父「消えてくれッ!!!魔神よっ!!!」
ウルトラの父が、究極魔神シーダに自分のエネルギーを上乗せしたウルトラキーの一撃を放とうとしていた。
父「!!」
だが、シーダの口から放たれた衝撃波がウルトラの父をはじき飛ばした。
父「うわああッ・・・・!!?」
セブン「!!」
メフィラス「・・・・衝撃波っ・・・・!!!」
父「!!」
ウルトラの父はウルトラキーを手放してしまった。
父「し・・しまったっ・・・・!!!」
ウルトラの父はウルトラキーを取ろうとするも、シーダの上半身であるシラリーが分離して、ウルトラの父をはじき飛ばし、地面に叩き付けた。
ウルトラキーも地面に落ちた。
メフィラス「セブン!!父をっ!!!」
セブン「おっ・・・おう!!」
メフィラス「キーはオレがひろう!!ほかのヤツらはここを動くなっ!!!」
メフィラスとセブンはシェルター船から飛び出した。
シーダの下半身であるコダラーがウルトラキーの近くを進んでいた。
メフィラス「!!」
「おおおッ!!?ちぃッ・・・!!」
「!!」
メフィラスはコダラーの踏みつけをかいくぐり、ウルトラキーを手に取ったが、
シラリーの右手に捕まり、地面に叩き付けられた。
メフィラス「ぐぼオッ!!!」
セブン「メフィラ――ス!!!」
サザビラー「もうダメだぁぁ―――っ!!!なにもかもオシマイだぁぁッ!!!死ぬまえに一度キレイな色紙にサインしてきたかった――」
ヤメタランス「静かにッ!!!」
ヤメタランスが元親分のサザビラーの顔面をしばいた。
メフィラス「くっ・・・!くっ・・・!!」
合体したシーダがメフィラスを狙って、口から光線を撃とうとしていた。
その時、空から落ちてきた光がシーダの右手を切り飛ばした。
シーダ「グギョ~~~~ッ」
メフィラス「お・・・おおっ・・・・!!!」
セブンたち「「「超闘士ウルトラマン!!!!」」」
空から駆けつけたのは、ウルトラクラウン無しで超闘士となったウルトラマンだった。
セブン「ム・・・ムチャだっ!ウルトラマン!!クラウンなしで超闘士になったら三分しかもたないのをわすれたのか・・・!!?」
メフィラス「・・・いや、いい判断だ・・・!どうせあの究極魔神にかかってはオレたちなど一分ももたん。三分以内でやれるだけやるのが得策!!」
「・・・おまえらしいわ!!!」
ウルトラマン「・・・・私らしい・・・か!ありがとう!!!」
(魔神よっ・・・!!いくぞっ!!!おまえは底なしに強いのだろう・・・だから私もぜいたくはいわない。仲間たちの生命をとりあえず救える・・・・それだけで・・・!!)
「この生命懸ける価値があるッ!!!」
シーダ「グワォォォォン!!!!」
超闘士ウルトラマンとシーダが激突し、互角に渡り合う。
エース「ヤッパ・・・すげぇっ!!!」
レオ「ケタ違いだ・・・!あの人だけはっ・・・・!!!」
アストラ「でもあのままじゃ・・・ウルトラマンはっ!!」
超闘士としての活動限界を示す、ウルトラマンのカラータイマーが点滅を始めた。
エース「カ・・カラータイマーがっ・・・・!!!」
80「あと一分しかないっ!!」
ジョーニアス「ウルトラマン!!!」
ウルトラマン(なっ・・なんの!!!この身が動く限りはあきらめん!!!)
