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霊夢11

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orz1414

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ニコ動で見た猫動画と霊夢動画が脳内でごっちゃに成ったので書いた。
霊夢って猫っぽいと思う。勿論、某犬耳霊夢も大好きですよ。


朝起きたら…霊夢に、猫耳が生えていた。
霊夢が欠伸をすると同時にピコピコと二、三度動く。

オイ、可愛いなオイ。だが、今ツッコミを入れるべきはそこではない。

「…何だこれは」
「うーん、耳ねぇ。それも猫の」
「それは分かってる。どうしてこんなモノが生えてるのかと」
「そりゃ狭い幻想郷、紫の仕業だとか魔理沙の持って来た茸だとか永琳の薬だとか…」
「すまん、聞かなかった事に」

あぁ、良くある事だ。ここは幻想郷なんだ。あるある。
とりあえず、霊夢に猫耳を生やしてくれた誰かに俺は素直にGJを送ろう。

「えい」
「ひゃ!? ちょっ、くすぐった、や、やめてよっ。あぁぅあぁー」

……色々と吹きそうだ。
質感は猫のそれと全く変わらんのだが、対する反応が猫とはかなり違う。面白い。

「……猫っぽくないな」
「猫じゃにゃい」
「猫だな」
「……恥ずかしいから止める」

言うと、霊夢はフラフラと日の当たる縁側へ出て行くと、また一つ欠伸をして寝転がった。
霊夢は素でいつも猫のような事をしているから、耳以外特に変わった事は無いのかもしれない。

ストンと霊夢の横に座り、一つため息をつく。平和だ。

「ん」

いつの間にか、膝の上に霊夢が頭を乗せていた。

「……何やってるん?」
「……猫」
「猫?」
「もう、見れば分かるでしょ。猫よ、猫」

あぁ、いつもの霊夢と少々違う所はここかもしれない。
いつもより、猫のように積極的。まあ、逆に言えば猫のように消極的なのかもしれないが。

「……猫なら一声くらい鳴いてみたらどうなんだ?」
「鳴かない猫だって居るもの」

鳴き声の代わりに、霊夢は欠伸で返事をする。
ふと、庭先に寄せ集まっていた猫の一匹が寄って来て、ニャアと一声小さく鳴いた。

「知ってるか? 猫が人に寄って来るのは、この人は自分のものだ、って主張する為なんだぞ」
「じゃあ、○○も私のものね」
「まあ、膝の上だけな」
「じゃあ、こうすれば全部私のものかしら?」

猫は抱きついたりしないよなぁ。でも、飛びついて来る猫も居るしなぁ。
ピコピコ動く耳が愛しくて、でも耳を触ると怒られそうなので、仕方なく頭を撫でてやる俺なのだった。




「ところで猫なら発情k」
「夢想封印」

ははは、気性が荒げふぅ。

7スレ目>>481

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483 :名前が無い程度の能力:2007/05/10(木) 23:32:24 ID:9Qeo5DWE0
    和み系萌え!和み系萌えというジャンルをここに!ここに確立する!

    イチャイチャもいいが
    朝起きたら飯食って神社の掃除して茶飲んで後ろからぎゅってしながらコタツ入って
    色々話しながら何となく寝ちゃって起きたら夜でじゃあ飯食って風呂入って寝ようか
    大好きだよ霊夢みたいなのが素敵だと思うよ、僕は、凄く。

484 :名前が無い程度の能力:2007/05/10(木) 23:46:03 ID:T/bR1E3Q0
    ○「お茶がおいしいね」
    霊「私が入れたんだもん、そりゃおいしいわよ」
    ○「それもそうか」
    霊「そうよ」

    ○霊「「・・・・・」」

    ○「好きだよ霊夢」
    霊「私もよ○○」

    >>483
    こうですか?

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ザッザッザッ

「なあ、霊夢」
「なに?」
「好きだよ」
「ふーん、そう」

ザッザッザッ

「なあ、霊夢」
「なに?」
「いつまでも同じところを掃いてても掃除終わらないぞ」
「……うるさいわね。今日は念入りに掃除したい気分なのよ」

ザッザッザッ

「どうしてさっきからずっとこっちに背中向けたまま掃除してるんだ?」
「ちょっと今あんたと顔合わせたくないからよ」
「がーん!俺なんか酷いことした!?」
「したわ。とっても」

ザッザッザッ

「あんたの背後で私の弱味をひやかそうとするスキマや酔っ払いやブン屋を呼ぶ程度に酷い事をしたわ」

「んもぅ素直じゃないんだから霊夢ってばー!」
「うふふ、もう少し素直に甘えてあげればいいのに、ねえ?」
「全くです。どうせ撮るならもっとこう、べったりと密着して……」

「あんた達には秘中の秘をお見舞いしてあげるわ」

夢符『幻 想 一 重』



こうですか?わかりません!

7スレ目>>485

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「魔理沙と随分と仲良しじゃない○○」
「は?いきなり何を言い出すんだ?」
「この間魔理沙の家で楽しそうに話してたじゃない」
「見てたのかよ、ってかアレは単に外の話を教えてただけだぞ」
「そういば何か視線を感じるなと思ってたら霊夢か」

「それに紫やレミリアと話す時だって嬉しそうにして…」
「それは単にからかわれてるだけだって」
「私と話すときは嬉しそうにしないくせに…」
「そんなことないよ、霊夢の思い違いだ」
「そんなことある!○○は私のこと見てくれてない!
 見てくれてたら私が○○の事好きだって気づくはずよ!」

「・・・霊夢は俺の事見てて俺は霊夢の事見てないって言うけどさ
 霊夢も俺の事結構見てないよな」
「な、なんでよ」
「だって俺霊夢の事好きだから」
「え?・・・・嘘」
「本当だってなんなら証拠見せようか?」

「しょ、証拠って・・・・んぅ・・・ふぅ」
「ぷはっ・・・・どう?証拠になった?」
「う、うん/////」

7スレ目>>486

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縁側でお茶をすする二人。
時間は大体巳の刻(午前9時)

「平和ね」
「平和だな」

「なぁ霊夢」
「なに?」
「俺のこと好きか?」
「大好き」
「そっか」

「平和ね」
「平和だな」

「なぁ霊夢」
「なに?」
「俺のどこが好きだ?」
「全部」
「そっか」

「平和ね」
「平和だな」

「ねぇ」
「ん?」
「私のことは好き?」
「愛してる」
「ありがとう」
「ん」

「平和ね」
「平和だな」

「…もう暗くなってきたな」
「そうね」
「飯にするか。今日の担当どっちだっけ」
「さぁ?どっちでもいいんじゃない?」
「そうだな」

「ねぇ」
「ん?」
「私の作るご飯は好き?」
「好きだ」
「ありがと」
「んじゃ、今日はお前か?」
「ううん、それは嫌」
「なんで」
「私は○○の作ったご飯が好き」
「そっか」

7スレ目>>551

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「なぁ、霊夢」
「何?」
「俺は何で、お前の下に居るんだ?」
「私が押し倒したからよ」
「何で?」
「だって○○、何時も魔理沙やアリスと話してるし……
 私に……話しかけて…くれないじゃない……」
そう言う霊夢の目に何時の間にか涙が浮かんでいる。
「それは、何時も霊夢に話しかけても答えてくれないから」
「だって……なんて答えたら…良いのか分からないんだもん……
 ……何て言ったら……好きな人の喜ぶ返事が出来るか分からないんだもん…」
そう言って霊夢はとうとう泣き出してしまった。
「霊夢……」
そんな霊夢の下から抜け出した俺は霊夢の体を抱きしめる。
「御免、霊夢。俺、霊夢の気持ち…分かってなかった」
そう言いながら霊夢の涙を指で拭う。
「○○……私の事、好き?」
「あぁ、俺は霊夢が大好きだ。だから、ずっと霊夢の側に居るよ」
そう言って霊夢に口付けをする。
これからの未来を誓って。


7スレ目>>567

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「すー、すー……ん、○○」
散々泣いてすっきりしたのか霊夢は泣いた後俺のひざを枕にしたまま寝てしまった
あんなに泣いた霊夢を見たのはおそらく初めてだった
「……そんなに悲しかったのか」
霊夢が泣いた理由、なんてことはない些細なことが切欠で始まったただの軽口、悪口の応酬だったはず
それがだんだんとエスカレートして霊夢が
「なによ!○○なんか嫌いよ!」
なんて言うもんだから俺も売り言葉に買い言葉でつい
「あーそうかい、俺だって霊夢のことは嫌いだな、魔理沙の方が好きだな!」
と口を滑らしてしまった
その後はそれはもう泣くわ喚くわの大惨事だった、スペルカードが出ないだけまし何だろうが
手当たりしだい物を投げてくるのは勘弁して欲しかった
「……まあ、俺の責任だしな」
霊夢が俺のことを好きなのを分かっていながら
彼女が一番嫌がる言葉を言ったのだむしろ当然のことかも知れない
「ごめんな、もう悲しませたりしないからな」
そう決意をし俺は彼女の唇に口付けをした

7スレ目>>592

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ザーザー
「雨ね」
「雨だな」

「洗濯物があまり乾かないけど雨の日もたまにはいいわね」
「なんで?俺はあまり好きじゃないけどな、じめじめしてなんか気持ち悪いし」

「だってこんな雨だったら宴会ができないでしょ」
「そんな理由かよ」

「あら、○○だって片付け嫌でしょ?」
片付けのことを思い出しています→「……うん、まあそうだな」

「それに雨の日が好きなのはもう一つ理由があるのよ」
「もう一つの理由?」

「ええ、雨の日なら誰も来なくて○○と二人っきりで居られるじゃない
 それでも○○は雨の日が嫌い?」
「いいや、こんな雨の日なら大歓迎だ」

7スレ目>>697

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 闇夜に小さな電子音が流れる。
 闇夜とは言っても電燈の照らす部屋の中。別段暗いという訳ではない。ただ夜に明るいという形容詞がつかないだけだ。
 画面に「続けますか?」というメッセージが浮かんでいる。
「流石にアレは無理かぁ……」
 私こと○○は今流行りの弾幕ゲーム「北方領々夢」で見事にクリアーに失敗したのだ。
 元々シューティングゲームなぞ嗜まない私が手を出した理由はその世界観に惹かれたからである。
 現実邦なる世界では年端のいった漢共が、砂上楼の主正日寺金男という将軍の奪った土地を取り戻すために立ち上がったという
 何ともキナ臭い話のゲームであり、作者の神父NZUの現実的世界観に基づいて作られた汗臭い弾幕ゲームである。
 私はその砂上楼の執事である脅迫領夢(愛称じょん)に自分の機体薔薇乙女(ちなみに男)を見事に撃沈されたのだ。
「てかあの剣閃は初見絶対落とされるだろうに」
 見切れなかった私の実力でしかないが、流石にそれまで巧くできて脳汁溢れそうになっていたのを堕とされたのは悔しい。
「ってもう夜中の二時か。流石に明日に障る」
 草木も眠る丑三つ時、起きていていいのは……。

 流石に夜更かしが過ぎたのだろうか、背後にただならぬ気配を感じた。だが振り返るのに躊躇する。
 これでも文明人の端くれ、お化けとかそういうのとは関わりたくはないのだ。
「まぁまぁそう思わずに、現実に起きている現象を理解して解析するのが貴方がたの智慧だと思いますわ」
 現実というのは本当に容赦が無い。まるで弾幕のようだ。
「それにしてもよくできたゲームですよね。『大浦洞-atomic-』は手こずりました」
 近頃のお化けはゲームも嗜むらしい。しかも一番難しい難易度atomicをできる腕前とは驚きだ。
 ついでに言えばまだ見てないブラフカード(スペカと思ってくれ)の名前を言われると辛いものがある。
「あら、ネタバレでしたか? ちなみにじょんは大体左下でかわすとやり易いですよ」
 愛称で呼ぶなんて相当詳しいみたいだ。どうやらお化けってこちらに構わず一方的に話しかけてくるものらしい。
 会話のキャッチボールという概念は無いのだろうか。会話とはそもそも……。
「会話がされたいんでしたらこちらに向きましょう。そちらが背中を向けてるから一方的に話してるみたいになるのですよ」
 い、一応は理が通っているが、あまり振り返りたくは無い……。
 と思っていると目の前に傘が出てきた。レースのついた瀟洒な小ぶりの日傘である。
 その日傘が上がり、お化けの顔が目の前にやってきた。見た目の印象で言えば年端の行かない少女である。
「これで会話になりましたね。後できれば固まらないで欲しい所ですわ」
 そう言うと目の前のお化けの女性は微笑んだ。何というか不吉な笑顔だ。
「あぁ、自己紹介がまだでしたわね。私、八雲紫と申します。以後よしなに」
 不吉な笑顔と丁寧な口調がこれほどまでにいやなものとは思えなかったが、自己紹介をされた手前、こちらも返さねば無礼だろう。
 目の前の笑顔はこちらの驚きとかそういったものよりもきちんとした返答を求めている、いや命令している気がする。
「私は○○です……。一体全体何でしょうか……?」
 そう言うと不吉な笑顔がさらに深みを増して、こう言った。
「とりあえず、そのゲームにちなんで『拉致監禁』と洒落込ませていただきましょうか」

 気がつけば、薄暗い和室に座っていた。
 木と畳の香りのする和室なぞ実家にも無い。一体どこに『拉致監禁』されたのだろうか?
「霊夢、霊夢」
 先ほどのお化けは私の頭上で誰かを呼んでいた。なぜか上半身だけで。腰から下は訳の分からない裂け目の中だ。
 そもそも浮き上がってるとか反則だと思うんだが。
「何よもう……。こんな夜中に神社に来るとか妖怪として間違ってるとは思わない? そもそも人間は寝る時間なのよ。
 都合を考えて来なさいよ……」
 寝ぼけ眼でどうやら霊夢という人物らしい女の子が部屋に入ってきた。話からすると人間らしい。何となく安心する。
「妖怪だもの、夜中に来るのが当然よ。私の用がある時には起きてなさいな」
 妖怪ってこんな自分勝手なのだろうか? 人を勝手に誘拐する時点で相当自分勝手だとは思うが。
「無茶言わないで。で、その人は? まさか食料にするから清めといてとかいうことじゃないよね?
 流石にそれは退治する理由になるわよ」
「まぁ詳しくは後で話すわよ。とりあえずしばらくこっちで暮らすことになってるから。後はよろしくね。
 ちなみに外の歴史はその人が元々居ないようにしてあるから、外の世界に返さない方がよろしくてよ」
 妖怪はさらさらと恐ろしいことを言う。元々居ないようにするってどういうことだオイ。
「外の人間が管轄外だからって無茶苦茶言うわね。」
「持ちつ持たれつってことよ」
 そう言うと不機嫌な女の子と私を残して妖怪は消えた。文字通り消えた。
 どうやら妖怪に物理法則は通用しないものらしい。
「あー仕方ない。そこのでくの坊、今晩は泊めてあげるからその辺りで寝転んどいて。
 明日里にでも送ってあげるから。あ、くれぐれも外には出ないように。神社の外は妖怪だらけで私も安全は保証できないから」
 あからさまに厄介そうに言うと女の子は部屋から出て行った。
 一人和室に取り残された私は、眠そうな女の子を起こすとまたひどい目に合いそうなので諦めて寝ることにした。

