校ですよ。」
うさぎ「海野、いつの間に?」
美奈子「無限学園といえば、タレントやオリンピック選手。さらには音楽家等々。多彩な生徒が集まる最近、話題の天才学園。」
亜美「詳しいのね、美奈子ちゃん。」
美奈子「未来をときめくアイドルだって通ってるし、校内にはコンサートもできちゃう超ビッグなホールもあるんだって。
学校へ行くだけでアイドルに会えるだなんて、私も転校したい。」
まこと「ミーハーだなあ。」
レイ「学祭と言う事はつまりうさぎには縁のない学校って事よ。」
うさぎ「グサッ!」
亜美「レイちゃん、はっきり言い過ぎよ。」
うさぎ「からのガクッ。亜美ちゃん。」
なる「ほら、見て。やっぱりどこかで見た事があると思ったら。さっきの人レーサーだって、天王はるか。」
うさぎ「へえ?本物のレーサーだったんだ?そりゃうまい訳だよね。」
美奈子「十番商店街、よく来るのかな?」
まこと「また会えるかも。」
なる「あっ、ほらあの無限学園の子達。」
まこと「女の子の制服、可愛いよね。」
美奈子「ねえ!」
うさぎ「あっ!」


卵が少女の体に取り込み、ひびが入り、割れる
「ウォォオオオ!!」
うさぎ「…!」
衛「なるちゃんと海野は俺が。ここは頼む。」
うさぎ「オッケー、まもちゃん!」
美奈子「皆、変身よ!」
うさぎ・亜美・レイ・まこと「うん!」
うさぎ「ムーン・コズミック・パワー・メイクアップ!!」
ムーンに変身するうさぎ
亜美「マーキュリー・プラネット・パワー・メイクアップ!!」
マーキュリーに変身する亜美
レイ「マーズ・プラネット・パワー・メイクアップ!!」
マーズに変身するレイ
まこと「ジュピター・プラネット・パワー・メイクアップ!!」
ジュピターに変身するまこと
美奈子「ヴィーナス・プラネット・パワー・メイクアップ!!」
ヴィーナスに変身する美奈子
ムーン「愛と正義の、セーラー服美少女戦士、セーラームーン!月に代わって、お仕置きよ!」
マーキュリー「水の星!水星を守護に持つ知の戦士!セーラーマーキュリー!水でも被って、反省しなさい!」
マーズ「火の星!火星を守護に持つ戦いの戦士!セーラーマーズ!火星に代わって、折檻よ!」
ジュピター「雷の星!木星を守護に持つ保護の戦士!セーラージュピター!痺れるくらい、後悔させるよ!」
ヴィーナス「美の星!金星を守護に持つ愛の戦士!セーラーヴィーナス!愛の天罰、落とさせて頂きます!」
ムーン「あれは!」
ジュピター「先祖返り!?」
マーキュリー「中に女の子が取り込まれているわ!」
マーズ「邪気を払うわ、悪霊退散!!」
お札が消滅する
ヴィーナス「あたし達に任せて!ジュピター!」
頷くジュピター
ヴィーナス「ヴィーナス・ウィンク・チェーン・ソード!!」
ジュピター「ジュピター・ココナッツ・サイクロン!!」
二つの必殺技が炸裂する
消滅するダイモーン
少女を抱きとめるジュピター
卵が消滅する
ムーン「今のは?」
ジュピター「救急車を呼ぶんだ、急いで!」
「は、はい!」
ヴィーナス(この視線…。まだ敵が!?)
マーズ「ヴィーナス?」
ヴィーナス「ううん、何でもない。」
ムーン(何だろう、これ?怪物に変身する瞬間、ブローチが…。幻の銀水晶が反応している。)
ルナ「これは、先祖帰り…。」
アルテミス「間違いない。」
ルナ「今朝のニュース、皆も見たでしょ?怪物に変身し、人を襲った先祖返りのニュース。」
一同「うん。」
アルテミス「それじゃ、無限学園の生徒から?」
頷くルナ
うさぎ(新しい敵?)
亜美「無限学園…先祖返り…。」
レイ「怪しい臭いがするわ。」
美奈子「これはもう、無限学園を調べに行くっきゃないわね?」
レイ・まこと「うん。」
亜美「うん。」
うさぎ「うん。行こう、無限学園へ!」


(続く)

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最終更新:2018年01月29日 07:52