ウルトラマンがシーダの攻撃を耐えるも、羽ばたきに吹き飛ばされた。
ウルトラマン「あう・・・ッ」
メフィラス「!」
ウルトラマンが地面に叩き付けられ、シーダが右腕を上げると切断された右手が浮き上がり、右腕に戻っていった。
エース達がメフィラスの元に来た。
エース「だっ、だいじょうぶかよ、おい!!」
レオ「はやくシェルター船へ!!」
メフィラス「バ・・バカ者!!こっちにかまうな!!!いますぐ全員をつめこんであの船で逃げるんだ!!・・・あいつの気持ちをムダにするのか!!?」
エース「・・・・えっ!?」
メフィラス「はなっからあいつは魔神に勝てるとは思ってないんだ!・・・あの宇宙一強いはずの男が・・・オレたちの捨て石になろうというんだぞっ!!これで調査隊の連中を殺してしまったらなんといってヤツにわびればいんだっ!!!」
エース「ううっ・・・で、でもよォ・・・」
メフィラス「セブン!!このバカはあてにならん!闘士マンやオレにはかまわず、まずみんなを救えッ!!!父と・・・このキーも・・・!!」
ウルトラマン「うがああ~~~~っ!!!」
ウルトラマンはシーダに踏みつけられ、カラータイマーもより激しく点滅しだした。
レオ「あ・・あ・・・・もうほんとうにダメだっ!!!」
シーダが一度、足を上げてからウルトラマンを踏みつぶそうとしたが、
ウルトラマンはその足を受け止めた。
セブン「!!!」
シーダ「グルル・・・」
ウルトラマン「ま・・まだだっ!!!まだ動ける!!!この身体が動く限りは・・・・G(グレート)!!!パワード!!!タロウ!!!彼らの分までっ!!!!」
レオ「ど・・どこにあんな力がっ・・・・!!!」
エース「がんばれー」
セブン「逃げるんだエース!!」
エース・レオ「!!」
セブン「うしろめたい気持ちに負けてウロウロしてる場合じゃない!!ハンパな気持ちであそこまでがんばれると思うのか!!?いまは地球人たちをぜったいに救うことがオレたちにできるすべてだっ!!!」
エース「わ・・・わかったぜっ・・・!!」
セブン(・・・だけど、それはそれとしてマンやメフィラスをただ見捨てていくこともオレにはできない!!)
「ウルトラの父!!お願いがあります!!!」
父「・・・!!?」
ウルトラマンの足がめり込んでいく。
ウルトラマン「ぐああ・・・・あ」
「!!」
セブンとメフィラスがウルトラキーを構えていた。
ウルトラマン「メフィラス・・・・セブン・・・!!」
セブン「・・・ダメでもともと・・・・父ほどのエネルギーはなくても、もう一度オレたちの手でこのキーを撃ってみるしかない!!」
メフィラス「・・・引き金を引くのはオレだ!おまえはエネルギーだけをよこせばそれでいい!!」
エース達は、ウルトラの父を連れてシェルター船に戻っていた。
エース「メフィラスの野郎・・・キーをはなしやがらねェんだもんなァ・・・!」
父「・・・・こうなれば彼らにまかせるしかあるまい・・・・」
セブン・メフィラス「「くらえーーーーッ」」
セブンとメフィラスがウルトラキーから放った一撃は、シーダを直撃し、胴体以外を消し飛ばし、その余波が時空を歪ませた。
セブン「うわわッ・・・・」
エース「わッ・・・時空がっ!!」
セブン「や・・・やったかッ・・・・!!」
メフィラス「・・・さすがウルトラの国の秘宝!!!とんでもない威力だわ」
しかし、シーダは残った胴体から体の再生を始めた。
セブン「!!さっ・・・再生かッ・・・・!?」
メフィラス「一瞬でできるわけでもあるまい!!ウルトラマン!!!いまだ、とどめをっ・・・・!!!」
ウルトラマンは倒れ、カラータイマーの輝きも完全に消えていた。
レオ「ま・・・まさか・・・・」
80「そんなっ・・・・」
ジャック「時間・・・切れっ・・・・!!?」
エース「う・・うそだろ・・・・」
エースは力なく座り込んだ。
セブン「立てっ!!立ってくれぇぇっ!!!闘士マーーン!!!」
シーダは再生を終えようとしていた。
メフィラス「こうなったらもう一発ッ・・・!!」
セブン「だめだ!いまので全エネルギーを使いはたしたッ・・・!!」
メフィラス「立て!!立ちやがれッ!!!おまえなら・・・おまえならできんはずはないッ!!!立って闘えーーーっ!!!超闘士ウルトラマーーーン!!!!」
真っ黒い空間に浮かぶウルトラマン。その側にゴーデスに乗っ取られていたGが現れた。
ウルトラマン「G・・・・」
G「・・・すまねえ・・・・ウルトラマン・・・・オレがゴーデスをしとめそこなったために・・・こんな事態に・・・ゆるしてくれ・・・!!」
パワード「なにをいう、G」
二大魔神を同士討ちさせるために精神力を使い切ったパワードと、ゴーデスに魔神復活のために全生命力を奪われたタロウも現れた。
パワード「おまえだけの失敗ではない、私とて最初からつまらぬ意地をはらずにウルトラマンたちに協力していれば・・・」
タロウ「ぼくだって・・・魔神復活のエネルギーをあたえてしまった自分の未熟さがいやになる・・・・!」
ウルトラマン「・・・気にするな・・・みんな・・・」
G・パワード・タロウ「「「!!」」」
ウルトラマン「完璧な存在などけっしてこの世にはない。だれしも失敗をすることはある。要は力の限りを尽くしてやりぬいたかだ」
タロウ「・・・ありがとう」
G「・・・・闘士万・・・・」
パワード「たとえ完璧な存在がこの世になくてもキミがそれにいちばん近いと・・・私は思うよ」
パワードたちがウルトラマンのカラータイマーの上に手を掲げた。
パワード「ウルトラマン、目を開け」
タロウ「ぼくたちの・・・この消え入りそうな生命をあげます・・・・!!」
G「だから・・・立ってくれ!!オレたちのいままでの闘いを・・・ムダにしないためにも・・・!!」
パワード・G・タロウ「「「さあ!!!最後の力を!!!」
ウルトラマン(・・・そうだ・・・そうだったな、キミたちの分まで闘いぬかねばならないのだった・・・!!このまま・・・寝ているわけには・・・いかないッ!!!)