 スパーン!!
 朝の目覚めは頭への衝撃。昨晩から全く何なのだろうか。
 衝撃の正体は枕元に置かれた新聞らしき紙らしい。ご丁寧に部屋の障子が破れている。
 紙には「文々。新聞」と書かれてある。聞いたこともない新聞だ。
(衝撃!! 香霖堂店主の隠された性癖 -褌一丁で駆け抜ける香霖堂店主の目撃談-)
(氷の妖精の知能テスト結果!! 衝撃の内容とは……)
(連載 河童の智慧 第二回『革新の原動力』)
(配達天狗募集中 詳しくは鞍馬諧報編集部まで)
「……?」
 内容からするとよくあるタブロイド紙のようだが、普段見慣れない単語がやたらと目に付く。
「妖精? 河童? 天狗?」
 ふざけているのかと思ったが、文脈から察するにこれらの単語が冗談で書かれているのではないことが分かる。
 昨日の妖怪の件もある、一体全体この世界はどうなってしまったのだろうか。
「あー!! 障子が破れてるじゃない!!」
 昨日の女の子の叫び声。
「ちょっと泊めてあげたのに一体どうしてくれるのよ!!」
 しかも怒りの矛先は自分。全く理不尽だ。
「ち、違います。朝起きたら破れてたんですよ……」
「何が違うのよ!! 昨日障子張り替えたばかりなんだから!! 全く紫といい貴方といい禄でもないことばかり起こるわね!!」
「いやですから……」
「ですからもへったくれも……、って新聞? あ! ごめんなさい! 私ったらつい……」
 展開が理解できない。一体何だって言うんだ?
「ごめんなさいね、もう全く文ってば人の迷惑も考えずに勝手に新聞バラ捲くんだから……」
 冴えない頭で考えるとどうやら新聞が投げ込まれたせいで障子が破れたらしい。
 いつから新聞は家の中に投げ込まれるようになったのだろう。
「あ、そうそう朝食ができてるわよ。冷めないうちに食べなきゃ」
 
 朝食は今までの不思議理不尽ワールドとは打って変わって普通の和食だった。
 アジの開きにわかめの味噌汁、たくあんに麦飯。古きよき和の心というものだろうか。
 これで目の前の女の子が割烹着でも着てれば完璧というものだったが、見たところ紅白のよく分からない衣装を着ている。
 何となく神社の巫女服にも見えるがそれにしても袖が独立していて二の腕途中までしかないという斬新なデザインは見たことが無い。
 ついでに言えば襟元のレースも変わっているとは思う。神社もずいぶんとアバンギャルドになったものだ。
「外の人間にしては……、珍しいわね」
 外の人間? そういえば昨日の妖怪も外の世界とか言ってたっけ? それで外の世界に返してはいけないとか……。
「珍しいって? 何がです?」
 何はともあれ円滑な会話は良好な人間関係の必須条件である。考え事よりも会話を進めることにする。
「いやぁ。たまに外の人間にご飯出すこともあるんだけどね、割と不評なのよねぇ」
「はぁ。おいしいですよ。」
「そう? ならよかったわ。前に来たまっ茶色の男の人なんてわけの分からないことをわめき散らして暴れそうだったから、
 無理やりふん縛って外の世界に返したけど、取り押さえてる間何度幽々子のとこの庭の桜の下に埋めてやろうと思ったか分からないわ」
 また謎の単語が出てくる。どうやら人名らしいがユユコって何かアニメにでも出て来そうな名前だ。
 あるいは舌足らずの音痴アイドルか。もしかすると湯沸かし器かもしれない。
「ま、紫のことだから何か考えがあってのことだとは思うけど、それにしても何を考えてるのやら……」
 ご飯を食べながら考えてはいたが昨晩の妖怪が私をここに連れてきた理由が全く分からない。
 外の世界って一体何のことなんだろうか、ということも分からないが……。
「全くただ飯を振舞うこっちの身にもなって欲しいものだわ」
 案外しっかりしてるらしい。あるいはケチなだけか。
「そういえば、外の世界って何のことです?」
 食事時の会話は弾んで楽しいが、いい加減疑問に思ったことをぶつけなければ埒が明かない。
「簡単に言うとここは幻想郷っていう、貴方の住んでいた世界とは隔離された別の世界なのよ。
 んで傍迷惑な妖怪やら吸血鬼やら亡霊、それに鬼、後は宇宙人なんかも居る世界」
 妖怪、吸血鬼、亡霊、鬼、宇宙人……。
 最後の一つを除いて、いや含めて胡散臭い度120%な存在が居る世界?
 昨日みたいなのが他にもうろついてる世界?
「じょ、冗談じゃないですよ!」
「ええ、冗談なんて言ってないわよ。貴方がたの知ってる常識がここじゃ通用しないから」
 事も無げに巫女は告げる。お茶を飲んでいる姿は呑気そのものだ。
「一応、人間の里までは案内するし、そこに居る限りは妖怪なんかに襲われる心配は無いわ。
 ただ外に一歩でも出るとそこからは人外の世界。食うか食われるかの覚悟が無いと出てもエサになるだけよ」
 聞きなれた単語でさえここでは別の響きを持つらしい。
「エ、エサ……」
「妖怪は人を食べるからね。幻想郷の人間はそうでもないけど、貴方外の人間だから食べてもルール違反にはならない。
 つまり食べられ損ね」
「じゃ、じゃぁあの妖怪も……」
「それはどうかしら? 紫が食べるつもりなら貴方今頃三途の川でも渡ってるでしょうから。
 何かしら別の目的があると思うわ」
「目的?」
「それが分かれば苦労しないわね。全く何を考えてるのやら」
 当面はあの妖怪に食われたりはしないようだが、何かしら嫌な気分がするのは否めない。
「目的が分からない分不気味なのよねぇ。一体今度は何をしでかそうとしてるんだか」
「はぁ……。自分これからどうなるんでしょうか……」
「さぁね。ただ……」
「ただ?」
「たくあんの味噌汁漬けはあまりお薦めできないわね」
 手元の味噌椀を見るとたくあんがなぜか浮いていた。しかも円型になるように二枚も。ゆがんでいるせいか微妙にハート型に見える。
「???」
「まぁ今日は何も取られなかった……、って私のたくあんねそれっ!!」
 訳が分からない。
「紫ぃぃぃぃぃ!! どこなの出てらっしゃい!! 今日という今日は今までの食べ物の恨み晴らしてあげるから!!」
「あらあら。朝方は怒ると血管が切れるらしくってよ。塩分の多い和食で血圧も高そうだし気をつけたほうがいいわ」
 怒りを露にしている巫女とは対照的に涼しげな顔で妖怪が宙に浮いている。というかいつ現れたんだ。
「折角理由を告げに参りましたのに、引き取った方がいいでしょうか、ねぇ?」
 妖怪の笑みはいつ見ても不吉だ。絶対に悪いことを企んでいる。
「そんなことより!! 人のたくあんを味噌汁に放り込むなんて悪趣味よ!! 食べ物の恨みは深いんだから!!」
 巫女の怒りは何かズレてる気がした。
「おいしそうに食べてるから手が出てもおかしくないわ。霊夢はもっと気を広くお持ちなさいな。
 そこの方、ちょっと霊夢を落ち着かせていただけませんか? たくあん二枚で知りたいことも知れなくなりますわよ」
 胡散臭い雰囲気だが言ってることは正しい。
「ま、まぁ私のたくあんをあげますから、霊夢さん落ち着いて……」
「あら、そう? なら今日のところは勘弁してあげるわ。ついでに何で外の人間を私に預けたかも説明してもらえるといいわね」
「一言で言えば好奇心ね。何かと言うと常識の上書き保存が成立するかどうかを知るためにお呼びしたまでのこと」
 間違っても呼ばれたとは絶対に言えないとは思う。良くて詐欺悪くて誘拐だ。誘拐ではらたいらさんに三千点行きたいところだ。
「別に外の人間なんて最近はこっちに住む人も多いのに何でわざわざ誘拐してきたかの説明は?」
 割と霊夢という巫女は鋭いのかもしれない。というか最近元の世界から幻想郷に住む人が多い?
 全く何を考えてこんなところにわざわざ住むんだろうか?
「実験の基本は物事が起こってから終わるまで通してみることよ。それだからこそ新規に呼ぶ価値がある。ついでに言えば
 わざわざ来てもらったのも偶然で来られたら条件に合わない可能性もあるからよ」
 人をモルモット扱いとは……。全く妖怪は人のことを尊重しないものだと思わされる。
 まぁエサ扱いよりはまだマシだと思いたいが……。
「という訳で、よろしくね霊夢。あぁそうそう。今日は香霖堂に行きなさいな。その方を連れて行くと数え役満で大吉よきっと」
 妖怪は麻雀も嗜むらしい。案外人間に近いのかもしれない。趣味だけに限った話だが。
「何がよろしくなのよ!! 全く人に面倒押し付けるなら自分とこの式神使えばいいじゃないの!!」
「そこは人間のお世話になった方がそちらの方も気楽だし。ついでに外の世界に理解がある方は霊夢位だからね」
「人を便利屋扱いしないでよ全く」
 怒っている霊夢とは対照的に涼やかに笑いながら妖怪は消えた。


「上手く行くと善いわね」
「本当に上手く行くんでしょうか?」
 荒涼とした場所に2つの影、一つは妖怪八雲紫、もう一つは九尾の狐で紫の式神八雲藍。
「あら? 私の理論が正しければ面白いことになるわよ。霊夢の方には兆しも出ていたし」
「そうですか。私には理解できかねます」
「藍にはまだ早い訳でも無いとは思うけどね。橙なら分かるけど」
「縁の無いことです、私にとっては」
「それが全てという訳でも無いけど……、藍はちょっと堅すぎやしないかしら?」
「私には三途の川幅を計算する方がまだ生産的だと思えます」
「ふふふ……」


「いらっ…… 何だ霊夢か、っと珍しいな男の連れがいるとは、そちらの方は?」
「紫の道楽の被害者、ついでに言えば外の人間」
 朝食の後、霊夢の案内で香霖堂なる店へと連れて行かれた。
 何となく商売というよりは道楽という雰囲気が漂う店構えの胡散臭い店だ。招き猫の一つでもあれば商売っ気が感じられるのだが。
「ほう、外の方がここに来るのは珍しい。」
 店主の話し方もあまり商売という気がしない。どちらかと言えば好事家という雰囲気だ。
 ついでに言えば朝の新聞の褌一丁の姿はあまり想像ができない。所詮は大○ポ程度の信頼性か。
「私は森近霖之助。この店の店主です。何か気に入った物があれば言って下さい。霊夢のツケにしておいてあげましょう」
「ちょっと霖之助さん、何で私のツケになるのよ」
「一応身内だろう? それにどう見てもお金を持っていそうな雰囲気じゃない。君とは相性が良さそうだ」
 胡散臭い店主からは胡散臭い発言しか出ない。どうやらここは人間も少しズレているのだろうか?
 霊夢はまだマトモに思えるが……。
 黴臭い店内には見覚えのある物や古臭いがまだ何か分かる物、全く何に使うか想像のつかない物が所狭しと並んでいる。
 その中で霊夢と店主は何やら話している。霊夢の手には湯飲みと煎餅いつのまにかあった。
 手持ち無沙汰になり辺りを見回すと少々懐かしい物を見つけた。
「これは……、ラヴテスター?」
 大昔に流行った2人の男女の相性を測る機械だ。
 見なくなって久しいがこんなものを扱っているとは、この店はやはり道楽で開かれているのだろうか?
「ほう、中々お目が高いと申し受ける。それはラヴテスター、男女の縁を取り持つ物です。その機械は五行相克黄道十二星座以下略」
 いつの間にか背後に店主が立っていた。怪しいことをまくしたてる目が何となくギラついているのは気のせいだろうか。
「良ければまだ使えますので試されてはいかがでしょうか?」
 まさかこの店主と相性を測らねばならないのだろうか? 流石に遠慮願いたいところだが……。
「霊夢もやってみるかい?」
「霖之助さんは胡散臭い物が好きね」
「商売だからね、それに相性が良さそうだからいい結果がでるかもしれない」
「さっきから相性相性って言ってるけど何の相性なのよ?」
「それは決まってるじゃないか。君達2人の相性さ。良縁の兆しありだよ」
「何それ?」
「それは測ってからのお楽しみ、というやつさ」

 ということで、何がそうさせてるのかは分からないが、店主の薦めで相性を測ることとなった。
「使い方は、まぁ適当にやっておいてくれ。どの道縁があるんだから使い方は問題じゃないだろう」
 店主の言っていることは相変わらず胡散臭い。それよりも自分の店の物の取り扱いが分からないとは一体どういう店なのだろうか?
 私は記憶を頼りに電源を入れ、測定箇所を握る。霊夢にもすすめる。
「これで相性なんて分かるのかしらね? 外の物は分からないものが多いわ」
 測定結果は……。
「ほう! 100%とは初めて見る。やはり見立ては正しかったかな」
 店主はやけに嬉しそうだ。
「……」
 霊夢の方はあまり関心も無さそうだ。
 私もこんな胡散臭い機械を信用する気にはなれないが、流石に相手が無関心だと少々残念な気もする。

