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1:「水晶の心 その2」の巻

最終更新:

pusan

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ド ド ド ド

黒服「――――――。          

譲華「えっ、昼間の黒服の人――!?」

黒服「しまったッ……」

譲華「く、黒服の人、どうしてわたしの後を!?」

黒服「……し、心配だったから…………ですけど……。靖成さんが、あなたが「通り魔」を追うかも……と言っていたので」

ド ド ド ド ド

譲華「…………!」
黒服「…………!」

ド ド ドド ド

譲華「……く~、お見通しだったのか……」ヤレヤレ

譲華「でも、大丈夫よ、もう帰るし」
黒服「らしいですね。二手に別れたのかと思ってちょっと心配しましたけど……」

ピチョン

譲華「……あれ、雨?」

シト シト

黒服「……あー、降ってきましたねー……」

シト ザー ザー

譲華「わわっ! 本降りになってきたわよ! そのへんのビルに避難しましょ!」ダッ
黒服「あっ……! なんでそんな必死に」ダッ


――廃ビルの下――


譲華「ふぅ~~、おっかしいわね~。天気予報じゃあ雨が降るなんて言ってなかったのに……」パッパッ
  「イマドキ天気予報ハズすとかどんだけよ」
黒服「……これは好奇心からの質問なのですが…………、譲華さん、どうしてそんなにあわててるんです?
    『水に濡れたら力が出なくなるアンパンマン』でもあるまいし…………」

譲華 ゴソゴソ フキフキ

黒服「(タオルどこから出した……)」

譲華「近からず、遠からず……ってとこかしらね~っ ていうか、雨に濡れたらこの髪型が崩れちまうじゃない」 フキフキ
   「だから雨ってキライなのよ」
黒服「………………」

譲華「困ったわね……。この雨じゃあ帰れないじゃない。お母さんに頼もうか……

    ……駄目だ、多分お母さんカンカンだし………………」

                               ピチョン

譲華「…………え?」

ピチョッ ピチョッ

譲華「ッッ~~~っ うっそぉぉ~~~! このビル雨漏りしてる!? 少なくとも7階くらいはあったわよ!?」

黒服 ・ ・ ・ ゴゴゴ

譲華「やんなっちゃうなぁ~も~~! 那由多に電話して迎えに来てもらおうかしら?」パッパッ

黒服「呼ぶのは…………那由多さんではなく…………靖成さんになりそうです…………」

ド ド ド ド

譲華「えっ?」

シト シト

黒服「考えてもみてください。コンクリート7階建てのビルを浸透して、雨が降ってくるなんてことがあり得るでしょうか?」

シト シト

ド ド ド

《 靖成「『雨の日に気を付けろ』……」 》

譲華 

黒服「譲華さん……! 上を……!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
       シト・・・ シト・・・
         ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ

譲華「『穴』……!? まるでネズミに食われたチーズのように建物の天井がくりぬかれているッ!」

ドド ド

譲華「それも無数にッ!!」

黒服「ハッ! 譲華さん危ないッ」ドン
譲華「きゃあ!」ドサァ

ドズズゥ!

黒服「ふ…………」 ド ド ド
譲華「黒服の人ッ!!」

黒服「っげぇぇ―――っ!」ドパパアァ――ッ

譲華「なっ……!? 嘘……! い、いきなり!」ド ド ド

黒服 ドザァ

譲華「……黒服の人の体に……穴が開いている……! さいわい命に別状のなさそうな位置ではあるけど……」

??「……あら、もう気がついたの……。この街に「わたしを捕らえようとしてる者」がいるっていう情報は本当だったようねぇ」

譲華 ・ ・ ・

譲華 バッ

ド ド ド ド

譲華「まさか……!」ゴゴゴ


?? ド ド ド ドド ドドド


譲華「『通り魔』……!」

通り魔「水も滴るいい男…………ってねぇぇ~~~~ッ!
     わたし、そんな風に水に濡れてぐったりしてる男の人にどうしようもなく惹かれるのよ。もっと……ぐったりさせたい」

ド ド ド

通り魔「女を殺すのはわたしのポリシーに反するけど……目撃……されてしまったんじゃあ、しかたないわ……

     殺す……

     …………………………………………しかないわよねぇぇ~~~~」 ゴ ゴ ゴ

譲華「このままあの女を野放しにしていたら、きっとあたしたちは殺されてしまう!」

通り魔「どうしたの? わたしのこと、捕まえたいんでしょう……? そんなところにいないで……接近してこないとォ~」

ド ド ド

譲華「…………!」

通り魔「まあ、近づけるわけがないわよねェェ~~! このビルやそこの男に「穴」を開けたわたしのスタンド能力!
     まだまだ謎に満ちているものね~~……。近くに行けば攻撃されるリスクも上が……」

