「1回戦敗退友の会」第01回
当SSはトナメキャラが登場しますが、フィクション上の、さらに空想上のお話で他単発SS等との関連性はありません。
独立したギャグとしてお読みください!
独立したギャグとしてお読みください!

光之助
「と、いうわけで始まったわけだが……これは、そうそうたる顔ぶれが揃ったな」
「と、いうわけで始まったわけだが……これは、そうそうたる顔ぶれが揃ったな」

マルコ
「…………」
「…………」

幻十郎
「ケッ」
「ケッ」

ハル
「はぁ……」
「はぁ……」

政勝
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

光之助
「何だ、いきなり」
「何だ、いきなり」

政勝
「そうそうたる顔ぶれ……っていう割には、なんというか、俺みんなのことぜんぜん知らないんだけど……」
「そうそうたる顔ぶれ……っていう割には、なんというか、俺みんなのことぜんぜん知らないんだけど……」

光之助
「ふむ、まあそのとおりだな」
「ふむ、まあそのとおりだな」

ハル
「私もあなたのこと知らなーい」
「私もあなたのこと知らなーい」

光之助
「知らないからこそそう言うのだ。
これは……陽の目に当たらぬ、1回戦敗退者の集いなのだからな」
「知らないからこそそう言うのだ。
これは……陽の目に当たらぬ、1回戦敗退者の集いなのだからな」

政勝
「いや、それだったらラッセル・ケマダとか涙溜流渦とかのほうが名も知られてるんじゃねえか?
……俺が言うのも何だけどさ」
「いや、それだったらラッセル・ケマダとか涙溜流渦とかのほうが名も知られてるんじゃねえか?
……俺が言うのも何だけどさ」

光之助
「君はこの会合の目的を理解していないんだな。
君の言った者たちにはこの会合に参加する資格がないのだ。
この会合は、『トーナメント以来まったく話題にあがらない者たちがどうすれば返り咲けるか』を議論・研究する目的で開かれているのだからな」
「君はこの会合の目的を理解していないんだな。
君の言った者たちにはこの会合に参加する資格がないのだ。
この会合は、『トーナメント以来まったく話題にあがらない者たちがどうすれば返り咲けるか』を議論・研究する目的で開かれているのだからな」

幻十郎
「…………はぁ、むなしくなるぜ」
「…………はぁ、むなしくなるぜ」

光之助
「フフ……このまま誰が何者なのかボンヤリしたまま議論することこそ意義があるというものよ……」
「フフ……このまま誰が何者なのかボンヤリしたまま議論することこそ意義があるというものよ……」

政勝
「い、いやそれはカンベンしてくれ!読む方も大変になっちまう!」
「い、いやそれはカンベンしてくれ!読む方も大変になっちまう!」

ハル
「面倒になって読まれなくなっちゃったら、それこそ何の意味もないじゃない!」
「面倒になって読まれなくなっちゃったら、それこそ何の意味もないじゃない!」


マルコ
「同じく第1回、『テンポラリー・プレジャー』のマルコだ」
「同じく第1回、『テンポラリー・プレジャー』のマルコだ」

幻十郎
「第2回トーナメントの桐木幻十郎……スタンドは『マイシクル・ティアーズ』」
「第2回トーナメントの桐木幻十郎……スタンドは『マイシクル・ティアーズ』」



幻十郎
「自己紹介は済んだが……テメエが仕切るのか?」
「自己紹介は済んだが……テメエが仕切るのか?」

光之助
「何か問題でもあるのか?」
「何か問題でもあるのか?」

幻十郎
「いきなり仕切りだしたのが気に食わねえ」
「いきなり仕切りだしたのが気に食わねえ」

光之助
「…………このメンツの中で進行役にふさわしい者が私の他に誰がいる?君がやるか?」
「…………このメンツの中で進行役にふさわしい者が私の他に誰がいる?君がやるか?」

幻十郎
「……チッ」
「……チッ」

光之助
「実は君はいい指摘をしたんだ。
誰がその役割にふさわしいか……それはこの議論において重要なことなんだ」
「実は君はいい指摘をしたんだ。
誰がその役割にふさわしいか……それはこの議論において重要なことなんだ」

ハル
「そーなの?」
「そーなの?」

光之助
「先ほどの政勝くんの疑問にも関わることなんだが、ラッセル・ケマダや涙溜流渦と我々でなにが違うか……」
「先ほどの政勝くんの疑問にも関わることなんだが、ラッセル・ケマダや涙溜流渦と我々でなにが違うか……」

マルコ
「…………それは?」
「…………それは?」

光之助
「……『キャラ』だ」
「……『キャラ』だ」

ハル
「…………」ゴクリ
「…………」ゴクリ

政勝
「それは、俺たちが言っていい言葉なのか?」
「それは、俺たちが言っていい言葉なのか?」

光之助
「開き直れ……それがここでの議論には必要だ」
「開き直れ……それがここでの議論には必要だ」

マルコ
「で……そのキャラとやらがその連中と俺たちではどう違うんだ?」
「で……そのキャラとやらがその連中と俺たちではどう違うんだ?」

光之助
「たとえばラッセル・ケマダなら、
あれだけの凶悪な能力を持っていながら一般人のスタンド使いに負けてしまうという『かませキャラ』が彼の話題の中心となっている」
「たとえばラッセル・ケマダなら、
あれだけの凶悪な能力を持っていながら一般人のスタンド使いに負けてしまうという『かませキャラ』が彼の話題の中心となっている」