 結局今日は香霖堂で胡散臭い店主の話を聞き、お茶をご馳走になり、店主に機械の使い方を説明(とはいっても電気が使えないので
 結局は使えないのだが)しているといつの間にか日も傾いていた。
「今から人間の里に行っても遅いわね」
「そうですか、となると申し訳ないですが今日も泊めてもらうことになりそうですね」
「明日……、は萃香の宴会の日だし……、明後日は……」
「何か大変そうですね……」
「いいわよ、どうせ紫のろくでもないことにつき合わされてるんだし、それに……」
「それに?」
「……、ううん何でもないわよ、……、……。あー……」
「?」
「しょ、障子張替えてくれない? アレって面倒だから……」
「え、別に構いませんが」
「そう? じゃあ頼んだわ、後明日の宴会の準備に……」
「そういうのは普通主催者がするんじゃ……」
「萃香は準備しないし他も誰も手伝わないのよね。全く場所借りておいてそれは無いと思うわよ。
 ……、……、まぁ人手が二倍になれば多少楽にはなるかなぁ……」
 何となく手伝いに追われて結局神社滞在が長引きそうな気配がしてしまうのは気のせいなのだろうか。
 まぁそれも悪くない、と思いつつ店主に無理矢理手渡されたあの機械を思い出していた……。


「結局、紫様のおっしゃった通りになりそうですね」
「これで霊夢も少しは大人しくなってくれれば最高だけどね、うふふ……」
「藍しゃまー、ご飯ー」
「はいはい、もうすぐだから大人しく待ってなさいな」
「はーい」
 荒涼とした地に不吉な微笑み一つ……。




-おまけ-
紫は大変な結末を残していきましたVer.
「まず僕の一目ぼれ補正で○○との相性は100%!! そしてこの機械の測定結果を鑑みると僕達の相性は120%!!
 それに出会いの日である今日の日月星の相性を加味すれば200%も超える!! 夢の漢符『弾幕決壊-HardGay-』も夢じゃない!!
 それどころか兎符『酒場の黒兎-LunaticMokkoriBunny-』だって手中にできる!! 何故なら宇宙(そら)がそう告げている!!」
 褌一丁の店主に抱きつかれながら、これは恋、じゃない変!! という気持ちで揺れ動いていた。
 霊夢というと知らぬ存ぜぬという雰囲気で茶をすすっている。
「さぁ君もこの褌に着替えて!! 明日から特訓だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 僕はこーりん!! 褌の美を追求する漢さ!!
 そして君は僕と永遠に美しい弾幕を張り合おうじゃないか!! そして次回作は僕達が主人公!! タイトルは『当方発展場』!!
 少女臭なんて神主の求めているものじゃない!! 求めているのは漢の汗!! 血!! 涙!! 愛!! そして弾幕なのさ!!」
 店主に引きずられなすすべもなく私は店の奥へと連れて行かれるのであった。
 きっとどこかで人生を踏み外したのだろう、そう悪いのは運命の青い糸だ。あるいは漢のゲーム『北方領々夢』だ。
 そうに違いない。あああ慌てるなこれは神父の罠だ。というか神主って誰だ……。

「紫様、これが貴方の望んだ結末なのですか……?」
「予想の斜め上、とはよく言ったものね、あははは……」
「藍しゃまー、ご飯ー」
「はいはい、もうすぐだから大人しく待ってなさいな」
「はーい」
 空間は虚しい笑いのみが響き渡っていた……。


うpろだ307

───────────────────────────────────────────────────────────

 私○○は今、幻想郷なる異世界の博麗神社という場所にいる。
 妖怪八雲紫という者に強引に連れられ、しかも元の世界で自分が居たことを消されたからには、開き直ってこの世界に留まるしか無いと言える。
「……。」
 この世界は妖怪、亡霊、鬼、宇宙人が普通に居る常識が180度斜め上に吹っ飛んだ世界だ。
 故に自分の常識なぞ捨て置いて今目前にある現実を受け入れ、その中でよりよく生きれるように努めなければならない……。


「もうあたいったらホント最強ね!!」
 凍ったバナナを私の頭に打ちつけながら酔っ払った女の子が嘯く。
 うん痛いんだよそれ。きっと釘も打てるんじゃないかな。 それで人の頭を殴るのは少々ひどいと思うんだ。
 抵抗しようにも何故か両腕は別の女の子達に取り押さえられている。一体何をしたんだと言うんだろうか……。
「あははははは!! チルノはいつ見ても本当馬鹿だぜ」
「普通男性をノックアウトって言うと別の意味になると思うのよね。全くチルノは予想通りすぎるわ」
 私の両腕を押さえつけている黒白と七色(多分)の服装の女の子は事も無げな様子だ。
 金髪の白い肌の女の子はかわいいと一般には言われているが、かわいいからといって人を痛い目に合わせるのは良くないと思う。
「じゃあ次の王様を決めるわよ、カードを配って」
 こっちの女の子は、この幻想郷が未成年飲酒禁止という法律が無いことを痛感させてくれる。ただ背中の蝙蝠羽はどういうジョークだろうか?
 それよりも自分がやっと痛い目から開放されたことを喜ぶべきだとは思うが、酒が回っているせいか思考が取りとめも無い。
「カード皆に行った? じゃ次の王様は……、7番ね。誰?」
 ゲームを仕切っているのは兎の耳の生えた女の子だ。飾りなのだろうか?
 となるとこの幻想郷というところは街中で平気でコスプレをして歩くようなところなのだろうか。まるで繁華街だ。
「はいはーい、わったしぃ♪」
 瓢箪を振り回しながら角の生えた女の子が手を挙げる。きっとあれもコスプレだ。自前なら鬼ということになるが、
 どうみても女の子、あれが鬼なら桃太郎はただの変態ペド野郎になってしまう。子供の夢を壊してはいけない。
「じゃぁ、10番が私と一気呑み勝負ってことで!」
 王様が番号を指定して初めて皆は自分のカードをめくる。前もって自分の番号を知らないと意外と緊張する。
 王様の命令が出るまで番号を知ってても関係は無いが、やはり緊張してしまう。
「10番のカードは……、また○○か」
 そう、何故かは分からないがゲームが始まって以来いつも指名した番号が私に当たるのだ。きっとこれは孔明の罠だ。
「じゃお酒は……、こちらでよろしいかしら?」
 ミニスカメイド服の女性が持ってきたお酒は……。

『銘酒 龍殺し』

 鬼殺しは聞いたことがあるが、龍殺しは初めて見る。というか龍って鬼より強いってことか!!
「来た来た!!」
 王様はやけに嬉しそうだ。その笑顔から察するに今自分のコップに注がれているのはあまりよろしいものではなさそうだ。
「それじゃいっくよぉ~」
 王様の合図で覚悟を決めて杯を傾ける。
「!?」
 口の中が焼けるような感じがする。むしろ痛い位だ。うんこの感じは前に味わったことがある、そうネタで誰かが持ってきたスピリッツだか
 スプータスだかいうアルコール度数96%のもはや消毒能力すら無いアレだ。ちなみに一気で呑んだ方が辛くないと夢で神主様がおっしゃってました。
「おー!!」
 飲み干して勢いでコップを逆さにし、呑みきったことをアピールすると周りから歓声があがる。勿論王様も飲み干している。
 龍は殺せても鬼は殺せないものらしい。ただ頭がガクンガクンゆれてるのは気のせいだろうか。それに次は自分も多分撃沈しそうだ。
「ひゃ次いっくよ……」
「流石に次は薦めないわよ」
 紅蒼の個性的な衣装を着た女性が王様の手を止める。
「ドクターストップ。それよりもフォーナインのアルコールなんて飲み物じゃ無いわ、よく呑めたものね」
 さすが幻想郷、普通の人間にはできないことを平然とやってのける。ただやりすぎだとは思うが。
「えぇ~。折角呑めるひとひゃいぷのにぃ~。」
 顔が酔いで真っ赤になっている。やっぱり赤鬼だ。桃太郎君はやっぱりペド野郎だったのか……。
 幻想郷が異世界でよかったと今は本気で思っている。日本の子供達よ、健やかに成長しなさい。現実を知るのは私だけでいい。
「酔っ払いはお黙りなさいな、それと……、咲夜さん、冗談でも龍殺しは洒落になりません」
「今年は気候も良かったから蒸留が思ったよりスムーズだったということですわ。」
 咲夜と呼ばれたミニスカメイドは悪びれる様子は全く無い。
 何というか一癖も二癖もありそうだ。やはり幻想郷は人間もズレてくるということか。

 流石に不純物が0.01%のアルコールは効いたので、その場を離れもう一つの溜まりとの間位で酔いを醒ます。
 さっきまで居た場所と違い、もう一つの方は極めて落ち着いて呑んでいるようだった。
 ただ散乱している酒瓶はプリマスジンとかラフロイグとかアブサンとか銘酒『水道水』とか洒落にならないものばかりだ。
 ついでに言えばマッカランの18年物とか魔王が普通に転がっている酒宴は常識的に考えて有り得ない…。
 うらやまし、もといけしからん酒宴である。
 
「おや、君は昨日の…」
 あからさまに素面な顔をした店主がこちらに気づいたようで、『蒸留水』と書かれた瓶を片手に誘っている。
「昨日はどうもお世話になりました」
 断る理由は全く無い。ショットいくらだという酒がボトルで転がっているのだ。この機会を逃せば一生ありつけないだろう。
「失礼します」
 そう言って店主の横に座る。ついでに近くにあったコップに『鳥殺し』なる酒を注ぐ。龍よりはくみし易いだろう。
「ほう、君は中々強いようだね。『鳥殺し』とは」
「さっき龍殺し呑んだところです、龍よりは安全だと思いますよ」
 そう言うと店主の顔は胡散臭い笑顔になった。目が獲物を見つけた鷹の目をしている。
「その鳥というのがどういう鳥かというとね、これがまたすごい鳥さ。昔伊賀の忍が活躍していた頃に忍者が激しく恐れていたのが
 倶来(くっくる)という鳥なんだよ、そのお酒の由来はその鳥も殺せるということなんだ。外の世界でもまだこの伝説は残っているらしく
 暴打符音なるモノのロゴにもなっている。どういう心かは分からないがね以下略」
 店主の言っていることは訳が分からない。鳥殺しは中々おいしい酒だ、何となく忍者の味がする気がした。
「アルコールだけでなく様々な薬草が烏丸のように配合されていて活性化されると聞いたがそれは黒光する陰陽の……
 (省略されました、全て表示したい場合はここをクリックしてください)」
「笑い上戸に泣き上戸は有名だけど、森近さんの場合は何と言えばいいんでしょうね」
「きっと奇囃子酔いとでも言うのね、こういうのは」
 不吉妖怪八雲紫と、……、もう一人は儚い雰囲気の桃色の髪の女性だ。不吉妖怪とは対照的な無邪気な顔をしているが、
 何かしら底の知れないものが感じられるのは何故だろうか。
「この人が昨日から来た○○?」
「ええ、そう。私がわざわざ連れてきたんだから、丸呑みにしちゃダメよ」
 今ものすごく嫌なことを言わなかったか……? 虫も殺さない顔をして丸呑み……? オレサマオマエマルカジリ……?
「紫、その丸呑みというのはどういう冗談なの? この前も牛丸呑みとか妖夢に吹き込んでたわね?」
「うしまるのみ、ね。幽々子にぴったりだと思うわ。」
「その根拠を聞きたいところね」
「そもそも食事とは(略)幽霊ならば無き生を擬似的に取り戻すために食事が多くても当然(解読不能)つまり亡霊はカー○ィだったんだよ!!」
「貴方のその説は興味深いわね(学問の壁)だけど幽霊は食事を取らないことが多い(人間には理解不能)でも妖怪は人間を食べる理由は単純に
 大型動物だからってだけじゃないのかしら?(食いしん坊万歳)そもそも調味料が無い時代の妖怪が好んで人間を(ムラサキモヤシ)」
「それはだな(歴史の壁)そもそも妖怪は通常の動物よりも精神から構築される要素が強くてだな(Caved!!!!)」
「歴史的に見て興味深い話です(あ、⑨)ただ幻想郷の妖怪は以前に比べて力を失ったようには見えません(稗田八方斎)それにそもそも
 妖怪が幽霊を食べない理由が説明が付かないのでは(記憶する幻想郷)でも半分だけ幽霊の魂魄さんならあるいは……」
「なんですって!? 白玉楼の主、庭師を丸呑みですって、これはスクープだわ!! 明日は号外よ!!」
 Aqua vitaeの魔力が奇囃子酔いを駆り立てているらしい、店主に紫色、頭に弁当箱、頭に花、中学生という印象の方々が訳の分からない
 話に花を咲かせている。何ですかこの狂態は……。
「ほら、紫が変なことを言うからこちらの○○さんも驚いてるわ、大丈夫、丸呑みにはしませんよ」
「はあ、そういですか……」
 丸呑みに驚いた、というよりは話があまりに飛躍して呆気に取られたというのが正しいと思う。多分目の前の方は大丈夫、きっと……。
「申し遅れました、私、白玉楼という所を管理しております西行寺幽々子と申します、こちらは庭師の魂魄妖夢」
「○○です、どうぞよろしくお願いします」
「魂魄妖夢です」
 うしまるのみの横に年端も行かない子供が座っている。この子には綿飴が付属しているらしい。どうなっているのだろうかここは。
 ちなみに丸呑みにはされてはいないらしい。足がある。
「みょんちゃんって呼んであげると喜ぶわよ~」
 不吉妖怪も流石に酔いが回っているらしい、滅茶苦茶なことを言っている。
 みょんちゃん、と言われた女の子は特に表情を変えずに杯を傾けている。こういったことには慣れているのだろうか。
 だとすれば爪の垢を煎じて飲みたいところだ。きっとこの環境にも適応できるに違いない。

 いつの間にか辺りに優雅な音楽が流れている。いかにも平安美人といった女性と、白髪のもんぺを履いた女性が何かを奏でている。
 先ほどまで奇囃子を鳴らしたてていた連中も音に惹かれたのか静かになった。
「隣、いいかしら?」
 準備が終わって最初に居た所に捕まって以来姿を見ていない霊夢だった。
「あ、お疲れ様、いつもこんな感じなんですか?」
「ええ、全く。いつもこんな元気がどこから沸いてくるか聞きたいところよ」
 悪酔いもいい所だと思う。流石は幻想郷、人間も人外も相当ズレている。
「はは、大変ですね」
「もう慣れたわ、何せ三日に一回はこうだから。後たまに誰かが騒ぎを起こしたり」
 三日に一回はこうなのか。いやはや何とも恐ろしいところだ。
「三日に一回こうだってことは……、まるで神社じゃない気がしますね」
「妖怪やら亡霊やら鬼やら宇宙人が平気で来てる時点で神社じゃ無い気がするわ。全く誰かお賽銭を入れてくれればまだ神社の体裁は保てるのにね」
「その、妖怪やら亡霊やら鬼やら宇宙人が平気で来てるって?」
「あら? あー見た目じゃ分からないわね。 人間は私と、あの黒白の魔理沙ってのと、メイドの咲夜、それにそこの阿求位よ。
 後は十把一からげにして人外魔境なのよね」
「はははは……」
 雅な音楽がただただ幽雅に響き渡る。もはや神頼みも通じない世の中らしい。