譲華 ダッ

通り魔「なにッ! 向かってきたですってぇ!?」

譲華「近づかなくっちゃあ……黒服の人を助けられないんでね…………!」ガシィ
通り魔「(……? 大の大人を片手で抱え上げた……ですって? なに、この女の妙なパワー……)」

通り魔「この女は近づかせないのが得策なようねッ! 『アクアティック・アンビエンス』ッ!」グォオオ!

譲華「!? なんだ! この「鳥」……!」ド ド ド

AA『キョオオオォォォォォオオオオオ――――ッ!ド ド ド

譲華「…………くっ! どらああああ――――っ!ゴオッ!
通り魔「……フン…………」スゥ・・・

譲華「(……!? なんで殴りかかったのにまったく動かないの、あの鳥は……)」オオオ

通り魔「今、あなたは どうして「防御」しないの? って思ってるでしょうね……。
     正確には、防御「しない」んじゃあないわ。する必要がないだけ…………。

     すでに、あなたはわたしの『アクアティック・アンビエンス』の攻撃を受けているから」

譲華 ・ ・ ・ !

ドズズウッ!

譲華「が……!」ドッパア

ガクウ

譲華「きゃああああ――――っ!」

通り魔「いいわねぇ~~、いい声で鳴いてくれるわ!」

ド ド ド ド

譲華「うぐ、痛い……! すっごく痛い……わ……! でも……ここで倒れたら黒服の人まで……!」

通り魔「さぁてぇぇ~~~とどめよッ!」

ヒュゥン!

譲華「―――!」

ド ド ド

譲華「ぐあっ……!」ドサァ

ドド オ オ オ

通り魔「フゥゥ~~~終わったわね」

ド ド ド ド

譲華「(……死んだ……

     と思ったけど…………)」

オ オ オ オ オオオ

譲華「(土壇場で助かったわ……)」

゙ゥゥウウ

譲華「(あの瞬間、あたしを守るように現れた……  ドドド

     この『腕』)」ド ド ド

譲華「(どうやら「あたしの味方」のようね……)」

譲華「(そして、今の攻撃で敵の能力の「謎」が分かったわ」

通り魔 タラァ~

通り魔「この能力、わたしの体が少し濡れちゃうのが難点なのよね~……」

譲華「(グレート! ……やっぱりね……! 『水』を引き寄せてるんだわ……!

     周囲にある『水』を……! 本体へと引き寄せる能力! それもかなりのパワーで!
     通り魔の「犯行」も! このビルの不可解な『穴』も! 黒服さんの傷も!)」

          ド ド ド

譲華「(高速で『水』を引き寄せられたことによる現象! 「ウォーターカッター」で斬りつけられるように!)」

譲華「……うぐ……!」ムクッ

通り魔「―――ッ!」バッ バッ
               . . . .. .. . ..  . . .. . .. .. ..   . .. .. . . . . .. . .
譲華「(何を――……。急にあたりを見渡して、何を探してるっていうの? あたしなら目の前にいるのに)」

通り魔「ど、どこに行ったッ!?  バッ ババッ

     …………そこに……!?」ピタァ

通り魔「どうして? いつの間にそこに……? ……まあいいわ。よくもまあ、ノコノコ起きてこれたわね」

通り魔「見たところあなたのスタンド能力は『本体の強化』! ヴィジョンはないタイプのスタンド……」

ド ド ド

通り魔「だったらわたしの『アクアティック・アンビエンス』! 防御するすべはないわよね」

通り魔「いまのあなたは、素人に打たれるためだけに投げられ続けるバッティングセンターのボールよりも惨めな立場よォォ――ッ!」

               ―――ヒュッ

通り魔「『アクアティック・アンビエ~~~ンス!』
     今度は心臓ブチ抜いてあげるわ!」
AA『キョオオオオアアアアアアア――――ッ!

ヒュドズズッ!