シーダ「ギャオオオッ」
シーダがウルトラマンに近づいてきた。
セブン「闘士マ~~ン!!!」
メフィラス「!、み・・・見ろッセブン!!!」
セブン「!!」
ウルトラマンが立ち上がり、そのカラータイマーが強く輝く。
セブン・メフィラス「「!!?」」
その光は、三角形状の装甲、デルタスターとなった。
セブンたち「「「!!!」」」
デルタスターを得た超闘士ウルトラマンの輝きは、シーダまでも困惑させる。
その隙を突いたウルトラマンの突撃が、シーダの上半身であるシラリーを粉々に粉砕した。
セブン・メフィラス「「!!!」」
シーダ「ぎ・・・」
残った下半身であるコダラーがウルトラマンを見上げる目には、恐怖が浮かんでいた。
メフィラス(ま・・魔神が・・・・恐怖したっ!!!)
ウルトラマン「スペ・・・シウム・・・・超光波――――ッ!!!!!」
ウルトラマンが放ったスペシウム超光波は、コダラーを完全に消滅、爆散させた。
ジャック「やっ・・やっ・・・」
レオたち「「「やったあぁぁぁぁぁっ!!!!!」」」
エース「チョモロハ!!」
ウルトラマン「ハア、ハア」
超闘士から戻ったウルトラマンには、デルタスターは付いて無かった。
セブン「?、た・・たしかいま一瞬だけウルトラマンの胸に星のようなものが・・・」
メフィラス「ああ・・オレにも見えた・・・!」
セブン「あれはいったい・・・」
メフィラス「オレたちだけの目に見えた幻だったのか・・・!?」
グレート「・・・フッ・・・どうやら届いたみてぇだな、オレたちの声が・・・・!!」
ウルトラマンに届いたGたちの声は、太陽神の元からパワードの精神感応によって送られた物だった。
タロウ「パワードの精神感応のおかげだね」
パワード「・・・・また彼に借りをつくってしまった。この借りを返すには時間がかかりそうだ・・・!!」
キング(・・・奇跡だ!彼ら三人と闘士マンの熱い絆が奇跡を呼びおった・・・!!さすがのワシも生まれて初めて見たわい!!!銀河永遠の生命・・・デルタスター!!!)
その闘いの様は、宇宙に潜むエンペラ軍も見ていた。
ブラック指令「・・・見たか?」
バルキー「ああ・・・」(ウルトラキー・・・すごい威力だぜ!!あれがあればまさに無敵!!)
ブラック指令(ぜひ・・・我が空軍にほしいものよ!!)
ザム「・・・すばらしい!!」
ブラック指令・バルキー「「!!?」」
ザム「超闘士ウルトラマン!!これほど血の騒ぐ相手は久々に見たわ!!この剣の味・・・はやくヤツに味わってもらいたいものよ・・・!」
バルキー「・・・違うとこ見てるヤツもいるぜ」
魔神の恐怖は去った・・・!!宇宙にふたたび一時の平和がもどってきた。ほんの・・・一時の・・・
その後、ヤメタランスは表彰を受けた。
万丈「きょうは人命救助でお手柄の闘士ヤメタランス氏の表彰式で~~~す!!」
ヤメタランス「当然のことをしたまででヤンス」
その一方、ヤメタランスの元親分のサザビラーは公務執行妨害罪で刑務所に投獄されていた。
サザビラー「なぜだぁーーーーーッッ、Why!!?」
(つづく)
最終更新:2017年01月02日 19:24