「はぁ……、やっぱりちょっと疲れたわね。体借りるわよ」
「!?」
 疲れたと言った霊夢がもたれかかってきた。やはり何かと気苦労が多いのだろう。
 いやそうでは無い! 男としてこのシチュエーションは! おおお落ち着けまだ慌てるようなじじ時間じゃない。



「いい雰囲気じゃない?」
「そうみたいね。木の霊夢はやっぱり土の方と相性がいいみたいね、寄ってかかる相手がいなかったでしょうし」
「あー! ○○のお顔が真っ赤っ赤ぁ~。」
「色仕掛けとは……、あまり趣味のいいものではないわね」
 妖怪・亡霊・鬼・宇宙人はひそかに祝杯を挙げるのだった。


うpろだ309

───────────────────────────────────────────────────────────

「よう霊夢!半年ぶりだな!」
「今回は八ヶ月よ・・・それで、今度は何を覚えてきたの?」
「今回の俺は一味違うぜ・・・」
○○の体からすさまじい妖気が感じられる
「こ、これはっ!?」
霊夢に向かって手をかざし、放出した
「新☆能力!「鎌鼬を起こす程度の能力」!」
轟、と霊夢の横を風が薙いでいった
背後の巨木が見事に分断された
「な・・・こんな・・・」
「ふはは!これを持って貴様を倒す!!」
既に次の弾を打ち出していた
無常にも突風は霊夢の身体を切り裂いた

衝撃に備え目を瞑り、頭を守った、先ほどの威力だ、腕の一本や二本意味はないだろうが
「・・・・・・・あれ?」
何処も切れていない、不発?しかし風は私を・・・
「ははっ!舐めてもらっては困る!ただの風刃ならば会得するのは容易い、だがしかし!!!俺の能力の真髄はこれだっ!!」
叫んだとたん、霊夢の服は見事に、切り裂かれていた
その肌には一切の傷をつけず、服だけを、見事に
「きゃ、やっ!」
ぼろぼろになった服を押さえ見えそうで見えない少年誌ゾーンを・・・
「こ、この助平!変態!」
「8ヶ月前に、貴様の肌を拝んで見せるといった、その約束は果たされたっ!!」
「や、約束なんかしてないでしょ!?あれは一方的な宣言じゃない!」
「ふはは!美しい!その白い肌!!珠のように美しい!ああ、このためだけに血も滲む修練を重ねた価値はある!」
霊夢は思った、こいつは真正の莫迦でどうしようもないキチ○イであると
でも・・・あいつに綺麗だって言われて・・・悪い気はしないけど・・・せめてコイツが普通の性格だったら
しかしそうか、コイツがコイツだから私はコイツを好きになったんだなぁ、何て思ったり
「如何した霊夢、黙り込んで」
いつの間にか息も掛かりそうな至近距離
「ひゃぁ!」
「おうおう、ずいぶん可愛らしい悲鳴だな、でも胸見えてるぜ」
驚いて手を離してしまって―
「~~~~!!!?」
~少女暴行中~
「ばか!ばか!ばか!」
「ちょ、もうゆるしt」
ドグォ!メメタァ!ズドン!バスン!
プロの格闘家がサンドバックをラッシュしてるような音がする
バシン!ドシン!グチャァァ・・・今のはヤバイ音?
見られた見られた見られた!○○に私の胸を見られt
見られるのはアイツならかまわないけど心の準備って物がああああああ

「・・・ずいまぜんでした」
「ご、ごめんなさい・・・びっくりしちゃって」
フルボッコとはこの事です、いやぁ見事
「お前の気持ちを考えてませんでした、すいません、よく考えりゃこれって強姦に近いな、ほんとに申し訳ないorz」
「いや・・・もういいよ、だから土下座なんて」
「いや・・・俺が一方的に悪いから」
「うん、許すから、顔上げてよ、8ヶ月ぶりなんだから」
「霊夢・・・お前いい女だな、ありがとう」
「い、いい女だなんて・・・誉めても何もでないわよ?」
とりあえず俺が羽織ってるコートを霊夢に着せて神社まで行きました、なんか余計に気恥ずかしかった、なぜに?
「・・・お茶ぐらい入れるから、縁側で待ってて」
「いや、俺はすぐに」
「ねぇ・・・私と居るのイヤ?」
「そそそそんなことは滅相も無い、はい、待ってます」
上目遣いってエロイよね、それに霊夢はちっさいからなぁ
あれ?俺ってロリ○ン?ははは、まさか
「はい、緑茶でいいわね?」
霊夢が茶を持ってきた、服は着替えてある
「あー・・・い、いただきます」
なんか調子狂うなぁ、なんでだろう?
「次はいつ来るの?半年?一年?」
「ん~明日、明日来ていいかな?」
「明日!? ずいぶんと・・・早いわね」
驚いてる、半年に一度ぐらいしか顔ださない俺が、二日連続で
「どういう風の吹き回し?」
「ああ、なんだかなぁ、此処を離れがたい」
「どういうこと?」
「わからん、明日までに考えとくよ」
さぁ、と風が吹くと其処に姿はない
風を使わせれば変態一というのは伊達じゃ無いらしい
「また明日」
その言葉を、初めて愛おしいと思った

「おはよう霊夢、いい朝だ」
朝の8時ぐらいか、ずいぶんと早い来客におどろいた
「ずいぶん早いわね、珍しいというか、何か企みがあって?」
「いや・・・なんか・・・お前に会いたくて」
恥ずかしいけど事実だもんな、こればっかりは嘘吐いてもしょうがない
「な、な、何言ってんのよ、そういう冗談は止めなさいよ」
「冗談じゃねぇよ、お前に会いたいと思ったんだ」
「か、勘違いするでしょ、そういう台詞」
「たぶん勘違いじゃ無い、うん、一晩考えた、俺はお前が」
「まってよ、それはコッチの台詞なんだから」
「霊夢?」
「ふぅ・・・・博霊霊夢は・・・○○の事が・・・す、好きです」
「何で先に言うんだよぅ」
「私の方が先に好きになったんだから!当然よ」
「ははっ!なんだよそれ・・・じゃあこれは俺が先に行くぜ」
強引に抱き寄せた、そのか細い身体を壊さないように気をつけて
「あっ・・・ずるいよ○○・・・いつも強引で突然だ」
「・・・悪かったな強引で突然で」
「ううん、それでいい、そんな○○が好きなんだから」
素晴しき、満開の桜のような笑顔、肌寒い季節ではあるが桜は咲いているのだ
「ん?霊夢、さっきから背伸びして如何した?」
「な、なによ!しゃがんでくれたっていいじゃない!っていうかしゃがみなさいよ!届かないでしょ!」
「とどくって、どこに?」
ちょっと意地悪、わざと霊夢に、言わせたい
「それはその・・・○○の・・・唇」
うひゃあかわいい、これは可愛い過ぎる
でもしゃがんでやらない、一生懸命背伸びする霊夢が可愛すぎてしかたない
霊夢の脇にてを入れて、持ち上げた
「きゃ!?ちょ、ちょっと○○!!?んっ!んーんー」
そのままキスした、悪いが俺の主導だぜ
すぐにおろす、あー・・・怒ってる怒ってる
「か、かってに・・・ああもう!次は私からするんだからねっ!」
「はいはい解った、次はお前からキスしてくれるんだな?」
「あっう、うん、する、私から○○にキスするよ」
真っ赤に照れながら「キスするよ」だってさ、羞恥に染まった頬ってすごくエロイよね(壊
霊夢の隙を窺って、キスした、逃れようとしても強引に、押さえつけて、唇を貪った
「バカー!次は私がするって言ったのにー!!」
彼女の威勢のいい声が境内にむなしく響きわたった
~終~

うpろだ312

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----------チルノの裏、ここから--------
 紫様がカリスマを要求しています
 幽々子様がカリスマを要求しています
 輝夜様がカリスマを要求しています
 妹紅様は殺し愛を要求しています 
 後季節は秋な、うん作者も忘れてたんだ。
----------チルノの裏、ここまで--------

「あをによし あまのつかひは はのものと
    まずはいはへと えにしのよきを」
 やはり平安美人は歌を詠むものらしい。酒が入っているのに見事なものだ。そして何故か手元の楽器を取る。
「ちはやぶる かみよもきかず あきのそら
    ちどりなきまま なみをばならせと」
 もんぺも負けてはいないらしい。だが何を言っているのか私にはさっぱり分からない。ついでに楽器を取るのも同じだ。
「とりかぶと なくをせよとは ほうらいの
    いはひのこころぞ たれもかなはぬ」
 今度ははまるのみが謡う。相変わらず訳が分からない。常人には付いていけない世界だ。
 そしてなぜか横に居た不吉妖怪の手を取って立ち上がろうとする。トリカブト=紫=毒婦ということか。まるのみと言われたことを根にもっているらしい。
「てんゆうぞ つきのはてぬは よききざし
    なみをまおうぞ ふしのむすめよ」
 毒婦こと不吉妖怪も立ち上がり、まるのみと共に少し離れたところに立ち止まった。そして……。

 ……見事なものだとしか言えない、いや言葉で表してはその威を地に堕しめるだけになるかもしれない
 緩急の入った波のような舞を紫と幽々子が舞い、平安美人ともんぺが聞いたこともないような見事な楽を鳴らす。
 紅葉が舞い散るが、それも見越したかのように、紅とは対照的な色の衣装の二人が舞う。そして紅葉は何故か鳥のような炎となって天に舞い上がる。
「……。」
 このような見事な舞を踊れるとは、やはり人間などといった存在では無いのだということを痛感させてくれる。
 私にもたれて眠っている霊夢の存在のみが不安から少しばかりの救いをくれるように感じられた。

 いつしか舞も終わり、割れんばかりの拍手が辺りに響く。
 その音に気が付いた霊夢が目を覚まし、寝惚けた顔でこちらの顔を見て……
「あ! え! い、いつの間に寝てたの……?!」
「大分前から、すやすやと。折角いい出し物があったんだから、起きてればよかったと思いますよ」
「い、いやそんなことはいいから! ごごめんねそ、その……」
 霊夢の顔が紅葉に負けずに赤い、紅白から真っ赤に名前を変えたほうがいいのかもしれない。
「大分疲れてたみたいですしね、私の背中位ならいくらでも……」


 チュドーン!!


 いつの間にか意識を失っていたらしい、気が付けば布団の中で寝ていた。
 目を覚ますとそこには心配そうな顔をした霊夢と、何だかあきれたような顔をした紅蒼がこちらを見ていた。
「あらあら、お目覚めですわね」
「だだ大丈夫……?」
 霊夢はもう泣きそうな顔をしている。別に何もしてないが悪いことをしたような気になる。
「それにしても……、いきなり吹き飛ばすのは考え物ね」
「うう……」
 察するに、何故か霊夢に吹き飛ばされたらしい。人間じゃなかったのか……?
「特に怪我もして無いからいいけど、妖怪相手でもないのにいきなり襲うことも無いでしょうに」
「……」
 紅蒼の説教はまだまだ続くみたいだ、なんだか霊夢がかわいそうに見えてくる。
 仕方ないので弁護をすることにした。
「あー、いやその、大丈夫ですからそんなに言わなくても……」
「怪我人はお黙りなさいな。今私がありがたい言葉をそこの乱暴巫女に授けているのです」
 未だかつて感じたこともない畏怖を感じて私は黙るしかなかった。一体何者なんだ……?
「永琳? そちらの方は大丈夫だったの?」
「姫様、このような者のことを気にかけることはございませんわ。一応命に別状はありませんが」
 ひ、姫……。一体ここは何時代なんだ……?
「それにしても霊夢、一体どうしたのです?」
「ううう……」
 何だか霊夢が小さく見える。まるで蛇に睨まれた蛙だ。

 どうやらこの永琳という人は相当な説教好きのようだ、それから延々と”ありがたいお言葉”を続けていた。そこはかとなく楽しそうなのは気のせいか。
 真面目に聞かざるをえない霊夢に同情しかできないが、やはり私も準備と酒盛りで疲れていたのだろう。いつの間にかまた眠ってしまったようだ。
 気が付けば夜になっていたらしい。辺りは大分暗くなっていた。
「ん……」
 横にはこってり絞られて疲れきったのだろうか、霊夢が布団もかぶらずに眠っていた。
「……」
 つい寝顔に見入ってしまう。最初出合った時は何か怒っていたことが多かったから、こんな寝顔をしているのは意外に感じられた。
 そして布団が無いまま寝かせてはいけないということに気づき、自分のかぶっていた掛け布団をそっとかけた。

 全く、幻想郷に来てからというものの、今までの常識なぞが吹っ飛ぶようなことばかり起こる。
 だがそれも、横で寝ている霊夢の顔を眺めていれば、いい物に感じられるのが不思議だ。
 このまま平穏に、そして多少の驚きのある生活をしていきたい、と心から願うのだった……。








































-----------------------------ここから⑨壁の戦い--------------------------
ムラサキモヤシ(以後パ)「パチェと」
れみ☆りあ☆う~(以後レ)「レミィの」
パ&レ「なぜなに、びぶりおせか~♪」
パ「このコーナーでは解説を要する事柄をレミィと一緒に取り上げていきますわ」
レ「みんな、よろしくね~」

レ「じゃあ早速聞きたいのは~、最初のお歌ね。れみりゃちんぷんかんぷんなの」
パ「そうねぇ、書いてる人にしか分からないことだから、下に解説を書くわね。長文乙とか今北産業とかは受け付けないわ。
  まず最初の歌からいくと、『あをによし』は『あを』と『に』を漢字で書くと青と丹、青色と朱色ね、
  これは秋の見事な青空と霊夢の紅い衣装を丹としてその対照を後に述べる『善し』につなげているの。
  『よし』、これは本来『よ』と『し』の間投詞だけど、『善し』にもかかっているわ、
  次に『あまのつかひ』は神と人間を仲介する巫女、つまり霊夢のこと。『はのものと』は端の者、ここでは○○のことね。
  後は言葉どおりよ。そして重要なのが各節の頭の言葉をつなげると「あお、あま、は、ま、え」、『あお』はそのまま『青』、
  『あま』は香霖堂みてくれれば分かると思うけど、『天・海・雨』の三つを指す言葉で、ここでは『天』と『海』がかかっているわ。
  『は』は『端』と『波』がかかっていて、『ま』と『え』は合わせて『舞え』・これを全部繋げると『青海波舞え』という風になるの。
  これらを合わせると大体こういう意味になるわ。