譲華「…………!」

ド ド ド ド


通り魔「ぶ、げ」ビスビスゥ


ド ド ド ド

通り魔「うげあああ―――っ」ドパアアアア

ドザアッ

通り魔「ば、馬鹿な……! たしかに「水滴」はあの女の心臓をブチ抜いた……!
     なのにッ! 「水滴」が減速せずにわたし自身を傷つけるなんて普通あり得な……!」

譲華   ―z ジジッ
       /
通り魔  

ド ド ド

「…………どこを、狙ってるの?」
                         ド ド ド
通り魔「!!?」

通り魔「どこだッ! どこから声がッ!?」

譲華「(マジに……! こいつ、どこ狙ってやがるの? ……っていうか、どこ見てんのよ!
     あたしが起き上がった瞬間、急に別の方向を向いた…………。
     あたしはこっちにいるっていうのに…………グレートに理解できないわ……。

     !?)」

譲華? ジジジ

譲華「(あれ……! 『あたし』……!?)」ド ド ド

譲華「分かり……かけてきた……! あたしの『能力』!」

ヒュンッ

譲華「あたしは……こっちよ!」        ―z ジジッ
通り魔「!!」バッ

通り魔「し……至近距離ッ!? 瞬間移動か……!」

通り魔「くおおおおッ! 『アクアティック・アンビエンス』!」
AA『キョォオオオオオオ――――ッバサア!

ヒュヒュヒュッ

譲華「………………!」ドズズゥ

譲華?  ジジッ

通り魔「ぐえすっ!」ビスッ

通り魔「ま、また……! わたしに「水滴」が……!? 確かに命中したはずなのにッ!」ドドド

ド ド ド

譲華「(あたしの能力……! ものを「透明」にして、その姿を別の場所に「投影」させることができるッ!)」ドドド

譲華「そして本物のあたしはこっちよッ!」ヒュッ
通り魔「……! …………『アクアティック・アンビエンス』!」バアッ

AA『キョアアアアアアアアアアアアア――――ッ!』 シュピピッ

――ヒュウン!

譲華「一瞬……「本当に目の前にいるあたしに攻撃していいものか?」……と悩んだわね……」ドドド

譲華「腕……腕と言ったわ、さっき、あたしは。でも、それは訂正する。
    今日の夕方、靖成さんが見せてくれた『ヒートウェイヴ』……あれは人間の形をしていたもの。
    何か違和感を感じてた……。まるで出来かけの彫刻を見ているような、不完全な感覚を……」 ド ド
                    .  . . . .. . . . .. .
譲華「あたしのスタンドはッ!『腕』だけなんかではなかったッ!!」

??『おおおおっ!グォン

??『ドラァッ!

ガギィン! ビチャァ

?? ド ド ド ド

通り魔「…………なに? そいつは…………」

?? ド ド ド ド
           クリスタル
通り魔「そのッ! 水晶 から削りだしたようなスタンドはッ! 一体何なのよ―――ッ!?」

ゴ ゴ ゴ

譲華「…………あんた…………「アクアティック・アンビエンス」だっけ? ……そのスタンド……」ドドド

通り魔「………………!」

譲華「靖成さんのスタンドには、「ヒートウェイヴ」……という名前が!」

譲華「名前があるのね? 『スタンド』には! なら、あたしもこの『スタンド』に名前をつける!」ゴゴゴ

通り魔「ナメてんじゃあないわよぉ―――っ! 『アクアティック・アンビエンス』! 全包囲からの「雨弾」をッ!」

――ギュウン!

ドズォオオオオオオオオ
    クリスタル
譲華「「水晶から削りだしたような」……ね。ありがと、あんたのおかげで決まったわ、私の『スタンドの名前』
    どんなことがあろーと、決して正義の心を曇らせずに、あんたたちのようなヤツラからこの街を守るッ! その決意の証よ!!」

譲華「『ク リ ス タ ル ・ エ ン パ イ ア』!!」グォン

CE『ドラララララララララララララ       ドゴ    ドゴ      ドゴ
   ララララララララララララララ   ド ゴ   ドゴ   ドゴ
   ララララララララララララララ    ドゴ   ドゴ     ゴゴッ
   ララララララララララララララ     ドゴ     ドゴ ゴ  ドゴ ドゴゴ
   ラララララアアアア――ッ!』  ドゴ   ドゴ ドゴ   ドゴ  ドゴ
通り魔「うっげえ――――っ!」バギィア

……ヒュゥ

CE『ドラアアア―――ッ!ドッゴア―――!

ドザァ!