ハル
「なるほどね……
ルカなら、性癖というか、ストーカー気質がその『キャラ』になってるってこと?」
「なるほどね……
ルカなら、性癖というか、ストーカー気質がその『キャラ』になってるってこと?」

光之助
「その通りだ。
他にもジェシカ・館華の『エロお姉さまキャラ』、
信田信夫なら『クールキャラと容姿のギャップ』が彼自身の『キャラ』となっているといえるだろう」
「その通りだ。
他にもジェシカ・館華の『エロお姉さまキャラ』、
信田信夫なら『クールキャラと容姿のギャップ』が彼自身の『キャラ』となっているといえるだろう」

幻十郎
「つまりこういうことか……?
俺たちはその連中と比べ、『キャラが薄い』……」
「つまりこういうことか……?
俺たちはその連中と比べ、『キャラが薄い』……」

マルコ
「…………」
「…………」

政勝
「…………」
「…………」

ハル
「…………」
「…………」

光之助
「フム……そういう考え方もあるだろう」
「フム……そういう考え方もあるだろう」

幻十郎
「違うのか?」
「違うのか?」

光之助
「必ずしもそうは言い切れない、ということだ」
「必ずしもそうは言い切れない、ということだ」

ハル
「え?」
「え?」

光之助
「いいか、我々は決してキャラが無いというわけではない」
「いいか、我々は決してキャラが無いというわけではない」

政勝
「そりゃあ……そうだ。
俺たちだってキャラがある。……自信は無くしてきてたけど」
「そりゃあ……そうだ。
俺たちだってキャラがある。……自信は無くしてきてたけど」

光之助
「たとえばマルコくんならキザなセリフを言うという面に長けていると言える」
「たとえばマルコくんならキザなセリフを言うという面に長けていると言える」

マルコ
「なんだかしっくりこない言い方だが……たしかに言った記憶はある」
「なんだかしっくりこない言い方だが……たしかに言った記憶はある」

光之助
「幻十郎くんほどの傲慢な態度をとれる青年というのは、他のトナメキャラにはいないはずだ」
「幻十郎くんほどの傲慢な態度をとれる青年というのは、他のトナメキャラにはいないはずだ」

幻十郎
「なんかつっかかるな……それはホメてんのか?」
「なんかつっかかるな……それはホメてんのか?」

光之助
「私だってそうだ。
弁護士というところとか、世界を手中にすると言ったこととか、まだ掘り下げられるところはたくさん残っている」
「私だってそうだ。
弁護士というところとか、世界を手中にすると言ったこととか、まだ掘り下げられるところはたくさん残っている」

政勝
「なんか他人のように言うなあ」
「なんか他人のように言うなあ」

光之助
「私の考えとしては、我々はキャラが薄いのではない。
……我々を書きたいと思う『書き手』に出逢えていないだけなのだ」
「私の考えとしては、我々はキャラが薄いのではない。
……我々を書きたいと思う『書き手』に出逢えていないだけなのだ」

マルコ
「…………」
「…………」

幻十郎
「それじゃあ……俺たちはまだ諦めなくてもいいんだな?」
「それじゃあ……俺たちはまだ諦めなくてもいいんだな?」

光之助
「そういうことだ」
「そういうことだ」

幻十郎
「なんだか……名前どころか存在も忘れられてるんじゃねーかって不安になってたけど、希望が持てそうな気分になってきたぜ」
「なんだか……名前どころか存在も忘れられてるんじゃねーかって不安になってたけど、希望が持てそうな気分になってきたぜ」

ハル
「そーね、正直ここって互いに慰め合う場なんだろうと思ってたけど……そうじゃないのね。
私たち、もう一度頑張れるのよね!」
「そーね、正直ここって互いに慰め合う場なんだろうと思ってたけど……そうじゃないのね。
私たち、もう一度頑張れるのよね!」

政勝
「よーし、スピンオフか何かででる機会があったら、精一杯やってやろうぜ!!」
「よーし、スピンオフか何かででる機会があったら、精一杯やってやろうぜ!!」

一同
「オオォーーーッッ!!」
「オオォーーーッッ!!」

政勝
「ところで光之助!」
「ところで光之助!」

光之助
「何だ」
「何だ」

政勝
「俺たちがもう一度話題になるために……俺たちでできることって何かあるかな?」
「俺たちがもう一度話題になるために……俺たちでできることって何かあるかな?」

マルコ
「…………」
「…………」

幻十郎
「…………」
「…………」

ハル
「…………」
「…………」

政勝
「…………」
「…………」

光之助
「特に何もない」
「特に何もない」

政勝
「ええええェェっ!!?」
「ええええェェっ!!?」

ハル
「何もないのかよッッ!!」
「何もないのかよッッ!!」

マルコ
「い……意味ねえ会合だ……」
「い……意味ねえ会合だ……」
「1回戦敗退友の会」第01回 おわり
当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用、AI学習の使用を禁止します。