  『秋の青空と霊夢の紅が綺麗ね。そこの二人の良縁をまずは祝いましょう。ということでお二人を祝して青海波を誰か舞いなさいな』

  ちなみに青海波は由緒正しい縁起の良い舞楽で、源氏物語でも光源氏と頭中将が舞っているわ。ついでに言うと輪台という曲目の後に舞うのが
  慣例だけどここでは省略させてもらったわ。四人舞だから舞う人間を探すのが面倒だったからご勘弁下さいとのことよ。
  後青海波は紅葉の季節に舞うのが最高とされているわ。だから設定を秋にした、という訳では無いのだけれど、ね。

  それで次の歌の解説にいくと『ちはやぶる かみよもきかず』は『こんなことは神代に遡っても聞いたことは無い』という意味に大体なると思うわ。
  そして在原業平の『ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは』の本歌取りということになるわ。
  つまり見事な紅葉ということが言外に示されているのね。そして『あきのそら』はまずそのままの意味があって、そして『女心と秋の空』
  という言葉から『気まぐれ』ということも中に含んでいるの。そしてその『気まぐれ』を次の『ちどり』、要するに『気まぐれな千鳥』という意味に繋げているの。
  そして千鳥は次に解説する『波』とともに青海波に欠かせないモチーフなの。『なきまま』は『鳴き侭』と『無き侭』つまり『言うがまま』という意味と
  『無い状態のまま』という意味になるわ。そして『なみ』は文字通り『波』という意味と、音の波つまり『音波』という意味を含んでいて、
  『ならせ』を『鳴らせ』という言葉にして繋がりができるの。で、舞楽は文字通り舞と音楽で、波が音楽なら、
  そこで羽ばたく千鳥は『踊り手』という意味になるわけね。ついでに強引に行けば『ならせ』は『奈良瀬』という意味にもなるわ。
  でもご存知の通り奈良県には海が無い、つまり無理のあるものだという意味を言外に述べているのね。
  ついでにさっきの歌の『あをによし』は本来『奈良』にかかる枕詞で、それをさっきの歌には入れてなかったからここで拾っているの。
  それらを総合して歌の意味を表してみると、
  
  『確かに秋の空は見事で、紅葉も綺麗だわ、でもアンタの気まぐれで青海波を演奏しろだなんてとんでもない気まぐれね、
   この鳥頭。舞い手も居ないのに青海波なんて、海の無い奈良の都に瀬があると言うみたいに無茶言ってるようなものよ
   ついでに言えばさっきの歌、枕詞だけで下に続く句を入れないなんて本当m9(^Д^)プギャーーーッな奴ね』

  という内容になるわ。ちなみに言葉が荒いのはもこたん仕様ということ。異論を挟む奴は地下室でフランといっしょ、ごっこをしてもらうわ。
  気を取り直して次の歌に行くと、『とりかぶと』は植物のトリカブトと、青海波に欠かすことのできない装束の一つ『鳥兜』をかけたもの。
  トリカブトは○○の思った通り紫に対して呼びかけてるのね。それにしてもひどい呼び方だとは思うけど。
  『なくをせよ』は『無い状態でせよ』と『鳴くをせよ』、つまり『千鳥の役をしろ=青海波を舞え』という二重の意味ね。
  『ほうらいの』とはそのまま『蓬莱の』、つまり『蓬莱人め』ということになるわ。幽々子は設定でも蓬莱人が苦手だから毒づいてるのね。
  後の文もそのままでとってくれていいけど、『たれもかなはぬ』は『誰にも負けない』という意味で、この場合『いわひのこころ』が二つの意味、
  『祝いたいという心』と『おめでたいこころ』という二つの意味になっていることに注意して解釈するべきところね。

  『ねぇ紫、鳥兜も無いのに青海波を舞えとはこの蓬莱NEETは本当おめでたい奴ね、でも祝いたいという気持ちは立派なものだわ。』

  まとめるこういう意味くらいにとれるということね。ちょっと喘息の発作が来そうだから次は簡潔にさせてもらってもいいかしら?
  『てんゆうぞ』は『天佑』つまり天の佑け(たすけ)、それと『天雄』これはトリカブトの根の分類の一つで、薬に使われるわ。
  『つきのはてぬは』は『月の果てぬ』で、『ぬ』は完了の意味ではなく否定の意味、つまり『月の不死人』という意味になって、
  『よききざし』はそのまま『良い兆し』ということだけど、『兆し』は『朕』とも書ける。『朕』は本来は皇帝の一人称だけどここでは意味を少し広げて
  貴人、つまり輝夜のことを指すと思えばいいわ。
  『なみをまおうぞ』は『踊りましょう』という意味で、『ふしのむすめよ』の『ふし』が三つの意味になってるのよね。
  つまり『不死』、そして強引に『武士』と『附子』という意味にすることができる。まとめると

  『あら、トリカブトはトリカブトでも私は役に立つ薬のようなもの、毒婦だなんて失敬な。そこの蓬莱のお姫様はいいことを言うわね。
   この八雲紫、天の助けとなって貴方がたの演奏で踊ってあげるわ不死の娘達。さぁ幽々子、一緒に踊りましょう』

  『武士の娘』は幽々子、『附子の娘』は紫のことを指しているのよ。解説は以上ね。」
レ「れみ☆りあ☆う~」
パ「まぁ本当は『端』にも別の意味が込められてるけど、これは一応伏せておくわ。強引すぎる感があるしネタバレしても面白くないし、ね」
レ「じゃまた会おうね~。ばいばーい」
--------------------げぇ黄忠!! げぇ関羽!!-----------------------

うpろだ314

───────────────────────────────────────────────────────────

「れーいむ!」
「ひゃぁっ!?」
後ろからいきなり抱きつかれた、当然驚く
「○、○○!!?驚かせないでよ!」
「いやぁ、お前が歩いてる姿を見たら、つい」
「何がつい、よ!気配を消して後ろに立つなって何度言えば!それに私を見るたび抱きつくのを止めなさい!」
一応言っておこう、此処は人通りも多い往来である事を
「しょうがないだろー、お前が可愛すぎるんだから、そりゃあまともな男なら抱きつきたくもなるって」
真っ赤になってしまった、この男は、実に食えない、歯の浮くような台詞を・・・
「う、五月蝿いっ!帰る!」
「送りますよお嬢さん」
「・・・」
ひゅん
霊夢はとんでもないスピードで、文字通り飛んでいった
「あんにゃろ・・・」

「・・・流石に撒いたわね」
「よう霊夢、ずいぶんとゆっくりだな」
鳥居の上から声がする、見上げればあの莫迦男
「なっ!?私のほうが・・・早かったはず」
「愛ゆえに、いく先々で君に何が起こるかわからないだろ?常に先回りして見守りたいと思うのが至極当然ではないかね?」
「わ、わけわかんないこと言わないでよっ」
○○を無視して神社の中へ、入っていった
「全く、つれないお嬢さんだ」

なにあいつ!いっつも本気だかおふざけかわかんないみたいにして!あんな気まぐれな奴に!
あんな軽そうな奴に・・・動いてしまった自分が情けない、私は博霊の巫女なのだ
それでも、私はあいつが・・・?いやそんな事は無い、だから私は巫女としての
「何考え込んでるんだ?一人で悩むなよ、俺に話してみろ」
「!!???」
ななななんでコイツが!?近かった、息が掛かるくらい
だめだだめだ、今あいつの顔を、見たらたぶん、駄目になってしまう
何でこんな奴に、こんな軽そうな馬鹿に、骨抜きにされてしまってるんだ私は
「一人で考え込むんじゃねーよ、何のために俺がいると思ってんだ、話してみ、な?」
いつもは馬鹿なのに、こういうときは優しいこういうのには
勘違いしてしまう、彼が私の事を本気で、何て思ってしまう
これは彼の気まぐれな遊びなんだ、私なんか、好きになってもらえる要素が無い
胸も無いし、巫女だし、無愛想だし、その・・・可愛くない
だから、彼が私の事を好きになるなんて
「そんな顔するなよ、話したくないなら話さなくていいからさ、そんな顔しないでくれ」
抱きしめられた、私はそんな悲しそうな顔をしてたのか、はは、嫌だなぁ
でも、暖かい・・・もし本当に、このぬくもりを独り占めできるのなら、いいのになぁ
「霊夢・・・俺じゃあだめなんだな・・・それもしょうがない、選ぶのは俺で、選ぶのは君なんだから」
「○○?何を、言ってるの?」
「今まで悪かったな、しつこく付きまとったりして・・・俺は、楽しかった」
それじゃあ、と言って、消えた、霞のように、幻のように
「待って、待ってよ!ねぇ○○!待ってよっ!!」
私は莫迦だ、もう少し、こんなに卑屈で、愚かでなければよかったのに
彼は私を好いていてくれたんだ、一時の感情であれ、それは間違いない感情だったんだ
私は臆病者で・・・弱虫だったんだ・・・ははっ、また卑屈になってるなぁ
「ふふっ・・・」
神社の片隅から聞こえる、悲鳴にも似た泣き声、嗚咽、それは何処へ届くのか

私は一生、自分を好きにはなれはしないだろう

うpろだ344

───────────────────────────────────────────────────────────

「霊夢さん!好きです、付き合ってください!!」
「・・・ごめんなさい、私は彼方を好きじゃ無いわ」
幻想郷に来て一年、初めての夏、俺の恋は叶わず消えた

「・・・ふーらーれーたーorz」
大通りをふらふら歩いていた、酒が入ってるので千鳥足だ
「やっぱりだめだよなぁ、俺イケメンじゃ無いし、弱いし、へたれだし」
「背も低いし、甲斐性も無いし、お金も無いしなぁ」
「そうそう・・・は?・・・ああ、薬売りか」
「いい加減に名前を覚えてくださいよ~あと独り言は控えた方がいいですよ?」
「ああ、忠告痛み入る」
いつの間にか隣にいるウサ耳娘名前はれーせん、うどんなんちゃらかんちゃら
前に知り合った薬売りなんだが・・・妖怪?
「聞きましたよ、博霊霊夢にふられたそうですね」
おいおい、さてはあの人型カラスか
「もう噂になってんのか、幻想郷にプライバシーって物は無いんだな」
「しょうがないですよ、皆退屈してて刺激が欲しいんですから」
俺の恋もみなの暇つぶしか、そう思うと鬱に成る、そう考えるから小物なのだろうが
「どうです?雀の屋台で飲みませんか?付き合いますよ?」
「ああ・・・止めとくよ、酒に溺れるな、って言うしね」
「そうですか・・・残念です」
「また誘ってくれ、自棄酒は身を滅ぼしそうだ」
話しながら歩いていた、いつの間にか我が家の前
「それじゃあまた・・・ありがとな、鈴仙」
「い、いえ、じゃあ・・・元気出してくださいね」
れーせんと別れて、寂しい我が家に、はいった
くらいくらい、一人の家は迎えるものもいない、ただいま、と彼女に言って欲しかった
「はっ、俺も未練たらしい・・・うじうじした嫌な野郎だな、俺は」
薬売りの兎に感謝せねば、少しは、ほんの少しは、楽だ
「はぁ・・・霊夢・・・俺はお前を諦めきれんよ」
少しはましな男になろう、中身も外見も変えてゆこう、そしてまた俺は彼女に告白しよう
それまで他の男に先を越されないように
そうだよな、あんないい女に誰も言い寄らないわけが無いよな
何より彼女の足を引っ張っちまう、俺はへたれでみっともない雑魚
「まずは・・・魔砲使いにでも弟子入りするかな」
後で気付く、この選択は、間違いだった事に、そして既に出遅れていた事に
~終~

うpろだ354

───────────────────────────────────────────────────────────

幻想郷に来て早3ヶ月。
ここでの暮らしにも慣れたもので、今日も元気に神社の掃除ですよ。
あ、はい。私、博麗神社に住まわせていただいている○○と申します。
「○○ー、掃除はー?」
「もう少しだから一緒にしようぜ愛しの人」
「誰が愛しの人だ」
スコーン、と針が脳天に刺さる。ギャグ体質だから死なないんですが痛いものは痛いんですけどね。
「まぁさっきも言ったとおりあと少しだ。お茶でも準備しててくれないか?」
「貴方に私を顎で使う権利は無い」
はい全く以ってその通りですね。
「お茶くらい淹れてやったらどうだ?」
「お、こんにちは魔理沙」
「いよう○○。相変わらず恋の奴隷か?」
いやらしい笑みと共に問いかけてくる。
「奴隷はいいが想いが全く伝わって無くてね。困ったもんだ」
その質問に苦笑で答える。
「奴隷はいいの? じゃあ神社で一生扱き使ってあげるわ」
「望むところ、と言いたいけど君の愛が手に入らないならそれは地獄だね」
「きょうはえらく詩人ね。頭でも打った?」
「いや、小難しい言葉を使ったと言うか口調変えただけだけどな。頭はさっき針で刺された」
「つぼ狙ったから元気になると思ったんだけど」
減らず口と終わりの無い会話に思わず苦笑。
「何がおかしいのよ」
それがまたこの巫女の不機嫌を招いたようで、再び針の危機が。
「あー、ところで新しく温泉が見つかったみたいなんだが、行かないか?」
そこに魔理沙の救いの一言。
「温泉って言ってもねぇ……」
「いいんじゃないか? 特にどこかの巫女さんは人に掃除任せるほど疲れてるらしいから」
少しの皮肉と苦笑を織り交ぜて言えば霊夢は顔を赤くして反論する。
「そ、それは貴方が勝手にするって」
「ほう、そいつはいけないな。慰安旅行としゃれ込むか?」
そこに畳み掛けるように魔理沙の援護が加わる。
「な、ちょっと待ちなさいよ魔理」
最早霊夢の言葉など二人とも聴いていない。
「いいねぇ慰安旅行。慰安と言う響きだけで疲れが癒えるようだ」
「何を勝手な」
「よし、じゃ早速行くか。とりあえず○○は先に連れて行くぜー」
「え? だから待ってって」
「うん、よろしくお願いするよ魔理沙。空なんか飛べないからな」
「しっかり掴まってろよ。飛ばすぜー」
「待ちな、……行っちゃった」
そうして、博麗神社は巫女が一人という本来の姿に戻った。