            ――ピチャチャッ

ド ド ド ド

譲華「…………しかしグレートに穴まみれにしてくれたわね、これじゃあ雨宿りどころじゃあないわ……」グイッ

ド ド ド ド ド ド

                                                                
                                                      バァァーン  ・


――数分後――



黒服「…………う」
譲華「……あ、起きた」
                      つ
靖成「チッ、心配だからっつって、尾行けにいってテメーが怪我してるんじゃあ世話ねーぜ」

黒服「ここ……は?」

譲華「ここは杜王グランドホテルよ。あの後あんたのケータイをちょっと借りてここの靖成さんに連絡したってわけ!」

靖成「安心しな……。傷口はおれの『ヒートウェイヴ』で埋めておいた……。あの人のスタンドのように完治とまではいかねーがな」

黒服「は、はは…………。面目ない」

靖成「……さて、もう遅くなっちまったが、譲華。家まで送ってってやろう。……レンタカーだがな」

ド ド ド ド


――上野家 譲華の部屋――


ガチャ

譲華「ふぅぅ~~~、今日のお母さんの説教は一段と長かった……。まあ心配させちゃったから当然だけど」

譲華「にしても、ついこの間まで平和だった杜王に、急にこんなことが起こるなんて……。それもお父さんがいない間に……。

    靖成さんもいるけど、あたしも! お父さんが護り続けたこの街を護らないと!」

ザァアア―― ザァアア――


――杜王グランドホテル――

                                 . .. . . .. . .. . .. . ..
黒服「やれやれ……。いきなり死にかけるとは……。最初から分かっていたこととは言え、ちょっと先行き不安だな……」

ド ド ド ド

⇒TO BE CONTINUED...




登場キャラ


上野譲華『クリスタル・エンパイア』
( 考案者:ID:r1cdID/p0 絵:ID:9alOiiWg0 )
高校1年生の少女で、本作の主人公。普段は温厚な性格だが、ひとたび髪型をケナされると我を忘れ怒り狂う。
両親は離婚しているが、その両方から多大な愛情を注がれて成長したため、愛情に飢えているなどのメンタル的弱点はない。
「通り魔」との戦いを通じて『クリスタル・エンパイア』に目覚め、街を守るため戦う決意をする。

虹村那由多 『?』
 
高校1年生の少女。
何らかのスタンド使いであるようだが現時点では未覚醒。その詳細は知られていない。
譲華の一番の友人であり、お互いの信頼関係の深さは計り知れない。

川端靖成 『ヒートウェイヴ』
( 考案者:ID:NwCvM302 絵:ID:DA3MvX3cO )
今年で28歳、二児の父親にして『ヒートウェイヴ』のスタンド使い。学生時代から一緒の妻とは今もラブラブらしい。
とある事件を通じてスタンド使いとしてはかなりの戦闘経験を持っている。彼の活躍は「『HW』SS」で見られる。(ただし長い)
「平塚雷鳥」から依頼を受けて杜王にやってきたようだが、通り魔事件が解決したあともこの街に滞在するようである。

黒服 『?』
 
「川端靖成」とともに杜王町にやってきた『SPW財団』の職員。
『アクアティック・アンビエンス』による負傷は靖成の『ヒートウェイヴ』によって治療してもらった。
今回の「通り魔」の件にも一枚噛んでいるようだが、詳細は不明。

通り魔 『アクアティック・アンビエンス』
( 考案者:ID:I0FYWOo0 絵:ID:Ea9CcFwo )
『アクアティック・アンビエンス』のスタンド使いであり、杜王区を賑わせていた通り魔。女性である。
譲華の『クリスタル・エンパイア』にフルボッコにされたため、再起不能。
彼女がスタンド使いになったいきさつについては靖成が今尋問中とのことだが…………。



ミスTAKE~もしも杜王に来たのがカズハだったら~


譲華「人間として終わってるよなァァァ~~~~……! え? どうしたよ?」

少年「うぐぐ……」

黒服「……譲華さんが少年を追い詰めてますが」

カズハ「あのカニみたいなのと関わり合いになるのはちょっと…………^^;」

譲華 プッツン

てめー このあたしの髪型がどうしたと、コラーッ!

  カニみたいだって言ってんのよ、聞こえなかった?

……! ブッ殺す!                                け
  ブッ殺すってのはわたしやわたしの仲間は使わないのよ……ブチ消去したなら使ってもいいッ!

     ふ、ふたりともそんなくだらない髪型の話題で争うのは

……だれの髪型がくだらないって?

     あ

  オーマイ(笑)

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