「着いたぜー。死んでないか?」
また今更な確認に答える。
「ま、何とかね。いやー、普通に誰も居ないな」
「そりゃそうだ。私がついさっき魔法で作ったんだからな」
「何でまた」
当然の疑問。返答もまたあっさりとしたもの。
「いやな? いつまでも仲が進展しないお前たちを見ていたら腹が立ったから今回を機に仲良くなれ!」
話がよすぎる。疑問は自然と口から出た。
「……報酬は?」
「霊夢と仲良くなれなかった場合、私がお前を頂く」
想う、という事はあったが想われる事は無かった。人を想う、という重大さを今更ながら再認識させられる。
「……覚悟は、しておく」
「いい度胸だ」
晴れやかな笑顔で、しかし何かを決心した顔で少女は笑った。
「しかし、霊夢はここが分からないんじゃ?」
「……連れてくるぜ。妖怪が出たら、ご愁傷様ということで」
「待て、洒落にならん」
「仕方の無い奴だ。とりあえずこれを持っとけ」
「どう見ても爆発物です。威力の方は?」
「実証済み、だが気休めだな」
「出来るだけ早くお願いするよ。じゃあ、行ってらっしゃい」
「おう、それじゃ行ってくるぜ」
ふわりと箒で浮く魔女。そして、高速で飛ぶ。
それを見送りながら改めて人工温泉を見る。広さはある。男女10人が入ってもまだ余裕はあるだろう。
しかし、
「……男女の区別が無いのはどうするんだろう?」
混浴、という思考が浮かばないのがまだまだ初心な証拠である。
「さて、彼女らが来るまで暇だな。どうしたもんかね」
胡坐、肘つきのコンボで見事に親父くさく座る○○。
次第に眠気が襲ってきて、最後には、
「……すー」
寝ていた。後ろの茂みでガサガサ言ってるのにも気付かずに。



「○○ー、霊夢連れてきたぜーっと」
結局、魔理沙が霊夢を連れてきたのは飛び立ってから20分後の話だった。
目的地に下りると、
「……何してるんだ?」
そこでは○○が霖之助を押し倒していた。
「妖怪かと思ったもんで。いきなり背後から肩叩くから」
「僕としては何でいきなりこんな状況になってるのか説明を求めたいくらいだ」
「……そんな趣味があったの?」
「ねーよ。霖之助さん、申し訳ありませんでした」
「いや、君も立派な幻想郷の住人になったという事だろう。
ただし、本当の妖怪には無駄だからそれだけは覚えていたまえ」
「はい」
霊夢の毒舌も無視。謝罪は受け入れられたので過去の事は二人とももう気にしない。
無視が気に食わなかったのだろうか、霊夢は再び不機嫌の表情になる。
「さて、魔理沙に一つ聞きたいが男女一緒に入るわけにはいかないこの温泉、どうするんだ?」
「混浴に決まってるじゃないか」
「温泉かい? 折角だから僕も入ろうか」
混浴。こんよく。コンヨク。
その言葉が○○の頭の中で10数回ほど反復されてからやっと理解する。
「さて、妖怪たっぷりの道を帰ろうか」
「霊夢が好きだ好きだ言ってる割にはそういう事には弱いよな、お前」
「エッチなのはいけないと思います!」
必死の叫びも、
「何でもエロく考えるからいけないんだぜ?」
「別に女性の方を向かなければいいだろう?」
魔理沙と霖之助の全うな意見にかき消される。
「それに、身体くらいは隠すぜ?」
「ぬ、ぅ……」
最大の(○○の脳内での)譲歩案で、○○は折れた。



「久しぶりだね、こうやってゆっくり風呂につかるのも」
「というか霖之助さんは普段お風呂とかどうしてるんですか」
「入らない時の方が多いね。里に銭湯があるからそこを時々利用するくらいかな」
「なるほど。しかし香霖堂から里へ行くのも楽でないのでは?」
「だから時々、だよ。普段から利用するのが面倒だからね」
「お風呂ぐらいどうにかできないんですか?」
「魔理沙がこの前自宅に温泉を引くことが出来たと言っていたね。
それでどうにか出来そうなんだが、本人があの調子だしね」
あの調子とは、香霖堂の商品をツケと称して盗っていく事である。話もしようが無いので切り出しようが無い。
「……大変ですね」
「君もね。霊夢とはどうなっているんだい?」
「何で知ってますか」
「幻想郷にはゴシップ好きの烏天狗が居るからさ」
「そういや筒抜けでしたね。いや、実際にはどうにも出来てないのが現状です」
「君らしくもない。好きだ、と思ったら既に行動は終わっているのだろう?」
「いや、今回ばかりは流石に。それに、告白だって霊夢が初めてですし」
「幻想郷の外の事はよく知らないが、以前も君はこんな調子だったのかい?」
「まさか、と言っても貴方が知るわけないですし、暇つぶし程度に聞きますか? 俺の過去話」
「手短にね」
手厳しい言葉に苦笑しつつ、独白が始まる。
「なら簡潔に。外では女性と会話は全然しませんでした。
むしろ自分から避けてたくらい、でしたね」
「ほう、今の君からは全く想像できないね」
「そうですか? なら、変わったんでしょう。
好きな女性も全く出来なくて、向こうからの告白もなくて、そんな男でした」
「要するに、もてなかった、と」
「そうですね。要約すればそうですね。後は自分に自信がありませんでしたし」
「それが何でまたここにきて告白を?」
「いや、向こうでは一回も本気になった事って無かったんですよ。
何でも大体出来る人間でしたから、何でも手を抜いて、ね」
「所謂、天才だったのかい?」
「自分でそうは思いませんけどね。だから、一回くらいは何かに本気になろうと思って」
「それが恋愛、と」
「一番難しいもの、ですけどね」



「○○の奴、案外香霖と話が合うんだな」
「そうねー……」
「お、本当に疲れてたのか?」
「いや、そんな事は無いんだけど、うん」
「何だ、○○と一緒に居たいのか? なら行ってくればいいじゃないか」
「だ、誰がそんな事するか!」
「居たい、っていうのは否定しないんだな」
「あ、……」
「まぁ、この際だから言っておくぜ恋敵」
「恋、敵?」
「私は、あいつが好きだ。今回の事でお前とあいつの仲がよくならなければあいつを頂く、とも言った」
「そ、そんな勝手! だいたい、あの人はずっと博麗神社に居るって」
「覚悟、決めてたみたいだぜ。お前はどうなんだ?」
「わた、私は」
「ま、急げよ。ゆっくりしてたら私が掻っ攫っていくからな」



「○○っ!」
「わっ! 何だ、霊夢か。何か」
「ちょっと来なさい!」
「あーれー助けてー霖之助さーん」
引きずられていく○○を見送りながら霖之助は少しこっちに寄っていた魔理沙に声をかける。
「……君の差し金かい、魔理沙」
「さぁてな。私はただあいつが好きって言っただけだぜ」
「大変だね、彼も。そして君も損な役回りだ」
「そうでもないぜ」
「そうか?」
「そうだぜ」



「○○、貴方は私が好きって言ってるわよね?」
「あぁ。人目憚らず、な」
「なら、何で魔理沙の告白を受けるの?」
「まだ、受けてない。お前が好きって言ってくれたら、受けない」
「ずるいわね」
「ずるいも何も、俺は既に言ったぞ。後はお前の答えだけが欲しい」
「私は、……私は」
「うん、丁度いいや。はっきりしてくれ。好きか、嫌いか、好きなように答えてくれ」
そして目を閉じて霊夢の答えを待つ。

最初は、ただの便利な小間使い程度の認識だった。

次第に、居ないと神社の雰囲気が悪くなったような気がした。

宴会では、酒が嫌いと言いつつもずっと愚痴に付き合ってくれた。

熱を出して寝込んだ時、妖怪もお構いなしに永遠亭に行って薬を貰ってきてくれた。

その後、ぼろぼろになった姿を見て言った皮肉を「好きだから」と返して私の返答を困らせた。

……私は。

「好き、だよ」
「霊、夢?」
「うん、好き。ずっと一緒に居て欲しい。魔理沙にも盗られたくない。私だけを見て欲しい」
「ちょ、っと待て、近い近い!」
「っ、駄目?」
「あ、ぅ、その」
「好き」
一言だけ、世界に満ちる。



「やっぱり損な役回りだったね」
「何がだ? 友人たちの恋が成就したじゃないか。恋の魔法使いとしてこれ以上の事は無いぜ」
「損な、役回りだよ」
「……五月蝿い」
霖之助も目を閉じる。恋人同士の口付けと、涙を流す乙女を眺めるほど野暮ではない。



「さて、帰ろうか」
「だな。あー、色々とすっきりしたぜ」
「僕は一足先に歩きで帰るよ。いいお湯だった」
「あ、さようなら霖之助さん」
「さーて。じゃ、私も行くぜ。じゃあな二人とも。幸せにな!」
それぞれが去って、残されたのは○○と霊夢。
「ま、○○?」
「ん?」
「……帰ろ?」
「そう、だな」



さて、後日の○○の告白を受けた霊夢と○○だが、
「○○、お掃除終わった?」
「ん、丁度終わったよ」
「じゃ、一緒に御茶飲みましょ」
「んー」

「はい、どうぞ」
「はい、どうも」
世界は全く平和である。流れる雲は少なく、夏の日差しが照りつける。
不意に、○○の肩にとん、と軽い衝撃が走る。
「霊夢?」
霊夢が○○の肩に頭を乗せていた。
「なーに?」
「……いや、やっぱりいい」
「そう?」
やはり、世界は平和である。

うpろだ373

───────────────────────────────────────────────────────────

「っ……頭痛い」
「あら、ようやくお目覚め?」
「永、琳?どうしてここに?」
「覚えてないの?あなた風邪を引いて倒れたのよ」

そういえば朝から具合が悪かったことを思い出す
食欲もなくて掃除をしようとしたら急に意識が無くなって……

「最近気温が低い日が多かったからそれで風邪を引いたのね
 気をつけなさい、貴女が倒れると大変になる人が結構いるんだから」
「……○○は?」

さっきから○○の気配を探したけど全然見当たらない
一応彼女が倒れたんだから心配してくれても良いのに

「ああ、彼なら今永遠亭に居るわよ、貴女が倒れると大変になる人の第一候補ね」
「何でこっちに居ないのよ」
「あらあら、恋人が居ないからってそんな不機嫌な声を出さないの
 彼ね貴女が倒れているのを見て超高速で永遠亭まで飛んできたのよ」
「そう、なの?」
「ええ、半狂乱で永遠亭に突っ込んで「霊夢を助けろ!!!」って大暴れよ
 良いわねーあんなに愛されてて」

そう言われて自分が○○にどれだけ心配されてどれだけ愛されているか分かって
そしてさっき○○の事を疑った自分が恥ずかしくなった

「超高速で移動したツケか全身の筋肉が断裂寸前で今は動けなくなってるけど」
「……大丈夫なの?」
「正直貴女の風邪より深刻、だけどまあ処置はしておいたから明日には直るわ」
「ありがとう」
「そう思うなら今は眠って彼の為に早く風邪を治しなさい
 また暴れられるのは困るから」
「そう、ね」

そういうと段々と意識が薄れていった
薄れゆく意識の中で私は明日○○に会ったら何を言おうか考えていた

うpろだ394

───────────────────────────────────────────────────────────



 俺が博麗霊夢と付き合いだしたのは丁度一年前。
 始めは助けてくれた恩があって、そのため色々と手伝っていただけだった。
 恩が俺の中で徐々に愛情に変わり、それが恋愛感情に変わっていった。

 そして、俺は一年前のこの日、博麗 霊夢に告白した。







△△△△△△△△△△△△△△△△








「ふぅ……」

 博麗神社の社務所、その居間で俺は霊夢の帰りを待っていた。
 もう、時刻は11時を回っている。

「なんつーか、逆じゃね?こういうのは、さぁ」

 誰も居ない部屋に独り言だけが響く。
 霊夢と魔理沙が妖怪の退治に出てからかれこれ5時間近く。
 記念日だからと内緒で作った外の料理も、とっくに冷め切っている。

「……早く帰って来いよ、待ってんだからさ」

 付き合ってから、一年、まだ一年しか経っていない。
 だけど、最近考えたくないことばかりが頭を過ぎる。

 本当に博麗 霊夢は俺と居たいのか。
 いや、そもそも博麗の巫女を、無重力の霊夢を俺は捉えることが出来ていたのか。

 あの日から何が変わった?
 進展はあったのか?
 恋人らしいことがあったのか?
 天狗もつまらなそうに帰って行った。
 吸血鬼も興味を持ったのは始めだけだった。
 鬼も、亡霊も。

「あー止めだ」

 止めよう、馬鹿馬鹿しい。
 こういうのは昼ドラで間に合ってる。
 大体こちとらスキマ妖怪のお墨付きだ。

『あなた達、きっとお似合いね』

 うん、胡散臭せぇ。
 ……大丈夫だ、俺は霊夢の恋人だ。
 そう、俺は霊夢を信じてる。








■■■■■■■■■■■■■■■■









「もう、12時過ぎたか」

 結局間に合わなかったな。
 しっかし、強敵だったのかね、日付が変わるまでとは。
 取り敢えず飯は保存しといたし、食い意地はとんでもないからな、アイツは。

「ん?」

 表で音がする。
 どうやら、帰ってきたらしい。
 さて、疲れてるだろうし、文句は一言で済ませておくか。

「遅いお帰りだな、霊夢?流石に待ちくたびれ……」
「○○~ただいまぁ~、ひっく」

 顔が赤い、それに酒臭い。

「いやね、ひっく、けーねたちがおれいにって~」

 じゃあ、なんだ、俺は。

「あ~、もうつかれちゃったからぁ、おふろはいって~」

 ずっと、待って。

「そうだ、ひっく、○○も、きょうはとまって……」



「悪い」

 流石に、

「もう帰るわ」

 我慢の限界だった。

「え……ちょっと、ねぇ○○、どうしたの?」

 霊夢の顔から酔いが消えた。

「なんでもない、もう遅いから」

 もう、話したくもない。

「っ…!ちょっと、今はまだ夜よ!? 危ないわ!」

 袖を掴まれる、それを、

「なんでもないって言ってるだろ!」

 ふりほどいて、

「っきゃ!」

 神社から走り去った。







○○○○○○○○○○○○○○○○







 走った。
 がむしゃらに走った。

「畜生……畜生!」

 もうどこに居るのかも分からないくらい走り続けて。

「あぐっ!」

 俺は盛大に転がった。
 
 
 

「……」

 そのまま地面に寝転がり、さっきの自分を思いだす。 

「なにやってんだろ、俺」

 考えてみれば、俺が勝手に怒って帰っただけで。
 
「忘れてたわけじゃないさ」
 
 酔っぱらってたのだって魔理沙あたりが邪魔をしてた可能性だってある。
 急いで帰って来てくれたかも知れないのだ。
 
「だったら早く神社に戻らないと」
 
 たぶん、心配してる。
 
「つーか結構走ったな、森の近くか」

 だとすればそんなに危険はないはずだ。
 かなり暗いが、道は覚えている。
 起き上がり、服に付いた葉を落とす。
 
「ん?」
 
 ふと、後ろを振り返るとでかい手が見えた。
 気がついたら俺の身体は宙を飛び。
 受け身をとることも出来ず、そのまま地面に叩き付けられた。









○○○○○○○○○○○○○○○○










「知らない天井だ」

 取り敢えずお決まりの台詞を吐く。
 
「何言ってるの?」 
 
「いや、こういうとき必ず言う台詞があってだな」

「あら、目が覚めたみたいね」

 声のした方を向く。
 確かー

「あなたは、Dr.ヤゴコロ。それとぐわんげ」
「残念ね、○○さんはたった今ご臨終ね」
「わかりました師匠。至急葬儀屋を」
「すみません調子こきました」

 永琳さんと鈴仙が居るということは、どうやら永遠亭らしい。
 少し体を起こすと、少しだけ体の節々が痛かったが、大したことはないようだ。

「それだけ軽口たたけるみたいならもう大丈夫ね」
「あの、俺一体」

 あのあと、何があったかは殆ど記憶にない。

「頭を殴られて意識不明の重体、なのにたった一日で奇跡の生還、愛の力ってトコかしら」

「そうですか、って愛の力って何ですか」
 
「文字通りの意味よ。 ウドンゲ呼んできなさい、きっと待ちくたびれてるわ」
 
「分かりました師匠」
  
 敬礼のような事をして鈴仙は部屋を出て行く。
 
「待ちくたびれてるって、もしかして」

「もしかしなくても彼女よ。 ほら来た」

 足音が近づく。
 霊夢が来た。
 







○○○○○○○@○○○○○○○





 

「霊「馬鹿!!」……」
 
 胸ぐらを掴まれる。
 こんなに怒った霊夢を見るのは、初めてだ。

「あんな遅くに外に出れば、どうなるか位分かってたでしょ!!」
 
「……ごめん」
 
「あのあと、倒れてる○○見て……グスッ、死んじゃったかと思ったじゃないッ……」
 
 そのまま霊夢は俺に抱きついてくる。
 肩を震わせ泣いている。
 俺は、本当に霊夢を泣かせてしまったんだ。
 
「本当に、心配かけてごめん」

「私も、っ、ずっと○○の事、あんなに遅くまで待たせて、酔っぱらって」
 
「いや、いいんだ」

 そうだ、もういい。
 霊夢は俺を見てくれているし、俺は霊夢を見ている。
 第一何を馬鹿げたことを考えていたのだろう。
 不安になる必要など無い。
 そう、霊夢は俺の恋人なのだ。 

「霊夢」
 
 霊夢の名を呼ぶ。
 俺が捉えた無重力の巫女を。
 
「○○」
 
 霊夢が俺の名を呼ぶ。
 何の力も持たない、単なる人間を。
 
 そして口づけを交わす。
 それはとてもとても遅い恋人同士の口づけだった。
 
 










▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽










 
 
 暫くして霊夢も落ち着いたようだ、いつもの霊夢に戻っている。
 といっても、まだ目が赤いままだけど。

「もう大丈夫なの? あの薬師はもう神社に戻ってもいいって言ってたけど」

 永琳さん、輝夜さん、鈴仙達に見送られ俺たちは退院? した。
 永琳さんが手を振りながら親指を人差し指と中指の間に入れたの見ると、覗いてたんじゃ無かろうかと勘ぐってしまう。
 
「ちょっと頭が痛いけど、それぐらいだな。 もう大丈夫だ」

 ついでにまだ心臓がバクバクしてるのは内緒だ。

「そう、じゃあ行きましょ」

 微笑みながら霊夢が俺の手を掴む。

「ちょ、霊夢!」
 
 そのまま俺を引っ張って空を飛ぶ。
 全く、本当に逆だろ、色々と。
 
 まぁたぶんこのままずっと引っ張られて進むのだろう。
 
 彼女の笑顔を見てそんな予感を感じていた。












 やっちゃったZE☆
 
 
 




 というわけで霊夢です。
 たぶんこの○○はずっと霊夢の尻に敷かれます。
 完全に専業主夫です。
 まぁ稼ぎ手が霊夢だけですので当然ですが。
 それでも本人は満足でしょう。
 
 序盤で空鍋させようかと思いましたが、バットエンド直行なので却下。
 
 霊夢が遅刻した原因については後ほど。
















 オマケ














 ○○と霊夢のキスシーン。
 このときこの様子を覗いていた者がいた。
 
 八意 永琳ではない、彼女は覗きのような無粋な真似はしない。
 直感的に入ってはいけない空気を読み取り、姫達同様二人を祝福していた。
 
 射命丸 文でもない、いや、実際には行おうとしたのだが、永琳の手によって撃墜されていた。
 



「あー! やっちゃったよあの二人!」
 
 紅魔館。
 その主の部屋では幻想郷の実力者達が集っていた。
 レミリア・スカーレット。
 西行寺 幽々子。
 八雲 紫。
 そして、
 
「うわぁ、完全に舌入ってるねあれ」
 
 伊吹 萃香。
 彼女が霧となり二人の様子を探っていたのだ。
 
「ね、言ったとおりになったでしょ、幽々子」
 
「うう、悔しいわ~紫の一人勝ちじゃないの」

 そう、この妖怪達は、この二人がくっつくか別れるかで、賭をしていたのだ。
 ちなみにくっつくが八雲 紫だけで他はすべて別れるに賭けていた。
 
「折角私の霊夢があのボンクラとわかれそうだったのに!!」
 
 バンバンと心底悔しそうに吸血鬼が机を叩く。 
 なんと、このお嬢様、わざわざ別れさせるために○○と霊夢がイチャイチャする運命を手当たり次第改変していたのだ。
 それで負けていれば世話はない。
 というか大人げない。
 
「ほらほら、負けたんだから素直に払いなさい」
 
 八雲 紫の一言で皆渋々賭けていた品を渡す。
 幽々子が800年物の酒。
 レミリアが超ビンテージワイン。
 萃香が鬼の酒。
 
 詰まるところ全部酒だった。

「残念だったわねぇ、当てが外れて」
 
「うるさい!! さっさと帰れ!!」
 
 レミリアの機嫌は最悪である。
 それを察したのかしてないのか、すぐに紫はスキマの中へ引っ込んだ。
 
「しかし、別れると思ったんだけどなぁ」
 
「そうねぇ~確実に愛想尽かされると思ったのに」
 
「うぅぅぅ、あんな男のどこがいいのよ!」
 
 ○○ボロクソである。
 
「第一、あれくらいで倒れてりゃ世話無いよね」
 
「そうね、あの程度の妖怪軽くあしらってくれなきゃ」
 
「正直毛玉でも倒せるんじゃないの?」
 
「誰が?」
 
「決まってるじゃない、○○よ……」
 
 
 ぎぎぎと鈍い音を立てて後ろを向く。
 そこには博麗 霊夢と○○が立っていた。
 
「「「げ、げぇ!!霊夢!!」」」

「へぇ、あんた達、賭け事なんてしてたんだ。私と○○で」
 
「そんな、霊夢、私は賭なんてしてないわ」
 
 私の眼を見て! と、吸血鬼。
  
「違うのよ霊夢、落ち着いてこれは孔明の」
 
 何かの電波を受信した亡霊。
 
「いや、その、ごめん霊夢」
 
 一番正直な鬼。
 
 もう普段の威厳はどこへやらといった感じだ。

「そう、でも証拠は挙がってるの」
 
「へ?」

「紫が教えてくれたのよ」
 
「ちょっと待って、霊夢!! アイツは私たちと一緒になって賭けてたのよ?!」
 
「そうよ!だったら紫も同罪よ!」

「そうだそうだ!!」

「じゃあ、どっちに賭けた?」
 
「あ」

「う」

「どっちに賭けた? 言ってみなさいよ」
 
「そ、それは」

 言える訳がない、ここにいる全員が別れる方に賭けたのだ。
  
「それにレミリア。あんた私と○○の仲を裂こうと色々してくれてたみたいね」

「うぅ……」
 
「ほら、○○もなんか言ってやりなさいよ」

 その瞬間レミリアの目が光る。
 ○○はお人好しなのだ。
 丸め込めれば霊夢もそれにつられて許してくれる。
 全く反省していなかった。

「○○、確かに色々細工はしたけど、あなた達はそれを乗り越えてこうして「……喃」二人?」

「はかった喃、はかってくれた喃」
 
「え、ちょっと○○何で刀なんて持ってるの? 待って、落ち着いて」

「」

「あ、あの構えはまさか!」

「知っているの? 美鈴!」

「あれはまさしく虎眼流剣術秘奥『流れ星』!」

流れ星。それは虎眼流創始者岩本虎眼が修行中に編み出したとされる秘剣中の秘剣である。





長いので割愛。






「まさかこんなところでお目に掛かれるなんて」

「そんなこと言ってないで助けなさいよ!! 待って、ご免なさい、私が悪かったわ、だから落ち着いて」

「そうよ、悪いのはレミリアだけよ! 私は乗せられて!」

「何言ってるのよ!ノリノリだったのはあんたでしょ亡霊!」

「あーそろそろ覚悟決めた方が良いよ」

「ひぃい! た、助けて霊」




無惨むざーん


うpろだ401

───────────────────────────────────────────────────────────

霊夢。とりあえずお茶を飲むのをやめてくれ、うん。
ほら、お賽銭あげるから、な? 300円? 2円しかない。2円で我慢しろ。

うん、折り入って話がある。
あ、だから待って、そんな出涸らしのお茶飲もうとしないの。
だって玉露だし、じゃない。後で買って来てあげるから。

…改めて。今日はお前に言いたい事g
あ、コラ。お煎餅切らしてるでしょ。後で買って来てあげるからほら、待てって。
ちょっコラその羊羹は俺のwwww

…え? 何、ジャンプしてみろって?
……したけど。それが何kうわあぁぁごめんごめん500円あげるからっ!小銭全部は持ってかないでー!!

小銭残してお札全部持ってくってのは酷くないですか霊夢さん……。

ちょっま、話があるって言ってるだr…



色々あるけれど、俺は元気です。

うpろだ751

───────────────────────────────────────────────────────────

……なぁ
霊夢「……ん?」
ディスガイ〇やりたくなってきた
霊夢「ゲームは一日一時間が理想よ」
理想に溺れて溺死した人がいるらしい
霊夢「ふーん」
ディスはやっぱ、カ〇チスかラハ〇ルだよな
霊夢「ん」
カーチ〇は燃えるし、ラ〇ールは……やっぱ魔王だし
霊夢「……私は中ボスかな」良いキャラだよな、あれ

霊夢「……」
……
霊夢「……ねぇ」
ん?
霊夢「〇〇大好き」
そっか
霊夢「うん」
……なぁ
霊夢「ん?」
霊夢テラ大好き
霊夢「……うん」


そんな昼下がり

7スレ目>>766

───────────────────────────────────────────────────────────

「○○帰ってくるの遅いわね、買い物するのにどれだけかかってるのかしら
 まさか途中で妖怪に襲われているんじゃ(性的な意味で)
 ……ありえるわね、考えてみれば宴会の時紫辺りが妙にべたべたしてたし
 あーもう、迎えに行こうかしら」

「ただいまー霊夢ー」ガチャガチャ
「遅いわよ!って何その大荷物
 私確か食材を買ってきてって頼んだのよね」
「ああ、その帰りに香霖堂に寄ったんだ」
「霖之助さんの所に?」
「おう、強くなろうと思ってな
 色々な物買ってきた」
「……何買って来たのよ」

「まずはこれ!『妖刀:似蛭』これは使い手の妖力を吸って刀を作るというものらしくて
 切れ味は鋼鉄も豆腐のように切れるらしい」
「ふーん、で、何を吸って刀を作るって?」
「だから妖力」
「妖力ねー、でも○○は人間だから妖力はないでしょう」
「あ…………俺は人間をやめるぞ霊夢ぅーーー!!」
「やめなさい!!」ガスッ!

「うぅ痛い……それじゃあ気を取り直して
 次はこれ!スペルカード『狂戦士の魂』これを発動すれば相手に攻撃させるヒマもなく
 連続で攻撃できるらしいって、これ遊○王カードじゃねーか!
 スペルカードでもなんでもねーよ!!」
「ねぇ、ちょっといい?○○」
「畜生、どうせ俺は貧弱なBOYさ明日の見えない餓鬼さ!うぅ
 なんだよコン畜生」

「どうして急に強くなろうと思ったわけ?」
「……この間霊夢妖怪退治しに行くって出てった後怪我して帰ってきたじゃないか」
「ああ、あれね、あれはちょっと油断してたから」
「俺は回復の魔法や永琳さんみたいに薬学の知識なんてない
 だから怪我した霊夢を見たとき何も出来ない自分がすごく悔しかったんだ」

「何も出来ない?そんなことないわよ
 ○○は私と一緒に居てくれるじゃない」
「……それだけじゃん、それ以外何も出来ない」
「そうね、でも私にとってはそれだけで十分なのよ」
「ありがとう、霊夢」
「ありがとうって言うのは私のほうよ○○」
「じゃあこれからもよろしくな霊夢」
「こっちこそよろしくね○○」




「ふっふっふっふっふ」
タッタッタッタッタ!!!
「ふぅー、ジョギング終わり」

あの日から暫らく経った今でも俺は強くなろうと頑張っている
幻想郷に暮らすのであれば最低限自分自身の身位守れなければいけない
そう思い俺は毎日体を鍛えている、何をするにもまず体力が基本だからだ
そして紅魔館にすむ美鈴さんに体術や気孔などを教わっている


「でもそれだけじゃまだ足りないな
 どこぞの銀髪の蜘蛛さんや殺人貴みたいに超絶した身体能力に戦闘技術があれば問題ないんだけど」


いくら体を鍛え身体能力を上げ、気孔を教わったとしてもベースが人間な為
能力を持っていない以上人間の域を越えることが出来ない
以前美鈴さんに習った気を拳に凝縮して対象を殴る「崩山破砕砲」を撃ったら
確かに威力はあったがその威力に俺の腕が耐え切れず肩の根元まで吹き飛んでしまった

そしてそれを見た霊夢が何を勘違いしたのか美鈴さんに襲い掛かり、紅魔館VS霊夢という事態に陥った
しかし紫さんがどこからかやってきて暴走する霊夢をスキマに放り込んで事態は一応収拾がついた
ちなみに吹き飛んだ腕は紫さんの能力で生えた
根元から骨やら肉やら神経やらがもこもこと増殖していくのは流石に気持ち悪かったけど


「そういえば霊夢紫さんを見たら更に怒ってたけど何でだろう
 人を食う妖怪って聞いてたけど俺のうで直してくれたり
 勉強教えてくれたりしていい人だと思うんだけどな」
「こんにちは○○」
「うわぁ!?紫さん!?」
「どうしたの?そんな大きな声を出して」
「いえ、今さっき紫さんの事を考えてる最中に紫さんが出てきたんでびっくりしたんですよ」
「あら、私のことを考えてくれたなんて嬉しいわね
 それで○○はいつもの特訓?」
「ええ、そんな所ですまだまだ強くならないといけませんし」
「そうね、技だけ強くても体がついていかなかったら一緒だものね」
「その節は大変お世話になりました、利き手がなくなったら生活に支障が出ますから」
「その代わり霊夢が甲斐甲斐しくお世話するでしょうけどね
 霊夢的には腕は直さない方が良かったかしら」
「勘弁してくださいよ」
「うふふふふ、冗談よ」


目の前でニコニコと笑う紫さんはとても美しくて
この人が人食いに妖怪だとは到底思えなかった


「からかったお詫びじゃないけど貴方にいい話を持ってきたわ」
「いい話、ですか?」
「ええ、○○、貴方私の式になる気はない?」
「式、ですか?」
「そう、今の貴方が強くなるにはいくつか方法があって
 能力に目覚めること、強力な力を持つ呪具、神具、宝具の担い手になること
 妖怪になること、強力な力を持つ者の式になることよ
 能力のほうは目覚めても強くなるか分からないし、強力な力を持つ呪具等は持ち主を選ぶわ」
「確かに呪具なんがあったとしても俺が必ずしも扱えるとは限りませんよね」


そういえば博麗神社にある陰陽玉は代々博麗の巫女しか扱えないと聞いたことがある
エクスカリバーやフラガラック、グングニルなどの宝具も持ち主を選ぶ
つまり俺が使うであろう武器があるのならいずれ出会うことになるだろう


「そして妖怪になるのは……○○には必要ないわね」
「ええ、俺は霊夢と一緒に生きたい、だから人間のままで強くなりたいんです」
「あらあら、妬けちゃうわね、霊夢が羨ましいわ
 そうなると最後の式になる方法しか残ってないわね」
「あの、式になるのって具体的に何か変わるんでしょうか」
「そうね、基本的にはその種族としてのポテンシャルが軒並み上がるわ
 そして主の力が強ければ強いほど式の力も強くなって
 主の命令を実行する時その力は更に上がるわ
 藍は私の命令を受けると私並に強くなるわ」
「そんなにすごいんですかじならお願いします」
「なら少し目を閉じてもらえr「紫ーーーーーーー!!」あら霊夢、どうしたの?」


紫さんに式にしてもらう為に目をつぶったその時上空から聞きなれた
そして愛しい人の声が聞こえてきた


「どうしたのじゃないわよ!○○の帰りが遅いから迎えに出てみればあんた○○に何しようとしてんのよ!!」
「何って彼が強くなりたいからその願いを叶えようとしてるだけよ
 ねえ?○○」
「そうそう、紫さんの式になったら強くなれるって聞いたから式にして貰おうと思ったんだ」
「…………紫?」
「どうしたのかしら霊夢、そんな怖い顔をして
 折角の可愛い顔が台無しよ」
「うるさいわよ!はやく何処かに行きなさい!!」
「あらあら、しょうがないわね、それじゃあ○○またね」
「あ、はい、また今度」


霊夢に怒鳴られながら紫さんはスキマの中に消えていった





「なあ霊夢何怒ってるんだよ」

あれから俺たちはそのまま真っ直ぐ神社に帰ってきた
帰る途中も帰ってきた後も霊夢は何故かぷりぷりと怒っていた


「別に、ただ私が心配してるのに紫と楽しそうにしてるのに呆れてただけよ
 この間もそうよ!爆発音がしたと思って身に来てみれば
 ○○の右腕がなくなって血を出しながら倒れてるし……私がどれだけ驚いたか分かる!?
 大体なんでまた強くなろうとしてるのよ
 前言ったじゃない、一緒にいてくれるだけで私は満足だって」
「せめて自分の身ぐらい守ろうと思って
 霊夢に頼ってばっかだと霊夢に負担がかかると思ってさ……」
「なによ!私は博麗の巫女よ!○○の一人や二人守るぐらいどおってことないわよ!
 もっと頼ってよ!それとも○○は私に頼りたくないの!?
 馬鹿!○○の馬鹿!!」


そういうと霊夢はわっ泣き出してしまった


「ごめん、霊夢、俺、そんなつもりじゃ……」


俺はそんな霊夢を抱きしめるしかなかった


「もっと頼ってよ、私たち恋人同士でしょ?遠慮なんかしないでよ」
「ごめんな霊夢」
「この前も謝ってたわよね」
「ああ、謝ってばっかだな俺」
「そうよ」
「すまない、もう、間違わない」


そう言うと俺はさっきより強く、強く霊夢を抱きしめた

9スレ目>>952 10スレ目>>103


───────────────────────────────────────────────────────────

「あ」
「うぇ」
森の中でばったりと遭遇したのは空飛ぶ巫女
此処だけの話俺と博霊はあまり仲良くないのだ
「やぁ博霊、今日も異変解決で大忙しかい?金にもならんのに良くやるね」
「あらあら誰かと思えば○○さんじゃ無いですか、今日も妖怪殺しで大忙しですか?お金のために良くやりますねぇ」
見えないが両者の間では火花が散ってるのだ
そもそも異変解決の博霊の巫女と妖怪退治専門の俺では似て非なるのだ
異変の根源を祓う巫女と、異変によって生じた災いを取り除くのが俺であって
そもそも金を貰って以来を遂行する俺と勝手気ままにうろちょろしてるこいつとでは気が合うわけもない

「あの時のお返しをしてあげようかしら?」
「はっ!勝手に突っかかってきて勝手に負けた奴が何を言うのやら」
「あ、あの時は異変解決の帰りでちょっと疲れていただけなんだからっ!」
以前、何の異変の時か忘れたが解決帰りのコイツと鉢合わせしてちょっと色々有ったのだ
「・・・今日は俺が疲れてるからな、悪いがお前の相手はしてやれない」
「なっ・・・ふーん・・・仕事してきたの?」
「ああ、畑を荒らす妖怪に程ほどにしておけと痛めつけてきた」
「へぇ・・・退治するだけじゃ無いのね」
ちょっと嫌味を込めて言ってやった、この乱暴者へのちょっとしたあてつけのつもりだった
「そりゃそうだ、人間も妖怪も妥協しながら共生するって言うのが幻想郷だろ?俺は別に妖怪がきらいってわけじゃ無いからな」
「ふぅん・・・その割には人間よりじゃ無い?」
まぁ人間なんだからそれが普通なのだが
「まぁな、俺は里の人間の味方って言う役割だからな、お前が博霊の巫女なのも、そういうものだろう?」
少し驚いた、この男は金目当てで仕事していると思ってたのだが
自分のなすべきことをよく解っている、そして自分の性質も
「紫みたいなのこを言うのね・・・紫も最強の妖怪というポジションであるが故にどうのこうのって・・・」
「そうか、あの方もそう言ってるのか、ならば自分の考えに自信が持てるというものだ」
彼は嬉しそうに笑う、はじめてみた笑顔に少し、少しだけドキッとしてしまった

「ちょ、ちょっと!怪我してるじゃない!」
よく見てみればコートに血が滲んでいた
「んー?ああ、帰ってから手当てするから大丈夫だって」
「神社のが近いでしょ!ほら!」
「おいこら引っ張るな、ちょっとまてって・・・・・」





「消毒と止血はしておいたけど・・・まぁちゃんとした医者に見てもらいなさい」
博霊神社に連れてこられた俺は簡単な治療をしてもらった
「へぇ・・・結構巧いのな」
「そりゃあ怪我することも多いし・・・これぐらい自分で出来なきゃ」
「そう、か・・・お前もお前で大変なんだな」
彼女をサポートするものはいない、帰ったらただいまを言う相手も、お帰りを言ってくれる人も、怪我の手当をしてくれる人などいないのだ

「そういえばあんた」
茶を飲んでいるとき、唐突に口を開いた博霊
「なんだ」
「何度か戦って思ったけどさ・・・顔とかには攻撃してこないよね、私だけ」
「ああ、そうだな」
「あと傷が残るような事もしてこないし、斬ったりはしないでしょ?折ったり叩いたりはするけど」
「ああ・・・それがどうかしたか?」
「なんで?何で私だけ?なんか手加減されてるような・・・気になるじゃ無い」
少ない接触で其処を見抜けた点は誉めてやりたいが、面倒だ
「そうだな・・・いい喩えが見付からん・・・・・・」
「喩えなんでどうでもいいでしょ?理由を述べるだけなんだから」
ふむ、それもそうなのだが・・・いざとなると気恥ずかしい所がある
「自分が、美しいと、綺麗だ、と感じたものをそう易々とは傷つけたりしないだろ?・・・まぁそういうことで」
「ん?・・・・・・・・・え、あ、それって・・・」
瞬間博霊は赤くなって俯いた、恥ずかしいのは俺も一緒だというのに

「あ、あんたは・・・私の事嫌いだと思ってた」
「俺は別にお前が嫌いだといった憶えは無い・・・と思う」
まぁ職業柄「博霊」と仲が悪いのは・・・まぁ先代までの話しだし、俺は関係ないしな
「まぁその・・・あれだ、せっかく綺麗なんだから、あんまり危なっかしい真似するなよ」
きょとんとしている、まぁ俺も・・・莫迦だな
「ふふ、それはまぁ・・・巫女ですから」
「そうだな、巫女だしな」
二人で少し笑った、俺が美しいと思える笑顔だった

「さて・・・俺はそろそろ帰るよ、手当て・・・ありがとな」
「うん・・・」
「あー・・・なんかあったら呼んでくれ、妖怪退治でも異変解決でも、お茶の友でも、お前が呼べば俺は駆けつけるだから・・・がんばるなとは言わないけど・・・無理はするな」
俺はどうしようもない莫迦だ、こんな台詞しか吐けない莫迦だ、でも
「うん・・・ありがと」
こんな優しい笑顔をされてしまっては、自分の馬鹿さ加減もどうでも良くなるというものだ
「あ、そうだ・・・ちょっとしゃがんで」
「え?あ、ああこれぐらいか?」
「もうちょっと・・・それぐらい」
いきなりしゃがめとは、わけが解らん
キスでもしてくれるのか、まぁ普通に行けばいやしかし
俺がそんな莫迦な考えをしている間に
博霊の顔が直ぐ近くに、唇には柔らかい感触
「んっちゅ、んぷぁ」
「ぷはっ!なななななななにをっ!?博霊!!???」
えへへ、と愛らしく笑う彼女を見て痛感した、惚れた弱み、と
「霊夢って呼んで、私も○○って呼ぶから」
「あ、ああ」
「・・・たよりにしてるからね、それじゃ」
くるりと、背を向けて鳥居を潜っていった
俺はいまだに放心している
正気に戻って、思わず口から出た言葉は
「チクショウ、なんていい女だ」
まさに俺の現状を、自らの気持ちを全て込めた一言だった

~未完~


10スレ目>>11

───────────────────────────────────────────────────────────

「○○ー!」

愛しの○○を見つけて、私は思わず叫んだ。

「おぉ、霊夢か。なんだ、どうしたんだ?」
「いえ、まさか人里で偶然会えるなんて思わなかったから」

○○が人里はずれにある家から出て行ったのを遠くからこっそり見つめていた私が見つけて、
そのまま後をつけてたら偶然人里で会っちゃったわー。

「ははっ、確かにな~」

にこやかに笑う○○。あぁ素敵な笑顔。なんて素敵な笑顔。
私だけに向けて欲しいわ。私だけに。私だけに。

「お、○○じゃないか」
「お?魔理沙か。人里で知った顔を二つも見かけるなんて珍しいな~」

何よ、魔理沙じゃない。あぁもう、○○。笑顔をそいつに向けないで。
私だけに向けてよ。私のためだけに笑ってよ。ねぇ。

「そういえば、お前から借りた本・・・まだ返してなかったよな?」
「そうだな。・・・返してくれるのか?一度貸したら二度と帰ってこないって聞いてたが」

そうよ、そいつは人のものを掻っ攫ってくのよ。だから近づいちゃ駄目よ○○。
貴方は私のもの。貴方は私のもの。魔理沙なんかに盗ませはしないわ。

「返すときだってあるぜ~。これからウチに来るか?」
「ん~・・・そうしたいのは山々だがな。ちょっと用事が」
「用事?・・・分かったぜ、霊夢とデートと洒落込むわけだな?」

魔理沙、軽口叩いてるけど貴方の目が物語ってるわ。
『そんなわけ絶対ない』って思ってるわね?畜生。

「まぁそんな感じかな」
「「!?」」

○○・・・なんて素晴らしい人なのかしら。
私を選んでくれたのね。私を、私のためだけに生きてくれるのね。
あ゙ははははははははははッ!

「まぁ、正確に言えばデートの相手は霊夢じゃなくて美鈴さんだけどな~」
「「!?!?!?!?!?」」
「○○さぁ~ん!すいません、遅れてしまって!あれ、霊夢さんと魔理沙さん。こんにちわ」
「いや、全然待ってないよ美鈴。今来たところさ。それじゃ、行こうか」
「あ、はい!それじゃあまた」




「・・・・魔理沙」
「・・・・なんだ?」
「・・・・・偶然にも包丁を二本持ってるんだけど」
「・・・・・一本貸せ」
「ばれないように夜中にヤりましょうか」
「そうだな・・・あははははは」
「あはははははは」

狂ったような二つの笑い声は、しばらく途絶えることはなかった。

10スレ目>>86

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